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2009年05月07日 00時56分10秒 | CINEMA
舞台劇をロン・ハワードが映画化した「フロスト×ニクソン」。
本年度アカデミー賞主要5部門にもノミネートされました。
主演に舞台同様フロスト役にマイケル・シーン、
ニクソン役にはフランク・ランジェラ。
脚本にはオリジナルを手掛けたピーター・モーガン。


ウォーターゲート事件を受けて任期途中で辞任したニクソン大統領。
彼は後任のフォード大統領から恩赦を受け、
刑事告発される事はなかった。
イギリスのホストショウの一司会者だったフロストは
アメリカ進出の足がかりとしてニクソンへのインタビューをオファー、
対するニクソンは政界復帰のチャンスを捉えこれを受ける。

クライマックスに至るまでの各陣営の動き、
そして対峙した時の心理戦が今作の最大の見所。

多額のギャラが魅力でオファーを受けたニクソンですが、
一方のフロストは私財を投げ打ってインタビューをモノにするも
スポンサーが付かず収録の合間も資金集めに奔走する始末。
正にお互い崖っぷちでの勝負となります。

4度にわたるインタビューは終始ニクソンのペース。
核心に迫ろうとすると思い出話で軽くいなす。
この辺りはさすが腐っても政治家、したたかです。

やはり特筆すべきはニクソンを演じたフランク・ランジェラ。
ルックス的には本人と似ても似つかないのに
次第にニクソンにしか見えなくなってくるのは、
彼の老練な演技力の賜物でしょう。

最終的には、フロストが追い詰められながらも
ロープ際で出したパンチが起死回生の一発に。
これはいわば死に場所を探していた老兵が
自ら選択した結果だったのかも知れませんね。


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