余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

関西フィルハーモニー管弦楽団 第191回定期演奏会

2007年03月28日 | 関西フィルハーモニー管弦楽団
07.3.28(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
関西フィルハーモニー管弦楽団 第191回定期演奏会
指揮/斎藤一郎(18:40~ 斎藤一郎によるプレトーク)
サクソフォン/須川展也
コンマス/川嶋秀夫
曲目:プロコフィエフ/組曲「キージェ中尉」op.60
   :グレッグソン/サクソフォン協奏曲 (関西初演)
   :スコットランド民謡「美しいデューン川のほとりにて」(アンコール独奏)
   :ストラヴィンスキー/バレエ音楽「ペトルーシュカ」(1947年版)

春めいてきました。もう桜も咲いてきたし。
9割半ばの客席。招待も多いとはいえうれしいことですね。
プレトーク。シンフォニーは響きすぎで早口で言葉の前後が不明瞭な齋藤さんの声が聞こえない瞬間あり。ピアノまで弾いてくれたのに。気合は分かったからよし。

キージェ中尉。何度聴いてもいい曲だ。というかプロコフィエフに駄曲無しと言いたい。しかし金管はこのプロで体力持つのか激しく心配。指揮はあれこれ思いのあるところを口にしていたわりにザッハリヒでスマート。耳当たりも悪くなく統率も取れているようでなかなか。素晴らしく上手なテナーサックスはいつものように須川さんでした。

グレッグソン。聞いたこと無いなと思いつつ調べたらナクソスから出てる英国のテューバ協奏曲集持ってたわ。なので心して聴いてみた。保守的だけど現代テイストも絡めた聴き易そうな作風ですね。
今や名作となりつつある吉松のサイバーバード協奏曲を超える出来かどうか。
ソリストが舞台袖から音だけ出す冒頭から引き込まれる。ジャジーでストンプな第1楽章、美しいけれどもやや渋い旋律が徐々に優しく変質するまでが面白い第2楽章。終結の歓喜へと解決されるまで走り続ける第3楽章。吉松のベタさがない分物足りないと思う人もおるだろうし、逆にこちらの晦渋さが良いと思う人もおるでしょう。吹奏楽中心らしいけど聴く機会があれば他の曲も聴きたい。
アンコールはソロ。のどかな中にも一抹の切なさがあるいい音楽。

休憩挟んでペトルーシュカ。
川島先生が飛び出してオケは崩れるわ音楽は止まりかけるわコンバスの弓がやられて一人抜けてくわで散々。Tpは討ち死にしつつもなんとか耐えた。これだけはブラボーと言いたい、ほんとに。ホルンの首席ははやく辞めさせてください。外山先生なら病院へ行けと叫んでいるはずだ。とにかく年々落ちる一方なんだって。
指揮もやりたいことは見えていたがオケがバラバラではいかんともしがたい。まぁちょっと指揮も纏め切れていない感じではあった。
残念。

プログラムにも藤岡幸夫首席指揮者就任と書いてあった。だがチェロ首席がどうやら抜けて事実上の次席も大フィル移籍で弱体化は明らかっぽいので安心出来ない。客演首席(Vc・Va)は良かったですが。

次は30日。

良く聴くペトルーシュカ。
ドラティ/デトロイト=録音含めて非常に美しい。何度聴いたか分からない。
ダノン/ロイヤルpo=いかにもバレエチック。これなら踊れる。踊れませんけど。
モントゥー/ボストンso=どこまで音量を上げても耳に障らずしかも美しさを損なわない。まさにモントゥーらしい純音楽的演奏。
ヤンソンス/オスロpo=ドラティをより繊細にした雰囲気。オケの線の細い音が美しい。
コシュラー/チェコpo=今となってはあまり出回っていないらしいが、聴いたこと無い人はだまされたと思って聴いてくれ。全ての楽器が個性的な音色を出しつつも普遍的な美感が備わっている。かつコシュラーの派手ではないけども押し出しの強い音楽性。金管は理想の極致。

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