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上海 オフィス内装設計-6

2013年06月25日 | 建築設計・内装設計
中廊下タイプのテナントの特徴は、採光と通気性の良い窓側部分と出入り口周辺の環境が大きく違う事です。
とりわけ出入り口周辺の通風性の悪さ、対面の事務所との関係性など、いろいろと工夫して設計する必要がある事を前回お話しましたが、それはひとえに“縦横比”に依存します。

“縦横比”とは、“間口に対する奥行きの比率”の事です。

“縦横比”は非常に重要です。
日本では長屋がいわば“縦横比”を考慮して建てられる好例の一つで、そういう意味では、日本人には“縦横比”の感覚がおのずと養われているかもしれません。

典型的な中廊下タイプのテナント


間口が広ければ広いほど自社を対外にアピールできる範囲が広くなりますが、家賃に大きく反映されます。
一方、奥行きの深いテナントは、我々建築の人間は、俗に“ウナギの寝床”などと呼んだりしますが、深くなればなるほど家賃は格段に安くなります。
むろん、深くなればなるほど奥のエリアはプライバシーが保ちやすくなりますが、問題は窓に面するエリアと中廊下側エリアに挟まれた中間エリアです。
中間エリアが適正な面積であれば支障はありませんが、場合によっては、相当工夫を凝らさないと非常に閉塞感のある空間になってしまいます。

中廊下タイプの分析


私がこれまで携わってきた経験から考えた場合、“縦横比”は3:1までにおさめるのが理想ではないかと思っております。

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