Hello the Masking Face 店主敬白&番頭日記

釣具を扱うビンテージタックルウェアハウス「Hello the Masking Face」の主と番頭が綴る日記です。

番頭日記20140430 クローズドフェイスの魅力について。

2014年04月30日 09時24分00秒 | 日記
どうもどうも。
世間様が「ゴールデンウィーク!」と浮かれるなか、風邪で体調を崩して遅れに遅れた帳尻を合わせようと、遊びにも行けずにいる番頭です。
一度も渓流に行けずにもう5月になろうとしています。
皆さんは、釣り、楽しんでらっしゃいますか?

当店がちょっとヒネって屋号としても使っている「覆面」は、クローズドフェイススピニングリールや、クローズドフェイスリールを意味していることは、折々に何度か述べてきました。
35年くらい前ですかね。
今では信じられないことですが、「釣りキチ三平」効果で日本が釣りブームに沸いた一時期は、格安初心者用セットとして釣具の量販店にクローズドフェイスリールとロッドのセットが並んだりもしていました。
日本で覆面のリールが注目を浴びたのはその頃くらいでじゃないでしょうか?
ちなみに当時においてもクローズドフェイススピニングリールは日陰の存在であり続けたことを考えると、その不憫さに思わず涙が……。

そんなマイナーな存在であるクローズドフェイスを主と番頭が愛しているのには、それなりにちゃんとした理由があります。
そのひとつが、「ライントラブルが起きにくい」という実用性の高さです。
スピニングリール特有の糸縒れをはじめ、ラインが塊のままごそっとスプールか放出されてしまうような現象も、ベイトリールの宿命的トラブルであるバックラッシュも、どちらもほとんど無縁。
これはクローズドフェイス/クローズドフェイススピニングに共通した特徴なのです。

キャスト時にスプールが逆転してラインを放出するワケではないのでバックラッシュが起こらないのは当然として、糸縒れを原因とするスピニングリールに見られるライントラブルが起こらないのは、なぜでしょう?
これは、クローズドフェイスの場合、外側のベルカバーと、ラインを巻き取るワインディングカップに触れ、つねに若干のテンションがラインにかかっている状態であることがとても大きく影響しています。
スピニングリールのように、ベイルのラインローラーにきちんとラインがかかっているかどうか、たるんだままスプールに巻き取られてしまっていないかといった、巻き取られるラインの状態を意識する必要がほとんどないのです。

そしてもうひとつ。
「Abumatic」の大多数の機種、それに「Abu 500」シリーズでは、ドラグが効いた際に、スピニングリールのようにスプールが逆転するのではなく、ワインディングカップが逆転してラインが放出される構造になっています。
こうした構造もまた、ライントラブルを起こさない理由のひとつで、ラインの糸縒れを起こりにくくさせているのです。
逆に言えば、スプールが逆転する構造のドラグ機構を持つ機種は、クローズドフェイスであってもライントラブルの可能性は若干、増えるということです。
もっとも、これはクローズドフェイスのなかで比較しての話し。スプールが逆転する機種にしたところで、適正な太さのラインを適正な量だけスプールに巻いている限り、さらに言えば、頻繁にドラグを効かせるようなことをしない限りは、スピニングリールやベイトリールより圧倒的にライントラブルが少ないという事実に変わりはありません。

まぁ、今どきのスピニングリールやベイトリールは昔に比べてライントラブルがかなり起きにくくなってるのも、確かなんですけどね。

主と番頭がクローズドフェイスを愛しているのは、今回書いたような実用的な利点だけでなく、突起物が少ない独特の形状といったデザイン面などなど、ほかにも理由もあるんです。
その辺りについては、また日を改めて書く予定です。
主が。
あ、いや、やっぱり番頭かも。


さて。
当店は現在、ベイトリールの王様「Abu Ambassadeur 5500C」や、国産クローズドフェイススピニングリールの代表選手「ダイワ ハリヤー120M」、フライリール「Abu Garcia diplomat 278」など、合計10台のリールをヤフオク!に出品中です。

http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/shok914


皆さまのご入札、心よりお待ちしています。
それでは、「Hello the Masking Face」をどうぞご贔屓に。



◆「Hello the Masking Face」については、以下のページをご覧ください。

Webページ
http://themaskingface.wix.com/themaskingface

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番頭日記20140422 「Abu 520」と「Shakespeare ∑ 0002」を出品。

2014年04月22日 21時02分26秒 | 日記
どうもどうも。
東京アメッシュで見ると降っていないはずなのに、外から雨音が聞こえてくるのはなぜだろう?と訝しんでる番頭です。

