1月31日…今日から番組が変わる「シネマテークたかさき」。『アイ・ラブ・ムービーズ』、続映の『夏の庭』くらいにしか食指が動かない。『山逢いのホテルで』の後で『アイ~』を観たいトコだが、間に大した事なかったハッタリ作『敵』が(原作の筒井康隆も、昔から面白いと思った試しなし)。また「シネマヴェーラ渋谷」にでも行くか。「早稲田松竹」はまだ『ビートルジュース”陰惨”ビートルジュース』を上映中だし。
高崎線で「盛林堂書房」で買った『聖なる酔っ払い伝説/他四篇』(ヨーゼフ・ロート・岩波文庫)。映画化作品は観てるが、原作が13年も前に出てたとは。巻頭収録作、「蜘蛛の巣」にグイグイ引き込まれる。ナチス政権成立前夜を描いてるが、警察、検察、司法の腐敗ぶりはリアリティあり過ぎて怖い(”犯罪者の守護神”畝本直美検事総長の顔もな)。極右団体が左翼をテロルと、警察はわざと蛮行終了後に出動、調査だけして何もしないとの主人公ナチ幹部の独白。でもこれって、一切何もしないN党の保護育成機関、兵庫県警よりよっぽどマシでは?(ナチス超えのニッポン裏金警察)。250ページ残ってるが、新幹線ではなく(帰りだけは2300円の特急券を買い時々利用)各駅で帰れば読了できるかも。ところで”篇”の字。岩波書店と東映は、絶対に”編”を使わない。
「シネマテークたかさき」で19時35分からの『アイ・ラブ・ムービーズ』(初日)。夜遅くからの上映なのに20人前後の入り。少し期待したが一級の凡作。佐藤優の隠し子みたいな、馬鹿なのにプライドの高いデブな自称映画狂がベラベラベラ(裸まで見せやがってオエ―ッ!)。最後に改心までする胸糞の悪さ。不気味なチラシにだまされた人が多いのだろう。
1月30日…昨日は出社前に西荻窪の「盛林堂書房」へ。ご夫婦で即売会用出品本の山を整理してるのに、孤独な老人の常で古本業界無駄話や映画、ネット稼業裏とんだ営業妨害。深く反省。いつも帰りに寄るうどん屋、「あの名店」に行くと休み。ガックリ。駅前の各種チェーン店には寄る気になれず、総武線各駅で『十一郎会事件/梅崎春生ミステリ短篇集』(中公文庫)をジックリ。
強風下の甘楽富岡地方。方角的に自信は無いが、新潟方面や浅間山の雪をくぐって来た風のせいだろうか、温度は7~8度。首にマフラーならぬ厚手のタオルを巻いてヨタヨタ仕事中。子供の頃、そういう姿の老人を見てカッコ悪いと軽蔑してたが、この歳でやっと理解。夕方1本だけでも「シネマテークたかさき」で見物したかったが、めぼしいのはほぼ片付けちゃってるし。明日からの番組代わりに期待を。
フジサンケイグループは、御用マスコミ界(『赤旗』『週刊文春』『日刊ゲンダイ』以外は基本的に全部そうだが)での覇権争いに敗れて退場を余儀なくされつつある(勝者は言うまでもなく読売ナベツネ財閥)。ただ連中(ヨミ&フジ)に関してはまだ我々主権者に選択権が。アベ売国政権時代御用報道に赤心を尽くし、連中が指名した最高裁判事に受信料は義務との違憲トンデモ判決を出させた、NHKを放置するのは最低最悪(片手ならぬ両手落ち)。下着泥棒追及に警察官を総動員、幼児連続殺人鬼を野放しにするがごとし(兵庫県警が実際にそう)。最悪なのはスペアー御用マスコミのフジサンケイではなく、準税金で運営されるNHK(職員平均年収1800万)。フジ批判をするなとは言わないが、本命を温存する付和雷同行為なら主客転倒。それじゃ天皇制を奉じながら差別解消運動に身を投じる市民活動家。
