余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

京都市交響楽団 第534回定期演奏会

2010年04月18日 | 京都市交響楽団
10.4.18(日)14:30 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第534回定期演奏会
指揮/秋山和慶
コンマス/泉原隆志(京都市交響楽団コンサートマスター)
曲目:
ストラヴィンスキー/幻想曲「花火」op.4
カバレフスキー/交響曲第4番ハ短調 op.54
ムソルグスキー(ラヴェル編)/組曲「展覧会の絵」

ということで京響さんの10/11シーズン開幕。
日曜公演は9割以上の客入りでいいですね。
プレトークは事務局長さんとの対話形式。事務局長さんのトークがこなれてなくて不完全燃焼。関フィルの西濱さんも場数を踏んでああなったわけですから、ここは一つ鍛錬してもらいたいもんです。
冒頭の花火はカバレフスキーは北米では比較的演奏されている作品なんだそうで、秋山先生もよく演奏したそうです。

花火。
師リムスキー=コルサコフの影響が見えまくるストラヴィンスキー最初期の作品。線香花火のような小さな部分から始まって次第に大きい打ち上げ花火になる。花火が7発鳴ります、とプレトークで言ってたので指折り数えている隣席のご婦人。6発まで数えたところで曲が終わりました。どこで数え間違ったのか。

カバレフスキー。
社会主義リアリズムとかいう理屈はさておき、フレンニコフの第2交響曲やショスタコーヴィチの祝典序曲や第12交響曲あたりの分かりやすい旋律・派手な管弦楽・苦悩から勝利へ向かう簡潔な内容で出来ていると思っていただけるとよろしい。聴き甲斐のある佳曲にも関わらずあまり録音に恵まれず、正規録音が音の悪い自作自演しか無かった。第3交響曲「レーニンのためのレクイエム」に至ってはそもそも録音すらされてなかったが、なんと2008年になって交響曲全集が発売された。しかも大植英次/NDR放送フィルの演奏。カバレフスキーも泣いてるで。
メインの展覧会よりも長い演奏時間、秋山先生の素晴らしいタクト捌きで京響もミス無く演奏し終えた。音量を要求してオケを無駄に疲労させるわけでなく、弱音の導き方が見事だったので危うく「京響も力ずくの汚いフォルテを出さない余裕のあるオケになったんだ」とダマされそうになるところだったが、これは指揮者の熟練のなせる技なのだ。コントラストなのだ。
一時期不法に出たミトロプーロスの血管ブチ切れ演奏を探して聴いてください。

休憩挟んで展覧会。
大フィルさんも来月やりますな。秋山先生の展覧会といえば秋山和慶&ヴァンクーバー交響楽団管弦楽名作集というCD4枚組のカナダCBC音源(KSP801-804)と、ごく最近アフィニス文化財団から出た非売品のCD(広島交響楽団+アフィニス音楽祭参加者)がある。どちらも秋山先生らしい、オーケストラの魅力溢れる好演だった。今回もロシア音楽というよりもラヴェル編曲の華麗さが際立つ良い演奏でした。テューバ責めがドSの雰囲気。
斎藤メソッドから生まれてきた人は小ぶりな何でも屋かメソッドの痕跡も無い人かだいたいどっちかですけど、先生は巨大な何でも屋なので凄いもんです。

次に先生の指揮を見るのは佐村河内ですか。
どうも彼と辻井君の名前が出ると滅多なことが言えない雰囲気で困ります。先に言っておきますよ、おぢさんは三枝成彰信者ですから!(笑)
成彰が佐村河内を絶賛しているのであればおぢさんは思考停止して佐村河内を絶賛しますよ。聴く前から「空前絶後の大作交響曲が日本に出来した、平伏すべし」と拡声器片手に喚くでありましょう。
今から楽しみねえ。

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