数年振りで考察します(この下書きを作ったの、9年前です、文章は昨年作りました)。
見過ごされた宝条の狂気についての考察です。
先ずは、宝条が本当は何を求めていたのか、その事を。
彼は元々どんな人間だっのか、『想像力を通じて』考察してみようと思います。
彼の息子であるセフィロスを見ると、彼は母性への回帰を渇望した事が彼の狂気の発端でした。
実は宝条もそれを望んでいたのでは?という風に自分は思います。
宝条は自分でも言うように、天才的な頭脳を持っていた。
しかしその事は、彼を孤独にした。
恐らく肉親も含めて、天才的な頭脳を持った彼の頭脳と価値観を理解せずに、彼もまた、曾てのクラウドのように、自分を理解しない周囲を馬鹿にするようになっていった。
深い孤独と世界に受け入れられない宝条を慰めたのは、知識の世界で。
彼を科学者の道へと誘ったのは、彼がそれで世界と繋がりたいと願ったから、クラウドがソルジャーにならんとした事と同じ動機で、宝条は科学者になったのでしょう。
だけどそこで待ち受けていたのは、本当の絶望だった。
ガスト博士という天才科学者が現れた事で、宝条は己のセンスの無さを思い知らされる。
単純に頭が良いだけでは科学者としてはやっていけない、宝条はその事を初めて思い知った。
天才的な頭脳を持った孤独な彼には、彼に科学者以外の道を勧める人間も、彼を慰めるような人間すらいなかった。
彼は世界に繋がりを持たない、クラウドはティファが居たから世界に繋がれた、でも宝条は?
宝条が苦しみに喘いでいた中で、彼の前に現れたのがルクレツィアだった。
ルクレツィアはヴィンセントにそうであったように、宝条に対しても同じように振る舞ったのだと自分は思います。
同世代の女性科学者、頭も良くてしかも美しい、彼女はいつしか、宝条の慰めになっていった。
そんな彼が彼女に望んだ事、それは自分が進めていたジェノバ・プロジェクトの参加(DCのオメガレポートの記述から)。
宝条は恐らく、科学者としてしか彼女と繋がる術を持たなかった。
ルクレツィアはそんな宝条の真意は知らなかった、彼女は単純に科学者としての自分を欲しているとだけしか考えなかった。
そこでヴィンセントが現れた、父親のグリモアからヴィンセントの件を頼まれていたルクレツィアは、ヴィンセントに宝条と同じように振る舞った。
宝条は自分は振られたのか、と考えたのでしょう、ヴィンセントは女性が見れば誰もが振り返る容姿の持ち主、ルクレツィアが心を傾けていくのは当たり前なのだと。
だけど、思わぬ形で宝条はルクレツィアを手に入れる事になりました。
ヴィンセントの父親を死なせた負い目を持ったルクレツィアに、ヴィンセントを受け入れる事は出来なかった。
彼女は自分を愛するヴィンセントから逃げる為に、科学者としての自分を欲している宝条の元へと行く決意をした。
自分の元へとやって来たルクレツィアを、宝条は何故なのかと感じながらも受け入れ、二人は夫婦になり…ルクレツィアはセフィロスを身ごもりました。
しかし宝条は、ルクレツィアの本心が何処にあるのか、ずっと悩んでいたのだと思います。
彼は自分が世界に受け入れられない存在である事をずっと思いながら生きてきた、ルクレツィアだって自分を本当は愛していないのでは?ヴィンセントを愛しているのにどうして彼女は自分を選んだ?自分を選んだルクレツィアと、そして自分をじっと見つめるヴィンセントの存在は、宝条をずっと苦しめ続けていた。
ルクレツィアも気づいたいた、宝条の猜疑心に、自分がヴィンセントに心を残している事をずっと疑っている宝条に、自分の心を見せるにはどうすればいいのか。
彼の苦しみに寄り添う為に、ヴィンセントに心を残していないと宝条に教えるために、ルクレツィアは己の子をジェノバ・プロジェクトの供物にする事を決意した。
しかしそれは、宝条の猜疑心を決定付ける行為になってしまった。
ルクレツィアは母性を捨て、宝条の望みを叶える事を選んだ、だがそれは、宝条にとっては自らを否定されたのだと絶望した瞬間だった。
ルクレツィアは自分を本当に理解していなかった、自分を救ってくれたはずの彼女は、自分を本当に愛していなかった。
宝条はルクレツィアのお腹の子の父親になりたかった、それが彼の本心。
科学者としての欲望に負けた、彼は言います。
だけど、本当は違うのかもしれない。
彼はみっとも無い程に愛に飢えた、女々しい男に過ぎなかった。
彼を狂気に追いやったのは、恐らく、ルクレツィアが自分の子をジェノバ・プロジェクトに差し出す事を承諾した事が発端だったのでは?
