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くい打ち工事データ改ざん問題について⑥

2015年10月31日 | 家を建てるなら&メンテナンス
くい打ち工事データ改ざん問題について⑥
今回は杭工事の基本についてお話したい。
建物を支える基礎工事は、掘削・杭工事・地盤改良工事等をまとめて地業という。
字の如く、目に見えない大地の下で仕事をする事。
その代表とも言えるのが杭工事である。
日本は、こんなに小さい国だが、プレートや温泉が多いというだけでもお解かりだろうが、
安定した地盤がある所は少ない。
昔から川・河・沼・泉・谷などが付く地名は家を建てるのは気をつけろと言われる。
後、地下採石場や磨き砂採掘などが過去に行われた地域も気をつけなければならない。
表面を見ただけでは、地下の事は解からない。
住宅程度の比較的軽い建物なら、
簡易の地耐力試験機等にて耐力を確認し、地盤改良やベタ基礎などで対応する事が多い。
支持層が深い場合に杭工事が行われる。
前に少し触れたが、杭にも色々の種類・工法がある。
どれが適した杭かを判断するデータがボーリングデータ・試料である。
地下何十メートルにも及ぶボーリング調査も大変な仕事である。
大切な調査のわりには、使われる機械は少なく原始的とも言えるものだ。
簡単に言えば、専用の掘削機で孔を掘り、径6~10センチ程のパイプを
3m~5mほどの間隔でジョイントしながら地下を掘り進む。
その段階で、土のサンプリング、標準貫入試験、地下水位測定などを行います。
地域・敷地の広さ・建物の規模によって数十ヶ所をボーリングすることもあります。
その結果、建物を支える強固な地盤まで何メートル杭を打つか、
工法はどうするかなどを検討し、基礎が設計されるのです。
地盤の強度を表すN値とは、50センチ~1m毎に標準貫入試験という試験を行う事で記録する。
サンプラーという鉄製の筒を、76cmの高さからハンマー(錘63.5kg)を落下させ、
サンプラーが30cm貫入するのに要する打撃回数をN値として記録するのです。
本当にアナログ的というか、単純な方法でしょ。
今はもう少しデジタル化した方法もありますが、
私の経験では、このアナログ的な単純な方法が確かだと思います。
何度も立会い確認をした事がありますが、
職人さん達がドロドロになり、何日も係ってボーリングは行われます。
手間と時間を惜しんではいけないのです。
日本も「本物を見抜き、自分なりに生きる時代」になってきたのでは。
今回の事件も、これからの日本を良くする一つの試練だと思います。

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