シロアリの如く本家を食い荒らす者

携帯が鳴る…

祖母の実家からだ
祖母の実家はかつて某藩家老職を歴任し、その後、宮内庁御用達の○問屋を営んでいた
敷地面積1万坪以上を市街地内に持つ…今で云う超セレブな家系だ
そんな由緒ある家柄だが、親類縁者に金を無心され続け、今ではわずか1000坪の敷地を残すのみになってしまった…

声の主はその家で一人住む齢８０歳の叔父様だ
叔父様は皆が羨ましがるセレブな殿方だが、現在まで独身を貫いた
理由は簡単…言い寄ってくる女共は叔父様の金目当てだったらしく
そんな女共に愛想を尽かした結果だった…

哀しい…

そんな叔父様を今でも金づるにしてる兄弟共…
お前ら今まで何千万何億円奪ってるんだ

叔父様はそんな兄弟に怯えてるんだ

そして自分の寿命が尽きようとしている今

ある決意をしてオレに連絡した…と云う

叔父様は不思議とオレを可愛がってくれていた
ある意味、溺愛してくれていた
だから何かあるとオレに相談してくる…親子みたいな関係だ

金の亡者と化した兄弟共は自分らの生まれ故郷を守るなんて気持ちは更々、無いって
だけど財産が欲しい…それも現金化したモノだけ
他には興味は無いって豪語してる始末である
ふざけてるだろう

叔父様がこれだけは現金化しないでぜひとも後世へ遺し伝えて欲しいと
オレに託した…

・家宝刀　　太刀　銘「雲生」　
　　　　　　
　　　　　　短刀　銘「来源国光」

　　他刀剣数口、書画、掛け軸、陶器、磁器、他美術品など…（後日、詳細アップ予定）

数百年分の想い…重いな…両肩にズシリと…これ


心して預からせて頂きます　ご安心を