宝条は、元々母性に飢えた男性であり、それはエアリスの母・イファルナの名前を覚えていた事がその事を裏付けていると、自分は思います。
そして、ヴィンセントを撃った事で、宝条は引き返す事の出来ない狂気に踏み込んでしまったのだと、自分は感じました。
ルクレツィアは、宝条を自分の逃げ場としてしか見ていなかった、それでも彼女は誠実に宝条に尽くそうとしたけれど、その心は既に宝条に見抜かれていたのだと。
ルクレに関しては、後程また考察します。
次の宝条考察は、『スクエニスタッフ(脚本の野島氏)が宝条を、どんな位置付けで置いているのか』という事をお送りします。
見過ごされた宝条の狂気についての考察です。
先ずは、宝条が本当は何を求めていたのか、その事を。
彼は元々どんな人間だっのか、『想像力を通じて』考察してみようと思います。
彼の息子であるセフィロスを見ると、彼は母性への回帰を渇望した事が彼の狂気の発端でした。
実は宝条もそれを望んでいたのでは?という風に自分は思います。
宝条は自分でも言うように、天才的な頭脳を持っていた。
しかしその事は、彼を孤独にした。
恐らく肉親も含めて、天才的な頭脳を持った彼の頭脳と価値観を理解せずに、彼もまた、曾てのクラウドのように、自分を理解しない周囲を馬鹿にするようになっていった。
深い孤独と世界に受け入れられない宝条を慰めたのは、知識の世界で。
彼を科学者の道へと誘ったのは、彼がそれで世界と繋がりたいと願ったから、クラウドがソルジャーにならんとした事と同じ動機で、宝条は科学者になったのでしょう。
だけどそこで待ち受けていたのは、本当の絶望だった。
ガスト博士という天才科学者が現れた事で、宝条は己のセンスの無さを思い知らされる。
単純に頭が良いだけでは科学者としてはやっていけない、宝条はその事を初めて思い知った。
天才的な頭脳を持った孤独な彼には、彼に科学者以外の道を勧める人間も、彼を慰めるような人間すらいなかった。
彼は世界に繋がりを持たない、クラウドはティファが居たから世界に繋がれた、でも宝条は?
宝条が苦しみに喘いでいた中で、彼の前に現れたのがルクレツィアだった。
ルクレツィアはヴィンセントにそうであったように、宝条に対しても同じように振る舞ったのだと自分は思います。
同世代の女性科学者、頭も良くてしかも美しい、彼女はいつしか、宝条の慰めになっていった。
そんな彼が彼女に望んだ事、それは自分が進めていたジェノバ・プロジェクトの参加(DCのオメガレポートの記述から)。
宝条は恐らく、科学者としてしか彼女と繋がる術を持たなかった。
ルクレツィアはそんな宝条の真意は知らなかった、彼女は単純に科学者としての自分を欲しているとだけしか考えなかった。
そこでヴィンセントが現れた、父親のグリモアからヴィンセントの件を頼まれていたルクレツィアは、ヴィンセントに宝条と同じように振る舞った。
宝条は自分は振られたのか、と考えたのでしょう、ヴィンセントは女性が見れば誰もが振り返る容姿の持ち主、ルクレツィアが心を傾けていくのは当たり前なのだと。
だけど、思わぬ形で宝条はルクレツィアを手に入れる事になりました。
ヴィンセントの父親を死なせた負い目を持ったルクレツィアに、ヴィンセントを受け入れる事は出来なかった。
彼女は自分を愛するヴィンセントから逃げる為に、科学者としての自分を欲している宝条の元へと行く決意をした。
自分の元へとやって来たルクレツィアを、宝条は何故なのかと感じながらも受け入れ、二人は夫婦になり…ルクレツィアはセフィロスを身ごもりました。
しかし宝条は、ルクレツィアの本心が何処にあるのか、ずっと悩んでいたのだと思います。
彼は自分が世界に受け入れられない存在である事をずっと思いながら生きてきた、ルクレツィアだって自分を本当は愛していないのでは?ヴィンセントを愛しているのにどうして彼女は自分を選んだ?自分を選んだルクレツィアと、そして自分をじっと見つめるヴィンセントの存在は、宝条をずっと苦しめ続けていた。
ルクレツィアも気づいたいた、宝条の猜疑心に、自分がヴィンセントに心を残している事をずっと疑っている宝条に、自分の心を見せるにはどうすればいいのか。
彼の苦しみに寄り添う為に、ヴィンセントに心を残していないと宝条に教えるために、ルクレツィアは己の子をジェノバ・プロジェクトの供物にする事を決意した。
しかしそれは、宝条の猜疑心を決定付ける行為になってしまった。
ルクレツィアは母性を捨て、宝条の望みを叶える事を選んだ、だがそれは、宝条にとっては自らを否定されたのだと絶望した瞬間だった。
ルクレツィアは自分を本当に理解していなかった、自分を救ってくれたはずの彼女は、自分を本当に愛していなかった。
宝条はルクレツィアのお腹の子の父親になりたかった、それが彼の本心。
科学者としての欲望に負けた、彼は言います。
だけど、本当は違うのかもしれない。
彼はみっとも無い程に愛に飢えた、女々しい男に過ぎなかった。
彼を狂気に追いやったのは、恐らく、ルクレツィアが自分の子をジェノバ・プロジェクトに差し出す事を承諾した事が発端だったのでは?
宝条は、元々母性に飢えた男性であり、それはエアリスの母・イファルナの名前を覚えていた事がその事を裏付けていると、自分は思います。
そして、ヴィンセントを撃った事で、宝条は引き返す事の出来ない狂気に踏み込んでしまったのだと、自分は感じました。
ルクレツィアは、宝条を自分の逃げ場としてしか見ていなかった、それでも彼女は誠実に宝条に尽くそうとしたけれど、その心は既に宝条に見抜かれていたのだと。
ルクレに関しては、後程また考察します。
次の宝条考察は、『スクエニスタッフ(脚本の野島氏)が宝条を、どんな位置付けで置いているのか』という事をお送りします。