ユメのなかでも踊ってる

ただ今、お休み中。

父の名は、ポスト・サンデーサイレンス?

2006年10月14日 | レース結果(覚書き)
10月14日は京都競馬場で
第41回 デイリー杯2歳ステークス(G2)芝1600メートル、が開催されました。結果は、
1着、4枠4番、オースミダイドウ、牡、1番人気。父・スペシャルウィーク、母・ストームティグレス、母の父・Storm Cat。
2着、4枠5番、ローレルゲレイロ、牡、2番人気。父・キングヘイロー、母・ビッグテンビー、母の父・テンビー。
3着、3枠3番、マルカハンニバル、牡、5番人気。父・スペシャルウィーク、母・オーブアンディアンヌ、母の父・Bluebird。
今回の出走13頭中、父内国産馬(マル父)は9頭とちょっと珍しい? 
日本の競馬もそろそろ様変わりかぁ?とちょぴり感動しました。
....が、しかし、その実体は...
スペシャルウィーク(3頭)、アグネスタキオン(3頭)、マーベラスサンデー、アドマイヤベガ(各1頭)、と、8頭の父の父がサンデーサイレンス(SS)とSS系種牡馬の祭り、といってもいいかもしれません。その中でも、スペシャルウィーク、3頭出走して、1着、3着、4着(クラウンプリンセス・牝)と3頭全馬掲示板に載るとゆー好成績です。5着にアグネスタキオン産駒のマイネルソリストがやっと入る。
SS系種牡馬で掲示板独占、の暴挙...いえ、快挙に待ったをかけたのが、キングヘイロ−(産駒のローレルゲレイロ)でした。これは、明日の秋華賞参戦予定のカワカミプリンセスへのエールに違いない、と勝手に解釈しています。
"僕は2着に頑張ったから、プリンセス先輩が1着を決・め・て、ね(はぁーと)。ばぁい、ローレルさんちのゲレイロ"
えー、個人的な妄想はさておき。
1着のオースミダイドウは、2004年産の青毛(黒馬)です。今年6月、京都の新馬戦デビューを勝利で飾り、続く9月、中京競馬場での野路菊ステークスを制した後、3連勝で重賞初制覇を決めました。
この無傷の若武者が次に目指すのは、おそらく暮の2歳牡馬チャンプへの道。ライバルはこれからまだまだ増えてゆくことでしょうが、怪我することなく頑張って頂点を目指して欲しいですね。
で、オースミダイドウ君のデビュー戦での3着が今回3着でもあったマルカハンニバル。デビュー戦での2頭の着差は8馬身、そして今回は1/2馬身+アタマ差と着差を縮めました。もうあいつの3着は嫌だぁ、この次は、頑張って勝つんだぁ、と悔し涙のマルカハンニバルが勝つ日はやって来るでしょうか。まだまだ成長分の楽しみのある、おチビ’sのレースならではの楽しみですね。
(Mizuki Kousaki)

彼と彼女の物語、秋。

2006年10月09日 | レース結果(覚書き)
10月8日は東京競馬場で
第57回毎日王冠(G2) 芝1800メートルが開催されました。結果は、
1着、8枠16番、 ダイワメジャー、牡5歳、3番人気。父・サンデーサイレンス、母・スカーレットブーケ、母の父・ノーザンテースト。
2着、5枠10番、 ダンスインザムード、牝5歳、2番人気。父・サンデーサイレンス、母・ダンシングキイ、母の父・Nijinsky。
3着、7枠13番、 ローエングリン、牡7歳、9番人気。父・Singspiel、母・カーリング、母の父・Garde Royale。
1番人気のアサクサデンエンは13着でした。
1着のダイワメジャーはこのレースを制して、18戦5勝。重賞4勝目となりました。
・皐月賞(G1、2004年)・ダービー卿チャレンジトロフィー (G3、2005年)・マイラーズカップ(G2、2006年) 。
2着のダンスインザムードのこのレース終了時の戦績は、19戦5勝(国内)、3戦1勝(海外)。重賞制覇は4勝、うちG1、2勝(2004年・桜花賞、2006年・ヴィクトリアマイル)、海外G3、1勝。
2001年4月に産まれ同じ父を持つこの2頭は、2003年12月の中山競馬場でそれぞれのデビューを果し、そして2004年春、生涯ただ一度のチャンス、3歳クラシックレース(桜花賞、皐月賞)を制した。
2004年、天皇賞・秋(ゼンノロブロイ)、2005年、安田記念(アサクサデンエン)、マイルチャンピオンシップ(ハットトリック)、とG1、3戦を一緒に走った後、今年4月のマイラーズCでは、ダイワメジャー、ダンスインザムードの1,2着の決着。
その後、ダイワメジャーは安田記念に直行。ダンズインザムードは今年から開催されたG1ヴィクトリアマイル(古馬牝馬の春のG1)を制覇、初代女王となっての安田記念参戦。1枠1番、2番と同枠の2頭は仲良く 4,5着で決着した。
安田記念4着の後、宝塚記念(ディープインパクト)も同じく4着で春を終えたダイワメジャーと、安田記念5着の後、3度目の海外挑戦で初勝利を7月のハリウッドパークで決めたダンスインザムード。
そして、秋緒戦。彼(ダイワメジャー)と彼女(ダンスインザムード)の6度目の邂逅は、2度目の1,2着、彼の勝利に終わったわけですが。勝ったのはG2のみで。惜敗と惨敗は4度のG1戦に捧げ?られたままなんですよね。
何より。
私を忘れるんじゃないわよ、失礼しちゃうわねっ。
とばかりに2度目のG1制覇を果した彼女に対して、ちょっと情けないぞ、の彼の勲章は?
この秋には見ることができるのでしょうか?
このまま、駄(イワ)目じゃーのままでは終わって欲しくないような。この路線で?最後まで突っ走って欲しいような...。
ともあれ、2頭の今後のレース結果が楽しみな秋になりそうです。
(Mizuki Kousaki)

Shout to the TOP !

