長崎市長射殺事件 遺族ら怒りの涙こらえ 極刑回避、うなずく被告
9月29日15時40分配信 産経新聞
極刑は回避された。1審判決から約1年4カ月、福岡高裁で29日に言い渡された長崎市長射殺事件の控訴審判決。「自分の大罪を反省し、被害者の冥福を祈り続けて」。最後に松尾昭一裁判長が語り掛けると、それまで身動き一つしなかった城尾哲弥被告(62)は小さくうなずいた。一方、遺族は握り拳を口に当て、泣き声を上げるのを必死にこらえ続けた。
午前10時半すぎに法廷に入った城尾被告は、灰色のスエット姿。顔色はさえない。主文が後回しにされると体をこわばらせ、裁判長の言葉に聞き入った。「冷酷かつ残忍」「民主主義を真っ向から否定するもの」。判決理由には、指弾の言葉が続く。
伊藤前市長の長女、横尾優子さん(38)らは遺影を抱え、厳しい表情で城尾被告を見据えた。前市長の功績を読み上げる部分ではすすり泣く声も。極刑回避が明らかになった瞬間には、遺族の一人が大きく息を吸い込んだ。
裁判長は主文を言い渡した後、城尾被告に対し被害者に謝罪するよう促した。「分かりましたか」という問いに、被告はうなずく。しかし、裁判長席には一礼したものの、傍聴席の遺族らを見ることもなく法廷を後にした。遺族らは無言で目頭を押さえ続け、しばらく立ち上がることもできなかった
午前10時半すぎに法廷に入った城尾被告は、灰色のスエット姿。顔色はさえない。主文が後回しにされると体をこわばらせ、裁判長の言葉に聞き入った。「冷酷かつ残忍」「民主主義を真っ向から否定するもの」。判決理由には、指弾の言葉が続く。
伊藤前市長の長女、横尾優子さん(38)らは遺影を抱え、厳しい表情で城尾被告を見据えた。前市長の功績を読み上げる部分ではすすり泣く声も。極刑回避が明らかになった瞬間には、遺族の一人が大きく息を吸い込んだ。
裁判長は主文を言い渡した後、城尾被告に対し被害者に謝罪するよう促した。「分かりましたか」という問いに、被告はうなずく。しかし、裁判長席には一礼したものの、傍聴席の遺族らを見ることもなく法廷を後にした。遺族らは無言で目頭を押さえ続け、しばらく立ち上がることもできなかった