樹生の樹

分娩時に低酸素になり、脳性麻痺の障がいを持ってしまった息子との日々

カーシートの事

2012-07-18 15:23:50 | 樹生のこと
樹生が体調崩さず毎日学校へ通えている要因の一つに、カーシートの事があると思っている。

今までは障がい児用のカーシート、キャロットを使っていた。
が、樹生のように側湾が強く胸郭の歪みも酷い場合、長時間カーシートに座っているのが
とても苦痛だったと思う。
いくらシーティングしても車の振動で崩れてしまい、そうなると体が曲がった状態で本人には
それを自力で直す事が出来ず緊張→緊張により分泌物が増える→ごっくんが上手く出来ずムセる・・・
という感じで、目的地に着く頃にはぐったり・・・という状態。

これはいよいよ本当にどうにかしないと、と思ったのは、冬の体調不良時。
その日は呼吸状態も悪く、熱も出てゴロゴロ分泌物も多かった。
慌てて救急外来へと走る車の中で、樹生が酷く苦しがっていた。
でも、わたししかいない。抱っこでは運転できないし、ベルトも無しにシートに寝せるわけには
いかない。
なので、カーシートに乗せ焦りながら病院へ向かうも、あまりの苦しそうな様子に路肩に停め吸引。
が、ムセて余計にゼイゼイ。それを繰り返しながら何とか病院へたどり着いた事があった。


その時に、やはり樹生には座位で車に乗っているのはとても辛い事なんだと実感。
誤嚥のリスクを少しでも減らさなければ。
で、ネットで重心の子が、横になって乗れるカーシートを検索。
・・・当然、既製品ではそんなものはない。
2,3、工房さんで作っているところを見つけたが、その時は引越しも控えていて、とても
工房さんに依頼する時間的余裕がなかった。

それでパパの出番ですよ。
もともとウチの車は3列目に樹生が横になって休憩出来る様にベッド状にしてあった。
それを2列目に移動させ、手持ちのクッションやら丈夫なベルトやらを使い、安全に固定出来る
ように工夫。



側臥位にして、股が内転しないようにUクッションで固定。上肢も胸を圧迫しないようにUクションで固定。
更に、ズレないように上肢、下肢に太いベルトで固定。



別の角度から。

因みに・・・ベッドに使ってある趣味の悪い布の柄は断じてわたしのシュミではないですよ
パパが自ら手芸ショップで買ってきた布です。パパ曰く「これが一番安かったんだよ」とのこと。
車の大きさに合わせた板を買ってきて、スポンジを貼り付け、その上から布をかぶせて作った手作りベッドです。

この状態で樹生を上下左右に揺すっても、落っこちる事は無い。
(落っこちるようだったらタイヘンだけど)
普通のカーシートに乗れない重心の子なので、法律的にも問題ない。はず。

このカーシートにして初めてのお出かけ時、樹生は・・・泣いた
でも、帰る時には慣れて落ち着いていたけれど。

今は、長距離でのお出かけも、随分と気が楽になった。
おかげで、片道30分の学校への道のりを、毎日通うのも大したことではなくなった。
ここのところ、大きく体調を崩す事もないのは、今まではやはり、少しずつ誤嚥していたのかもしれないなと
思う。

そんな感じで樹生が少しでも快適に日常生活を送れるよう、何かと工夫して過ごしている我が家です。






気がつけば・・・パート2

2012-07-18 14:16:42 | 樹生のこと
気がつけば、梅雨も明けて夏本番の始まり・・・

頑張って更新しようと思っていたのにまたも放置
えーい、いったいわたしは何やってるんだ。

何だかちっとも落ち着かない日々であります。
いや、樹生の訪問リハ、訪問看護、センターでのリハ、障がい児預かりのボランティアさんの確保と、
少しずつ進んでいってはいるのだけど。
世の障がい児を持つお母さん達は、どうやってブログを更新する時間を作っているんだろ?
中には働いている人もいるってのに。
・・・わたしのぼんやりおやつタイムを削ればいいのかな

色々と書きたい事はあるのだけど。
とりあえず、歯科の話。

先日、樹生の歯科に行ってきた。
今まで通っていた大学病院での障がい者歯科ではなく、隣市にあるクリニック。
何でも、障がい児の摂食指導に力を入れていて、県内ではかなり有名な先生だとか。
実は樹生、学校の歯科検診で虫歯アリの判定。
もともと歯が形成不全でもろく欠けやすく、また逆流もあるので虫歯になりやすいと
言われていたので、毎日、毎食後どころかジュース等の水分摂取後にも必ず、
気をつけて歯磨きをしていたのになぁ。

で、その歯科での事。
今までも歯科へは定期的に検査に行っていたし、虫歯治療も初めてではなく、抜歯したこともある。
なので大丈夫と思っていた。
確かに初日は良かった。
でも、治療に入った時、口を開口させる器具を無理やり入れられた事にびっくりして、
キンキンに緊張してしまい、そうなるともうパニック。
(今まで、奥歯に簡単に差し込むだけの器具だったので)
ギリギリと噛み締めてしまい、噛んだ所が良くなくて、少しグラグラしかけていた乳歯が
(でもまだまだ抜けそうもなかった)1本抜けてしまった

おまけに、洗浄した時に誤嚥しないようにするためのマスク?みたいなのも装着されて、
ますますパニック。
普段、あまり泣かない樹生が、声を上げて大泣きするのを見て、わたしまで泣きそうになった
相当怖かったようで、口をアワアワさせて・・・
いつもクールで憮然としている樹生があんなに泣くなんて、余程の事。

治療は、とても丁寧にして頂き良かったのだけど・・・

ところが恐ろしい事に、マスクを外すと、もう1本乳歯が無い!!!
口の中を探しても、器具に付いていないか探しても見つからない。
・・・樹生、飲んじゃった?

しっかり飲めたのならいいのだけど、誤嚥していたらどうしようと頭のなかで良くない想像がグルグルと。
治療を終え、ぐったりとしてしまった樹生を連れて自宅に帰り、何度も何度も樹生の
様子を確認。
夕方、先生から電話「いっちゃん、その後熱出してない?調子悪くなってない?」と。
幸い、熱も出ていないので、上手く飲み込めたみたいだが、本当に焦った。

が、その後しばらく、ちょっとした事で緊張したり、泣きべそをかいたり、食後の歯磨きにビクビクしたりと
かなりナーバスになってしまった樹生

そうだよね。歯医者って怖いもんね。
よく頑張ったよ、いつくん・・・
(・・・でもまだ未治療の歯があるのだよ・・・)



昨日、穂乃生の幼稚園は終業式。
今日から恐怖の?夏休み
樹生は来週から夏休み。

母にとって長い夏が始まる・・・