2006年05月26日 | 競馬・G1レース前夜
5月28日は東京競馬場で第73回東京優駿(日本ダービー)(G1)、芝2400メートル(3歳馬)が開催されます。

皐月賞参戦馬のダービーでの成績。
1964年のシンザン以来、
皐月賞を勝ってダービーに参戦した馬は38頭。
うち2冠(3冠馬5頭を含む)を制したのは13頭
今年メイショウサムソンが勝てば14頭目の快挙。最近の活躍馬では、2005年・ディープインパクト、2003年・ネオユニヴァース、1997年・サニーブライアン等がいます。
以下、2着・3着がそれぞれ5頭。4着以下の成績が15頭です。
皐月賞2着以下でのダービー制覇は22頭
うち2着組の制覇が7頭、3着は6頭。4、5着は2頭。6着以下での制覇が7頭。
最近の活躍馬では、タニノギムレット(2002)、ジャングルポケット(2001)、スペシャルウィーク(1998)が皐月賞3着からの雪辱を果たしています。今年フサイチジャンクが勝てば、2002年のタニノギムレット以来ということになりますね。
2着からの雪辱は、タヤスツヨシ(1995)、アイネスフウジン(1990)等、今年ドリームパスポートが勝てば、タヤスツヨシ以来11年ぶり、ですか。...3着のフサイチジャンク方が記録的には有利かも....。
1999年のアドマイヤベガは皐月賞6着からの雪辱です。頑張れ、サクラメガワンダー。
4着からの雪辱は1993年のウイニングチケット。アドマイヤムーンも頑張れ。
5着からの雪辱。5着は、えーっと.....1976年のクライムカイザーまで遡ります。...クライムカイザー、知ってますか? トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラスと同世代の馬です。30年も前なんですね.....とりあえず頑張れ、フサイチリシャール...うん、頑張れ。
他、皐月賞2着以下からの参戦は、ジャリスコライト、スーパーホーネット、ナイアガラがいます。

皐月賞出走なしでダービーを制覇した馬は7頭。うち6頭が前走1着の成績での制覇と圧倒的。
今年の参戦で皐月賞出走なしで前走1着馬は5頭。
NKHKマイル1着から参戦のロジックが勝てば、2004年のキングカメハメハ以来2頭目の快挙ということに。
京都新聞杯勝ちからの参戦は、トーホウアラン。京都新聞杯がダービー前哨戦となった2000年のアグネスフライト以来2頭目ということに。
最近では、2004年のハーツクライ、2005年のインティライミが2年連続2着と健闘してます。
前走オープン戦勝ちのヴィクトリーラン(プリンシパルS)パッシングマーク(ベンジャミンS)が勝てば、1996年のフサイチコンコルド以来ということになります。
7番目の馬。
今年のクラシック挑戦が最後の世代となるサンデーサイレンス(SS)産駒。
皐月賞を制したSS産駒は、ジェニュイン、イシノサンデー、エアシャカール、アグネスタキオン、ネオユニヴァース、ダイワメジャー、ディープインパクトの7頭。
ダービーを制したSS産駒は、タヤスツヨシ、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、アグネスフライト、ネオユニヴァース、ディープインパクトと6頭。前走青葉賞1着のアドマイヤメインが勝てば7頭目の誕生となります。

というわけでここ10年での2冠馬の誕生は3頭、皐月賞からの雪辱が4頭と皐月賞出走組が圧倒的に有利なのですが、皐月賞出走なしでも前走1着でダービーを制した馬が3頭いるんですよね。メイショウサムソンの2冠達成を見たいと思いつつ、アドマイヤメインも気になる存在です。
ゲーム終了までは18頭全馬に勝つチャンスがあるので、みんな頂点目指して頑張れ、とエールを贈りましょう。

Victory? ... yes, VICTORIA !

2006年05月12日 | 競馬・G1レース前夜
『2002年産牝馬の集い』

エアメサイア:♪ Lord I'm one, ... あれは忘れもしない(ウソ、ホントは忘れてたの...)2004年11月京都競馬場での新馬戦、見事に勝ったのよね私。 lord I'm tow, ... 2戦目は2005年1月の京都競馬場での白梅賞、2着だった....勝ったのは、ディアデラノビア(どーでも良いけど舌噛んじゃったわ、今...)ちゃん。 lord I'm three, ... 3度目は2月の京都競馬場でのエルフィンS(OP)、勝ったわ、2着はジェダイトちゃん。 lord I'm four, ... 4回目はね、えぇぇと...4月の阪神競馬場での桜花賞、初のG1挑戦だったのね。.... ♪ Lord I'm .... 着順? 4着よ! 去年の桜花賞は1着がラインクラフトちゃんで、3着がデアリングハートちゃん、ちなみにショウナンパントルちゃんが13着だったのよ。そして今年、5月14日、東京競馬場では新設のG1、古馬牝馬(4歳以上)の為のマイル戦、ヴィクトリアマイルが開催されるのね。私の予想によれば初代女王の座につくのは、もっちろん、同期のラインクラフトちゃんよね! あう。ちっ違うぅっ、も、も、もちろん私、エアメサイアですっ....て言おうとしたんだってば。

ラインクラフト:さて、本日の音楽は、Peter, Paul & Mary の "500 Miles" です。... って随分古い歌知ってるよね、メッシー(エアメサイア)歳いくつ?

エ:クー(ラインクラフト)ちゃんと同じよ、同期だもん。

ラ:あ、そうだった。ところで今度のマイルG1戦、下馬評じゃ、私達の一騎討ちみたいに言われてるけど、他にも有力候補はいると思うのよね。

コスモマーベラス:はーい、突然ですが、ここでクイズです。「現役牝馬100頭に聞きました?歴代マイルの女王と言えば?」

エ:え、え、えーっと、エアジハードさん?

ショウナンパントル: エアメサイアちゃん、エアジハードさんは牡よ。マイル王ね。アグネスラズベリ(5歳)さんのお父さんよ。

ロフティーエイム:例えばパッシングショット(1990、マイルチャンピオンシップ)さんとか....

ディアデラノビア:ダイイチルビー(1991、安田記念)さんとか言わないと。お馬鹿だと思われるよ? "馬" だけに...

ジェダイト:そうね、シンコウラブリイ(1993、マイルチャンピオンシップ)さんとかね。

デアリングハート:ノースフライト(1994、安田記念、マイルチャンピオンシップ)さんもいるわね!

エ:.... ねぇ、桜花賞馬もマイルの女王じゃないの?

ディ、デア:え? 牝馬オンリーで勝っても駄目なんじゃぁ.....。牡馬と戦って勝ってこそのマイルの女王だよ?

ジェ:でも、今度のマイル戦は牝馬オンリーだよね?

ショ:そうねぇ。てことは、桜花賞馬の ダンスインザムード(5歳)さんとか...

ロフ:阪神ジュベナイルフィリーズ馬のヤマニンシュクル(5歳)さんもだよね。

エ:ねぇ、何で5歳牝馬プッシュするの?

コス:そうね、5歳牝馬以外にも先輩方はいるよね。

エ:そうじゃなくて。桜花賞と、牡馬を押し退けてNHKマイルカップを制覇した、昨年春のマイルの女王、クーちゃん絶対有力候補って話をするんじゃなかったの?

ラ:メッシー、それ全然違うから。も一回初めから話をしよ?

コス、ショ、ロフ、ディ、ジェ、デア:.... じゃ、私たちまだ練習残ってるから、も行くね?

かくして、図らずも、新設G1・ヴィクトリアマイル戦前夜からラインクラフトとエアメサイア2頭の一騎討ち?となりました。

BIG になれ、の期待に応えた?

