畑に出ると2月なので整然と並んだvineが見えます。
もちろん斜面を利用して、水はけを良くし、ぶどうの木が深く根を張るように良い場所を選んでいます。
10時頃napaについた時には山の斜面は一面の霧でしたが、昼にはきれいに晴れていました。こういう環境だからよいブドウが栽培できるんだなぁと本当に思いました。ちなみにこの敷地は4,000エーカーだそうで平方キロメートルに直すと、約16平方キロメートル強。ということは4Km四方の大きさということになります。どれぐらい大きいかと言うと、大阪環状線はすっぽり入る大きさです。山手線だとさすがに品川方面が入らない...そのうちの100エーカーを現在ブドウ畑として使っているとのことです。
ここでは、ソーヴィニヨン・ブランとボルドータイプのワインを構成する黒ブドウであるカベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、メルロー、マルベック、プティ・ベルドの6つが作られています。枝の仕立ては、ギョー・ドゥブルかな?もしくは枝が短い感じもしたからコルドンって言うのかな?といった感じで、非常に美しく整然と区画整備をされてぶどうの木が植えられています。
当然2月ですから葉はなく、枝だけが見えるので、そのきれいな配置が際立って分かります。計算されつくした配置、栄養の与え方、与えなさ方、素人の私でもわかるぐらいきれいにされています。
一連の説明が終わったら、次はタンクへ。
コンクリートのタンクとステンレスのタンクのこだわりを見せて頂き、さらにカーヴへ。
丘をくりぬいて作られたそのカーヴは非常に美しい整然と整備された空間でした。
もちろん年中15度程度に保たれた空間は冬に入ると暖かい空間で、夏はもちろん涼しいですから夏の説明の時は早くカーヴに入りたいと言われていました。
新樽の樽香が強くなりすぎないように、新樽と旧樽を50%ずつ。樽はブルゴーニュから7種類のメーカーを(競合して?)購入。
ブルゴーニュの樽の産地ってどこだろう?試験対策で勉強したのは、トロンセ、ヴォージュ、アリエール、リムーザンの4つ。
ということで、地図で調べてみたら、ブルゴーニュに一番近いのはヴォージュっぽいですね。リヨンのすぐ西にあります。まぁ、樽のメーカーがその地方のフレンチオークを使っているとは限らないのでなんとも言えませんが...
尚、ボルドータイプですからそのアッサンブラージュは毎年の出来栄えで配合を変えるとのことです。
で、ミザン・ブティユ・オゥ・シャトーということで、シャトー元詰めということは、ネゴシアンに売る必要もないので、ぶどうの出来次第では遅摘みもできるし、粒選りもできる。すなわち、アルザスのヴァンダンジュ・タルティブ(遅摘み)とセレクション・グランノーブル(粒選り)を両方採用できるということですね。仮に収穫量が減ったとしてもはずれ年がないようにヴィンテージ毎の品質を出来る限り一定に保つ努力がなされているとのことです。
そんなこんなで、一通り丁寧な説明が終わると、いよいよお待ちかねのテイスティング。
ゲストハウスに戻ると、赤を3種類並べて頂いていました。
rindo, murasaki, aiの3種類。rindoはカベルネ・ソーヴィニヨン 40%、カベルネ・フラン 25%、メルロー 25%が基本だそうで、そこから微妙に配合を変えているとのこと。
murasakiは、メルローをやや多めに、aiはカベルネ・ソーヴィニヨンを90%以上に仕上げているとのこと。
それぞれに香り、飲み口とも全くことなります。(当たり前か...)
一番飲みやすいのはrindo。最初から非常に飲みやすいです。murasakiとaiは最初はかたいという程ではありませんが、少し閉じているので、時間が経つにつれていい感じに変化していきます。典型的なボルドータイプです。
スタッフの方にいろいろ教えて頂きながら40分ぐらいかけてゆっくり飲ませて頂きました。
東京にも大阪にもこちらのレストランがあるそうで、今度行ってみようと思います。
尚、今年はカベルネ・フラン100%の非常にできがよいワインができるので、明日香と名づけて販売するです。辻本会長も奈良のご出身とことですが、私も実家が奈良なので、なかなかいいネーミングだと思います。カベルネ・フランといえば、ペトリュスが思いおこされます。ロワールのブレトンもおいしいですから、明日香がどんな味か楽しみです。
最後においしかったワインを6本ほど日本に空輸することにしました。
非常におしゃれで、おもてなしも日本品質で行きとどいた、すばらしいワイナリーツアーでした。
オーナーが来られる時には訪問ノートを見られるそうで、コメントを残させて頂きました。
こちらのワイナリーツアーはおススメですので、napaに行かれる際にはぜひお立ち寄りください。