1月29日…『官僚生態図鑑』(森永卓郎・三五館シンシャ)と高碕駅「くまざわ書店」で一緒に買った、『警察官のこのこ日記』(安沼保夫・同)。屁っ放り腰で非常につまらない。裏金、反共教育、右翼との癒着等、一番知りたい事には一言も(機動隊を含めて、公安以外はほとんど経験してるのに)。松橋忠光、仙波敏郎らの著書を読んだ経験のある者は途中放棄必至。違法な強制職質逮捕を奨励し高評価してるのは、法を改悪しないで効果を統計上プロパガンダ、無法運営を恒常強化したい狙いがあると分かったのだけが収穫。著者には私憤があっても公憤がほとんどない。警察学校時代の南道郎風暴力教官と30年振りで再会、”抱擁”する下りにはヘソが寄せ鍋を沸騰させた。
『東京新聞』の「私の東京物語」。宮子あずさが連載開始。面白い(勤務地が飯田橋仲間だった?)。「こちら特報部」のコラムも是非復活を。今は前川喜平以外は読む気になれないダレたメンツ揃い(鎌田慧を筆頭に、無芸な同紙社論迎合主義者ばかり)。高崎線で『十一郎会事件/梅崎春生ミステリ短篇集』(中公文庫)。遠距離通勤者の体が軽くなる毒味ユーモア充満。上信線で読み終えそう。残念だが。『警察官のこのこ日記』(安沼保夫・三五館シンシャ)の、不愉快な読後感が一掃出来そう。梅崎春生。「鏡」「侵入者」はカフカより前衛的。安部公房に無い湿気&笑いが喉をむせさせないし。
1月28日…その東急松竹系「109シネマズ八甲田山」グループ。2023年にどっかの調査でベストシネコンに選ばれたと、予告前にのんきに自画自賛字幕まで。審査員はきっと全員がエスキモー系の方々だったのかな。一方でロビーは割と暖かい。客を凍えさせて従業員は快適な労働環境。日本国の官憲&主権者の関係のような、”極寒氷山シネコン”109シネマズグループの、お客様と従業員様。脳溢血で苦しまずにあの世へ行きたいと願ってる方は頻繁に通うべし。俺のように膝掛けは用意しないで。
先週の興行ランキングで、『室町”アルジェの戦い”無頼』は第3位。東映系作品にしては巨額の費用を投じてる。この成績はどうなのか? 入江悠は今後急激に良くなると思うので、干されないよう祈りたい(同様に福田雄一は○○に召されますように)。入江監督は三池崇史とは違い映画的教養は幅広い様子。謀反浪人の中に、『用心棒』の三船敏郎のコスプレしてる奴がいてクスクス。帰りの上信線で『官僚生態図鑑』(森永卓郎・三五館シンシャ)。いい老い方をしてる人は思うが、今回はエリートの危険性にやや無自覚。
毎週火曜日の日刊『赤旗』4面は、地方自治体選挙結果の発表が(今日は7市1町)。北九州市1、茨木市2,倉敷市1,唐津市1と全国各地で着実に今年も議席減(他も現状維持がせいぜい。増えたトコはゼロ)。田村智子が委員長に就任して1年。全然効果無し。当然だ。フジテレビの日枝会長同様に、バフバフ志位がゴッドファーザー気取りで仕切ってんだもの(黙って従ってる田村も悪い)。共産党がこれ以上衰退すると、裏金公安警察の予算減は当然として、世界基準でのマスメディアが『日刊ゲンダイ』『週刊文春』だけに。志位が『赤旗』紙面から消えるだけで、支持率が3%はアップするよ(同様に田中優子の御真影を削れば、『東京新聞』も1割部数増だ)。
1月27日…無論利便性の方が高いから誰もが使ってるのだろうが、不器用者からすると頻繁に調子が悪くなる事態への対応時間を鑑みると、パソコンて神的視点判断をすると、ホントに便利なのかとの疑惑が。その疑惑ほど抱いてもむなしいものは無いが、入谷コピー文庫の堀内恭編集長のように、携帯もパソコンも手にしない人は現存。不具合になる度に、その押し出しの欠けた謙虚な表情を思い出す(過去たった3度の経験)。
