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福井県の交通を考える

福井県人の私が福井県に関して考えていることを書いていきます。

北陸新幹線 湖西ルート 山科 乗換案

2025-02-13 10:55:50 | 福井
福井県民の筆者としては、小浜京都ルートが実現することが福井県にとっては良いと思っているが、小浜京都ルートの進展に行き詰まり感が出てきた昨今、妥協案を考えてみた。
それは、湖西ルートの変形版といったものだ。構想としては下記の通りとなる。

<ルート案>
・湖西ルートを整備新幹線規格で新規建設(下記マップ参照)
・京都駅乗り入れでなく、山科駅地下に北陸新幹線を乗り入れる
・山科駅を北陸新幹線の当面の終点とする
・山科駅地下で特急リレーつるぎ(仮称)に対面乗換できる構造とする
・山科駅地下を発車した特急は、東海道本線の山科駅~京都駅間のトンネル区間で東海道本線に合流し、京都、新大阪、大阪に停車する

湖西ルート山科乗換案 - Google マイマップ

湖西ルート山科乗換案 - Google マイマップ

湖西ルート山科乗換案

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<そのほかの条件>
・湖西地域の強風により運休を避けるため、影響が出ると想定される新幹線区間には防風壁を設ける
・湖西線は経営分離せずJR西のままとする
・嶺南西部地域への代償として、小浜線 敦賀~東舞鶴 を線形見直し+高架化 により高速化・踏切全廃により安定運行されるようにする(敦賀-小浜を快速電車で30分で結べる程度)

<考慮した点>
・京都府に対して
京都盆地の地下よりは、山科の地下であれば、京都の反発も弱くなるのではないか。
また、京都府の建設距離がかなり短くなり、財政負担面の反対も減るのではないかと考えた。
さらなる将来的な山科~新大阪延伸においても、山科駅から南下することにより、現状考えられている小浜京都ルートの京都以西の東西案ルートと重なる部分が多く、調査費が省ける部分が多いのではないか。

・滋賀県に対して
なぜ湖西ルートなのかという点だが、滋賀県の協力を得られる可能性が、米原ルートに比べればあると思ったからである。
なぜ滋賀県の協力が得られる可能性があるかというと、湖西線は強風により、堅田(近江舞子)以北にて運休になることがよくある。
北陸新幹線湖西ルートがあれば、その代替路線になりうると考えてもらえるのではないか。
新幹線駅としては、現在特急停車駅の近江今津、堅田に加えて、安曇川、近江舞子にも駅を設置する。こうすることで、湖西線が運休になった際にも、北陸新幹線にて、通勤通学ができるのではないか。

また、湖西線が経営分離される懸念については、JR西とすれば、分離したいところだとは思うが、堅田以南については、十分採算がとれる路線であると思われ、近江今津~堅田についても、収支的には採算が取れるか取れないかの境くらいではないかと思われるので、湖西線全体では赤字ではあろうが、それほど大きな額ではないと思われ、新幹線による北陸~京都・大阪の安定した速達運行のメリットのほうが大きいと判断されれば、経営分離しないという経営判断も十分ありうるのではないか。

・福井県に対して
小浜京都ルートの代償として、電化されてはいるものの速度の遅い小浜線を高規格化路線とするということでどうだろうか。
小浜線は、雨、風、雪で運休しているのをよく見聞きするので、高規格路線に作り替え、高速化、安定運行化(運休の減少)をはかる、というのは嶺南地域にとってかなり魅力的に写ると思うが。

<時短効果>
以下の表の通りとなる



福井-大阪でみると、小浜京都ルートの南北案と2.5分しか変わらないのである。

北陸新幹線 京都駅 桂川案と南北案の所要時間比較

2024-08-25 21:25:14 | 福井
2024/8 国土交通省鉄道局、鉄道・運輸機構から京都駅3案が公表された。

京都盆地の地下水が北から南に流れていることを考慮すると、東西案は採用しにくいだろうと思う。
よって、実質残り2案の比較になるが、南北案の急カーブは、全列車停車するであろう京都駅に近いので、あまり影響ない、
というネット上のコメントを見かけるが、実際にはどれほどの影響があるかが気になっていたので、所要時間を比較してみた。

