どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2807

この時期になると思い出すのがキノコである。子供の頃、母方の祖母が裏山で採れたキノコの塩漬けを、この時期になると新米と一緒に送ってくれたものである。それが滅法美味かった。大半が名前も知らないキノコではあったが、生息域毎に菌類の形態が異なるのは良くある話である(多分)。採れる場所は一子相伝の秘密なのだが、山の手入れをする人も居ないのであのキノコはもう手に入らないだろうし、仮に収穫出来たとしても毒味からやり直しである。そう云う名も無きキノコの山は少なからず有ると思う。それをタケノコの里同様、商品化出来ないものだろうか。最近は不動産価値の低い山野をメガソーラー化するのが流行りの様だが、景観はともかく治水面で宜しくない。ならば共同所有方式で山林を維持した上で、出資者にキノコの塩漬けを配当してみてはどうか。管理の人件費がペイするかも怪しいものだが、途絶させるには惜しい伝承もこの国には沢山有るのである。

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