午前10時30分、「シネマテークたかさき」で『港に灯がともる』。観客6名。大義に寄りかかった映画に凡作が多い。無能者は素材や製作環境にトーチカや保険を(本作の主目的は自治体補助&文化庁の助成金だろうか)。阪神大震災、在日韓国人、アル中、精神障害、シャッター街、ルッキズム…批判封じのハリネズミ部隊。しかし凡作ゆえに肛門周囲の尻毛まる出し。親兄弟とまったく体格人相が似てないヒロインが(演出次第では次第に似て見えてくるのだが…)、数分トイレに籠城するアホくさい場面は、邦画カックンギャグ史に特筆される(思わず目を逸らしたエンドロール場面も)。東口に移動。「109シネマズ高崎」、いや「109シネマズ谷川岳」、おっと「109シネマズ八甲田山」で『室町無頼』。観客4名。今日は事前に膝掛けも用意。大いに役立つ。志は高いが凡作ばかりの入江悠監督、初の傑作寸前の秀作(78点)。海外でヒットの可能性大。埼玉ラッパーが、よくここまでモブシーンを仕切れたと感心。マイナスの1点は濡れ場の欠如(”童貞水揚げ”カットは許せん!)。もう1点はエキストラの歩き方の不自然さが目立ったから。
1月26日…昨夕。「早稲田松竹」で『ビートルジュースビートルジュース』。25人前後の入りか。1作目のビデオを子供の頃繰り返して観てた上の娘が、「悪くないヨ」と言ってたので少し期待してたが(親馬鹿)。ダークならまだしも陰惨さ過剰。かつてのスター監督の心情がストレートに出てるのか。モニカ・ベルッチ様の無駄使いは断固許せない!(伊エロー馬鹿)。最後の1本の老いぼれ入場料が1000円に。前回は900円だった気が。自信はない。館前通りの雑踏も週末はさすがに閑散。数十年前、先日亡くなった村上知彦をここらで見掛けたのをふと。
WOWOW、昨日の深夜から明け方にかけての、『ネイビーシールズ/ローグ・ネイション』『ネイビーシールズ/空港占拠』、今日昼間の『アンブッシュ』。いずれも良く出来てて楽しめた。『ゴールデンカムイ』や中国宮廷ドラマはデータ倉庫に廃棄(自社製作の官憲オベッカドラマも)、こういうの1日中やってろっての。
『東京新聞』。2面に池田大作小説集、『アレクサンドロスの決断』他の比較的大きな第三文明社の広告。いつかのハート出版のクルド人差別本に比べればマシかとめくって行くと、6面は創価学会の全面広告。”平和の道を、歩み続ける。”のだとか。アベ軍拡&米国朝貢+法治主義破壊路線への統一教会、日本会議と並ぶ推進役がどの口下げてと呆れるが、カルトに理屈やモラルを求めるのは、新東宝映画に純潔さを求めるに等しい。ハート出版や第三文明社、創価学会の広告に比べると、あかひげ薬局のそれは修身の教科書だ(皇国教育の偽善性をろ過し切ってるし)。
1月25日…本棚から落ちた数冊の雑誌の中に、『映画芸術』復刊6号春季臨時増刊(’73/5)。掲載シナリオ『(秘)女郎責め地獄』。1ページ広告映画。『マクベス』『同棲時代』『仁義なき戦い/広島死闘篇』『花のようなエレ』『ビリーホリディ物語』『殺人者にラブソングを』。この頃の映画はほとんど「大塚名画座」で観た。「文芸坐」には飽きてたのか? 表紙メインは安藤昇。「シネマヴェーラ渋谷」、安藤昇の特集上映したっけ。同館は安藤昇、柳澤壽男、アイダ・ルピノを特集をした偉業で、将来出るはずの『日本映画館全史』に特筆されるのだろう。
土曜日にはめったに顔を出さない高円寺の即売会。凄いラッシュで時々行く日曜日とは大違い。駅やトイレの混雑もハンパない。出来たら土曜日は避けたいが、今日は本業がらみなので仕方ない。朝から『続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実』(吉田裕・中公新書)。大日本”超ビンボ”帝国が、帝国主義戦争する資格ゼロだったのが、具体的に馬鹿ネトウヨにも分かる良書。戦争末期は支給する衣服にも困り、私服着用での入営を呼び掛けてたと。エロ本のヌードモデルが、私服で喘ぎ顔してる訳じゃねんだから。”世界に冠たる皇軍兵士”が自給自足&戦地じゃ喰うために泥棒まがい(……)。大元帥はこの段階でも、「もう一叩き出来ぬか」とおっしゃられてたのは有名(お陰で餓死戦病者激増)。多くの一般兵士(赤子)は、基本的に全員特攻隊員だったのだ。
