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おおたまの「内モンゴル、時々北京的生活雑記」

おおたまが内モンゴルと北京を行ったり来たりする中で見たこと、聞いたこと体感したこと等を、徒然なるままに記す雑記です。

モンゴルでの狼ハンティング(その4・おわり)

2011-01-27 22:32:00 | モンゴル
今日の棋盤井は薄曇りのち、晴れ。
春節迄アト1週間となり、気温の方もどうやら緩み始めているようです。
今朝の最低気温は-14.2℃と、先週の-20℃前後に比べたら随分と高くなって来ています。
最高気温も先週迄は-10℃前後だったのに、今日も-6.5℃と、徐々にではあるものの切り上げて来ており(今日は午後からは強い風が吹き始め、昨日ほどは上昇せず)、それでも段々と春が近付いて来ているんだなぁ、と肌身を以って感じています。さて、

前の晩に酔っ払って超早目にひっくり返ってしまったせいもあり、睡眠充分で朝の6時に目が覚めてしまいました。
この日の朝は寒いものの風がなく、それほど気温が低いようにも感じられず、やっとのコトで闇夜の草原野グソを敢行。
露出部分も凍傷にかかるコトもなく、満願を成就することが出来、キモチの良い(?)朝となりました。

そうこうするウチに、皆さんもゴソゴソと起き出し、KNさんと共に早朝散歩に出るコトに。
出発の前に、今回の為にわざわざ購入した-50℃~+250℃迄測定が可能なTANITA製デジタル温度計でゲルの外の気温を測ってみると…、「!!」。


-33.2℃になっていました。
因みにKNさんが持って来ていたアナログ式の方を見てみると…。


-30℃迄しか目盛りがなく、振り切れていました。
野グソをした際には、これホド冷え込んでいるカンジは無かったんですけどねぇ。
未体験ゾーンでした。

と言うコトで、散歩開始。
流石に、いつも歩いている棋盤井の最低よりも更に10℃近く低いので、ちょっと次元の違う寒さになっているカンジで、露出しているほっぺた等もジンジンと冷えて来ます。
HeatTech靴下の2枚重ね+SORELの-40℃迄耐えられる防寒靴を履いていても、足先が冷たくなって来ます。
でも、散歩出来ない寒さでもありません。
途中でもう一度気温を測ってみると、-34.4℃迄下がっていました(写真撮る余裕はありませんでした)。記録更新です。
KNさんがマフラーを落とす等のハプニングもあり、結局1時間の積りが45分間の散歩になってしまいました。
例によって、吐息によりメガネは曇り、氷結。歩き難いんですよね。



ゲルに戻り、朝飯を食い、朝日を拝み、パッキングして撤収準備。




その後は、またまた遊牧民体験と称して別のゲルを訪問。
越冬する為に山裾に構えた、如何にも冬用のキャンプ、と言うカンジのトコロでありました。
家畜もちゃんと囲いに入れています。
家畜も自分や他の家畜の息が毛について、ソレが凍り付いてしまっています。





家畜小屋の屋根の上に、氷の塊が載せてあり、ナニかと思ったら川から切り出してきた飲料水用の氷なんだそうです。


「○○と煙は高いトコロに登りたがる」と言いますが、やっぱりすぐ近くに手頃な山(丘?)があると登ってしまいたくなるのが人情でありまして、皆さんと連れ立って軽い登山です。
ソコから眺める景色も中々のモンでしたね。



このゲルはこうした遊牧民体験等の観光収入が多いのか、中々に豊かな生活っぷりのようで、小型の風力発電、太陽光パネル、衛星TVアンテナなどの文明的なモノが多く置いてありました。


ココでは、薄目のスーテーツァイに小麦粉を揚げた菓子、それに昨日と同じツァガーントスも供され、遊牧民のおハナシを聞いたりします。
その後に、昼飯として定番のモンゴル焼うどんの「ツォイワン」。
ここのは、羊の脂身もそれほど多くなく、日本人には比較的馴染み易い薄味で食べ易いモノでありました。
が、量は流石に多かったですねぇ。






食い終わったら、遊牧民のヒト達に別れを告げ、一路UBを目指す。
途中、中々にキレイな景色のあるトコロ等で停まって写真とったりし、最後の冬のモンゴル景色を楽しみます。






と言うコトで、UBに到着。
飛行機に乗って北京に戻る。

ご一緒して下さったNMさん・MO監督・KNさん、そしてアレンジをして戴いたHMさん及び奥様、Rくん、そして現地手配を戴いたSNさま、有り難う御座いました~!

