ヨーロッパでは今、日常でちょっとした旅行に行って帰ってきて、「排出権を買う」という行為をする人が増えています。
自分が発生させたCO2はお金を使って、例えば、地球上でCO2排出を節約した国から生み出された部分(CO2排出権利)を買うということもありますし、自然エネルギー事業等のプロジェクト単位で節約された部分(同権利)を買うということもあります。
当然、取引を仲介する企業(主に金融)や団体があります。
日本の場合、京都議定書の1990年比-6%という数値目標もありますので、企業だけでなく、皆一人ひとりが節約を続けることと、自分が出したCO2以上の排出権でもせっせと購入するくらいにならないと、たぶん、達成できません。
日本でもじわじわと個人単位の排出権購入行為が始まっているようではありますが。
企業は、節約より排出権を買うほうが、短期的に観るとずっとコストはかかりません。
しかし、本当に持続可能な社会を目指すなら、エネルギー消費のパイを小さくするしかないことは明らかです。
つまり目先の数値目標のために地球上のCO2の排出帳尻あわせだけしていても、何も解決しません。重点課題はエネルギーの節約とCO2吸収のプロセスをどう定着させるか。
排出権の普及は、発展途上国のエネルギーの効率を高めることにもつながってもいて悪いことばかりではないのですが、これ以上世界で排出権取引が広がると、先進工業国の省エネ圧力が緩んでしまうかも。
それじゃ、また、経済に起因した地球上の新たな役割分担か?
個人やオフィスも同様です。
排出権買ってるからいいでしょ、ってなったら、やっぱりまずい。
ある旅行会社のツアーが、「CO2ゼロ旅行」というのを発売しているそう。
旅行中に一人が排出するであろうCO2量の概算を出し、それに見合った分を節約できる発電施設に投資する、そして相殺というストーリー。
通常料金に数百円-千円程度上乗せする。
「排出権付○○」が、今後普段の生活に浸透しそうではありますが。。。さて。
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