2006年05月06日 | レース結果(覚書き)
5月6日は新潟競馬場で
第28回 新潟大賞典(G3)ハンデ戦、芝2000メートルが開催されました。結果は、
1着、3枠5番、オースミグラスワン、牡4歳、1番人気。父・グラスワンダー、母・ホッコーオウカ、母の父・リンドシェーバー。
2着、4枠7番、カナハラドラゴン、牡8歳、11番人気。父・アンバーシヤダイ、母・ミナガワローマン、母の父・ブレイヴエストローマン。
3着、5枠9番、エルカミーノ、牡8歳、15番人気。父・ジェイドロバリー、母・エルレイナ、母の父・Slew o'Gold。
2番人気のエイシンドーバーは5着でした。
1着のオースミグラスワンは2002年産、栗毛。父の名に因んでつけられたであろう、オースミ(冠名)+グラスワン(ダー?)、馬名登録には9文字以内という規定があるので、グラスワン。芝のレースでナンバーワンになれ、もしくは、グラスワンダー産駒の中で1番になれ、との願いが込められているのかな、と推測してみたりする。が、オースミさん家のグラスワン君は "BIGな馬であれ" 、の意味を取り違えたのではないか....と思えるふしがある。
2004年10月デビュー戦を勝利で飾る。2着はローゼンクロイツで後に3冠馬と同じ土俵で戦い続けることになる馬に勝ったのだが、この時グラスワンの悩みは別のところにあった。9着のマルブツダンディが自分と同じ最高馬体重532キロだったからだ。
続く3戦は2着が3連続、しかし最高馬体重での出走というこだわりでは、他馬に負けなかった。
久々の勝利に酔っても良いと思われる5戦目、3歳の11月。勝ったグラスワンの馬体重は524キロで15着のミスタージャガーの542キロの前に完全な敗北を喫した。悔しかったので、次走のゴールデンブーツTでは前走プラス10キロの534キロで勝った。きっと嬉しかったのだろう、次走はさらにプラスの12キロ、546キロで2着。これは今までの自己最高馬体重、さすがに重すぎると思ったのか、次走はマイナス10キロと頑張って1着になった。
そして8戦4勝、2着4回で挑戦した初重賞の中京記念(G3、マチカネオーラ)を9着と自己最低着順で終える。7着のアラタマインディに最高馬体重の栄誉を奪われたことより、2着のローゼンクロイツの姿を見てグラスワンの闘争心に火がついた、....ついたのだと思いたい。大阪―ハンブルクカップ(OP)3着の後、今回のレースで重賞挑戦2度目にして重賞初制覇を決めた。これで通算成績が11戦5勝、2着4回。
1番になるとは、1番にゴール板を通過することであって馬体重は関係ないと気づいたオースミグラスワンの今後のレースに期待、と言いたいところですが。530キロで3着だった大阪―ハンブルクカップで、次に重かったエリモシャルマンに負けてなるものかとプラス4キロの534キロで勝ったのが気になる。因みに今回のレースの次点もエリモシャルマンでした。
「あの "お姉ちゃん(エリモシャルマン)" にだけは負けたくないっ...!」とダイエットせずに食べまくったんでしょうかね? オースミグラスワン...。
お姉ちゃんと言えば、半姉にオースミハルカ(父・フサイチコンコルド、2000年産、鹿毛)、22戦6勝、重賞4勝(2003年チューリップ賞、2003,4年クイーンS、2004年府中牝馬S)がいます。よそのお姉ちゃんに変な対抗心燃やすより、血縁の姉に追い付き追い越すべく頑張ってくれと願わずにはいられません。でも、こーゆー個性的な馬は大好きなので、これからもこだわって欲しいかも、と思ったり。

ゲームの始まり、ゲームの終着

2006年05月05日 | 競馬・G1レース前夜
5月7日は東京競馬場で第11回NHKマイルカップ、芝1600メートル(3歳馬)が開催されます。
ついこの間創設されたレースだと思っていたら、今年で11年目なんですね。
さて過去10年の勝ち馬について。
牝馬の勝ちは、シーキングザパール(第2回1997年)、そして昨年のラインクラフト(第10回)の2頭です。今年は出走してないですね、牝馬。

勝ち馬の父系。
Mr.Prospector系が、シーキングザパール(Seeking the Gold)、エルコンドルパサー(1998年、Kingmambo)、イーグルカフェ(2000年、Gulch)、キングカメハメハ(2004年、Kingmambo)、ラインクラフト(エンドスウィープ)の5頭。今年の出走馬ではモエレフィールド(フィールドアスカ)1頭です。
Northern Dancer系は、タイキフォーチュン(1996年、Seattle Dancer)、クロフネ(2001年、French Deputy)の2頭。今年出走馬は、ステキシンスケクン(Danzig)、フサイチリシャール(クロフネ)、ゴウゴウキリシマ(キングヘイロー)の3頭。クロフネの産駒フサイチリシャールが勝てば、NHKマイルカップ初の父子制覇達成です。
今年の出走馬で1番多いのが、Hail to Reason系の11頭。うち6頭がサンデーサイレンス(SS)またはSS系。
過去10年での Hail to Reason系の勝ち馬は、ウインクリューガー(2003年、タイキシャトル)がいます。ディープエアーが勝てば、タイキシャトル産駒の2勝でKingmamboに並びます。

前走の重賞勝ちまたは挑戦。
毎日杯(タイキフォーチュン、クロフネ、ウインクリューガー・8着、キングカメハメハ)組みが4頭で1番ですが、今年は毎日杯からの参戦馬はいませんね。
ニュージーランドトロフィー(ニュージーランドT4歳S)からは3頭(シーキングザパール、エルコンドルパサー、イーグルカフェ・7着)。今年は、マイネルスケルツィ、ファイングレイン、ロジック、アポロノサトリ-、タガノバスティーユの5頭が参戦しています。
スプリングS、2着での勝ちは2002年のテレグノシス。今年、スプリングSからの参戦はフサイチリシャール・2着がいます。

第1回(1996)のタイキフォーチュンから第6回(2001)のクロフネまでの勝ち馬は外国産馬、上位入着も外国産馬...と、かつては「○外(外国産馬)ダービー」とも呼ばれていたNHKマイルカップです。理由は外国産馬はクラシックレースに出走が出来なかったので、挑戦出来る春のG1レースがNHKマイルしかなかったからです。が、クロフネが勝った年からダービーが外国産馬に開放されたんですね。NHKマイルを勝ってダービー挑戦の道を創ったのは、クロフネです。その挑戦を達成(NHKマイルとダービーの連覇)したのが、2004年のキングカメハメハです。
クロフネ以後の勝ち馬、テレグノシス、ウインクリューガーは当初よりマイル路線を目指しての勝利。昨年のラインクラフトは桜花賞制覇からの挑戦で勝利。マイル専門の色が一層濃くなって来ているように思います。
どの道を辿ってどこを目指しているのか、時代が変わっても3歳時にただ1度挑戦可能であることは同じ。たかだマイル、されどマイル。自らの路線を決定しているものも、まだ模索中のものも、ここから更に先へと目標設定しているものも、みな各々力を発揮して、今年のレースも面白かったと言えるそんな競走になることを期待しています。

マネーゲームでは手に入らない夢を叶えよう!