モンゴルでの冬の狼ハンティングのおハナシはこれでおしまい(おわり)。



モンゴルでの狼ハンティング(その3)

2011-01-26 23:59:00 | モンゴル
今日の棋盤井も晴れ。
朝方は-17.2℃迄下がったようですが、昨晩遅くまで飲み過ぎて朝起きられず、朝の散歩をサボってしまいました。
日中は-2.4℃迄上昇、風は吹いていたものの、比較的暖かい一日でありました。さて、

狼に逃げられ、昼飯を食いにツーリストキャンプに戻る。
昼飯は、ツーリストキャンプ守のジィさんや有吉似のバエラさん、HMさん奥様の手作りボーズを戴く。
ボーズは、中国の水餃子のような蒸し餃子なのだけれども、これもコチラの「ツァガーン・サル」には必須の食いモノであります(この辺りは中国と共通ですが、どちらが先にやっていた習慣なのかは良く分かりませぬ)。
ん、美味い。




食後は、キャンプ近くの草原でライフルの試し撃ち。
たったの30m先のカンカンにも中々当たりません。
こりゃ、100m・200m先でモノ凄いスピードで走っているオオカミを仕留めるなんて神業的なシゴトであり、とてもシロウトなんかじゃ無理であることを実感した次第です。






その後は、遊牧民体験と称して、遊牧民のゲルを訪問。
ココのゲルでは子供たちが多く、子供達にカメラを渡して遊ぶ。
今時の日本じゃもういなくなってしまったハナタレ小僧もおり、だけど皆凄く元気で、ソコには日本で失われたナニかがあるような気がしましたです。





子供達と一頻り遊んだ(遊んで貰った?)アトは、ゲルで乳製品のお菓子とお茶を戴きました。
ココでは、何故かスーテーツァイ(モンゴルのミルクティ)ではなくて、ハルツァイと呼ばれるミルクの入っていない磚茶(レンガ茶)でした。
それに、「ツァガーントス」と呼ばれる、エーズギーとナニか(ウルム?)を混ぜて凍らせた乳製品の菓子が出されました。
コレは初めて食いましたネ(もしかしたら、冬だけの乳製品?)。




コレはコレ、中々楽しかったですね。
ツーリストキャンプに戻り、早速酒盛りを始めたら、晩ゴハンにナニを食ったのかも覚えていないほど酩酊、即寝でした(つづく)。




モンゴルでの狼ハンティング(その2)

2011-01-25 23:58:00 | モンゴル
今日の棋盤井も晴れ。
朝方は-19.5℃迄低下するも、然程風は強くなく、彼の地の寒さを経験してしまったアトだと、以前ほど寒くは感じられず(と言っても、結構寒いですが)。
日中は昨日と同様に比較的気温が上がり、-4℃迄上昇。
流石に少々は暖かいカンジがします。さて、

今回は、モッタイ付けるのもナンなので、連続して旅の様子をご紹介することにします。
翌日。朝方の気温はそれほど下がらずに、-24℃程度。
コレならば、内モンゴルの棋盤井にいる際の最低気温と同じ程度なので、まだまだ何とかイケそうな感じがあります。
ソーセージとサラダ、目玉焼きに、パンと紅茶のコンチネンタル・ブレックファースト(?)で朝食を済ませ、今回も4台の車に分乗して、8:00過ぎにキャンプを出発です。




今回の方法では、川沿いに生い茂る林の外側の下流の地点から1台がライフルを何発か撃ち、上流に向かって逃げ出すであろうオオカミを、上流のあるポイントでもう1台が出て来るトコロを待ち伏せし、更にもう1台は別の逃げ道に行くコトも想定してソコで待ち伏せをする、と言う戦法で望みました。
確かに、この草原の中では、オオカミが塒(ねぐら)と出来るような場所は、これらの林の茂みが好都合と思われ、その意味では中々合理的な方法のようにも思えます。





ふと、運転手さんのジャケットのワッペンを見てみると、何故か「Mongolian Police」と書いてあります。
アルバイトなのか、趣味なのか、どう言う経緯で狩り出されているのかは良く分かりませんが、ある意味大変安心・安全なような気もします。


