プードル

犬が怖い、って人は案外多い。

かく言うわたしも、その口。

向こうの方にその姿を認めたら、早めに道を変える。

なにしろ、知らん顔で通り過ぎることができない、コワくて。

その怯えた態度が、誤ったメッセージを発するらしく、

犬クンは“一緒に遊ぼ！”と馴れ馴れしく寄ってきてしまう。

偶然か当然か、こちらとあちら様の散歩時間帯がカブるので、

緑道で遭遇する毎日が続き、漸く怖さが薄らいだ今日この頃。

愛玩犬の代表、プードルに出会った。

犬の種類に疎いわたしでも、この、キュートでゴージャスは特別で、

思わず、飼い主さんに「わんちゃんの写真撮ってもいいですか」。

だって、この特徴的なヘアースタイル（？）。

内藤ルネさんの描いた、昭和の“プードル”そのもの。

中原純一さんから“それいゆ”を引き継がれた頃だろうか、

1960年頃、ルネさんのプードルが、誌面にあふれていた。

写真のプードルもお利口そのものだったけれど、実は、

彼（女？）の賢さは群を抜いていて、ボーダー・コリーに次いで2位らしい。

同じくWikipediaによると、日本での登録数はダントツ一位、

噂のチワワやダックスフンドを寄せ付けない勢い、とか。

美しくて賢い、それなら、

愛犬家の気持ちが、少しは、わかったような気がする。

だから、今日を“昭和のプードル記念日”と決めた。