
時間がない!
急いで、車に乗り込もうとした。
後ろのタイヤホールの上に、アマガエルがくっついていた。
小さい頃は、カエルはきらいでもなかった。
つかまえて、遊んだこともあった。
小学校高学年のころ、ある出来事があってから、
カエルが大きらいになった。
きらいというより、苦手になった。
時間がなかったので、そのままスタートした。
走りながら・・・
『アマガエル
車で、まったく違った場所に行ったら・・・』なんて、考えて、
バックミラーを見た。
しっかりと、落とされないようにくっついていた。
『アマガエル
家族はいたのかな?
遠くに来たから、戻れないよな。』 なんて、考えた。
目的地についてから、確認した。
アマガエルは、しっかりとくっついていた。

がんばって、生きろよ!
僕は、車から離れた。