1月24日…同じ映画館に通い続ける事の数少ない弱点は、同一映画の予告編を何度も見るハメになる点。繰り返しに耐えるような予告はめったにない(仕方なく瞬時の居眠り)。その点、『オオカミの家』で知られるクリストバトル・レオン&ホアキン・コシーニャの新作、『ハイパーボリア人』は別格。何度観ても心が踊る。東京では「イメージフォーラム」で2月公開と。早く来い来い高崎まで(シートがこっちの方が上等だから待ってる)。
23日付けの『日刊ゲンダイ』に、岡野雄一のインタビューが掲載されてるのを今日知る(郵送購読なので遅れる)。一昨年、”十二指腸乳頭部がんで13時間の大手術”と。写真の人相も脂が抜け切って別人のよう。さすがは伝統ある連載「あの人は今こうしている。『漫画エロス』や司書房の社名、離婚他もちゃんと聞き出している。いいなあ。俺も1度はココに出たかったよ。ガンは御免だが。
『歌うように伝えたい』(塩見三省・ちくま文庫)読了。脳溢血で倒れる辺までは読めたが、次第に顔に似合わぬ世渡り上手ぶり自慢が次々に炸裂、辟易(当人はそう思ってない)。後半は飛ばし読み(つかこうへい&萩原健一との下りのみ読ませた)。世間を要領良く泳ぐハウツー本としては一級か。最近文庫本ばっか。体力の衰えに、無意識に重い単行本を避けてるのか? 韓国映画&ドラマ。コスプレ時代物は一番スカの多い弱点分野と思うが、中国製宮廷ドラマに比べれば100倍はマシ。WOWOWで良く明け方に放映してるが、厚化粧した男女が安いCG画像内であっぷあっぷあっぷ。不人気だから安く買い叩かれてるのだろう。中国の若手有能監督は、国内上映を諦めて海外に活路を求めてた時代が。今はそれも許されないのだろうな。
1月23日…最も批判されるべき、無能無策無恥な兵庫県警を慰撫してる糞馬鹿が望月記者のページに。選挙ウォッチャーを自称するちだいなる卑屈な顔つきの野郎。新旧メディアに関係なく馬鹿の種は尽きない。官憲に愛想笑いしておもねるのは、もっとメジャー化してからにしろ。ただ減税は未来の搾取だなどと、倒すべき自公を熱烈フォローする立憲の野田や小川という超ウスラ馬鹿に比べれば、その罪は軽いか。『赤旗』のお陰で選挙に勝っただけなのに、こいつらの態度は何?(抗議ひとつできない同党所属議員にも啞然)その小川をヨイショするクズドキュメントを撮って、天下に恥をさらした大島新。前から石原慎太郎のガキ並に救えないと思ってたが(話題の人物を追い回すだけの金魚の糞)、『シアトリカル/唐十郎と劇団唐組の記録』を再公開と。才能に加えて度胸&センスもゼロ(父親が草葉の陰で号泣)。今公開すべきなのは、園子温を追ったドキュメント、『園子温という生きもの』に決まってる。無論低レベルな愚作だが、夫を語る際の神楽坂恵の脅えた表情が忘れられない。
「シネマテークたかさき」で『敵』&『どうすればよかったか?』。観客。前者40人前後、後者30人弱。平日なのに中高年客をメインに大入り。列の出来てる券売所横で、隣の工事関係者とおぼしきオッサンが、館スタッフに工事過程を説明中(弁明中?)。吉田大八監督って才気はあると思うが、常にもう一押し足りない。教授の教え子の旅雑誌女性編集者役の台詞は、大半が聴こえない(長塚京三の口跡がいいので余計に目立つ)。大して金が掛かる訳でも無し、撮り直せよ(欠陥映画)。この種の深刻ぶった映画にまず傑作は無いが、本作も甘~く見て60点。後者も難聴ドキュメント。『どうすればよかったか?』答えは明白。「ご両親、お姉さんの会話に字幕をつけるべきだった!」稚拙感あふれる一作だが、案外退屈せずに65点。帰りの上信線で『新編映画的思考』(花田清輝・講談社文芸文庫)。3度目くらいと思うがその度に面白さが増す。落ちを平気でバラしちゃうのにも感動。