上記のような戦法で何度か試したのですが、一向にオオカミ達は姿を現してくれません。
途中1羽だけ、逃げ去っていく野ウサギは見ましたが。




この時期の河は完全に氷結しており、河の上をあるいても全く問題無いほどの状態になっています。




同じ方法を繰り返していても埒が明かないと言うコトで、今度は上流から徒歩で勢子達が大声等を出しながらオオカミを下流に追う方法でやって見るコトになりました。
下流の1つの地点と、更に下流の2箇所で待ち伏せしてオオカミを待ちます。
その間、やるコトもないので、近くを散策してオオカミに食われたと思われる子羊の足等を観察したり(嘘)した後に丘の上に戻ると、バエラさんとMO監督がナニやら上流から下流に向けてナニかが凄い勢いで動いて行ったとのハナシ。


暫くすると、下流の方で銃声が三発。
その後、今度は下流の方から山の方に向けて、何かイヌのようなモノがものスゴい勢いで走って行く。
どうやら、アレはオオカミらしいと気付いたものの、「あぁ~っ!!」と言っている間に、写真を撮る間も無く、山の上の方に走り去って行き、結局はその証拠写真は撮れず(下の写真には幾ら探してもオオカミの姿は写っていません)。
遊牧民の皆さんも、「あぁ~、惜しいコトをした」等と嬉しそうに談笑していたトコロを見ると、「あれ?実は彼らにとってもオオカミはそんなに良く見られるモンではないのではないか!?オオカミはモンゴルでもやっぱり稀少動物なのではないか??」との疑問を抱いてしまったのは、自分だけだったでしょうか?



その後、ナニやら慌しくなり、兎に角全員車に乗れ!と言うコトになり、言われるがままにされて運ばれていった先には、大変な事態が待ち受けていました。



ナニかと思えば、河を渡ろうとしていた4WD(さっき迄自分が乗っていたヤツ)が、河の氷の薄い箇所にアタマを突っ込んでしまっており、自力で抜け出せなくなっているのでありました(アホ)。
仲間の車にあるウィンチを使って引っ張り出そうとするけれども、沈んでいるタイヤの角度が深過ぎるコト等もあり、幾らウンツク頑張ってみても上がって来ません。
最後は、ちょっと方向を変えた最短距離から引っ張ると、ジリジリと動き出し、無事生還。







結局色々とハプニングもあったものの、結局オオカミ・ハンティングはこれにてタイムアウト。
誠に残念ながら、オオカミは獲れませんでした(泣)。

モンゴルでは、オオカミに関するこんな言葉があるようです。
「狼と同じくらい知恵があり、運が強いものだけが、狼の姿を見ることが出来る。狼よりも知恵があり、運が強いものだけが、狼を仕留めることが出来る」

これに従えば、一緒にいたMO監督と自分には、狼と同じくらい知恵はあるものの狼よりもちょっと少なく、運は強い者であると言うコトになるようです。
一方、狼の姿を見ることも、仕留めることも出来なかったNMさんとKNさんには、狼よりも知恵が無い(失礼!冗談です)と言うコトになってしまうのでしょうか?
でも、このお二人は、帰途にその逃げて行った狼の足跡を奇跡的に(?)発見し、且つ写真にも収めておられたので、やっぱり狼と同じくらい知恵があると言うコトになるのでしょうか(つづく)。

(上記写真はKNさんご提供)



モンゴルでの狼ハンティング(その1)

2011-01-24 23:59:00 | モンゴル
今日の北京は晴れ。
朝方の気温は-10.6℃。寒いコトは寒いのですが、外モンゴルで経験した寒さに比べれば、大したコトもなく、朝の散歩を完了。
今年は2月3日が春節であり、街はそろそろ仮設花火屋さんの準備が進んでいたり、「春運」(chun1 yun2:ちゅんゆん…春節帰省客の帰省ラッシュ)も始まりつつあったりして、日本で言うトコロの師走の慌しさが一段と増して来たカンジですね。
内モンゴルに戻ると、戻った時点での最低気温は-3.3℃。
最近にしては決して寒いとは言えない気温です。さて、

北京からウランバートル(UB)へは飛行機で約2時間。
昼に北京を出発し、万里の長城を越え、ゴビ砂漠と雪の草原地帯を越えて、飛行機は14:00過ぎにはUBに到着します。



