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Tシャツとサンダルの候

大船山の冬 その1


雪の大船を登りたい。

凍った御池(おいけ)に降り立ちたい。

ついでに氷瀑など見られたなら、なおの事いい。

今週、くじゅうの気温が一番下がる予報が出ている火曜、

私はくじゅうへと向かった。


無人駐車場に車を停め、竹筒に料金300円を入れたら出発だ。



先ずは大船林道を行く。

𠮷部登山口はすぐに見えてくる。

にしても、

林道には、雪の「ゆ」の字も見当たらないが、


うーーーーん。



すぐに始まるこの急登。

ロープを掴み、折り重なる木の根の間を踏んで登って行く。



終わったー!


ヒーコラ




これから先、坊がつるまでは、楽チンな平坦路が続く。




楽チンだからといって、スキップなどしない方が身のためである。

何しろ踏み跡はしっかり凍っている。

すっころぶのは請け合いだ。



暮雨の滝分岐。

数日前のSNSの登山レポートでは、一部氷瀑も見られたようだが・・・


とにかく坂を降りてみよう。

と、その前に、



一旦アイゼン装着だ。



激坂を下りていくと、



滝が見えてきた。



やっぱりね。



一本の氷柱も無い。

いつもの瀑声を轟かす暮雨の滝だった。


残念!



坊がつる到着。

目指す大船は重たい雲の中だ。

隣の北大船を見やるも雪は無し。



鳴子川を渡る。

中岳、白口岳もこの通り。

温暖化のせい?

いつの日か、くじゅうの山々から、雪が消え去る日が来るのかも知れない。



では、

気を取り直して、大船に取り付こう。



標識から先は、ガラッと路面の状況が変わる。

再びアイゼン装着である。



登山道に人影は無い。

聞こえてくるのは自分の息づかいと、ザクザクと、雪を踏みしだく音だけである。






ロープ場まで登ってきた。

ここからまだひと登りあるんだよなあ。



北大船の稜線が、木々の間からうっすら見えてきたが、まだまだ段原は遠い。

ひたすら下を向き、単調な登りに耐えるしか無い。



やっと段原に着いたぜ。


ハーハー、ゼヒーゼヒー


山頂は依然として厚い雲の中だ。

考えてみれば、ここまで一度も休憩らしい休憩を取っていない。

よし、こうなったら、



その名も、

『待てば海路の日和あり。雲がとれるまで時間稼ぎ大作戦(長い!)』

だ!



無人の小屋に入り、




山飯だ。

この日のメニューは、定番のカップ麺におにぎり2個である。

紙コップに注ぐ分のお湯をこぼしてしまい、半分量になってしまったインスタントコーヒーが哀しい。



『もう全種類食べた? by梅澤美波』

いや、まだなんだよ。

オジサン、頑張るよ。


ズズズーー


博多水炊き和ラーメン、超うまし!!


腹もくちたし、体も暖まったし、いつもよりゆっくり休んだし、

そろそろ山登り再開だ。


ザクザクザク





続く
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