10月22日…昨夜。「シネマテークたかさき」で『ねこしま』『NOハンブルクNOビートルズ』(チラシ見ても正確な題名不明)を続けて。観客3名、4名。前者マルタ観光局の3流PR映画。これで客から銭を取ろうという配給元、ファイン・フィルムズの根性が凄い(特に冒頭。猫ビッコ化の元凶の馬鹿中年女が、被害者面してるのが不愉快千万。商いや趣味で猫をダシにしてる連中が、猫愛のためと思いこんでる姿が浅ましい)。後者、『死亡遊戯』方式とでも言おうか、当時のハンブルクの記録映像に4人のダミー革ジャン姿を被せて、ビートルズと錯覚させようと努力してる様が涙を誘う。この種のドキュメンタリーが著作権上の問題で苦労するのは分かるが、肝心な部分になるとダミーやアニメじゃこっちが疲れる(静止写真や断片的音声のみ本物)。フラストレーションが溜まるだけだから、しばらく本畑のドキュメントは回避しよう。世界初公開とチラシは謳ってるが、買い手が付かねえだけだろう。
同館隣接地の工事がいよいよ本格化。昨日は夜だから問題なかったが、20日の『お引越し』は掘削音がかなり気に。昼間を避けるしかないが、そうは毎回都合よく運ばないよ。明日観る予定の『敵』は朝10時30分開映。ユンボが土方のオッサンとダンス踊ってる頃だ。洋画なら耳栓すればいんだが…。
『comicMateL』(一水社)連載、「嫌われ者の記」第298回をボチボチ。一体どこの誰が読んでるのか皆目不明な長期連載だが、当然ながら書き手はそれなりに努力を(殊勝!)。一番困るのが交際範囲縮小に伴う、登場人物のマンネリ化。数少ない読者だって、70過ぎの古女房や、90過ぎのボケ母ちゃんの話題ばかりじゃウンザリだ。それは承知してて1センチでも行動半径の拡大を考えてるが、「シネマテークたかさき」「早稲田松竹」「シネマヴェーラ渋谷」「神保町シアター」以外はめったに出掛けねえし。だからって『赤旗』から『産経新聞』、高松から新潟、山形、宮城と流れ歩いてる南陀楼綾繁の作物が、果たして面白いかといえばこれまた大いなる疑問。ともかく愚痴らずに、再びコツコツとダボラ文執筆だ。
1月21日…『~翔んでる寅次郎』(’79)の際も思ったが、前世紀までは撮影所育ちの技術者が現役だったせいか、個々の作品の出来具合はともかく、穴の開いた鍋はめったに売らなかった。『お引越し』(’93)も子供も含めて台詞は全部聴き取れたし、人物の顔も識別出来た。趣味に合わない映画でも、ハード面で欠陥が無ければ案外腹も立たない。『幻の光』(’95)の頃から、そこらが徐々に崩壊して来たと感じる。感覚なんて3年で古びる。難聴映画の金字塔、『七人の侍』クラスになると話は別だが(だから外人に受けたのだとの声は昔から)。
『東京新聞』の連載「ぱらぱらじっくり/NIE/教育に新聞を」で、東松充憲記者は著作権問題に触れている。だが今は、差別広告問題(自社一面がハート出版のクルド人差別本広告を掲載した)こそ論じるべきでは?(ついでに「あかひげ薬局」の”勃起”問題も)。明後日を撃っても鳥は落ちて来ない。
帰りの高崎線で『10月はたそがれの国』(ブラッドベリ・創元SF文庫)読了。中村融の訳者あとがきも的確かつ適量で、初心者にも参考に。2回くらいは読んだ記憶がある、『映画的思考』(花田清輝)の未来社版に着手(カバーの映画『ロンリーマン』からの流用がカッコいい)。ただやたらに傍線があり落ち着かない。途中で『新編映画的思考』(講談社文芸文庫)に引っ越そう。
