![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/e8/7ed32a7f4d0dead14f2e8533326fc79c.jpg)
最後は映画ベスト10です。
2013年に私が劇場で鑑賞した68作品の中から選出しました。
※記事内容はTwitterでのつぶやきを加筆・改変したものです。
10.危険なプロット
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/7f/2bad309e744bbb16f1783e76445d3c83.jpg?random=e3e00a1677b8b2ba4a4c7870d0e2506b)
フランソワ・オゾンの「スイミングプール」以来の傑作ミステリーで、
久しぶりに彼のひねくれたコメディセンスが出た一作。
教師が才能豊かな教え子の私小説に魅了される内に、
いつしか主導権を握られてゆく。
創作なのか現実なのか、その際ギリギリの語り口は絶妙かつ爽快。
9.スター・トレック イントゥ・ダークネス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/8e/759feed0d37ef098a65e28eab4a20c22.jpg?random=1cc8031a1fd9aee7a05bef12d5e42b60)
今や2大SF映画の監督という称号を獲得したJJエイブラムス、
彼が手掛けた「スター・トレック」リブート第2弾。
魅力的なキャラクターがいるだけでこうも面白いものなのかと、
改めてジーン・ロッデンベリーの偉大さを噛み締める。
個人的にはトリブルが出ただけで感涙。
8.三姉妹 ~雲南の子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/3a/1df9b6503d844551a5304a8b5efeffcc.jpg?random=c67bb3273ae55a2eaafb58ab0a0fa5d8)
「無言歌」を経て再びドキュメンタリーに回帰した王兵監督の新作、
雲南省は標高3,200mの貧しい山村に暮らす三姉妹を追う。
両親不在の中10才の長女が2人の妹の世話と家事を全て賄うが、そこに悲壮感はない。
俗世にある欲とは無縁の、生きるという目的に直結した暮らし。
7.もうひとりの息子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/f4/6e4380fa57847fd11f474c657baf4819.jpg?random=f5144ee3efdc5ec490ffeea32b5ce5d1)
幼児取り違えの事実を知らされた2組の家族の物語。
是枝監督作「そして父になる」と同テーマながら
イスラエルとパレスチナという複雑な民族問題を絡めた本作は、
どんなに過酷な環境にあっても希望を捨てないという監督の強烈なメッセージ。
6.パシフィック・リム
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/5e/e3c47b2e3c5a593431d47fa42d5a0556.jpg?random=b63dbf6e07468897250c9e7dfb46286a)
6位はギレルモ・デル・トロのオタク愛が大爆発した「パシフィック・リム」。
粗は多いがそれを補って余りある勢いとテンションの高さ。
一方で最終決戦地が香港だったりメインに中国産イエーガーがいたりと、
現在のハリウッドの資本元を良く理解した作り。
とにかく出来るだけ大画面で、そしてなるべく多くの人と観るべし。
5.汚れなき祈り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/62/b634e6a2b30712da6c74ea83c2fb0ab6.jpg?random=bdeeb00cc18ab754ab6a2c0b1b1f89fc)
クリスティアン・ムンジウ待望の新作「汚れなき祈り」が5位。
外から隔絶された世界で起きたすれ違いの顛末。
彼女達を拒絶しようとした教会もまた見捨てられた存在だという事実、
そしてラストの泥の意味。
ムンジウは淡々かつ執拗に起きている事象を克明に描写、
音使いの巧みさは更に円熟味を増している。
4.ザ・マスター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/2c/93cd12bea9eb9fe599fce7c8dfe1010f.jpg?random=bf60962f831a70ef200211ca90abfa2e)
PTA待望の新作、新興宗教の指導者と帰還兵との奇妙な関係を描いた「ザ・マスター」が4位。
自分の居場所を見つけたはずだった主人公が最終的に変わった事と変わらなかった事。
ジョニー・グリーンウッドの音楽とホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技は圧倒的、
