大きなお友達のプリキュア日記

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【感想】人形の国のバレリーナ

2014-11-08 11:20:04 | ハピネスチャージプリキュア!
ハピネスチャージプリキュアは消せない悲しみに寄り添うお話のようであります。

つむぎちゃんの足は結果的にはブラックファングのせいという事で最後には治りましたが。
劇中のテーマとしては「プリキュアにも出来ない事がある(足は治らない)」というスタンスが描かれていました。
一時は無力さに沈みかけためぐみちゃんは、それでも隣にいる事を諦められなかった。
ゆうゆうがかけた「何も出来ないから諦めて、それで良いの?(大意)」という問いかけが象徴的でしたね。

去年を思い出すと、おなじくお節介なマナちゃんは実に優秀な子でした。
自分のスタンスを持っている、解決に導く知恵がある、他人に力を借りる度量がある。
ついてるアタシに全部おまかせ!に相応しいスーパーヒロインだったものです。

一方、めぐみちゃんはその点頼りないものがあります。
自分自身の明確な夢はなく、お手伝いも空回り気味。
どことなく軽い・空っぽな印象を受けているのは私だけではなかったようで。

でも、無力だからといって人を思う事を諦められない。
誰かの力になりたいというイノセントがある。

結果、つむぎちゃんは自らの不幸を断ち切ります。
歩けない事が不幸だったのではなく、それによって落ち込んだ自分の心こそが不幸だったのだと。
あったはずの居場所を自ら拒み、偽物の居場所に依存してしまったこと。
それこそが自分の不幸だった。

彼女の夢であるダンサーは、最初は自分のためだけの踊りでした。
エンディングではそこから一歩進んで、観てくれる人も幸せに出来るような踊りを目指しています。
つむぎの踊りを見て幸せになれた、というめぐみを観てはっとするつむぎ。
彼女は人形たちに与えていた愛についても無自覚なままでした。

つむぎの黒い糸は、ラブリーを思う心によって白い糸に変わります。
与え合っていた愛に気付き、自分の不幸をも忘れて誰かの事を思う時、孤独が終わる。

最後の場面、つむぎは笑顔で「がんばる!」と言います。
ありがとう!でもなく、うん!でもなく、がんばる!
その姿にもう不幸の影は見えません。
例え足が治らなくてもつむぎは同じ笑顔で同じ言葉を言ったでしょう。
支え合う愛に気付けたなら、本当の夢に向かう事が出来る。
それは車椅子で踊るダンスかもしれないし、それとも違う身体表現かもしれない。
でも、彼女は頑張れる。
愛で支え合える居場所を知っているから。

不幸の本質は人生における障害そのものではなく、それによって周囲から断絶した孤独に落ち込んでしまう事。
寄り添ってくれる誰かを思えるだけで心は幸せを感じられる。
本当の夢を目指して、現実に立ち向かう勇気が生まれる。
もちろん異論は多くあるでしょうが、ハピネスチャージに於いてはそういったスタンスがあるようです。

こういった思いを踏まえて『勇気が生まれる場所』を聴くと、歌詞の完璧さに目が眩む思いですね!
「この胸に愛がある限り、幸せを諦めない!」


もろもろ。
・増子さんのケツに視線を奪われて仕方ない。
・いおなちゃんの短いスカートから伸びるふとももに目を奪われて仕方ない。
・大画面で見るハピネスチャージ変身バンクをガン見してしまいます。
・導入の人形劇の操り人形はブラックファングが言った「お前は俺のマリオネット」と繋がってるんですね。
・オープニング曲の時の花弁階段とか楽しそうな動画でした。
・誠司君がめぐみと踊れたので良かったと思います。
・肩出しハァハァ
・ヒメの「やってられっかーーーー!」には笑いましたw
・いおなちゃん正拳突いたはずなのにカットが変わったらボディアッパーになってた?
 零距離から逆に捻って二段突きにしたということでしょうか。恐るべし氷川流。
・心折れるラブリーとプリンセスの激励。
 あそこのBGM、最後が変身バンクの曲と同じフレーズでしたね。
 立ち直って、いざ決戦!の雰囲気がたった5秒程度で演出されてました!
・散りゆく人形たち。
 ジークの最期は泣けた…さりげにプリンセスを最初に助けてましたね。
 あいつは良い男だった。
・黒い繭から脱出したつむぎの帽子が飛んだのは眠りの森から目覚めた比喩みたいです。
 帽子がバラの意匠でしたからね。
・「人は弱いし、すぐ不幸になる だけど愛で支え合える」
 神の癖に良い事言いやがって…w
・ミラクルライトで増える神 わらたw
・「がんばる!」からの「がんばったんだもん、みんなでごほうび!」
 まさにparty has come!!


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