緊急事態宣言で飲食店は潰れる。「持たない会社は潰す」とは自民党。
ただチェーン展開する企業としての飲食店は資金力もある。またバイトを切っていくので人件費削減する。株も上場している。コロナにあっても株は上がり続けている。だから生き残る体力がある。
Go to Eatを思い出せば、政府がしたことはそういう飲食チェーン展開している企業の支援に余念がなかった。それは続くだろう。そういう企業は政府からの支援策に対応可能だ。
結局仕事を失う人が出るだろう。そういう人たちに手厚い支援を打ち出して欲しいが、自民党保守層の考えは「格差があるのは当たり前」「自助でやるべき」程度のものだ。「貧しいのはお前が悪い」とでも思っているのか、人を見ることを知らないのか。
また自営業が困ることになるだろう。資本主義が発達する前、それまで都市の中産階級は自営業で誇りを持って生きていた。それが資本主義の発展は誇りある自営業を解体してきた。
20世紀後半になれば、大規模チェーン展開する企業が社会に浸透する。代表はマクドナルドで、社会学ではマクドナルド化というが、自営業は減少せざるを得なかった。日本のシャッター通り商店街とはその結果の1つの現れである。
こういう自営業を社会的に失うということは、独立自尊で生きてきた自営業の精神を失うことである。こっちが本当に自助だろう。自営業は自分たちでモノやサービスを生産し、地域社会に貢献することが社会に埋め込まれた存在であった。だから共助でもある。
皆企業に従属した生き方がより広がる。皆賃労働者の世界が普遍化する。政府は企業を優遇する政策を行う。経済の三主体は政府、企業、家計であるが、経済的にではなく政治的社会的に、実は自営業は企業ではなく家計なのである。
時代の流れと人は言う。しかし時代の流れ含まれる意味は政治的ではないか。
コロナで「誇りある自営業」がなくなってはいけない。政府が公助する出番だよ。