季節外れの雪便り

のんびり、まったり、ゆっくり。

雨の囁き

2006-04-02 | 物語
いつもの風景が、春雨の中、白く煙っていた。 出勤。 いつもより少し足取り重く、いつもの道を歩く。 まったく違う道を歩きたい衝動に駆られる。 『行っちゃいなよ』 『僕と一緒に歌おうよ』 『大丈夫、誰も気づきゃしないよ』 ・・・ムリだよ。 そんなこと、できないよ。 『ほら、ピアノや木琴もあるよ』 屋根や車を、雨粒が叩く。 『マラカスも鳴らしてあげる』 木々がさわさわと揺 . . . 本文を読む