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ユメのなかでも踊ってる

ただ今、お休み中。

1804年のエロイカ・ザール

2005年10月23日 | 競馬・G1レース結果
第66回菊花賞が開催される京都競馬場は、史上6頭目(これまでの5頭は、S16:セントライト、S39:シンザン、S58:ミスターシービー、S59:シンボリルドルフ、H6:ナリタブライアン)の3冠馬、シンボリルドルフ以来2頭目の無敗の3冠馬の誕生への期待で異様な盛り上がりでした。
If、ディープインパクトが負けるとか、発走直後の落馬(H14年に武豊騎手が1番人気のノーリーズン、でやった...。調教師さんも同じだし.....。)で競走中止なる、とか。そーなったら、絶対に暴動が起きるよなぁ、と思わずにはいられない...。ある意味、ここまでハラハラドキドキしながら菊花賞を観たのって初めてかも、しれない。
と、ゆーわけで、勝って良かったよ、ディープインパクト。
おめでとー、これでサンデーサイレンスも3冠馬の父。もっとも、今さら、サンデーサイレンス様に勲章の一つや二つ増えたところで、どーってことないや、って気もしますが。
2着・アドマイヤジャパン、3着・ローゼンクロイツと無難なところ? でおさまったのも良かったですね~ 
ここで、とんでもない大穴馬がやってこようものなら、大波乱の菊花賞となって、ディープインパクトの偉業達成の感動の余韻が薄くなってしまおう、とゆーものです。いえ、実はひそかに2、3着で大穴来ないかなぁ、と狙ってはいたんですけどね...。
皇帝のニックネームをもつシンボリルドルフは生涯でG1レースを7つ勝ったので、俗に"7冠馬"と呼ばれています。現在のところ、G1レース7勝はシンボリルドルフともう一頭、テイエムオペラオーの2頭だけです。ディープインパクトがこれらの先輩たちの記録に何処まで立ち向かえるか、これからも興味は尽きないです。
さて、皇帝に対して、英雄のニックネームがつけられたディープインパクトですが、英雄とゆーとゆーよりも、孤高の天才ランナー。
楽聖と呼ばれたルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)の、交響曲第3番 変ホ長調 "英雄" op.55 は、最初、フランスの英雄、ナポレオン・ボナパルトに捧げる予定?で、「ボナパルト」という題がつけられ、ナポレオンへの献呈辞がつけれていたそーなのですが、1804年にナポレオンが『皇帝』となったとゆーニュースを聞いて、タイトルを「シンフォニア・エロイカ」と書き直し、「ある英雄の思い出のために」(Sinfonia Eroica composta per celebrare la morte d'un Eroe )とした、とゆーのは有名な話です。
シンフォニア・エロイカ、以下....イタリア語です。
で、今では、「エロイカ=英雄」となっていますが、本来はエロイカ(eroica)は英雄的な?とゆー意味のイタリア語、エロイコ(eroico)の女性形。何故、女性形になってるかと言うと、その前の交響曲を意味する、シンフォニア(sinfonia)が女性形なので、女性形を形容する形容詞も女性形になる、とゆー法則があるんですね。
で、この「英雄」が初演されたのは、1805年のことなのですが、それ以前の1804年12月(と、言われている)に非公式に演奏されたのね。場所はウィーンのロプコヴィッツ侯爵邸、の演奏室で、ベートーヴェンの交響曲第3番が初演された場所とゆーことで、「エロイカ・ザール(Eroica-Saal)」と後に呼ばれる。ザールはドイツ語で広間、とかホールとゆー意味....。
『Plaudite, amici, comedia finita est.(Ludwing van Beethoven / 1827)
喝采を、諸君。お芝居(喜劇)は終わった。(ベートーヴェンの最期の言葉と言われている)
「3冠」を巡る狂想曲?は終わった。物語りはまだまだ続く。孤高のランナーが真実の英雄となるまで。

