今年も閣僚はじめ、国会議員の靖国参拝がニュースに。
今、オリンピックが開催されているおかげで、日本の終戦記念日は、同時に、中国や韓国にとっては、解放や勝利の日として認識されているのだということに気付かされます。
（厳密には、中国の「抗日戦争勝利記念日」は9月2・3日、沖縄戦は9月7日まで続いた）
戦争は、長い時間を経てみれば、勝者も敗者もないことを、戦争を知らない私達がどう次の世代に伝えていったらいいのかと、毎年この時期に考えます。
今夜、ＮＨＫスペシャルで『果てなき消耗戦 証言記録 レイテ決戦』を見ました。そこで亡くなった人が悲惨な最期であったこと、生き残った人たちもほとんどの人がそこでの体験を語ることなく、そしてその体験を一日も忘れることなく、80歳を超えていました。
そこで戦ったアメリカ兵たちも、心身の深い傷を追ったまま今日を迎えています。
ジブリ映画の『ハウルの動く城』には、ハウルが幼い頃に遊んだ美しい花畑に突如戦闘機が現れ、ソフィーが「敵？味方？」と尋ね、ハウルが「どっちでも同じことさ」と怒りをあらわにするシーンがあります。
あらゆる機会をもって、私たちは戦争の経緯と結末を知る努力をしていかなければならない、いつもそう思います。
ただ、これだけ戦争のことが伝えられるようになったとはいえ、もしかしたら、全貌はまだ半分くらいしか明らかになっていないのかもと思います。
