これでよいのか? 日本食と農
見直したい 長寿のための日本食
講師 東京農業大学 教授 小泉武夫氏
主催 東京農業大学校友会・神奈川支部
後援 鎌倉教育委員会 食生活改善推進団体・若宮会 他
講演要旨
1 日本の食糧自給率は37%,先進国で最も低い。工業製品を輸出して食料を輸入する日本の方針であったが、海外に食糧を頼ることは戦略にもつながる危険がある。 世界的な異常気象で、日本に食料供給している国で食料生産が減ったときは日本にとって大きな打撃となる。
2 農家の収入は全国平均で年間約400万円と低い。そのためか、農業高校を卒業して農業に従事する人は全国で500人に満たない。先細りが危惧される。
3 輸入に頼る危険 どの様な薬品が使われているか不安。 BSE牛肉や鳥インフル エンザがよい例である。
4 食育 が地域ぐるみで重要となっている。 例 沖縄県は従来から長寿県で知られていたが,本島では肉食中心の食生活になったことから「直腸ガン」の罹患率が高くなり、島ぐるみで対応に迫られている。
5 日本食を見直す必要性に迫られている。特に4つの食品の摂取が望まれる。 ① 海草 ② 根茎 ③ 魚 ④ 大豆
6 農業で地域を活性化した県の例 大分県大山町では、農家が農協・漁協・生協とユニオンをつくり、流通の合理化を図り経営基盤の強化を実現させた。
7 身近な農業を見直すためにも「地産地消」の普及が必要。
感想 全体として、私たちが日頃唱えている「食育」の重要性が強調された内容であり、意を強くした90分でした。