1月20日…終日自宅仕事した夜は、トイレ通いが大変。平気で3回くらいは。出勤した日は1度がせいぜい。自宅だと野放図に水分を取るせいらしい。ただ寝る前には何度もトイレ通いしてるのだし、そう極端に増えなくても良い気も。しかし老人の肉体、少なくとも俺の場合はそこが違う。迅速な水分排泄が出来なくなってる(この傾向は60代半ばから次第に)。その証拠に、朝トイレに行っても1度では輩出し切れず(残尿感が消えるまで出し切っても)、再び20分くらいでトイレに行かざるを得なくなり、再びジョージョー出るのだ(その後次第に通常に戻る)。オンボロ中古車の運転はこうなのかも(俺は無免許者)。
「シネマテークたかさき」で『満ち足りた家族』『お引越し』を続けて(会員1本各1200円)。観客。前者10人、後者8人。いずれも秀作。特に前者(109分)にはまったく期待してなかっただけに、完成度に驚く。韓国映画。どんどん深化(各大人キャラの時間的変貌が斬新。ガキの不快さも別格)。後者。映画館では初めて。秀作だが後半30分は不要(くどくて退屈)。主役の少女の心理が全然進化しないせいも。好きな人にはたまらない映画だろうが、俺は多分それは錯覚だろうと。ただ是枝裕和や濱口竜介の映画に比べれば、遙かにまともなのは明白。
1月19日…渡哲也の看板シリーズ筆頭『大幹部無頼』、中年期小林旭の代表作『縄張はもらった』、『ハレンチ学園』、後年は『タイムボカン』他のアニメ諸作品で知られた脚本家、久保田圭司が92歳で亡くなったと。ご健在であったこと自体を知らなかった。インタビューの類いも読んだためしがない。含羞の人だったか。キャリアから言えば桂千穂や荒井晴彦など鼻糞。合掌。桂千穂編の『にっぽん脚本家クロニクル』(ワールドマガジン社)にも未登場。群馬県出身らしいが。
昨夜、上野駅でみどりの窓口前を通ったから内部をジロリ。時間帯のためか閑散としており、内部が一望。高崎駅のような糞馬鹿げた順番発券機は影も形もなく、並び方の簡単な案内表示が。通勤定期客を存在しない事にしてる、ポンコツ発券機はJR東日本高崎支社の特注品らしい。凄く面白いので、各支社のみどりの窓口担当者は、早期に高崎駅に視察に行くべきだ。18時38分発のたにがわ号は、越後湯沢止まりなのでガラガラ。熊谷、高崎あたりの通勤客が多いのだが、毛色の変わったお客さんが1人。ボロバッグやビニール袋を5~6個携えた、50代くらいのオッサン。自分の席とトイレをニコニコしながら何度も往復。俺も何となく嬉しくなった。青テントの方が似合いそうだったが、服装はくたびれてるが清潔。いい事があったか、あるいはこれからあるのだろう。
警察(裏金泥棒)、検察(調活費泥棒)、司法(営繕費泥棒)が関西生コン&広島平和公園での各デッチ上げ事件で示した、法令無視コジキ働きの100分の1の仕事でもしてれば、兵庫県政、いや日本中で起きてる秩序崩壊も招かずに済んだのに。盗人にそれを期待するしかない腐敗国家の主権者も哀れ。女子アナ肉体斡旋業のフジテレビに、日本生命が広告出稿中止ってギャグか? レイプ容疑者の逮捕を握り潰した、日本全国強姦魔の希望の星、中村格を三顧の礼で迎え入れ、極上の餌を与えてるのはテメーらだろう。早く凶悪強姦魔が全員無罪になる、警察官僚推薦”絶対安心ニッセイレイプ保険”を売り出してみやがれっての。威風堂々たるならず者国家。
1月18日…置き屋ないし売春宿宣言したフジテレビ。扶養媒体『産経新聞』も含めて、もはやフジサンケイグループに存在価値はない(廃刊決定済みの『夕刊フジ』関係者、日々の労働ご苦労様!)。日本国民の聡明な選択の結果ではなく、読売グループ(内務官僚が戦前設立した、由緒ある御用マスコミ)の勢力拡大の結果というのが情けないが。結局グループごとジブリのようになるのでは。『赤旗』もプチ『夕刊フジ』状態らしい。幹部会が危機的状況とカンパを訴えてるが、何か変。薄給底辺記者が奮起してるのは事実だが、成果を党勢拡大に生かせてないのは幹部会の責任。元凶のバフバフ志位以下が責任を取らずに、『赤旗』を人質に代表権ある会長面して危機感を煽る(発行が不可能になる等)。確かに『日刊ゲンダイ』『週刊文春』共々なくては困る媒体。多少のカンパはと思ってるが、党員以外の読者には一種の無間地獄。志位や小池はとっとと引退すべし(民主集中制撤廃を置き土産に)。「下剋上が…」を言い訳に結局は死ぬまで居座った、元大元帥並に未練がましい。