そして切り取られた映像は既にクラシックの風格さえ漂わせる。
3.きっと、うまくいく
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/bf/e615c661ff9dd4e8f4249304ea2aec8b.jpg?random=23d232fcb5ed8624f2124282c303a571)
3位はインド歴代興業収入記録を塗り替えた「きっと、うまくいく!」。
本作は2重構造のストーリーテリングから伏線の回収に至るまで見事な構成力。
更に社会問題も踏まえた上で徹底したエンターテイメントに昇華するところにボリウッドの底力を見た。
友情が恋愛よりも優先されているのも良い。
ラストの清清しさは昨年随一と言ってもいい。
2.シュガーマン 奇跡に愛された男
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/f6/314640c84bec8fcaa337bd7b41754199.jpg?random=dae94901d64971b30a92ba4bf2f7a341)
昨年度アカデミー長編ドキュメンタリー賞を獲得した「シュガーマン 奇跡に愛された男」。
音楽ドキュメンタリーとして完成度が高い上に展開もドラマティック。
しかし最も胸を打つのはロドリゲスの地に足の着いた生き方。
彼の歌が海を越え、時代を超えて届いたのには理由がある。
1.愛、アムール
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/57/e44bc20abcbe40936b4871298f93dd9c.jpg?random=3d630709539950b488e8ec052332ae50)
1位はハネケ最新作「愛、アムール」。
病に倒れた妻とそれに寄り添う夫の物語。
感情的な起伏は極力排除され、客観的事実が淡々と描かれる。
その中でも夫婦の【ダンス】と、【妻のピアノ演奏】シーンにハネケのメランコリックな部分を見た。
エマニュエル・リヴァが美しく儚い。
3月鑑賞作品ですが最期までこれを超える作品は出てこなかった。
とまあ、こんなカンジのベスト10。
相変わらず洋高邦低で、遂に邦画がひとつもない結果に。
ちなみに10位以下はというと、
「地獄でなぜ悪い」「ゼロ・グラビティ」「共喰い」「セレステ∞ジェシー」「ウィ・アンド・アイ」
「ホーリー・モーターズ」「父の秘密」「偽りなき者」「ライフ・オブ・パイ」「TED テッド」でした。
皆さん今年も良い作品に出会えるといいですね。
2013年に私が劇場で鑑賞した68作品の中から選出しました。
※記事内容はTwitterでのつぶやきを加筆・改変したものです。
10.危険なプロット
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/7f/2bad309e744bbb16f1783e76445d3c83.jpg?random=e3e00a1677b8b2ba4a4c7870d0e2506b)
フランソワ・オゾンの「スイミングプール」以来の傑作ミステリーで、
久しぶりに彼のひねくれたコメディセンスが出た一作。
教師が才能豊かな教え子の私小説に魅了される内に、
いつしか主導権を握られてゆく。
創作なのか現実なのか、その際ギリギリの語り口は絶妙かつ爽快。
9.スター・トレック イントゥ・ダークネス
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/8e/759feed0d37ef098a65e28eab4a20c22.jpg?random=1cc8031a1fd9aee7a05bef12d5e42b60)
今や2大SF映画の監督という称号を獲得したJJエイブラムス、
彼が手掛けた「スター・トレック」リブート第2弾。
魅力的なキャラクターがいるだけでこうも面白いものなのかと、
改めてジーン・ロッデンベリーの偉大さを噛み締める。
個人的にはトリブルが出ただけで感涙。
8.三姉妹 ~雲南の子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/3a/1df9b6503d844551a5304a8b5efeffcc.jpg?random=c67bb3273ae55a2eaafb58ab0a0fa5d8)
「無言歌」を経て再びドキュメンタリーに回帰した王兵監督の新作、
雲南省は標高3,200mの貧しい山村に暮らす三姉妹を追う。
両親不在の中10才の長女が2人の妹の世話と家事を全て賄うが、そこに悲壮感はない。
俗世にある欲とは無縁の、生きるという目的に直結した暮らし。
7.もうひとりの息子
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/f4/6e4380fa57847fd11f474c657baf4819.jpg?random=f5144ee3efdc5ec490ffeea32b5ce5d1)
