余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪交響楽団 第147回定期演奏会「風土と様式の調和」

2010年07月23日 | 大阪交響楽団
10.7.23(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪交響楽団 第147回定期演奏会「風土と様式の調和」
指揮/キンボー・イシイ=エトウ(大阪交響楽団首席客演指揮者)
ヴァイオリン/小林美恵
コンマス/森下幸路(大阪交響楽団首席ソロ・コンサートマスター)
曲目:
フォーレ/パヴァーヌop,50
ブルッフ/スコットランド幻想曲op.46
シューベルト/交響曲第5番変ロ長調D.485

7割いるかなあ。ぎゅっと詰めたら6割強じゃないかな。

フォーレ。
旋律線を大事にする生来の特質がキンボーには備わっているとみえて、たおやかなメロディーをいつくしみ深く演奏させる。やや激しく転じる中間部も抑制が効いていてとにかく美しく楚々とした雰囲気。古雅とはこうしたものか。

ブルッフ。
先日のセンチュリーと合わせてブルッフが続く。
フレーズ終端がわずかにポルタメントがかかる独特のソリスト、ここぞという高音の美麗さも快感だったが、それ以外の部分が酷かった。出してる録音がことごとく小品集や室内楽というところからも推して知るべし、この箱(ザ・シンフォニーホール)でオケと渡り合うタイプではないんでしょう。それでも協奏曲ではなく一応ヴァイオリンソロありの幻想曲だというところで逃げは打ったけども、速いパッセージはとりあえずガーッと乱暴に駆け抜けていくだけで熱演と呼ぶのもはばかられるぐらいに音が荒れ放題だった。ベートーヴェンのロマンスとかモーツァルトの協奏曲あたりで良かったのに・・・。

休憩挟んでシューベルト。
何の意味があるのか分からん快速調の第1楽章。古楽の影響というほどでもなし、ただやみくもに早めなのでフレーズの受け渡しも各セクション先食い気味で上手く繋がらない。低音に締りが無いからいけないと見た。第2楽章はヴァイオリニスト上がりのキンボーらしい良い仕上げ。パヴァーヌ同様、微妙な和声の変化を抑制した音量でしゃべるように創り上げた。モーツァルト~シューベルト~ブルックナーの流れを感じさせたい第3楽章は迫力不足。こここそ粗野に暴れていいのに。終楽章は第1楽章と第3楽章の不満を受け継いで不完全燃焼。だめだ。

こんなものなのかしら。キンボーはもっと良いものを持っているはずなのに。
タイユフェールのハープのためのコンチェルティーノをこのコンビでやろうよ。上手くいくはず。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。