終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

セイヨウアカネで染める

2008-12-01 23:50:41 | 草木染
わざわざ西洋茜というのには、ワケがある。

インドアカネや中国、日本のアカネなど東洋の茜草、と、西洋の茜草、

染め方は同じでも、色素が違うらしい。

赤色色素といえば、アリザリンを浮かべるけれど、

アリザリンは西洋アカネのもの。

昆虫記のファーブルが、天然アリザリン精製の研究で成果を収めながら、

のちに合成アリザリンが現れて、打撃を蒙った話は有名です。

今日の染めはちょっと頑張りました。

古文書を真似て、米(酢)を加えて染め液を抽出したり、

中媒染に、椿の灰汁を用いるなど。

Fさんが郷里で椿の生木を焼いて作ってくださった灰、ありがたかったです。

昨日抽出したタンニンで下染めした木綿は、いい赤に染まりました。

(写真、中列のやさしい色、あまり見えない)

文化財の甲冑の赤い威し(オドシ、緒通し、綴じ紐)からアリザリンが検出された、というので、

古来、西洋アカネが伝わっていた可能性も、と、本で読みました。

それにしても、万葉集に、“茜さす”という枕詞は13もの用例があるのに、

枕詞以外、植物として色彩として詠まれているのはゼロ、これは何故?

うちの庭の日本の茜草の根は、黄色っぽくて、おまけに細すぎて、

染料としてあまり実用的でない、のは確かですが。






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