幼児取り違えの事実を知らされた2組の家族の物語。
是枝監督作「そして父になる」と同テーマながら
イスラエルとパレスチナという複雑な民族問題を絡めた本作は、
どんなに過酷な環境にあっても希望を捨てないという監督の強烈なメッセージ。
6.パシフィック・リム
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/5e/e3c47b2e3c5a593431d47fa42d5a0556.jpg?random=b63dbf6e07468897250c9e7dfb46286a)
6位はギレルモ・デル・トロのオタク愛が大爆発した「パシフィック・リム」。
粗は多いがそれを補って余りある勢いとテンションの高さ。
一方で最終決戦地が香港だったりメインに中国産イエーガーがいたりと、
現在のハリウッドの資本元を良く理解した作り。
とにかく出来るだけ大画面で、そしてなるべく多くの人と観るべし。
5.汚れなき祈り
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/62/b634e6a2b30712da6c74ea83c2fb0ab6.jpg?random=bdeeb00cc18ab754ab6a2c0b1b1f89fc)
クリスティアン・ムンジウ待望の新作「汚れなき祈り」が5位。
外から隔絶された世界で起きたすれ違いの顛末。
彼女達を拒絶しようとした教会もまた見捨てられた存在だという事実、
そしてラストの泥の意味。
ムンジウは淡々かつ執拗に起きている事象を克明に描写、
音使いの巧みさは更に円熟味を増している。
4.ザ・マスター
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/2c/93cd12bea9eb9fe599fce7c8dfe1010f.jpg?random=bf60962f831a70ef200211ca90abfa2e)
PTA待望の新作、新興宗教の指導者と帰還兵との奇妙な関係を描いた「ザ・マスター」が4位。
自分の居場所を見つけたはずだった主人公が最終的に変わった事と変わらなかった事。
ジョニー・グリーンウッドの音楽とホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技は圧倒的、
そして切り取られた映像は既にクラシックの風格さえ漂わせる。
3.きっと、うまくいく
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/bf/e615c661ff9dd4e8f4249304ea2aec8b.jpg?random=23d232fcb5ed8624f2124282c303a571)
3位はインド歴代興業収入記録を塗り替えた「きっと、うまくいく!」。
本作は2重構造のストーリーテリングから伏線の回収に至るまで見事な構成力。
更に社会問題も踏まえた上で徹底したエンターテイメントに昇華するところにボリウッドの底力を見た。
友情が恋愛よりも優先されているのも良い。
ラストの清清しさは昨年随一と言ってもいい。
2.シュガーマン 奇跡に愛された男
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/f6/314640c84bec8fcaa337bd7b41754199.jpg?random=dae94901d64971b30a92ba4bf2f7a341)
昨年度アカデミー長編ドキュメンタリー賞を獲得した「シュガーマン 奇跡に愛された男」。
音楽ドキュメンタリーとして完成度が高い上に展開もドラマティック。
しかし最も胸を打つのはロドリゲスの地に足の着いた生き方。
彼の歌が海を越え、時代を超えて届いたのには理由がある。
1.愛、アムール
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/57/e44bc20abcbe40936b4871298f93dd9c.jpg?random=3d630709539950b488e8ec052332ae50)
1位はハネケ最新作「愛、アムール」。
病に倒れた妻とそれに寄り添う夫の物語。
感情的な起伏は極力排除され、客観的事実が淡々と描かれる。
その中でも夫婦の【ダンス】と、【妻のピアノ演奏】シーンにハネケのメランコリックな部分を見た。
エマニュエル・リヴァが美しく儚い。
3月鑑賞作品ですが最期までこれを超える作品は出てこなかった。
とまあ、こんなカンジのベスト10。
相変わらず洋高邦低で、遂に邦画がひとつもない結果に。
ちなみに10位以下はというと、
「地獄でなぜ悪い」「ゼロ・グラビティ」「共喰い」「セレステ∞ジェシー」「ウィ・アンド・アイ」
「ホーリー・モーターズ」「父の秘密」「偽りなき者」「ライフ・オブ・パイ」「TED テッド」でした。
皆さん今年も良い作品に出会えるといいですね。
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