数カ月ぶりか。ダグラス・サーク特集中の「シネマヴェーラ渋谷」で『小悪党』。観客40名前後。コンパクトで飽きない小品。ただ中年女性が演じたという気の弱い主人公。きっと生涯更生できなかったろう。少年たちの家庭環境の貧しさが論じられてるが、戦前から60年代の日本よりはよっぽど豊か(肉なんて北関東の田舎じゃ、東京オリンピックの頃まではめったに口に出来なかった)。伝統ある帝国主義国家、オランダの余裕か。地下鉄、たにがわ号で『10月はたそがれの国』(ブラッドベリ・創元SF文庫)。楽しい。
1月17日…最近、下に食事に行くと料理は出来てるが女房は居ない。2重マスクして自室に閉じこもってるのだ。4~5日前からの俺の症状が、インフルエンザっぽいので警戒を。バイ菌扱いされてるようでいい気持ちはしないが、老夫婦暮らしはこうでもしないと確かに悲惨な状態に。PR誌『ちくま』の紹介で興味を持った、『中国目録学』(清水茂・ちくま学芸文庫)が控えめに面白い。
『赤旗』日曜版に忘れた頃に掲載される、岡野雄一の「ペコロスの母の思い出」。75歳、後期高齢者になったと欄外に。そうか。4歳も上だったのか。奴が『漫画エロス』(司書房)他の編集長だった80年代。吉田婆ちゃんらと時々水道橋駅前の居酒屋でオダを。例によって俺が、「あんたのハゲは糞色で不潔感が強すぎるな」とか言いたい放題。心中何度も俺を絞首刑にしてた事だろう。2~3歳の差だと同世代感覚だが、4歳も離れてたのならもう少し敬意を払い、「ゴビ砂漠のような静寂さが郷愁を呼びますね」くらいのお世辞を言っとくべきだったか。
日曜日以来だから、5日間映画館に行ってない。時々せきも出るから傍迷惑だろうし(謙虚は美徳)。でも明日は行っちゃうだろう。WOWOW、中島健人って糞ボンクラの映画レポートを中止してくれたら、料金を倍にしてもいい(一か月後に退会するが…)。映画に興味も教養も無いウスラ馬鹿が、台本通りの台詞で海外映画人に恥を振りまいてる。その国辱ぶりたるや芸能界のアベシン。『ゴールデンカムイ』の騒音番宣ともども1日も早く全面的削除を。
1月16日…全国的方針なのか。高崎駅みどりの窓口の順番待ちが、銀行のような発券式に。それはいいのだが、単純に番号券を吐き出せばいいのに、ワンクッションある。切符、定期、他の項目選択が。まったくの無意味。しかも定期の項目は、”通学用定期”のみ。”通勤通学用定期”だなんて小学生でも分かる。同社OBが天下ってる納入企業が、無理矢理多機能化して価格アップを図ったと推測。例えばうどんの「讃岐ブルース」(飯田橋)の券売機では、メニューを選択するなり注文品がキッチンに伝播。一方みどりの窓口では、客が記入した定期申請書や口頭での依頼が無い限り、担当者に用件の種類など不明なのだから。椅子に座って待てるのだけが進歩。前にもみどりの窓口では大失敗を。懲りない会社(同一人物担当だったり)。
日本国を占領中の野獣系鬼畜米軍兵士の皆様へ。どうせ植民地の婦女子を襲うのなら、沖縄の罪なき子供らではなく、本土のNHK、フジテレビ、TBS、朝日、毎日、読売、電通共同、ナベツネ時事他の巨大メディア幹部の子供にターゲットを。ペテン師石丸某のインチキ記者会見をあれだけ大きく報じるのに(今日の『東京新聞』も狂気領域。記者が3人がかりで大プロパガンダ)、沖縄での繰り返される米軍性犯罪はベタ記事扱い。御用大マスコミ幹部の家族限定なら、日本人にもそう恨まれるはずがねえ、はずはねえか。