えっと。
早いものでもう今週末からゴールデンウィークと呼ばれる期間に突入だそうで。
皆さんは釣行予定など立てられています?
連休を利用して、今まで行ったこともないような場所まで遠征、なんてかたもいらっしゃるんじゃないかと思います。
知らない土地での釣りって、楽しいですよね。
でも、釣り人のマナーの問題で釣り禁止になってしまった、なんていう場所が、全国的にどんどん増えていると聞きます。
たとえば駐車する場所をはじめ、知らない土地だからこそ気をつけなければならないことも、たくさんあるはず。
自分にとっては未知の釣り場でも、土地の人にとっては生活の場です。
その土地なりのルールが決められていることもあるでしょう。
そういったちょっとしたことに気をつけ、誰かに迷惑をかけることなく、気持ちよく釣りを楽しんでいただければ、なんてことを思います。

いや、すいません。説教臭くて。


えっと。
本日、ヤフオク!に2台のリールを新たに出品しました。
クローズドフェイススピニングリールの「Abu 520」と、ベイトリール「Shakespeare ∑ 0002」です。

「Abu 520」はヨーロッパ市場では「Abu 503」として売られていたモデル。
ジーンズか何かの商標とバッティングしたのでしょうか? アメリカでは「Abu 520」と違う名前が付けられていました。
カッパーブラウンのベルカバー、スタードラグを廃してすっきりとしたハンドル回りなど、その違いはわずかでありながらも「Abu 505」に比べるとかなり落ち着いた印象を受けるのが、「Abu 520」の魅力です。
ドラグ設定はハンドルシャフト上のネジを回して設定するため、実釣中にセッティングを変えるのは困難ですが、そもそもこの「Abu 500」シリーズはハンドルを逆転させることでドラグが緩む「シンクロドラグ機構」を装備しているため、実釣中にドラグセッティングそのものを変更する意味がありません。
外見的に物寂しくも思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、そのかわり、実釣中にラインが絡むようなこともないわけで、ある意味、非常に合理的な設計であるとも言えるのです。
赤く華やかな「Abu 505」と好対照の1台と言えるでしょう。

http://goo.gl/qwt49U


もう1台、「Shakespeare ∑ 0002」は、これまた当店がプッシュしているShakespeare社のベイトリール。以前にお売りした「President II」よりも少し新しい機種になります。
ボディに記載された数値で見ると、12lbのラインを125mほど巻けるようです。
ポンドテストを基準にして考えた場合、おそらく当時のラインのほうが太いでしょうから、16lbが100m近く巻けるんじゃないでしょうか?
「Ambassadeur 2500C」とだいたい同じくらいですね。
卵形シェイプの左右非対称ボディをはじめ、内部機構的にも「President II」とほぼ変わらないものの、鷲のエンブレムや飾り彫りがなくなり、黒くペイントされた「∑」は、それだけでかなり現代的に見えてきます。
実際のところ、ラインを巻いた状態でも230g以下しかない計量なボディと5.1:1というギア比は、現代のリールと比べてもさして遜色のないレベル。
クラッチ周りの作りも「President II」同様にしっかりとしていて、操作感や耐久性も悪くありませんし、とても実用性の高い1台だと思います。

http://goo.gl/ZkJ3zD


どうですどうです?
どちらもなかなかに魅力的な1台だと思いませんか?

ヤフオク!には、これらを含め、「Abu Ambassadeur 5500C」や国産クローズドフェイススピニングリールの代表選手「ダイワ ハリヤー120M」、フライリール「Abu Garcia diplomat 278」など、合計10台のリールを出品中です。
皆さまのご入札、心よりお待ちしています。


http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/shok914


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番頭日記20140420 「Abumatic 1075」出品。

2014年04月20日 19時03分29秒 | 日記
どうもどうもどうも。
この週末、なんか寒くないですか?
水辺に行かれたかたは、春を感じられたのでしょうか?
番頭です。

思いも寄らぬ機種(?)が突然に売れてしまい、急遽、また新たにリールを1台、ヤフオク!へと出品しました。
出品に先立ち作成した写真アルバムでお気づきかもしれませんが、「Abu Garcia Abumatic 1075」です。

http://page13.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/r113343657

クローズドフェイススピニングリールの名機「1044」と同時期に販売されていた姉妹機で、デザインにも共通したテイストが感じられます。
日本で作られ、「MADE IN JAPAN」というシールが貼られている点も、「1044」と共通です。

