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Tシャツとサンダルの候

徐福の飛龍木


新北神社という神社が佐賀の諸冨にある。

徐福が植えたと伝わる、樹齢2200年の香木がある神社だ。

ずっと訪ねてみたいと思っていた。

調べてみたら、家から25kmぐらいのようだ。


「ちょっくら、チャリで諸富まで行ってくる。昼飯は要らん。」


Google Mapが示すコースは、大善寺から、城島、大川を経由し、諸富へと進むようになっている。



Mapの言うとおりにキコキコと漕いでいたら、城島の大川軽便鉄道軌道敷跡に出た。




この軌道敷跡は、そのまま石畳の道路として、筑後川河川敷近くまで延びているようだ。

自転車を漕いでここまで来なければ知り得ない発見である。



地元民の車ぐらいしか通らない道だ。

チャリにとって、実に走りやすい。



『ポッポ汽車のプロムナード』って名前か。

確かにいい散歩道である。



筑後川土手が見えてきた辺りで、唐突にこの散歩道の終点を迎えた。




いつもの土手に出た。

遠くには、天山が身を横たえている。

だが、のんびり山を眺めながら漕ぐ訳にもいかないのだ。

大型トラックが、脇をビュンビュンと追い越していくからだ。


怖いっつうの!


首をすくめながら、大急ぎで漕ぐしかない。



大川市に入った。

清力美術館でチャリを止めた。

清力酒造の事務所として、明治期に建てられた木造二階建ての洋風建築。

現在は大川市の美術館として利用されている。



何度も前を通りながら、今まで一度も入館した事が無い。

入館無料だし、休憩がてら、ちょっと入ってみるか。



現在一階では、中国俑作品展が行われていた。




モダンなタイルで作られた洗面台。




2階に登ってみよう。










2階大広間。

ここでは、豊福孝行と言う作家の作品が展示されている。



幾何学模様の格天井。




意匠を施されたカーテンボックス。




さーてと、

ほんじゃまた、チャリを漕ぐとするか。

県境の町大川を過ぎれば、いよいよ佐賀県諸富である。



キコキコキコ





新北(ニキタ)神社到着。




新北神社は、徐福の木と共に、獅子舞が有名なのだそうだ。




これが徐福が植えたと伝わる、御神木のビャクシンと言う香木で、飛龍木と呼ばれている老木だ。

樹齢約2200年である。

これは徐福が来日した時期と一致する。



説明書きには、

『元々、ビャクシンの木は、当時の日本には自生していない木であり、徐福の故地江南に多く見られる香木である、云々。』

と、書かれている。



その姿は、まさに飛龍である。









飛龍木のすぐ傍に植わっているが故に、とても地味な扱いで気の毒だが、この楠木だって樹齢1600年である。




徐福が夢見た蓬莱の国は、彼の眼にはどのように映ったのだろうか。



因みに、徐福が探し求めていた不老不死の薬草とは、寒葵だとする説が有力のようだ。

佐賀を含めた有明海沿岸は、寒葵が豊富に自生する。


社殿の壁に掲げられているのは、恵比寿さんとの事。



・・・若干不気味である。




そんじゃ、もう一度大川に戻って、あそこであれを食うべ。
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