余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪センチュリー交響楽団 第146回定期演奏会

2009年11月12日 | 大阪センチュリー交響楽団
09.11.12(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪センチュリー交響楽団 第146回定期演奏会
指揮/シュテファン・ザンデルリンク
ヴァイオリン/四方恭子
コンマス/太田雅音
曲目:
ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.61
バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番ハ長調BWV1005から第3楽章ラルゴ
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調op.92

12.November.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Century Orchestra Osaka 146th SubscriptionConcert
Conductor/Stefan Sanderling
Violin/Shikata Kyoko
Concertmaster/Masane Ota Concertmaster of the Century Orchestra Osaka
Program:
L.V.Beethoven/Concerto for Violin and Orchestra in D major op.61
L.V.Beethoven/Symphony No.7 in A major op.92

15日は関西文化の日らしいですぜ。
今日の満員の入り具合はそういうことではなく、いわゆる「のだめ」流れの為せる業。おぢさんは西原恵理子か手塚治虫ぐらいしか今はマンガ読まないし、TVドラマのほうも見ないから分からないままなんだけど。
正直言っちゃうと若干チャカついてる客席の居心地悪し。いや、そう思ってはいけないね。こういう人たちのほうがある意味熱心なサポートが出てくる可能性が高いわけだから。
今日の指揮者、シュテファンは引退しちゃった大指揮者クルト・ザンデルリンクの次男。長男のトーマスはシンフォニカーさんの音楽監督だった。三男もチェロ奏者、母親はコントラバスの名手のはずで、強烈な音楽一家ですな。シュテファンはアメリカでポストを持って好調らしい。彼に率いられてのベートーヴェンプログラム。
コンマスは太田君単独です。冒頭出てきたシュテファンが握手を求めてたのに気づかず棒立ちだったりでちょっとドキドキしますね。

ヴァイオリン協奏曲。
一言で言えばintimな演奏とはこういう演奏を指すんだと。
弾いていないときのソリストがオケの頑張りを背中で受け止めながらそっと微笑んでいるのが最高に可憐だった。アンコールのバッハも路傍の白い花のよう。
あれだな、ソリスト過ぎるソリストがゴリゴリ弾いてなんとかなる曲じゃないよな。互いに寄り添って生きてます、みたいな感じで生きる曲だ。それだけに来年の関フィルさんがデュメイの弾き振りをメインにした定期が楽しみ。

休憩挟んで7番。
この曲は初演以来、様々な方々に色々と言われているわけですが、賞賛する側も批判する側も共通してるのは「これは狂ってる」ということなんすね。第4楽章は言うに及ばず、第1楽章主部のホルンとかも異常でしょ。第2楽章もどこか淫らな死の香りがする。
そういう一つ一つの楽章の性格を明らかにしてゆこうと、その中で全体を貫くドラマのようなものが浮き彫りになるだろうと、かなり振幅の激しい表現を取ってきました。第1楽章や第3楽章は小泉さんでもここまでやるかなってぐらいに、拍動全てに変化と重みを載せて、第2楽章は普段のセンチュリーさんにはないレベルで旋律に溺れ。終楽章はオケの限界速度までアクセルを踏んだまま、ほぼそのまま最後まで突っ込んだ。
第1楽章では見えないタクトを力強く振り続ける人々がそこかしこに生まれ、第2楽章では「ここはカラオケボックスか」というぐらいゴキゲンで歌うおばさんが現れた(さすがに隣のおっさんが注意してたが)。第3楽章では4番ホルン(のちっこいおっさん)がオレの傍に。あんたまさかホルンパート全部歌うつもりか。第4楽章ではバーン・ザ・フロアにタップグループでデビュー出来そうな足踏み集団。おぢさんも第4楽章でガンガンにヘドバンしてたので他人のことをとやかく言う資格無し。
ブラボーの凄まじさといい、この曲は狂気の沙汰やで。

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