2006年04月30日 | 競馬・G1レース結果
4月30日は京都競馬場で
第133回天皇賞・春(G1)芝3200メートルが開催されました。結果は、
1着、4枠7番、ディープインパクト、牡4歳、1番人気。
2着、6枠11番、リンカーン、牡6歳、2番人気。
3着、1枠1番、ストラタジェム、牡5歳、8番人気。
4着、7枠14番、アイポッパー、牡6歳、7番人気。
5着、3枠6番、トウカイカムカム、牡5歳、9番人気。
3番人気のマッキーマックスは7着でした。
1着のディープインパクトは2002年3月25日産、鹿毛。父・サンデーサイレンス、母・ウインドインハーヘア、母の父・Alzao。前走の阪神大賞典(G2)を勝って、これで10戦9勝、G1は皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞に続く4勝目。
1着から3着まで、父の名はサンデーサイレンス(SS)、4着(サッカーボーイ)、5着(トウカイテイオー)は母の父がサンデーサイレンス。という訳で終わってみれば、今週はG1天皇賞ウィークならぬ、"SS祭り週間" となりました。
さて、SS初年度産駒のクラシックデビューは1995年のこと。
皐月賞・ジェニュイン、ダービー・タヤスツヨシ、オークス・ダンスパートナーと3勝。その年の菊花賞を制したのはマヤノトップガン。前年の覇者、3冠馬ナリタブライアンのレコードを更新した。
翌1996年菊花賞を勝ち、SS産駒の牡馬クラシック3レース制覇を達成したダンスインザダークは種牡馬となってから、ザッツザプレンティ(2003年)、デルタブルース(2004年)と2年連続で菊花賞馬を出した。
このダンスインザダークを筆頭にサンデーサイレンスが送り出した菊花賞馬は、昨年のディープインパクトで4頭(2000年エアシャカール、2001年マンハッタンカフェ)
そして春の天皇賞を最初に制覇したSS産駒は、1999年のスペシャルウィーク。
1998年のダービー馬スペシャルウィークを、皐月賞・菊花賞と負かしたセイウンスカイはマヤノトップガンの菊花賞レコードを更新したが、この記録は未だに破られていない。スペシャルウィークがG1競走で負けたのはセイウンスカイの他に2頭の外国産馬(エルコンドルパサー、グラスワンダー)がいたが、この同期3頭の中で産駒の中から最初にG1馬を送り出したのはスペシャルウィークだった。2005年のオークスを制した後に海外遠征を行い、見事に勝利したシーザリオである。
スペシャルウィークを筆頭にサンデーサイレンスが送り出した春の天皇賞馬は、今年のディープインパクトで4頭(2002年マンハッタンカフェ、2004年スズカマンボ)
今日もディープインパクトは確かに飛びましたね....。えぇ、ゲートが開くと同時に。あの出遅れが結果的には良かった、と言うか、菊花賞の時のように、"がむしゃらに走る" ことなく最後まで自分のペースで走ることが出来たのではと思いました。3コーナー辺りで「今日は勝ったな」と確信させる馬がこれから先、登場するかどうか。未来のことは分かりませんが、まぁ、ただ強いという形容詞では表現出来ないものを見た、と思ったら、レコードのおまけ付き。SS初年度産駒で牡馬クラシック3レース制覇の夢を破ったマヤノトップガンの記録を破ったんですよね、SS産駒の3冠馬が。
一度も負けることなく菊花賞を制したディープとは対象的にトップガンは前哨戦を2戦連続2着と悔しい思いをしてのレコードでの勝利。勝つのが当然とレコードで勝ったディープとは違い、前年5着の雪辱をレコードで晴らしたトップガン。2頭の活躍した時代には10年の時の流れがある。トップガンの活躍を知らない競馬ファンも当然いるだろう。
ただ時代が変わっても変わらないものもある。今、ディープインパクトの活躍に勇気づけられ、夢を貰っている若い人たちへ。昔、マヤノトップガンの活躍に勇気を貰った人もいた。大人から子どもまで「金、カネ、金」の世の中にあって、どんなにお金を積んでも決して手には入らないもの。それは、勝者にだけ与えられる惜しみない賞賛と栄誉。競走馬の世界は残酷だ。敗者に与えられるものは何も無い。だからこそ、やっと掴んだ勝利に拍手を贈ることを惜しみたくはない。今日、負けた馬にも次に勝つチャンスはあるのだ。私はそれをマヤノトップガンと言う名前の競走馬に教えられた。
ディープインパクトの勝利を境に日本の競馬は変わってゆくのだろう。ディープが与えてくれるものは、決してお金に代えることは出来ない。その意味では "競馬が教えてくれること" は昔も今も、そしてこれからも変わることは無いのだと思う。

みどりの日、芝の上での自己表現

2006年04月29日 | レース結果(覚書き)
4月29日は東京競馬場で
第13回テレビ東京杯青葉賞(G2)(ダービートライアル)3歳芝2400メートルが開催されました。結果は、
1着、3枠6番、アドマイヤメイン、牡、1番人気。父・サンデーサイレンス、母・プロモーション、母の父・ヘクタープロテクター。
2着、4枠8番、マイネルアラバンサ、牡、5番人気。父・スペシャルウィーク、母・タイランツフェイム、母の父・ブレイヴエストローマン。
3着、7枠13番、エイシンテンリュー、牡、4番人気。父・サンデーサイレンス、母・エイシンサンサン、母の父・キャロルハウス。
2番人気のマツリダゴッホは4着でした。
1着のアドマイヤメインは3月の毎日杯(G3)に続く重賞2連覇、競走成績はこれで9戦4勝。
2003年のゼンノロブロイから4年連続サンデーサイレンス産駒の勝利です。17頭中、サンデーサイレンス(SS)産駒6頭、SS系種牡馬(スペシャルウィーク、ダンスインザダーク、ステイゴールド、エイシンサンディ)産駒4頭、母の父サンデーサイレンスは2頭、で合計12頭がSSの血を受け継いでいる。みどりの日に行われた "ダービートライアル、青葉賞" というより、GW初日のサンデーサイレンス・フェスティバル、もしくは明日の天皇賞のディープインパクト勝利への露払いレースとでも言いたくなりますね。
さて、今回の話題は今年2月のきさらぎ賞から始まる物語です。
1着ドリームパスポート、2着のメイショウサムソンはこのレースの後、スプリングSでドリームパスポートを3着に従えて重賞初制覇、続く皐月賞はドリームパスポートを2着に従えて3歳牡馬のG1勝ち一番乗り。2頭のダービーでの活躍も楽しみです。
3着のマイネルスケルツィはニュージーランドトロフィーを勝って重賞初制覇。来週のNHKマイルカップに挑戦する予定です。
4着のグロリアスウィークは残念ながら皐月賞前の骨折で春のG1戦線離脱。
そして5着のアドマイヤメイン。毎日杯から皐月賞へは行かず、ダービーを目標に今回のレースを制しての挑戦となります。
今にして思えば、3歳牡馬のG1レースで話題となる馬が掲示板を占めていたレースだったんですね。
ダービートライアルでありながら、このレースを勝ってダービーを制した馬が誕生していないのが、ちょっと気になりますが、シンボリクリスエス(2002年)、ゼンノロブロイ(2003年)はダービー2着と健闘し、その後さらに活躍した先輩馬です。ここからアドマイヤメインがどんな新しい流れを創っていくのか楽しみです。

