終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

庭の百合

2009-08-21 21:52:30 | 植物
植えた憶えがない。

のに、過酷な環境に勝手に生えてきた。

板塀の外は、炎熱のアスファルト。

琉球の谷間に育つリュウキュウアイは、辛くも鉢に上げて北西の路地に逃がした。

その場所で、平気な顔して、清楚に匂い立つ、ひともとの白百合。

実はとても逞しくて、弱音なんか吐かない、しっかり者。

このごろの切り花のユリで驚いたことがある。

花屋で買うと、オシベの先を、切り捨ててあったりする。

だから、几帳面な母など、蕾が開くや否や、花屋を見倣って、オシベの先を切り捨てる。

花粉が、服や体、家具などを汚すから、という。

たしかに、白い麻のブラウスを黄色い花粉で汚したことがある、あれはハタチの頃。

新築の玄関の白い靴箱の上に、たわわに開いたユリの花瓶を飾って、天板を汚したこともある。

わたしは、オシベや花粉のない百合、なんて要らない。

だから、庭の白百合は切らない、最後まで、土の上で見届けることにする。






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