余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

関西フィル いずみホールシリーズ Vol.19

2010年05月12日 | 関西フィルハーモニー管弦楽団
10.5.12(水)19:00 いずみホール
関西フィル いずみホールシリーズ Vol.19
指揮/飯守泰次郎
ピアノ/イェルク・デームス
曲目:
イェルク・デームス/「オルガニストのテーマによる変奏曲」op.57(1990)~フランク没後100周年に寄せて~(管弦楽伴奏版世界初演)
モーツァルト/ピアノ協奏曲第26番ニ長調K.537「戴冠式」
モーツァルト/メヌエット ト長調K.1(アンコール)
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調 op.67「運命」

完売とのことではなかったが実際入ってみたら9割以上埋まってた。デームス関係なくこれだけ埋まってるとしたらうれしい。
去年はね、センチュリーさんのブル4と被ったので泣く泣く諦めたデームスでしたので楽しみ。

デームス自作自演。
当初は一部カットでの演奏ということだったが、「全部やってもいい?」というデームスの訴えに西濱さんが「好きにしなはれ」と答えて全曲演奏に。変奏曲っていうからラフマニノフのパガ狂ぐらいのものを想像してたけど、これはロンドじゃないのかと思うぐらい微温的展開。デームスじゃなかったら許されてない作品だと立腹するところだったが、二度と聴くこともあるまいと思えば少しは有難く思われてうやむやに。

モーツァルト。
今年のいずみシリーズはオールドファンには神様同然のピアニストが3人。デームス・舘野・バドゥラ=スコダが並んでるわけ。キャリアのピークはとっくに過ぎてるはずなのに、時折見せる選ばれた人間だけの才能の片鱗に手を合わせるシリーズでもある。
デームス拝み倒してきた。
ペダルの至妙な使い方をじっと見てた。あんなに細かく踏み分けて意味あるのかと思ったけど、あれだけ出てくる音に変化がつけて聴かされたら言葉もない。木管に溶け込んで見せたりヴァイオリンの上を跳ねたり自在だ。指なんて力が入ってるとは思えない軽さ。弾くまでもなくピアノ自ら鳴りにいってるように見える。
アンコールはモーツァルト8歳の作品を82歳が弾く。老人だからこそ童心に帰れる。
素敵。

休憩挟んでベト5。
ベーレンライター版です!というのが飯守先生プレトークの最後のお言葉だった。
関西フィルとは過去に全曲演奏をこの版でやっているし、東京での手兵東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団とCDも作ってる。シティとはマルケヴィッチ版で再度全曲演奏・録音するようですが・・・。
むしろこれってジンマン版じゃね?と思うような部分もありましたが、がっつり古典配置の関フィルさんから重みのある音をこれでもかと引き出せるのはさすがです。むかしは元気はいいけどただただうるさいだけのドイツ音楽しかやれなかった関フィルさんが懐かしい。

やっぱり名曲はいいなあと思いながら帰る。
明日はセンチュリー定期で名曲では無い作品と、新曲の誕生に立ち会うのでその前にいい流れが出来た。

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