21世紀初頭の最強馬を語り継ごう

2006年04月28日 | 競馬・G1レース前夜
4月30日は京都競馬場で第133回天皇賞・春、芝3200メートルが開催されます。天皇賞は春と秋の開催を通算で数えるので、今年の春で133回になるのね。
1981年に勝抜制(1度天皇賞を勝った馬は開催時期が春、秋に関係なく再度の出走が出来ない)が廃止されたので、過去の優勝馬も何度でも出走出来るようになりました。ま、出走頭数に限りがあるので、希望すれば誰でも走れるわけではないので、それなりの実力と実績が必要になりますが。(勝抜制度以降、天皇賞を2勝以上した馬については昨年秋のブログ記事を参照して下さい。)

天皇賞(3200メートル、春・秋、以下同)馬から天皇賞馬、
・シーマー(1948年春) → タカオー1955年春
・シーマー(1948年春) → ダイナナホウシユウ1955年秋
・シンザン(1965年秋) → ミホシンザン(1987年春)
メジロアサマ(1970年・秋)メジロティターン(1982年秋)
・トウメイ、1971年秋) → テンメイ(1978年秋)
メジロティターンメジロマックイーン(1991-92春)
5組の父子と母子1組の計6組。メジロアサマ、メジロティターン、メジロマックイーンは父子3代制覇。今年、チャクラ(父・マヤノトップガン、1997年春)が勝てば、7組目の誕生です。

菊花賞馬の天皇賞制覇は、21頭で23勝。最近の勝ち馬は、1997年・マヤノトップガン、2002年・マンハッタンカフェ、2003年・ヒシミラクル。今年、デルタブルース(2004年)かディープインパクト(2005年)が勝てば22頭目の誕生。
菊花賞出走馬の天皇賞制覇の状況。
菊花賞2着での制覇は、11頭で12勝。最近の勝ち馬は、1999年・スペシャルウィーク、2000年、2001年・テイエムオペラオー。今年、ファストタテヤマ(2002年)またはリンカーン(2003年)が勝てば12頭目の誕生。
3着での制覇は6頭。最近では1998年・メジロブライト。ローゼンクロイツ(2005年)が勝てば、7頭目の誕生に。
4着以下での制覇は10頭いますが、過去10頭で6着が最低着順なのでそれ以下ではちょっと無理かも。最近では、昨年のスズカマンボ(2004年6着)がいます。ストラタジェム(2004年5着)、マッキーマックス(2003年5着)、チャクラ(2003年6着)あたりまで。

雪辱(挑戦何回目かは略)は、14頭。最近では、1997年・マヤノトップガン(前年5着)、2004年・イングランディーレ(前年9着)。イングランディーレの9着は過去最高?の記録。今年該当しそうなのは、ビッグゴールド(2着)、リンカーン(6着)、アイポッパー(3着)、ナリタセンチュリー(一昨年、5着)あたりでしょうか。

天皇賞馬を多く出した母系(牝系、ファミリー)
・ビユーチフルドリーマー(*Beautiful Dreamer、1903年英国産)系が7頭。最新の勝ち馬は、1979年春のエリモジョージ。
・フラストレート(*Frustrate、1900年英国産)系が6頭。最新の勝ち馬は、1981年秋のホウヨウボーイ。
・アストニシメント(*Astonishment、1902年英国産)系が6頭で7勝。最新の勝ち馬は、1992年のメジロマックイーン。今年の出走馬のトウカイカムカムがこのアストニシメント系です。

今年の最有力(というか間違い無しとまで言われている....)候補のディープインパクトはこのレースを勝った(すでに勝つと思われている....)後、海外競馬に挑戦することが決まっているそうです。かつてはこのレースを勝つことが "最強馬" の称号を冠するための必須条件だったのが、今では海外G1挑戦へのステップレース的な扱いです。春の天皇賞を制した最後の最強馬、テイエムオペラオーが連覇したのが、2000年、2001年、20世紀の最後と21世紀に向う盛大な花火でした。
21世紀の競馬の行方がディープインパクトの戦績にあらわれている、そんな風に過去を語る日が来るのもそう遠いことではないでしょうね。