参考:エロイカ・ザール
ウィーンの音楽会場2
「Theatermuseum」にある写真

1743年のハレルヤ・コーラス

2005年10月16日 | 競馬・G1レース結果
ラインクラフトの名前は、ラインが冠名で、クラフトはドイツ語で「力」を意味するのだとか。
1685年、30年戦争後の荒廃したドイツで、後世に名を残す、音楽史上に名高い2人の作曲家が誕生しました。音楽の父、ヨハン・セバスティアン・バッハ(Johann Sebastian Bach)と、音楽の母、ゲオルグ・フリードリッヒ・ヘンデル(Georg Friedrich Haendel)または、ジョージ・フリデリク・ハンドル(George Frideric Handel)。ヘンデルはドイツに生まれ、その後、イタリアで勉強した後、ロンドンに移住し、1727年に帰化したので、ドイツ語読みと英語読みの二つがある。
エアメサイアの名前は、エアが冠名で、メサイアは "Messiah" の英語読みで「救世主」を意味するのだとか。
イエス・キリストは、ヘブライ語のヨシュア・マーシアハ(メシア)をギリシア語でイエースース・クリストスと表記したものがラテン語でイエーズス・クリストとなって、イエス・キリストとなった、らしい。ヘブライ語の前に、アラム語とかもあるんですが、読めねぇ....。ただ、元々の "メシア" には救世主という意味は全然ない、らしいですが。キリスト教とともに、そーゆー考え方が始まったようです。
さて、16日に行われた、第10回秋華賞では、1番人気・ラインクラフトと2番人気・エアメサイアの2強対決、と言われましたけど、買い物帰りの地下鉄の中で、親爺? たちの広げてるスポーツ紙が皆、ラインクラフト最強って書いてるのが見えて、ちょっと悲しくなりました。やっぱ、そんなに信用ないのか、エアメサイア....。いや、2番人気に支持されてるから、実力は認められてると思うんですけどね...。
そして、レースは始まった。で、途中すっ飛ばして、ゴール前。
うあぁぁ、やっぱりラインクラフトかぁぁあ、と思った時、信じられないものを見た、見たよーな気がする。
だって、G1レースだよ? トライアルじゃないんだよ? あの本番は滅茶滅茶情けない、メサメサ=エアメサイアだよ?
思わず、「さすがは武豊だぁ」と呟いてました。
と、ゆーわけで、ドイツ娘から英語娘へ、女王の座移動~♪
ドイツからイギリスに帰化した、ヘンデルの作品に、有名なオラトリオ=手っ取り早く乱暴に言うと、オペラの宗教ヴァージョン、みたいなもの、に『メサイア』(メシアの英語読みはこの曲で広がったんだと思う)があります。で、その第2部に、神の国の到来を賛美する "ハレルヤコーラス" って有名な曲があるんですが、1743年の "ロンドン" での初演(一番初めに演奏されたのは1741年、アイルランドのダブリン)の時、時の国王ジョージ2世が、この曲を思わず立ち上がって聴いたことから、以来、この曲を演奏会で聴く時は、立って聴くのがマナーになった、そーです。...なんか、英国って、ロンドン大会の時の王族のわがままで、マラソンの距離が42.195キロになって以来そのままってゆーのといい....妙な習慣作るの好きな?国ですよね...。
でもっ、思わず立ち上がったって、気持ち、今日は理解出来ます。だって、思わず立ち上がって、手まで叩いちゃったよ、テレビの前で...。
滅茶苦茶情けないから、メサメサ、改め、メッシーです。メサイアのフランス語風です。本当は "Messie" =スィ....?かな、と思うのですが、発音しづらい(出来ない?)ので、「メッシー」とゆーことで。
ところで、ハレルヤ・コーラス、「ア~レルヤ、アレルヤッ、アレ~ルゥヤァ~」って聞こえるんですが、ここ数年、全然荒れないですよね、秋華賞。来週は、来週も、か、なぁ。

精英大師的生日派對

2005年10月02日 | 競馬・G1レース結果
えーと、今回のタイトル、漢字ばかり並んでいますが文字化けではありません....。
日本語にすると、"サイレントウィットネスの誕生パーティー" とかとかになるのかな?
南半球産の10月1日生まれだから、今日の勝ちは1日遅れの誕生祝いのよーなもの、でしょう。
漢字が苦手なくせに、何故、素直に日本語のタイトルをつけない? と不思議に思われるかもしれませんが、あーんな凄い強い勝ち方されると、フツーにタイトルつけるのも、ひねりがなくて失礼になるかなぁ、と。
古来より、大陸からの輸入ものは、「渡来」と呼ばれてきました。海を渡って来るから、"渡来"。で、明治維新後、欧州からの輸入ものは、「舶来」と呼ばれてきました。船でやって来るから、"舶来"。昨今、海外からやって来るものたちは、大抵、飛行機に乗ってやって来る。でも、飛行機でやって来るから、"飛来" とは言いませんね。てか、「飛来」するのは自力で飛んで来る鳥たちで、飛行機でやって来ても飛来とは言わない....ですね。
第39回 スプリンターズステークス(G1)の勝ち馬は、
飛行機に乗って香港からやって来た、サイレントウィットネス(英:Silent Witness、中:精英大師)
1999年10月 1日、豪州生まれ。父・El Moxie(エルモキシー)、母・Jade Tiara(ジェイドティアラ)、牡、じゃない、せん馬(英:Gelding、中:閹)・6歳、鹿毛(英:Bay、中:棗)。今回の勝ちを含めて、20戦18勝。世界的な名スプリンター。
安田記念の3着にはちょっとガッカリしましたが、今回は凄かったぁ、良かった。
デュランダルの2着は残念だったけど....。
サイレントウィットネスの父、エルモキシーの父は、コンキスタドールシエロ・Conquistador Cielo(1979)。スペイン語で「空の征服者」かな? 後継種牡馬には、エルモキシーの他に、ミシエロ・/Mi Cielo(1990)、同じくスペイン語で「私の空」かな? 日本で走った主な産駒にエイシンチャンプがいます。母の父・Conquistador Cielo で、日本で走った主な産駒に、ゼネラリスト(1996年・シンザン記念、1997年・金鯱賞)、ツルマルツヨシ(1999年・朝日チャレンジカップ、京都大賞典)、トウカイパルサー等がいます。
まさに "空からやって来た征服者" といった感のある、今回のサイレントウィットネスの勝利でした、ので、最初に考えていた、タイトルは、「空から来た征服者」を考えていましたが、なんだかロボットアニメの話みたいだなぁ、と思って変更しました。10月1日が誕生日で良かったよ...サイレントウィットネスの香港名は「精英大師」というそうです。でも、なんで精英大師なんでしょうね? まぁ、名前のとおりビッグな馬ではありますが。

