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森の里ホームズのブログ

森の里ホームズの更新情報と調べた内容をメインに発信します。

抗Jo-1抗体

2024-04-22 05:43:05 | 更新記録
抗Jo-1抗体のページを更新
 抗Jo-1抗体は、1980年に多発性筋炎(polymyositis:PM)や皮膚筋炎(dermatomyositis:DM)の患者血中に発見された自己抗体で、患者の頭文字をとって命名された。

 対応抗原は、分子量50,000のタンパク質で、ヒスチジル-tRNA合成酵素である。この酵素はtRNAの塩基配列に対応し、特異的にヒスチジンをtRNAに結合させる働きを持つ。ヒスチジルtRNA様のRNAを持つウイルス感染によって、この自己抗体が産生されるという見方があるが、DM、PMでなぜ特異的に本抗体が検出されるのか、明確な機序については不明な点も多い。

 一般にDMの診断は、筋肉痛、近位筋優位の筋力低下や、ヘリオトロープ疹など特徴的発疹の臨床所見に加え、血中CPK、AST、アルドラーゼなどの筋原性酵素の上昇、筋電図での筋原性パターンや、筋生検、皮膚生検所見なども加味して総合的に診断される。抗核抗体は本症の約70 %で陽性となり、抗Jo-1抗体が陽性となればさらに診断精度は高まる。

 一般的に抗Jo-1抗体のPM/DMにおける出現頻度は20~30 %と高くない。しかし、他疾患で抗Jo-1抗体が陽性となることは少なく、他の膠原病に合併したPMで出現することもまれである。このため、抗Jo-1抗体はPMに特異性の高い検査であるといえる。また、DM患者の20~50 %に間質性肺炎が合併するが、うち60 %で抗Jo-1抗体が陽性となる。多発性関節炎やレイノー現象を伴う場合は、さらに出現率が高まる。

<出典:LSIメディエンス>

 ■ 適応疾患
 多発性筋炎,皮膚筋炎

 ⇒ 抗原と抗体


うつ病:COVID-19 mRNAワクチンによる障害報告のレビュー

2024-04-20 06:11:41 | 日記

うつ病:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。

1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries

その中で91項目目の「うつ病(Depression)」の紹介です。

うつ病は、一般的で深刻な医学的疾患であり、気分や考え方、行動に悪影響を及ぼす。うつ病になると、悲しくなったり、かつて楽しんでいた活動への興味がなくなったりします。
うつ病では気分の落ち込みや意欲の低下、不安・イライラなどの精神的な症状がみられます。そのほかに、体のだるさや痛み、しびれなどの身体的な症状がみられる場合があります。
うつ病では、何らかの原因で神経の細胞と細胞の間にあるセロトニンとノルアドレナリンの量が減って、情報がうまく伝わらないために、さまざまな症状があらわれると考えられています。

P.0707 Suicide attempt and depression after COVID-19 vaccination: a case report
Gencan, I. A.
https://pesquisa.bvsalud.org/global-literature-on-novel-coronavirus-2019-ncov/resource/pt/covidwho-1593538
CoronaVacワクチン接種後に、長引く疲労、抑うつ、機能喪失、自殺企図を呈した症例を報告する。

⇒ COVID-19 mRNAワクチンによる障害の報告のまとめサイト

 

 


PCDH19関連症候群(指定難病152)

2024-04-19 06:05:27 | 更新記録
PCDH19関連症候群(指定難病152)のページを更新
 正常又は軽度の運動発達の遅れを有する乳幼児期の女児に、発熱・感染症等を契機にてんかんを発症する。てんかん発作は一度出現すると高率に群発し(日に何度も繰り返す。)、以降もしばしば発熱などに伴い頑固な発作群発を繰り返す疾患である。発症後は、しばしば知的障害が進行し、自閉、多動、種々の精神症状を伴うことも多い。

 【原因】
 X染色体長椀Xq22.1に存在するPCDH19遺伝子の異常。これまでに点変異(部位はエクソン1に集中)、遺伝子欠失が同定されている。なお、変異保因男性は基本的に健常となる。

 【症状】
 てんかん発作は乳児期から幼児期早期に発症する。1回の発作持続時間は短いが日に何度も繰り返し(発作群発)、各群発は日~週単位持続する。発作型は焦点性発作や全身けいれん(強直、強直間代)が主体で、ミオクロニー・欠神・脱力発作や15分以上遷延する発作は稀である。発作頻度は患者により多様であるが、多くは幼児期までが月~数か月単位と多く、その後徐々に減少し、思春期以後には寛解する例が多い。発作間欠期脳波ではしばしば焦点性棘波や鋭波、基礎波や背景活動の徐波化がみられる。

 【治療法】
 有効な治療法は確立していない。てんかん発作に対しては発作型に対応した種々の抗てんかん薬が用いられるが効果は乏しい。発作群発の抑制には、しばしばベンゾジアゼピン系薬剤が有効である。

