結局は本人次第と云う点に於いては確かに風邪薬である。メルクに続きファイザーもコロナ治療薬の緊急承認を米FDAに申請するそうである。治験経過は概ね良好であり、後は変な副作用が無い事を神に祈る程度で認可されるだろう。飲み薬なら保管も投与も簡単なので、病床逼迫緩和の強力な武器となり得る。ただし、治療薬と言ってもウィルスを殺傷する効果は無い。作用機序をざっと読んでみたが、増殖を阻害する事で症状の悪化を防ぐもので、既に居る分は自分でどうにかしてねと云う事らしい。市販の風邪薬も神経系統に働きかけて症状に伴う苦痛を和らげる効能しか無いので、そこら辺が薬の限界とも言える。ウィルスが死滅する様な薬剤を体内に入れる方が、直ちに健康に影響するので仕方ない所ではある。日頃からの発酵食品の摂取や拾い食いで自然免疫力を落とさない様にするのが一番の予防法かつ治療法である事に変わりは無いのであり、過大な期待は禁物なのである。
