梅雨が明け、暑い毎日が始まった。今年の梅雨は、もういい加減止んで欲しいというくらい雨の降った日はほとんどなく、今日も暑くなりそうという日が多かった。それだけに、梅雨が明けてもこれまでの延長で、まだまだ暑い日が、飛び切り暑い日が続くだけだと思ってしまう。
季節感は俳句には重要だから天候の話題などは多くなるが、変化にとんだ季節を感じて俳句を詠んできた先人たちとは違い、春や秋は短く、あまり寒くない冬と暑さがどこまでも続くように思えてしまう夏の中で俳句に向き合っていかなければならない。ここ数年、確実にそんな季節の変化をしているように感じている。
暑い夏、しかしかつて天才作家が言ったように「人間は慣れる動物である」からこの暑さに慣れてきているといえば慣れてきているのかなと思う。それがいいことか、悪いことかわからないが(わかっているのかもしれないが)慣れないことには日々を過ごせないから、誰しもそうしているのだと思う。
そうはいっても、日中の35度を超える気温の中では、正気で俳句を詠むなどできないだろう。暑すぎることを俳句にしても、今の自分にはそれが心の底に心地よく残るとは考えにくい。そういう時は暑さに任せて正気でなく過ごしていいと思うが、そういう時間を過ごしているとたまに正気でいたいと思うのが人情だろう。
あまりにも暑くそしてこれからしばらくは長く続くだろう夏の中で、自分を一瞬でいいからはっと生き返らせてくれること。そんなことを念頭に坂道を歩きながら、眼下に咲く花を見ていたらはっとさせられて詠んだ句である。
ひまわりの 色に当たりて 生き返す
令和6年8月2日
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