手順1
公表された京都駅付近のルート図とGoogle mapを重ねてみて、南北案の急カーブの半径を求める。

手順2
その急カーブ半径ごとの制限速度を類似カーブから推定する。

手順3
各区間(直線部、カーブ部)ごとの通過に必要な時間を求め、合算する。


手順1の実施
下図のようになった。


手順2の実施
R1000
富山駅から東1.9kmにR900程度のカーブがあり、Youtube上にある速度計付きの車窓動画より、130km/h固定で通過しているようにみえるので、R1000は130km/hの制限速度とする。

R1100
R1000が130km/hなので、140km/h程度かなということで、R1100は140km/hの制限速度とする。

R1700
富山駅から東4kmにR1500程度のカーブがあり、Youtube上にある速度計付きの車窓動画より、180km/h固定で通過しているようにみえるので、R1700は180km/hの制限速度とする。

R2000
R1700が180km/hなので、200km/h程度かなということで、R2000は200km/hの制限速度とする。


手順3の結果



考察
敦賀-京都間で桂川案より南北案のほうが1分余計にかかる。
敦賀-新大阪間で桂川案より南北案のほうが2.8分余計にかかる。
仮に南北案の国道162号~御池通のカーブがR1000でなく、R1500だとすると、京都駅以北区間で0.5分短縮できる。
仮に南北案の久世橋通~桂川右岸のカーブがR1100でなく、R1500だとすると、京都駅以南区間で0.5分短縮できる。

仮に南北案に速度制限のかかるカーブがなかったとすると、敦賀-新大阪間で桂川案より南北案のほうが1.0分余計にかかる。
よって、2.8-1.0 = 1.8分 南北案のカーブが急であるために余計に時間がかかっていることになる。

北陸新幹線 敦賀以西 敦賀~京都のルート比較

2024-04-27 01:31:32 | 福井
2024/4/20の福井新聞にて、北陸新幹線 敦賀~新大阪の環境影響評価(アセスメント)の「調査」段階が終わった、という記事があった。
かなり前(3~5年前)の報道では、京都の南丹市の一部地区がアセスメントの受け入れを拒否していて進んでいない、とされていたので、「調査」が終わったというのは、良い意味での驚きだった。
敦賀以西のルートは、かなりおおざっぱに公表されているわけだが、
それによらず、敦賀~京都間の いろいろなルートを想定してみた。

1.米原ルート(水色):112km(内、敦賀~米原間 43.8km)
2.湖西ルート(黄):83.5km
3.小浜京都ルート (青) (南丹市を通らない、一部滋賀県通過):90.2km
4.小浜京都ルート (紫) (東山山中通過):95.9km
5.小浜京都ルート (赤) (堀川通 通過):92.0km
6.小浜京都ルート (緑) (美山 京北に駅設置):98.7km

実際に示される詳細なルートは、上記の4 or 5 になるのではないか。

1.
米原ルートについては、基本北陸道に沿うルートにせざるを得ないように見える。
新長浜駅が長浜IC近くに設置できそうであるが、米原に近すぎること、北陸線と接続しないことがネックか。
河毛駅付近で北陸線とクロスするので、河毛駅をやや北に移設して新幹線駅とすることはできそうである。
余呉湖の下をトンネルにて通過。

2.
湖西ルートについては、敦賀-京都間の最短ルートとなる。(ちなみに在来線の敦賀-京都 間は94.1km)
米原ルートと比較し28.5km、5の小浜京都ルートと比較し8.5km短い。
近江今津、堅田に駅設置が適当であろう。堅田駅の北側のルートは、和邇付近まで湖西線の地下を使用する。
堅田駅は地下駅とせざるを得ないか。
おごと温泉が近いため、水源に影響を与えないよう、堅田以南は湖西線から遠ざかり、なるべく西にルートをとる。

3.
南丹市を関係自治体から外し、滋賀県を巻き込むルート。距離は湖西ルートの次に短い。
新小浜が、他の小浜京都ルートより、1.4kmほど小浜市中心からは離れてしまう(あと500mで若狭町との境)ことがややネックか。
滋賀県を巻き込むので現実味がないのかもしれないが、
滋賀県を通る分の建設費は、北陸3県と、京都府、大阪府の5府県で折半したらどうか。