ボディが若干大ぶりなのは難点ですが、その分、堅牢性と動作の安定感は高く、さすが「Abumatic」シリーズと言えるレベル。ラインを均等に巻くためにスプールを前後させる「オシュレート機構」、ハンドルを逆転させることで瞬時にドラグを緩められる実戦的機能「シンクロドラグ機構」を装備していて、前述の「1044」と同様、シリーズのなかでもひときわ完成度の高い1台と言えます。
しかし、その「1044」の影に隠れてしまったのか、販売面ではかなり苦労したのでしょう。
クローズドフェイスリールが低調な日本は当然(?)としても、海外でも不遇だったらしく、中古市場でもあまり姿を見かけることができないのが現状です。
手に入れた人がなかなか手放さない、という名機ならではの事情もあるかもしれません。

今回出品した個体は、ベルカバーに樹脂製バンパーが装備された前期型。
外見には目立つキズがありはしますが、回転は滑らかで軽く、機関の状態はとても好調です。
外見だけでなく、長所も短所も姉妹機「1044」と同様な傾向を持つのが、この「Abumatic 1075」。
「1044」をお持ちのかた、セットでこの「Abumatic 1075」も入手されてみてはいかがでしょう?

ヤフオク!には、この「Abumatic 1075」を含め、「Abu Ambassadeur 5500C」や国産クローズドフェイススピニングリールの代表選手「ダイワ ハリヤー120M」、フライリール「Abu Garcia diplomat 278」など、合計8台のリールを出品中です。
皆さまのご入札、心よりお待ちしています。

http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/shok914

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番頭日記20140419 水辺は遠く。

2014年04月19日 16時52分25秒 | 日記
未だ風邪が治りません。
いや、一度治ってまた別の風邪を引いた疑惑も浮上している番頭です。
釣りどころではありません。春なのに。

先日の「Abumatic 70」に続いて「Shakespeare President II 1980 HB」も落札いただき、本日、新たなオーナー様のもとへと旅立っていきました。
売る側が言うのもナンですが、「Shakespeare President II 1980 HB」って、見れば見るほど味があって、素敵なリールです。
ただ、今どきのリールに比べると遠心ブレーキが少しばかりプアなので、実釣に使われる際には若干の工夫をされたほうがいいかもしれません。

このモデルはもともと遠心ブレーキのブレーキシュー内側に真鍮のパイプがセットされ、ブレーキ力を高める工夫がなされています。非常にいいアイデアだと思いますが、ブレーキシューそのものが軽く小ぶりなうえ、押しつけられるリムの直径も小さいためにそれでもやっぱり制動力が物足りないのです。
「Abu Ambassadeur 5000」系のブレーキシューなど、材質や重さの違うものを試してみたり、あるいは遠心力を高めるためのウェイトをもう少し重い物に変えてみるのもいいでしょう。
そうしたユーザーの工夫で使い勝手を上げていくのも、ビンテージな釣具を使ううえでの楽しみのひとつなのです。

さて。
本日、またヤフオク!に新たな1台を出品しました。
新たな1台とは言っても、作られたのは半世紀も前になる「Abumatic 40」です。
「Abumatic」としては少し小ぶりなボディにはシャンパンゴールドがあしらわれ、ギラギラと落ち着きのない現行のAbu Garcia製品とは対極をなすようなシックなデザインが魅力。
こんなに古い製品でありながら、ハンドルを逆回転させることで瞬時にドラグを弱め、大物とのファイトを助ける「シンクロドラグ機構」が搭載されています。
Abuの先進性には本当に驚かされますね。
さすがに作られてから50年も経っているだけあり、ベルカバーなど外見上のキズは多いのですが、ギアの摩耗や不快なガタツキなどもなく、機関はとても好調です。
当店で分解、清掃、注油を行っているので、すぐにでも実釣に用いることができるコンディションとなっています。

ヤフオク!には、この「Abumatic 40」を含め、「Abu Ambassadeur 5500C」や「3500C」、国産クローズドフェイススピニングリールの代表選手「ダイワ ハリヤー120M」など、合計8台のリールを出品中です。
皆さまのご入札、心よりお待ちしています。

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店主敬白20140416 Fujiグリップと「1980」

2014年04月16日 00時40分50秒 | 日記
店主の石田です。

Fujiグリップの中でも特に愛着のこもったこれは、中学生の頃(32年前w)に買ったウエダのスーパーパルサーについていたグリップ。握り具合もとてもよく、軽く、これ使っちゃうともう他のグリップ使いたなくなります。
当時のリールとの組み合わせのフィット感は最高ですね。

写真は当店大プッシュの「Shakespeare President II 1980 HB」と。現在在庫が沢山あり、ヤフオクにも出品中です。

http://page11.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/n135296090


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