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Tシャツとサンダルの候

青空と霧氷と雲海と凍る池

今年の登り納めは、



勿論、くじゅうである。

メンバーは私ら夫婦と、冬山は初めてというFさん夫婦だ。


出発前に、アイゼン装着。

キコキコとベルトを締めていたら、右のアイゼンの踵側が、ブチっと切れてしまった。

どうやら、経年劣化らしい。

ダメ元で、つま先側のベルトを締め込んでみた。

ベルト一本でも、なんとか歩けそうだ。


「大丈夫やろ。出発しよう。」



沓掛山の少し手前。

目の前の稜線からご来光が昇ってきた。

振り返ると、



滝雲が流れ、その後ろは一面の雲海である。




南側

阿蘇高岳と根子岳が、雲の上に頭を出している。



まさに雲の海に浮かぶ島である

これを見られただけで、登ったかいがあったぜ。



登山道の至る所に置かれた雪だるま。

バージョンは、スノーマンにトナカイ、アヒル、そしてゴジラまで。

道々、登山者の目を楽しませてくれた。



霧氷のトンネルを抜けている途中、今度は左のアイゼンまで切れてしまった。

流石に対処せねば。

実は、まんいちのトラブルのために、ザックには靴紐2本を常備している。



これが役に立つ日が来ようとは。

それにしてもである。

同じ箇所が、同じ日ほぼ同時刻に、左右とも切れるなんて、

品質の均一化、ここに極まれりと言う他ない。

靴紐でアイゼンを結びながら、妙な事に感心する私である。


「靴紐さんのファインプレーね。」(F奥さん)

「それを言うなら、靴紐を常備してた『ヒロちゃんのファインプレー』じゃろ。」(私)



標識におかれているのは、アヒルとスノーマン。

「可愛い!」

「どんな人が置いたとやろ?」


おばさん二人、キャアキャアと大騒ぎである。






西千里ヶ浜通過







星生崎通過



雲に浮かぶ山影は祖母山。




避難小屋前広場到着。

先ほどより雲が上昇しているようだ。

阿蘇山は高岳を残して、ほぼ隠れてしまった。



久住分かれ

三股の右に浮かぶのは、由布岳の二つの耳である。



一点の雲もない青空と、真っ白な霧氷のコントラスト。

息をのむ美しさだ。






御池到着

完全氷結しているようだ。



冬山初体験のF夫婦。

当然、氷結した御池に立つのも初めてである。

「キャー、すごーい!」

恐る恐る、第一歩を氷の上に踏み出す。



御池の真ん中を、優雅に滑っている父娘がいる。

勿論、スケート靴など履いていないのにだ。

たいした技量である。


「すごーい!」(家内)

「いや、何回も転んでます。ハハ」(父娘)






氷でコーティングされた池の淵の岩。

なんとも不思議な形になったもんだ。



対岸到着







中岳へ。







雪の岩場を登りきると、




九州本土最高峰中岳山頂だ。




久住山方向




坊がつる方向




阿蘇山、祖母山方向

360度の大展望。

名残は尽きないが、ボチボチ下山しなくちゃ。



再び御池へ。




ここにも雪だるま。

この日、道々に置かれた雪だるまは、恐らく100体は下らないだろう。

大した労力と言わねばならぬ。

お陰で大変楽しませて貰った。

どこのどなたか存じ上げないが、感謝申し上げたい。





一点の雲も無い青空。

樹氷に覆われた白き山肌。

360度の雲海。

氷結した御池。

あ、それに雪だるまも。


登り納めは、たくさんのコンテンツを楽しめた。

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