Silent Witness(英語版の公式サイト)
精英大師(公式サイト、中国語だと思う)

魂の叫び、もしくは「俺は勝ちたい!」

2005年06月27日 | 競馬・G1レース結果
昨日、宝塚記念勝馬のスイープトウショウの話を書いた後、ふと、そー言えば牝馬の宝塚記念馬っていたかなぁ、ひっとして史上初?
だったらちょっと?すげぇ、と思って調べてみました。
第4回(1966年)のエイトクラウンが史上初でした、39年ぶり、史上2頭目でございました......39年前のことなんてちょっと思い出せねぇよ、てゆーか知らねぇし、1年前の記憶も少々(?)あやふやな昨今。
本日の話題は2着のハーツクライ。
腐っても牡馬といいますか、タップダンスシチーゼンノロブロイに続く3番人気だったんですね。でもぉ、勝てないですね。
ハーツクライ "魂の叫び" の名のとおり、「何で勝てないんだよ、チキショー!!」という彼のこころの叫びがエコーの様に何度も繰り返し聞こえてくるようで、不憫ではあります。(いえ、正直に言うと面白いです.....鬼ですなぁ)
昨年の京都新聞杯(G2)では、今年の天皇賞馬、スズカマンボを2着に従えて勝ってたんですねぇ。で、ダービーは怪物・キングカメハメハの2着。
以後、あまり?ぱっとしないんですが、何故か好きなんです、えぇ、永遠の2着でいて欲しいと思います(やっぱり、鬼ですね......)

ターフのきまぐれお嬢さん

2005年06月26日 | 競馬・G1レース結果
彼女の名前はスイープトウショウ。
別名(私が勝手に名付けた)「ターフ(芝)の上の気まぐれお嬢さん」。
第46回宝塚記念の勝ち馬である。
昨年の牝馬クラシック戦線では期待につぐ期待を破り倒し、最後のチャンス、秋華賞でようやく陽の目を見た、力はあるはずなのに、のにのにのになぁ。という性格に少々難ありかも、なお嬢さん。父の名はエンドスウィープ、"最後に一掃"という名のとおり、最後に綺麗に勝って良かったね、と言ってやりたいと思いつつ、その期待も空しくなった頃にやっとG1馬になりました。
そして今年、かつて天才少女と呼ばれたお嬢さんは、新しく誕生していく牝馬に「お嬢さん」の座を譲り渡す。まあ、それが当然といえば当然の世の習いなのですが、私の中では彼女はまだ「お嬢さん」であり、それも只のお嬢さんではなく「ターフの上の気まぐれお嬢さん」。
前走の安田記念は10番人気での2着、そして、今回の宝塚記念では11番人気での1着。
で、多分次のレースでは上位人気で凡走するんだろうなぁ、と思いつつなぜか憎めなかったりするから不思議である。
人気の牡馬を蹴散らして、(やっぱり父の名にかけて最後に一掃したのだろーか、彼女?)栄冠を手に入れた4歳牝馬に新しく "女傑" の名が冠される。
もう、お嬢さんとは呼べないよな、と思いながらもやっぱりこれからも、「(ターフの上の気まぐれ)お嬢さん」と呼ぶんだろうなぁ。
それはもうすでにスイープトウショウという牝馬に対する、永遠のニックネームなのだから。