UBのチンギスハーン国際空港に到着すると、今回の旅行を手配してくれた会社からモンゴル人通訳で、有吉似のバエラさんが出迎えてくれていました。
早速出迎えのワゴン車に乗り込み、まずはUB市内のメルクーリ市場に買い出しです。
しかし、モンゴルでも「ツァガーン・サル」と呼ばれるモンゴル旧正月(今年は春節と同じ2月3日)が間近に迫っているコトもあり、市内は結構な渋滞です。
過去10回モンゴルに来ていて、空港からUB市内へは一番時間が掛かったのではないかと思われるほどの混雑っぷりです。
因みに現在のモンゴルの人口は約280万人、そのうちの約4割以上の120万人がUBにいるとのことです。
そりゃ、渋滞もヒドくなる筈だ。
と言う訳で、市内に到着後、銀行のATMで(銀聯カードで!)現金を引き出した後、メルクーリ市場に到着。
ツマミとするサキイカチーズ、キャビア、モンゴル岩塩や、隣のスーパーでアルヒ・ビール・ソフトドリンク・ミネラルウォーター等を購入。




買物後は、UBの郊外にあるツーリストキャンプを目指します。
途中、ハンティング用の大き目の懐中電灯(サーチライト?)を買い足し、一路キャンプを目指す。
渋滞や買物等で予想外に時間を食ってしまったコトもあり、UB市を出た頃には既に辺りが暗くなって来ており、折角の回りの景色も見えません。
途中、ワゴン車が止まったかと思えば、後輪の一つがパンク。
仕方が無いので、タイヤ交換の為に停車。
運転手さんは手馴れたモノで、然程時間を掛けずにアッと言う間にタイヤ交換作業を完了してしまいます。
この時点での気温は-20℃は超えていたカンジです。


タイヤ交換完了後30分も走らぬウチに、ツーリストキャンプ到着。
宿泊用ゲルに入り、晩ゴハンが出来る迄の間、購入して来たビール及びアルヒで早速宴会開始です。




隣にある厨房用ゲルに晩ゴハンの支度状況を見物に行くと、今晩のオカズは「ホーショール」であるらしく、コレをせっせと作成中でありました。
ノゴイトイシュル」と呼ばれる野菜スープも同時に作成中。




宿泊用ゲルに戻り、再びアルヒをぐびぐびしているウチに、出来上がったホーショールとノゴイトイシュルが運ばれて来ます。
何れも、中々上手な出来栄えで、美味かったですねぇ~(MO監督は、量的に不満が残った?)。



そうこうするウチに、UBより後から合流したHM一家も到着し、遊牧民の人々も揃ったと言うコトで、夜のハンティングに出発です。




結局、23:00頃から26:30頃迄、近くを流れる河とその近辺の林を4台の車に分乗して走り回り、途中パンパンとライフルを撃ってオオカミを誘い出そうとしたようですが、結局この日の夜はナンの成果も無く、タイムアウトとなりました(と言うか、その前にアルヒを飲み過ぎていて、後部座席で殆ど寝ていただけ…(汗))。
別の車に乗っていたKNさんとNMさん組では、ウサギを2羽見たと言う微々たる成果(?)はあったようですが…(つづく)。



モンゴルでの狼ハンティング(予告編)

2011-01-23 23:59:00 | モンゴル
本日の夕方に戻りました。
北京に戻った時点での気温は-2℃。
全然寒くないですね。
ネットの温度計で見てみると、今日は最高でも-1.5℃とあまり気温は上がっていなかったようです。さて、

金曜日から先ほどまでの小旅行で行っていた先は、外モンゴルでありました。
自身としては、11度目にして初の、冬のモンゴル行きであり、釣以外の目的で行くモンゴルでありました。
で、今回の目的は、ズバリ「狼ハンティング」。


前回、モンゴルのオオカミについてご紹介して以来、ナンとか実行出来ないか模索していたのですが、会社のUB事務所のHMさんのご手配で、今回実現に漕ぎ着けたモノであります。
今回の参加メンバーは、UB在住のHMさんご一家(奥様に、息子さんのRくん)に、中国からは「当たるも八卦当たらぬも八卦貝焼き宴会」や「北京で調達可能な蟹を総動員!ゼッタイ体に悪いカニ・かに・蟹の宴」等でもご一緒している会社のKNさん、そしてその東京時代の少年野球関係のお友達であるNMさんとMO監督の、合計7名。

たったの2泊3日のモンゴル滞在と、ホントに小旅行であった訳ですが、極寒・厳冬期のモンゴルでの狼ハンティング、その結果は如何に!?
引っ張る訳ではありませんが、さてさてどうだったんでしょうかネ。
またのお楽しみと言うコトで、本日はおしまい(つづく)。