砂上に赤く輝く鉱脈を求める

2006年04月23日 | レース結果(覚書き)
4月23日は京都競馬場で
第11回アンタレスステークス(G3)ダート1800メートルが開催されました。結果は、
1着、7枠13番、フィフティーワナー、せん(馬)4歳、2番人気。父・Fusaichi Pegasus、母・Heraklia、母の父・Irish River。
2着、6枠11番、ヒシアトラス、牡6歳、1番人気。父・ティンバーカントリー、母・タックスヘイブン、母の父・Alydar。
3着、1枠2番、サカラート、牡6歳、3番人気。父・アフリート、母・スカーレットレディ、母の父・サンデーサイレンス。
1着のフィフティーワナー(Fifty Oner)、51(番)の人.... 良いのか51番で? 競走馬なら1番を目指すものなんじゃぁ? と思ったら、シアトルマリナーズのイチロー選手の背番号に因んだ名前だそうです。
2002年米国産、黒鹿毛。2005年7月と遅めのデビュー、デビューが遅れた理由は色々ありそうですが、ゲート試験合格までに6月以上費やしたらしいです。で、そんなんで大丈夫なのか?って思いますよね....。と言う訳で、実は前評判は良くてもあまり期待してませんでした。難ありのゲートを難無くクリアーして先頭に立ち、最後まで持つのだろうかと、危惧したのが馬鹿馬鹿しくなるくらいの見事さで逃げきりました。デビュー戦3着の後、ダート5連勝での重賞初制覇、これで6戦5勝。
父・Fusaichi Pegasus(by. Mr. Prospectorは1997年米国産、9戦7勝、ケンタッキーダービー馬。 Mr. Prospectorの最後の産駒でセリで高額取引された馬...。種牡馬入りして2002年産が初年度産駒。2002年のセリ(Keeneland November Breeding Stock Sale)での平均購買価格が42万7000ドル。で、このセリに出されたフィフティワナーの価格が35万ドル。翌年のセリ(Keeneland September Yearling Sale)で再び35万ドルの価格で購買され、日本にやって来ることになる。
母・Heraklia、1994年米国産は不出走。1997年のセリ(Keeneland NovemberBSSales)で30万ドルで購買される。この時お腹にいたのが、1998年産のCephalonie(牝、by. Kris.S)仏1勝。翌1999年米国産のProspected(牡、by. Mr.Prospectorは不出走、父の血統を買われて?種牡馬入り。2000年米国産、Dubai Lightning(牡、by. Seeking the Gold、Mr.Prospector系)英1勝。2001年米国産One to Want(牝、by. Kingmambo、Mr.Prospector系)未勝利。2002年、息子(フィフティーワナー)と同じセリで50万ドルで購買される。
3年連続、3頭にMr.Prospector(系)を付けて成績が残せなかったのに、4頭目の息子が35万ドルで売れたのは結構凄いかもしれない。兄2頭の購買価格と比較するとかなりお寒いですけどね....日本でそして世界で活躍するような馬になるようにと名付けられたフィフティーワナー、まずは兄弟の中で1番の活躍をしています。血が残せないのが残念ですが、去勢したからこその活躍なんだろうなぁ、とも思います。何かと地味と言われるダート戦を沸せる馬の1頭となって欲しいですね。

大和の血、女王への道に開花する

2006年04月23日 | レース結果(覚書き)
4月23日は東京競馬場で
第41回サンケイスポーツ賞フローラステークス(G2)3歳牝馬芝2000メートルが開催されました。結果は、
1着、2枠3番、ヤマトマリオン、10番人気。父・オペラハウス、母・ヤマトプリティ、母の父・アンバーシヤダイ。
2着、1枠2番、ブロンコーネ、8番人気。父・ブライアンズタイム、母・ミセスビクトリア、母の父・トニービン。
3着、5枠9番、アクロスザヘイブン、4番人気。父・フジキセキ、母・タックスヘイブン、母の父・Alydar。
1番人気のテイエムプリキュアは7着、2番人気のアイスドールは8着でした。
1着のヤマトマリオン、2003年産、鹿毛。2005年10月デビュー戦を2着、芝1200メートル戦を2戦0勝の後、ダート1200メートルで未勝利脱出。今年、2006年1月、ダートの1800メートルを勝って2勝目。チューリップ賞(G2・芝1600、アドマイヤキッス)14着、わすれな草賞(OP・芝2000、ニシノフジムスメ)5着の成績の後、臨んだ今回のレースで重賞初制覇、芝のレースもこれが初勝利で通算成績を8戦3勝としました。10番人気での勝ちは前身の4歳牝馬特別時代のシービークイン(1976年)14番人気、シンコールビー(2003年)14番人気に続く3番目の記録。でも2着も人気薄なのは初めてじゃないかと思います。牝馬のレースは油断大敵ですね。
母のヤマトプリティ(1994年産、芦毛。母・ヤマトビューテイ、母の父・プレストウコウ)は2歳12月から6歳まで走って、6勝。その6勝が全部ダートなのね。で、ヤマトプリティの初年度産駒、ヤマトスプリンター(2002年産、牡・栗毛。父・マヤノトップガン)はヤマトマリオンの半兄。2、3歳時に3勝して、その全部がダート。ダート得意のファミリーと言っても良いと思うヤマトマリオン、まさか芝で活躍するとはなぁ、というのが正直な感想でした。父・オペラハウスで先週の皐月賞に続き2週連続産駒の重賞制覇です。
母系の物語は、1919年米国産の黒鹿毛の牝馬ソネラ(*Thonella、by. Marathon)が日本に繁殖牝馬として輸入された時に遡る。
1934年社台牧場産の牝馬、第三ソネラ(by. Polygnotus *ポリグノータス)が1943年に産んだのが、第7代優駿牝馬(オークス)のミツマサ(父・月 友)。その全姉の時孝(トキノコウ、1942年産)の産んだ、マリオン(1947年、父・ミナミホマレ)、スズマサ(1950年)の全姉妹。
マリオンから続く母系には、ナスノコトブキ(1963年産、菊花賞馬)、メジロブライト(1994年産、天皇賞・春)、メジロベイリー(1998年産、朝日杯3歳S)等の活躍馬がいる。
スズマサの産駒のニホンピローエース(1963年産、皐月賞馬)、ミスチエスター(1958年産)は、カミノテシオ(1970年産、天皇賞・秋)の母。ミスチェスターの娘、タマコダマ(1965年産)から続く母系に、クリールサイクロン (1995年、スプリングS)、ボディーガード(1991年、デイリー杯3歳S)等の活躍馬がいる。
で、このタマコダマ・2勝、からアカネムラサキ(1972年)4勝、ビューティライダー(1979年)未勝利、ヤマトビューテイ(1985年)5勝、ヤマトプリティ、そしてヤマトマリオンへと血が続いてきたわけです。
遠い先祖にオ−クス馬を持つ脈々と受け継がれて来た母系。昨今の母や祖母はすでに外国産の内国産馬が数多く見受けられる中で、貴重と言えるかもしれません。ぜひ本番のオークスでも活躍して、日本の馬産が面々と培い、守ってきた血の全てが無駄ではなかったことを証明して欲しいですね。ヤマトマリオン、競馬のロマンを語れる馬がまた現れました。

