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おおたまの「内モンゴル、時々北京的生活雑記」

おおたまが内モンゴルと北京を行ったり来たりする中で見たこと、聞いたこと体感したこと等を、徒然なるままに記す雑記です。

矢口高雄「マタギ列伝 ①~⑤」

2011-12-13 22:59:00 | 本(釣・漁・猟)
今日の北京はモヤモヤ(またまた公害による濃霧です)。
朝方の気温は0℃、日中の最高気温は+4℃。
今日も昨日と同様に然程寒くはありません。さて、

前回は田口洋美さんの「マタギを追う旅-ブナ林と狩りの生活」をお届けしましたが、今回は又してもマタギ関連ではあるものの、マンガですので少々易し目のヤツです。
マンガ「釣りキチ三平」の作者である矢口高雄大先生は秋田県出身者でありまして、その大先生がこの格好の題材を放置しておく訳がありません。
と言うコトで、「マタギ列伝」①)であります。


この本は、元々1972年4月~1974年迄の間に、2年半に亘って「トップコミック」に連載された矢口先生最初の長編オリジナル作品でありましたが(と言うのは、当時の新人の殆どが原作付きマンガだったらしい)、順調にコトが運んでいたものの、ある日突然出版社の事由により打ち切りになってしまう、と言う(同氏曰く)「不遇な息子」的な作品。

具体的なストーリーとしては、秋田県阿仁マタギである「雷(いかずち)レッチュウ」(狩猟隊)に纏わるおハナシで、主人公は「野いちご落としの三四郎」。
他にもシカリ(首領)であり三四郎の育ての親である辰五郎、親友の「音無し佐市」、兄貴的存在の「念入り子之吉」、小玉流マタギの末裔で三四郎の妻となる「吹雪鬼(ふぶき)」、鷹匠の師匠で養父となる「十兵衛」、右手を失くし乍らもスゴ腕マタギである「スネ(猿)の小佐吉」など、個性的で特徴を持った人々が登場し、ストーリーを盛り上げて行きます。
マンガとしてコレを読み進めて行くだけで、マタギとは何ぞや、どう言う掟があり、どう言う歴史を辿り、どのような考えを持って狩猟を続けているのか、またマタギ言葉とはどんなモノなのか、等様々な事柄が比較的すんなりと理解出来るようになっています。
詳細については、「a Black Leaf」と言うブログの"知られざるマタギの世界 マンガ「マタギ列伝」レビュー"に記載されておりますので、ソチラをご参照下さりませ。

イヤ、しかし惜しいですな。
この突然の打ち切り劇は。

でも、その後別の出版社から「未完のままでは惜しい作品なので、ウチで続きを描いてみては…」とのお誘いを受け、題名も「マタギ」として継続され、1976年の第5回日本漫画家協会賞大賞(グランプリ)に輝く、と言う栄誉を受けたのだそうで、エラい皮肉なこってすなぁ。

この「マタギ列伝」については、2007年に中公文庫から再版されたのですが、その大賞獲得の続編「マタギ」についてはまだ再版されていないので、早めの再版が待たれますですね。
(と言っても、今のこの時代コチラのサイトから有料でダウンロード出来るようです)。

マタギのオモシロさも満載ですが、鷹匠ってのも、コレまたオモシロいですなぁ。
おススメです。



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2 コメント

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Unknown (katka(かてぃか))
2011-12-14 12:28:22
三平しか知らなかった(笑)
今盛んにいわれている放射能を含んだ表土などの処理
こういった物の受け入れ先が見つからず、苦慮しています

だからといって、それを全く違う山の中に捨て場を作るのは反対なんです
と・いうのも秋田も要請候補に挙がっているから
マタギさんなどの文化の多いところでそれをやってはいけないと思いますよ
僕は・・・
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Unknown (おおたま)
2011-12-14 15:27:33
katkaさま
確かに、放射能を含んだ土の処分についてはアタマの痛い問題ですね。
夫々の土地には夫々に色々な思惑があるのでしょうから、この問題は大変難しい問題でありますね。
さは然りとて、放置しておく訳にも行かず…。
ホント、悩ましいです。
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