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【音楽アルバム紹介】僕の中の少年(1988) - 山下達郎

2024-01-29 21:02:06 | ・1980年代(邦楽)
山下達郎の9枚目のスタジオ・アルバム。
山下達郎屈指の傑作であり、1980年代後半を代表する作品。

本作はアナログ録音(LP)からデジタル録音(CD)への過渡期にリリースされた作品でもあり、コンピューターによる打ち込みといった作業を山下達郎が自ら行っています。理想の音を求めるためにアナログで録音した楽曲をデジタル機材を用いて再録音するという作業が行われており、氏の創作意欲の高さを物語っています。

また、本作のリリース時期は山下達郎も30代後半に入り本当の「大人」になっていく実感と抵抗感、将来への不安、色々な心の葛藤が溢れている時期でもありました。

そんな感情が楽曲にも表現されておりどこか切なく内省的な歌詞が多いことが特徴。
しかしながらハイクオリティなポップスは健在であり、氏の才能に驚嘆します。

タイトルの『僕の中の少年』とは若い頃に抱いていた夢が歳を重ねることに消えてしまうという諦観を受け入れ、自己の内面にいる少年との訣別を肯定的に捉えた意味。

全曲名曲ですが「新・東京ラプソディー」、「踊ろよ、フィッシュ」、「ルミネッセンス」、「マーマレイド・グッドバイ」、「蒼氓」、「僕の中の少年」が個人的に好きです。

トラック8の「蒼氓(そうぼう)」は特筆すべき楽曲であり、山下達郎がこの世に生きるすべての人々を優しく見つめ「生き続ける事の意味 誰よりも待ち望んでいたい」と歌い上げる感動的な楽曲となっています。

従来の夏や海といったイメージを軽々と飛び越え、コンセプトアルバムとして自己の内面を表現した氏の最高傑作と呼べる内容となっています。

【トラックリスト】
1. 新・東京ラプソディー
2. ゲット・バック・イン・ラブ
3. The Girl In White
4. 寒い夏
5. 踊ろよ、フィッシュ
6. ルミネッセンス
7. マーマレイド・グッドバイ
8. 蒼氓
9. 僕の中の少年


「蒼氓」・「踊ろよ、フィッシュ」
蒼氓とは"民/人民"といった意味であり、山下達郎は無名性・匿名性への熱烈な讃歌であると語っています。ちなみにアルバムVer.はギターソロが追加された6分の曲となっています。




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