崇高なる目的を5月に聞こう

2006年04月22日 | レース結果(覚書き)
4月22日は福島競馬場で
第3回福島牝馬ステークス(G3)芝1800メートルが開催されました。結果は、
1着、4枠8番、ロフティーエイム、4歳、7番人気。父・サンデーサイレンス、母・ウィッチフルシンキング、母の父・Lord Avie。
2着、2枠4番、ライラプス、4歳、5番人気。父・フレンチデピュティ、母・フサイチエアデール、母の父・サンデーサイレンス。
3着、5枠9番、フィヨルドクルーズ、5歳、6番人気。父・サンデーサイレンス、母・ライラアラウィ、母の父・Mtoto。
1番人気のコスモマーベラス(4歳、父・フジキセキ)は10着、2番人気のレクレドール(5歳、父・サンデーサイレンス)は5着でした。
1着のロフティーエイムは(lofty+aim=)「崇高な目的」、母の父・Lord Avie、母の父の父・Lord Gaylord、母の父の父・Sir Gaylord からの連想なのかも。2002年産、鹿毛。デビューは3歳の2005年6月と遅かった。3戦目で未勝利脱出、2005年末に福島で2勝目(檜原湖特別)をあげ、今回の勝利で、11戦3勝、2着5回、重賞初制覇。
母系は4代祖母が1974年米国産の Ask for the Moon(by.Sky High 、Hyperion系1勝。その娘が1979年米国産のHalloween (by.Wardlaw 、Hyperion系 1勝。そしてロフティーエイムの祖母が1987年米国産、Halloween Joy(by. Exuberant 、Bold Ruler系)9勝。その娘、つまりロフティーエイムの母が1994年米国産、Witchful Thinking(*ウィッチフルシンキング)12勝、うちG2・1勝、G3・3勝。Witchful Thinkingの父、Lord AvieTurn-to系は1978年米国産、16戦8勝、1980年・2歳チャンピオン、1982年種牡馬供用開始、2002年の繁殖シーズンを最後に種牡馬引退。日本で走った代表産駒に1990年ジャパンカップ(ベタールースンアップ)2着のオード(Ode、牝)仏G2馬がいる。
米国で12勝の Witchful Thinkingは、生涯獲得賞金とほぼ同程度の金額で繁殖牝馬セールで購買され、 Deputy Ministerの仔を宿して日本にやって来た。で、産まれたのが2001年産のマンティスハント、ロフティーエイムの半姉ですね。でも活躍しなかった。その翌年、祖父Lord Avieが種牡馬引退した年に誕生したのが、サンデーサイレンスTurn-to系を父に持つロフティーエイム嬢です。
父系が同じHyperion系の4代祖母とその娘が仲良く1勝。異なる父系の祖母と母は9勝と12勝。再び、父系が同じTurn-to系の母と娘の競走成績のゆくヘはどうなっていくのか興味があります。まずはG3を1勝したロフティーエイム、ここは母を超えるベく、一気にG1、ヴィクトリアマイルでの勝利が欲しいところ。開花が遅かった分、これからの活躍次第で勇気がもらえる馬になりそうな気配。

小倉デビューの若武者とピカピカのいぶし銀。

2006年04月16日 | 競馬・G1レース結果
4月16日は中山競馬場で
第66回皐月賞(G1)3歳牡・牝馬 芝2000メートルが開催されました。結果は、
1着、3枠5番、メイショウサムソン、牡、6番人気。
2着、1枠2番、ドリームパスポート、牡、10番人気。
3着、3枠6番、フサイチジャンク、牡、2番人気。
4着、7枠15番、アドマイヤムーン、牡、1番人気。
5着、1枠1番、フサイチリシャール、牡、3番人気。
1着のメイショウサムソンは2003年3月7日産、鹿毛、父・オペラハウス、母・マイヴィヴィアン、母の父・ダンシングブレーヴ。2005年7月小倉デビュー、2006年きさらぎ賞(G3)ドリームパスポート2着、スプリングS(G2)を勝って重賞初制覇。今回の皐月賞勝ちで、10戦5勝、重賞2勝目となりました。きさらぎ賞→スプリングS路線での勝利は2003年のネオユニヴァース(父・サンデーサイレンス)以来3年ぶり。オペラハウス産駒の皐月賞(とゆーかクラシック競走)は、1999年のテイエムオペラオー以来、7年ぶり。小倉デビュー馬の皐月賞制覇は、1990年のハクタイセイ(父・ハイセイコー)以来16年ぶり。
3年、7年、16年の次ぎは、鞍上の石橋騎手、初のG1制覇。1985年騎手デビューなので、実に21年ぶり(って言うのか?)、22年目のベテラン騎手の晴れ舞台。G1挑戦42回目。G1初騎乗は1987年優駿牝馬(オークス)マックスビューティー、ルーペナイト・11着。皐月賞は1995年(ジェニュイン)オグリワン・16着。1997年(サニーブライアン)ゴッドスピード・8着。1998年(セイウンスカイ)、トウカイパンチ・17着。2000年(エアシャカール)、パープルエビス・7着。そして今年2006年メイショウサムソン・1着と5度目の挑戦。調教師の 瀬戸口師はネオユニヴァース以来、2度目の皐月賞制覇ですが、石橋騎手が騎乗した5頭のうち、オグリワン、ゴッドスピード、メイショウサムソンの3頭が瀬戸口師の管理馬というのも何かの縁だったのかもしれません。
聖書に出て来る怪力サムソン(旧約聖書「士師記」)は策士で英雄でしたが、女に弱かった(英雄色を好む?)ので、その色香に迷って身を滅ぼします。メイショウサムソン君のサムソンが怪力サムソンから来てるのかどうかはわかりませんが、女に弱いかどうかはさておき、母系は4代祖母のガーネツトが天皇賞を制覇してることを除いては一族の中にG1勝ち馬がいなかったんですね。ポレールが障害で活躍してますが、まだグレード制導入前のことですし。これでやっとG1馬誕生です、しかもクラシック馬です。母系が弱いも克服したメイショウサムソンの今後のレースにも期待大です。
そう言えば、馬主のメイショウの松本さんも、メイショウドトウの2001年宝塚記念以来、5年ぶりのG1制覇、クラシックは初の快挙ですね。何かとお目出度尽くしの第66回皐月賞が終わりました。牡馬クラシック第2弾の東京優駿(日本ダービー)は今回のレースの4着までの馬に優先出走権が与えられます。

