○△研究室

某研究室に配属された大学院生のブログ
昔撮った写真を載せたりしてます。

恐怖の実験最終日事件

2006年01月17日 21時24分53秒 | 日記
私信

最後の最後に魔物が住んでいた。
  >どーも、○△です。

※以下に書くことは専門的な内容をかなり省いてあるので、
 ある意味分かりやすく、またある意味分かりにくくなってるかも知れません。
 m(_ _)m




今日は後期の学生実験の最終日となりました。
自分の行う実験は「吸着平衡」というもので、2人組みになって行う実験。

といっても今日やることはA,B,C,D,E,Fに割り振られた溶液の滴定のみでした。
AからFにいくほど溶液の濃度が半分になっていくように
調整されているはずのものです。

この六つの溶液は昨日、自分の相方(以下T氏)が担当して調整しました・・・。


さて、滴定開始。
今日の実験では自分が滴定を、T氏が溶液の採取を担当することになりました。

A,Bは想定通りの滴定結果が得られました。
Cの滴定量もおおよそ分かっているので、
その通りに滴下を行おうとしました・・・・が、想定量の半分で指示薬が染まってしました。

滴定は1つの溶液について2回ずつ行います。
Cの2回目は・・・・想定量が得られました

Cの1回目の数値が明らかにおかしいので3回目に突入。
期待に反してまたもや想定量の半分に・・・・。

この時点では何がおかしいのか分からないので、Dの溶液に移ることに。
結果は2回の滴定の両方が想定量の2倍!!


この明らかにおかしい実験結果に、あることが脳裏をよぎりました。

Bの溶液の滴定中に、
T氏にCの溶液を三角フラスコに滴定2回分移すようにと頼んでおいたのですが、
いざCを滴定しようと見てみると三角フラスコが1つしか用意してありませんでした。
T氏本人に聞いてみると用意したようなしなかったような、という曖昧な答え。
このときは特に気にせず、もうひとつの三角フラスコを用意してもらったのです・・・・。



これら全てのは1本の線につながりました。

真相はこうです。
第1に、昨日の溶液調整の段階でCとDの溶液が入れ替わっていたものと思われます。
しかしこれではCの2回目の量が想定通りになったことを説明できません。

そこで第2に考えられるのは・・・・
Cの溶液を三角フラスコに用意するとき、同じフラスコに2回溶液を採ったのではないか
ということです。

本当の溶液Cは溶液Dの2倍の濃度があるはずなので、
これで、Cの2回目の滴定量が想定量になってしまった説明がつきます。


真相が分かり、T氏を小1時間問い詰めたいところですが、
彼は諸事情により前期に実験を受けておらず、この後期の実験が初めての実験なので
まだ慣れていなかったのです。

後期最後の実験ということで多少気が抜けてはいましたが、
実験に慣れていないのを知っていながら
T氏をフォローしきれなかった自分にも責任があります。

幸いなことに、残りの滴定は上手くいき、
また、溶液Cの滴定量から本当のDの、溶液Dの滴定量から本当のCの濃度を計算できそうなので、
恐らく事なきを得ました。
(本当ならば、この2日間かかった実験をまた最初からやり直さなければならない。)



今日は気が滅入る1日でした。明日試験あるのに・・・・。