ロケ弁当/仕出し弁当の【みねや】は店舗名が【花信~かしん~】になりました

MC様,出演者様、MR様、クライアント様,VIP様はじめ撮影SF様、イベントSF様にご好評をいただいております。

「ロケ弁当」に思うあれこれのこと②お弁当に入れてはいけないもの・・・

2011-04-19 14:04:50 | Weblog
最初は手探り状態で入った業界でしたが、
「みねや」を気に入ってくれて、
いろいろアドバイスをしてくださる方たちに恵まれました。
 
タレントさんたちの好みと苦手を教えてくれたり....
 ある人は「ごま」が嫌いとのことでした。
 当時は白いごはんの上には、
 小梅と黒胡麻が一般的でしたので、
 そのタレントさんが出演している番組は、
 どの局であろうとも胡麻以外のふりかけを用意しました。

 ある人はプラスチックの容器・弁当箱が嫌いで、
 (安っぽいからか、アレルギーだったのかはわかりませんが・・・)
 一度刑務所に入ったこともあるその人は、木刀を振り回すそうで、 
 「俺殴られたくないっすよ!くれぐれもお願いします」と
 担当の制作進行さんが哀願してましたが、その映画の現場では上質のお弁当 しか使わなかったので、「みねや」の規格では紙製の弁当箱だけでした。
 
逆に、当店の美味しい「塩分8%」の大粒の南高梅が大好きなかたがいて、
何か減らしても良いから「あの梅干し」を必ずつけてくれ!と注文する方もいます。

基本的につけてはいけない物として、

1.骨のある魚
 「女優さんが喉に骨をさしたらたいへんだ!(ことさら女優を強調していた)」
1.揚げ物
 「ダイエットしている役者さんが多いから」
 「安い弁当には必ず入っている」
1.なまもの(生っぽいもの)
 「役者さんがおなかを壊したら、撮影が飛んでしまう」
 「相手が相手だけに半端な賠償では済まない」
1.ニンニクなどで味付けしたニオイのある弁当
 「以前付け合せのスパゲッティをバージンオイルで調味したら初体験の進行さんに
 腐ったニオイがするといわれてこちらがくさってしまった。誤解されるものも入れない」

最低でも以上の4点が入っていない弁当が「良い弁当」の条件と教えられました。

「弁当には最低でも赤、青(緑)、黄、黒、白の5色がはいっていなければいけない。」

それと伊丹十三監督に教えられた、
「和食は和食らしく!洋食は洋食らしく!中華は中華らしく!」

忘れられないあの言葉たちが座右の銘です。

合掌

この章、了

「みねや」の美味しい海老の話② 陳健民さんのお弟子さんに教わった芝海老のチリソース煮

2011-04-06 17:52:59 | Weblog
料理の鉄人!陳健一さんをご存知でしょう。
あの方のお父さんはNHKの料理番組で有名な陳健民さんでしたが、それ以前に赤坂「四川飯店」のオーナーシェフとして、日本に幾多の中華メニューを紹介されたことでも有名です。
「乾焼蝦仁ガンソーシャーレン」をベースにトマトケチャップ味の日本人好みの「芝海老のチリソース煮」を創りだしたり、「麻婆豆腐マーボドーフ」をアレンジして日本に紹介した方です。
「私の料理には少しウソがある。でもそれ良いウソね」「料理には愛情が大切。5本の箸(指)は良いダシがでる。」などの名言も残しています。

その昔、その四川飯店が新発売した「乾焼蝦仁エビチリソース」、「青椒肉絲チンジャオロース」、「辛子味噌ソース」「四川風回鍋肉ソース」等々の特約店の海老卸問屋と取引がありました。
新しい時代のお惣菜を開拓しないか?
陳健民さんの創立した恵比寿の中華料理学院を一番弟子が看ている。
二番弟子が新商品を使った商品の開発を伝えて全国を廻ってる。
そう勧められて、一も二もなく応諾して教えにきてもらいました。

フィリッピンから輸入した背腸ぬきの31-40のむきえびを使って、酒でアクぬきをして卵白と片栗粉でコーティングして低温で加熱して柔らかく仕上げる「エビチリ」は大好評でした。
豚バラ肉を丸ごとゆでて更に中華鍋で焼いて脂抜きして、それを八角(丁子)と生姜,長ネギ、砂糖と酒、味醂、チンジャオソースを加えて蒸篭で蒸した「豚の角煮」は絶品でした。
街の肉屋(惣菜屋)が、中華厨房師直伝の本格料理を看板惣菜にしたのですから、大評判になりました。
そこから「みねや」の快進撃がはじまりました。
懐かしい思い出です。

立ってるエビフライ!美味しいみねやの海老のはなしその①

2011-04-06 16:12:06 | Weblog
先日あるお客様に、
「みねや」のお弁当に入っている海老フライはよそのと違う!なぜ美味しいの?
と聞かれました。

あっそうか!
うちみたいに、小さい海老から大きいエビまで、どんな大きさでも1本、1本ころもをつけて、その日その日に揚げて温かいうちに盛り付けている店は少なかったんだと気が付きました。
今はどんなサイズでも冷凍があり、必要なときに必要なだけサッと揚げられるのです。

あたり前のことと思ってしていたことが、けっこう特別なことだったんだ。と気が付きました。
ましてや数種類の海老をストックして、使いわけている店は少ないだろうと思いました。

振り返って見れば、お肉もお魚も「お弁当のおかず」の域を超えた、グレードの高い品揃えを自慢に「ロケ弁当業界」で20年のキャリアを積んできました。
そしてその自慢の一つに、「海老」への思い入れが、この熱意を支えてきたんだなと、つくづく思えてなりません。

原点は惣菜の店頭販売をしていた、数十年前に遡ります。
そのころは、ウインドケースの上に尺二寸(一尺二寸≒36cm)の青磁の大皿に、お惣菜としては大き過ぎるくらいの13-15のサイズのホワイトシュリンプを、全卵と牛乳だけで水を一切使わずに生パン粉を2度つけして、ふっくらサクサクに揚げてご提供しました。
お皿の中心にクリームコロッケを2~3個重ねて置き、その周りに海老を立てて並べるのです。そのディスプレイがお客様の意表をつき「立ってる海老フライ」と評判をいただきました。
毎日100本~300本売ったことを覚えています。

お惣菜の業界セオリーに「困ったときのイカと海老」というのがあります。
売上げの落ちたときには、海老かイカを特売すれば回復するのです。
ことほど左様に、日本人は「海老とイカ」が大好きなのです。

「みねや」がこだわったのがまさしくそこです。
日本人の味覚と感覚は繊細で敏感です。
仕入をする時は、品質優先にしないとお客さまに嫌われてしまう。
お売りするときは、『この味でこの値段は安い!』と思っていただきたい!。

その覚悟がいまの「みねや」のスタンスになっているのです。

次の機会に「海老のあのこと、このこと」と、
最初に創って売った中華惣菜「乾焼蝦仁ガンソウシャーレン」つまり『芝蝦のチリソース煮』が陳健民さんのゆかりの人の直伝だったお話をかきます。