<出典:難病情報センター>

 ⇒ 指定難病一覧


眼の有害事象:COVID-19 mRNAワクチンによる障害報告のレビュー

2024-04-17 07:00:11 | 日記

眼の有害事象:Dr Mark Trozzi(マーク・トロッツィ博士)がCOVID-19 mRNAワクチンによる障害報告に関する査読済み論文の約1,000件を掲載したサイトの紹介の続きです。

1000 peer reviewed articles on “Vaccine” injuries

その中で90項目目の「眼の有害事象(Ocular Adverse Events)」の紹介です。

『眼の免疫関連有害事象(irAE)の大部分は、かすみ目、結膜炎、眼表面疾患など、軽度、低悪性度、視力を脅かさないものである。』
自己免疫の賦活化に伴う免疫関連有害事象(irAE)は、免疫細胞を活性化することにより、その免疫反応が過剰になった場合に免疫関連有害事象(irAE : immune-related Adverse Events)が発現するといわれています。
自己抗原特異的なT細胞が活性化されることで、自己の細胞や組織を破壊してしまう可能性があり、これがirAEのメカニズムのひとつと推察されています。

Ocular adverse events following COVID-19 vaccination: 
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34559576/
COVID-19ワクチン接種後の眼の有害事象:
-------------
Ocular Complications after COVID-19 Vaccination: A Systematic Review
Eman A. Hurissi
https://www.mdpi.com/1648-9144/60/2/249
最も多く報告された眼合併症は眼炎症性合併症で47.3%を占め、次いで視神経炎(24.3%)であった。網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、急性黄斑神経網膜症、副中心急性黄斑症は10.7%であった。ヘルペス性眼感染症およびヘルペス性眼疾患(14%)。眼疾患を有する患者の半数近く(42%)がファイザー・バイオNTechワクチン接種を受けていた。

Ocular manifestations following COVID-19 vaccination
Padmamalini Mahendradas
https://joii-journal.springeropen.com/articles/10.1186/s12348-023-00358-x
最も多かった症状は前部ぶどう膜炎(n=31、31.7%)で、次いで汎ぶどう膜炎(n=24、24.5%)であった。症状発現までの平均期間は、ワクチン接種後25日(±15.48;範囲2-55日)であった。
視力低下の原因としては、嚢胞様黄斑浮腫(n=2,2%)、脈絡膜萎縮(n=2.2%)、視神経萎縮(n=1.1%)、網膜血管閉塞(n=1.1%)、急性網膜壊死(n=1.1%)が挙げられた。

⇒ COVID-19 mRNAワクチンによる障害の報告のまとめサイト


抗MDA5抗体

2024-04-16 06:47:17 | 更新記録
抗MDA5抗体のページを更新
 抗MDA5抗体は、多発性筋炎/皮膚筋炎の中でも筋症状のみられない皮膚筋炎(CADM)に特異的な自己抗体です。また、本検査の陽性患者では難治性の急速進行性間質性肺炎になりやすいことがわかっています。そのため抗MDA5抗体の検出は、CADMの診断、治療法の選択、予後の予測に期待されています。

皮膚症状のみで臨床的に6ヵ月以上筋症状が認められない皮膚筋炎患者を無筋症性DM(clinically amyopathic dermatomyositis;CADM)と呼び、DMに特徴的な皮疹を有してはいますが、筋力低下などの症状に乏しく、CKや筋電図等の検査所見にも異常を認めることが少ないとされています。近年、免疫沈降法によりCADM患者の血清中に分子量140kDaのバンドが認められたことから、この自己抗体は抗CADMー140抗体と呼称されました。その後、この抗体の対応抗原がmelanoma differentiationーassociated gene 5(MDA5)であることが判明し、抗MDA5抗体と命名されたため、抗CADMー140/MDA5抗体と呼ばれることがあります。DM患者と比較し、抗MDA5抗体陽性(CADM)患者は高率に急性間質性肺炎(AIP)を併発し、その中の多くは急速に呼吸困難が進行する急速進行性間質性肺炎(rapidly progressive ILD:RPーILD)とされています。RPーILDは数日から数週間で急速に呼吸不全が進行し、強力なステロイド剤や免疫抑制剤投与などに対しても治療抵抗性で予後不良とされています。RPーILD合併CADMの報告例は日本を含む東アジア地域に多く、欧米諸国においても近年同様の報告が認められています。抗MDA5抗体はCADMに特異的に認められる自己抗体で、他の自己免疫疾患ではほとんど検出されず、成人DMにおける出現頻度は10~25%とされています。また、抗MDA5抗体陽性の患者におけるRPーILDの合併頻度は50~70%です。

DMは,特発性炎症性筋疾患の1つであり,骨格筋の炎症に伴う筋力低下や筋痛を主症状として,上眼瞼を中心とした浮腫性の紅斑(ヘリオトロープ疹)や関節伸側に限局する紅斑(ゴットロン徴候)などの典型的な皮疹を有することが特徴であるが,CADMはその中で臨床的に筋症状を認めないサブタイプである。

<出典:LSIメディエンス,岡山大学など>

 ■ 適応疾患
 筋症状のみられない皮膚筋炎(CADM)

 ⇒ 抗原と抗体