2004年・彼と彼女の物語

2006年04月15日 | レース結果(覚書き)
4月15日は阪神競馬場で
第37回読売マイラーズカップ(G2)芝1600メートルが開催されました。結果は、
1着、8枠11番、ダイワメジャー、牡5歳、1番人気。父・サンデーサイレンス、母・スカーレットブーケ、母の父・ノーザンテースト。
2着、6枠6番、ダンスインザムード、牝5歳、2番人気。父・サンデーサイレンス、母・ダンシングキイ、母の父・Nijinsky。
3着、3枠3番、ディアデラノビア、牝4歳、4番人気。父・サンデーサイレンス、母・ポトリザリス、母の父・Potrillazo。
彼の名前はダイワメジャー、2001年4月8日産。母、母の父、母の母(スカーレットインク *Scarlet Ink)、母の母の父(Crimson Satan)と、母系4頭譲りの栗毛。2003年12月中山デビュー戦は2着。2004年の皐月賞を制して重賞初制覇。マイル戦(1600メートル)の戦績、5戦2勝。1962年産のConsentida(by. Beau Max)を祖とする母系の中で、おそらく最初のG1&クラシック馬(近親、ブルーリッジリバーが2002年・桜花賞2着)の誕生だった。
彼女の名前はダンスインザムード、2001年4月10日産。父譲りの青鹿毛。2003年12月中山でデビュー戦を勝利で飾る。2004年の桜花賞を無敗で制して重賞2勝目(フラワーC、G3)。マイル戦(1600メートル)、4戦4勝。全姉・ダンスパートナーはオークス&エリザベス女王杯制覇。全兄・ダンスンザダークは菊花賞馬。1966年産のNative Partner(by. Raise a Native)を祖とする母系にも、イーグルカフェ、スズカマンボ等のG1馬がいる。
その年のクラシック馬、彼と彼女の最初の出会いは10月の天皇賞・秋(ゼンノロブロイ)芝2000メートル。17頭中、12番人気で17着の彼と、13番人気で2着に健闘した彼女。
2度目の邂逅は、2005年6月の安田記念(アサクサデンエン)芝1600メートル。18頭中、2番人気で8着と期待を裏切った彼と、3番人気で18着と惨敗の彼女。
3度目に対戦したのは、2005年11月のマイルチャンピオンシップ(ハットトリック)芝1600メートル。17頭中、4番人気で2着と健闘した彼と、5番人気で4着の彼女。
そして2006年、中山記念(バランスオブゲーム)芝1800メートル、2着の後、今年2戦目の彼。このレースが始動の彼女。
4度目の対戦、マイル(1600メートル)戦では3度目となった今回のレースの決着は、11頭中、1番人気で1着の彼と2番人気で2着の彼女の決着、2004年のクラシック馬の1、2着。これまでマイル戦では...不毛な争いと言う気もしますが....ダイワメジャーの勝ち。もっともムラっ気のある牝馬と牡馬を同列で比較するのもどうよ....と思いますがね。これからマイル戦でこの2頭が接戦を繰り広げてくれると両馬のファンの私としては面白いかなぁ、と思います。毎回どちらを応援するか大いに悩みそうですけど、それもまた楽し、です。あくまでも2頭で好戦してくれればね....。
さて、このレースを勝った後、その年のマイルのG1を制したのは、
1994年のノースフライト(安田記念、マイルチャンピオンシップ)
1991、92年のダイタクヘリオス(マイルチャンピオンシップ連覇)
1985年のニホンピロウイナー(安田記念、マイルチャンピオンシップ)、ののべ4頭です。
変わり種? 1981年のカツラノハイセイコ、1973年のタイテエムはともに芝1600メートルのこのレースを勝った後、芝3200メートルの天皇賞・春を制しています。で、1971年のトウメイは、天皇賞・秋(当時は3200メートル)と有馬記念を制してる。中短距離のレースに重きが置かれている現在とは大違いの、時代を感じさせる過去の記録でございます。

2連覇達成の最年長、最軽量馬に最敬礼。

2006年04月15日 | 競馬・G1レース結果
4月15日は中山競馬場で
第8回中山グランドジャンプ(J・G1)国際招待芝4250メートルが開催されました。結果は、
1着、8枠14番、[外]カラジ、せん(馬)11歳、2番人気。
2着、5枠8番、テイエムドラゴン、牡4歳、1番人気。
3着、4枠7番、テレジェニック、せん6歳、3番人気。
4着、6枠11番、メルシーエイタイム、牡4歳、4番人気。
5着、3枠4番、メジロアービン、牡7歳、13番人気。
1着のカラジ(Karasi)は1995年2月20日愛国産、鹿毛。父・Kahyasi、母・Karamita、母の父・Shantung。1998年3歳デビュー、英国で9戦3勝の後、同年豪州へ売却される。そして平地のレースではもう結果が出せなくて、障害馬として売りに出されたのが、2003年のこと。以来今回の日本での勝利で、戦績は英・豪州で79戦13勝、JAR(日本)4戦2勝、うち障害は16戦8勝(JRA・4戦2勝を含む)、通算戦績85戦15勝となりました。
昨年のペガサスジャンプステークス(バローネフォンテン)3350メートル、3着の後、第7回中山グランドジャンプ(J・G1)を1番人気での勝利(せん10歳 / the 10-year-old gelding)。で、このG1勝利で2005年の障害チャンピオン(The Wolf Blass Champion Jumper Award)ホースに選ばれた。そして今年3月のペガサスジャンプS(昨年の中山グランドジャンプ以来の障害レースで4番人気)(1着はテレジェニック、せん6歳)を1つ歳をとっても、着順は昨年より1つ縮めて2着。そして本番のグランドジャンプを、日本代表の若武者・4歳牡馬のテイエムドラゴンをアタマ差おさえて見事に連覇達成。出走15頭中最年長の11歳、最低馬体重の430キロ。コンパクトな馬体のどこに強さが潜んでいるのか不思議に思う。
父・Kahyasi は1985年愛国産。英、仏、愛で7戦5勝、英・愛ダービー馬。1989年より愛国で種牡馬供用。父の父・Ile de Bourbon は1975年米国産。英、仏で12戦5勝、欧州3歳チャンピオン。1980年英国で種牡馬入り。1987年より日本で供用開始、1997年死亡。父の父の父・Nijinsky は1967年加国産。英、愛、仏で13戦11勝、2着2回で、Northern Dancer 系の父系。カナダ産の偉大な種牡馬の血を引いた自らの血を残せない11歳。1995年産の日本の馬は、エアデジャヴー (秋華賞馬・エアメサイアの母)、エガオヲミセテ(高松記念馬・オレハマッテルゼの全姉)、ロンドンブリッジ(オークス馬・ダイワエルシエーロの母)、セイウンスカイ、スペシャルウィーク、エリモエクセル、ファレノプシス、エルコンドルパサー、グラスワンダーetc. すでに他界しているもの、次代の活躍馬を送り出しているもの、11年の歳月は馬の世界では第1の生(競走馬)が終わって第2の生(繁殖馬)が始まっている。第2の生のないカラジですが、余生を送るにもう十分な貯えがあるよなぁ、と思うのですが、まだまだ頑張って欲しいと思ったりもします。
えー、下世話な話になりますが、わざわざ極東の地まで競走しにやって来るなんて、この時期の南半球には大きなレースは無いのか? と思っていました(失礼な奴ですね...)が、あるんですね、伝統あるお祭り。Oakbank Easter Horse Racing Carnival(the Famous Great Eastern Steeplechase)歴史は古く、1876年から続いてる。カラジも2004年にこのお祭りに参加して(Yalumba Classic Hurdle)勝っていますね。で何故このビッグな祭りを蹴って? 日本の障害レースに参加するのか? the world's richest jumps race ...世界一の高額賞金の障害レースなんですね...中山グランドジャンプ...。賞金額だけでなく世界から一流の障害馬の集まる、それを迎え撃つ日本馬も負けてはいない、そんなレースになるといいですね。11歳でも負けない、カラジの活躍を見るとそう思わずにいられません。