4.5.
本命ルート
4のメリット:京都駅北側で用地交渉がほぼ必要ない。デメリット:距離が冗長。地下鉄烏丸線とクロスするので、京都駅の北陸新幹線ホームが5より10m程度深くなる。
5のメリット:4より距離が3.9km短い。京都駅の北陸新幹線ホームはそれほど深くなくてよい。デメリット:京都駅北側で用地交渉が少なからずある。

6.
美山、京北に駅を設置できる案。
駅といってもフル規格の駅でなく、1両編成のみ対応の駅で良いのでは。
将来的には1両編成の車両を、京都~美山間のみ運行とし、200km/h程度で自動運転させれば、運用コストも少なくて済むだろう。



北陸新幹線 敦賀以西 予想ルート2024/04版 - Google マイマップ

北陸新幹線 敦賀以西 予想ルート2024/04版 - Google マイマップ

北陸新幹線 敦賀以西 予想ルート2024/04版

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北陸新幹線 延伸ルート各ルートの所要時間、料金

2023-01-22 14:39:06 | 福井
小浜京都ルートに対して米原ルートだと、所要時間、料金がどうなるか興味があったので、まとめてみた。
所要時間については、どこかに書いてあったものを載せているのではなく、自分なりに計算したものを載せている。
米原ルートでは乗換えと乗入れの2パターン示した。
また、延伸ルート再考2で提案した「湖西線標準軌」案を変化させた案(敦賀-近江中庄間にフル規格新線建設 下記地図参照)、
フリーゲージトレインが実用化された場合もあわせて記載した。
敦賀-近江中庄間新線 22.7km - Google マイマップ

敦賀-近江中庄間新線 22.7km - Google マイマップ

敦賀-近江中庄間新線 22.7km

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北陸新幹線 延伸 敦賀以西ルート 小浜京都ルート・米原ルートの代替案2

2023-01-14 17:49:31 | 福井
敦賀以西について、当面は当初の小浜京都ルート、あるいは若干修正を加えた案で建設できるよう努力していくべきだとは思うが、
路線建設反対の声が収まらず、頓挫した場合の代替案を挙げてみる。

・近江塩津~京都までの湖西線を標準軌に改軌(貨物は琵琶湖線経由に変更)
・湖西線に防風対策工事
・京都~大阪の複々線の片線を標準軌に改軌
・標準軌・交直両用のミニ新幹線車両の開発
・JR西は保有していない改軌区間走行のための標準軌用普通電車が必要となる
・敦賀~近江塩津はフル規格運転、湖西線区間は160km/h運転

この案のメリット
・乗り換えが発生しない
・終点が新大阪でなく、大阪にもできる
・新たな路線建設が敦賀~近江塩津のみでよくなる
・滋賀県の在来線分離が発生しない(強いて言えば、敦賀~近江塩津が並行在来線とはなる)

この案のデメリット
・小浜地域に駅はできない。
・改軌工事中にダイヤの制約が出る
 湖西線は片線ずつ工事する
・所要時間短縮効果が少ない
 短縮時間14 13分 敦賀~京都:現状最速51 50分、上記実施後 約37分
 オールフル規格と比較して、17 8分遅い
・北陸~名古屋間は敦賀で乗換となる
・新規車両の開発が必要であり、フル規格車両より車両価格が高額となる
 (どの程度高額になるかは私にはわからないが、感覚としては、車両価格1~3割アップ程度か)
・東海道線の半数?の普通・快速電車が大阪止まりになる

この案だとしても、関西の人たちにとってはデメリットが大きいと感じるかもしれない。(改軌期間のダイヤ制約、大阪止まりの電車ができること)
しかし、北陸新幹線フル規格の新規路線建設に比べれば、デメリットは少ないだろうと思う。メリットも少ないが。
改軌工事時に、京都線の踏切をなくす工事も行えれば、メリットも大きくなるだろうが、工期が大幅に伸びてしまう。
JR大阪駅~京都駅のグーグルマップで数えた踏切数10か所程度(見落としあると思う)
踏切をなくすと160km/h運転も可能か。

この案を思いつき、メリットデメリット挙げてみると、ここまで手間がかかる割にメリットが薄いと感じてきた。
やはり、時間かかっても小浜京都ルートで全線フル規格での建設が良い。