◎神道 九
◆教義 三
近世に入ると、儒教の隆盛に伴い、理当心地神道、吉川神道などの儒家神道が盛んになり、神仏習合が強く批判され、儒教の徳目と神道の一致が説かれた。
儒家神道を集大成したのが垂加神道で、垂加神道説では神と人が「天人唯一之道」という合一状態にあるとし、神道とは人が神に従って生きることであり、人は神に一心不乱の祈祷を行うことで冥加を得なければならないが、それには人が「正直」でなければならず、その「正直」の実現には「敬(つつしみ)」が第一だとする教説が説かれた。
近世中期には国学が出現し、本居宣長は神道を儒教や仏教の教理によせて解釈することを強く批判した。近世後期には、平田篤胤がキリスト教の最後の審判の観念の影響を受けた幽明審判思想を唱えたり、その門人らが天之御中主神を創造神とする単一神教的な観念を展開するなど、近代に連なる教理の展開を遂げた。
また、幕末には後期水戸学による神道説も唱えられ、国学と儒教を結びつけることで国体論を説き、尊皇論を唱え、幕末の志士たちの思想に影響を与えた。
#神道9
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