終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

ウィキッドを観劇

2010-10-23 19:58:40 | 音楽
ミュージカルなんて、“オケピ!”以来だから、数年ぶり。

新聞も購読していない、テレビも録画して観るので、CMは見ない。

ので、世の中の噂には、とんと疎い。

四季の常設劇場が、大阪駅前にできたのくらいは、知っていた、が、

“ウィキッド”の評判も実は全く知らなかった。

たまたま、居住区の自治会主催、文化行事の回覧を目にして、

気まぐれに申し込んだチケット。

ああ、でもすばらしかった。

おっちゃんなんか、激しく泣いていたから、フィナーレで目ざとくみつかり、

役者さんに手を振ってもらった、と言う、ほんまかいな。

何がスゴイって、もちろん、個人的には、エルファバ(江畑晶慧)の歌。

「誰も知らない、もうひとつのオズの物語」とあるように、

登場人物は、“オズの魔法使い”から借りてあったりするのだけれど、

一見ファンタジー、実は重厚な物語で、リアルな示唆に充ちていた。

若者ならば、二人の同級生の反発や絆、命がけの生き方、に、目が向くかもしれない。

が、その舞台上に繰り広げられるのは“魔女狩り”、

鏡に映したような、今此処にある現実、に、身震いした。

人気者グリンダは、みんなに喜んでもらうことを使命とし、流され、煽られ、責任逃れをする。

醜い緑色の肌のエルファバは、苦しみ、戦い、魔女狩りの的となる。

洋の東西を問わず、太古よりずうっと、

誰かを敵(or 生け贄)にして、踏み台に利用して、(善良な!)人びとは生き延びてきた。

権力者だけでなく、それ以外の平穏を求める普通の人びとによって、悪者は、作られてきた。

美しいグリンダは、“和を尊ぶ”国の人びと。

エルファバは、おざわさんかも知れない。

昨春以来、冤罪に敏感になったせいで、

今まさに足元にある、魔女狩りの現実、に、身を硬くして帰宅した。

人気のミュージカルについて、こんなふうに感じるのは、

ある年齢以上の、しかも少数派、だろうか。






















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