北朝鮮民主主義人民共和国なる国は、大日本帝国の精神を最も忠実に受け継ぐ正統派ダミー国家だとは昔から。”ウクライナの北朝鮮兵士「捕まったら自害しろ」と命令”(『日刊ゲンダイ』1/15)。大元帥天皇裕仁の別格の信頼を得ていた陸軍大臣、東條英機が84年前に出した「戦陣訓」の、”生きて虜囚の辱を受けず”が、そのまま受け継がれているのだ(東條自身はあえて確実な頭を避けて”偽装拳銃自殺”、鬼畜米英の医療技術に助けられ、吊るされるまでおめおめと生き延びた)。将来北朝鮮と日本国が争う事態になれば、身内の争いという事に。米国や欧米には軍鶏の争いと映る鴨、いやかも。
1月15日…『~翔んでる寅次郎』を避けてたのは、マドンナ役の桃井かおりが、山田洋次と合うはずないと思い込んでたせいも。あるいは現場では確執があったのかも知れないが、出来は上々。しかも湯原昌幸がチンポの皮をファスナーで挟むえげつのないギャグも登場。60年代後半の不良性感度抜群だった、『運がよけりゃ』時代の山田洋次がチラリ。やっぱ映画も本も自ら体験しなきゃ駄目だ(当然、誰の台詞も99%聴き取れる)。「高崎電気館」、来月は『ゴッドファーザー』大会。旧「文芸坐」でこれを行った際は、文字通り長蛇の列が幾重にも周囲を取り巻いた。中国人のはずの李香蘭こと山口淑子が、戦前日劇で行ったリサイタルの列は、もっともっと凄かったと何かの本で読んだが。
高崎発上野東京ライン熱海行き。向かいの3人掛けシートまん中に、灰色の布製ハンドバッグがポツリ。トイレ? 不用心な奴。だが発車しても持ち主は現れない。忘れ物だ。このバッグがどういう運命をたどるのか、『紫陽花いろの朝に死す』(笹川左保・徳間文庫)を開きつつ観察。籠原前で席はほぼ埋まり、熊谷からは立ってる客も。バッグ様は意に介せずチョコン。両側の乗客に、「ここに座りたいのですが…」と問いかける人は現れない(内心期待した泥棒客も)。このまま上野駅でお別れかなと諦めかけた、浦和駅を出た直後。70代後半くらいののマスク姿のお婆さんが、バッグについて尋ねた。左側の青年がすぐに網棚にバッグを持ち上げて、座らせてあげた。あのバッグ、熱海と高崎を何往復化してる可能性も。グリーン車以外の車両を、JR東日本はロクにチェックしてないし。
ミア・ワシコウスカは名前以上に個性的フェイスの女優だが、それを凌駕するカルト系映画に出演、一定の人気を。『クラブゼロ』は俺の知ってる範囲で初の本格的失速作。彼女のやや不貞腐れた顔面しか記憶に残らない。誰の意向か知らないが、「俺の建築趣味って渋いだろう?」と言わんばかりの背景選択にも、ゲロ描写以上に吐き気。所属エージェントに変更でも?
1月14日…「あかひげ薬局」。俺たちの世代に強烈な記憶を残した、ペニス鼻の山伏みたいなイラストはさすがに使ってない(ロリっぽい姉ちゃんのニッコリ姿)。そう言えば包茎手術の広告、紙媒体では昔ほどは見ない気が。そういう不要不急医者が急増した頃から目立つ、院長の写真入り宣伝。今は図々しく街頭にまで。凶悪犯指名手配写真としか思えない面構えばかりで(あるいは無自覚な精神障害者)、街の風紀を破壊する事おびただしい(言論表現の自由は忍耐と表裏関係)。一方、気分のいいポスターも。前から「高島屋」、「シネマテークたかさき」、中央銀座通り(巨大シャッター街)付近で見掛けてたれいわのそれが、新しい物に一新されたのだ。共産党のポスターは、高崎市内ではほとんど見かけない。高崎警察署の裏金公安刑事が、クンクンワンワン情報収集してる事だろう。
WOWOW放映の『シルミド』。2・26事件に蜂起した皇道派将校みたいな奴が、「生きるために死ぬほど訓練したんだよ!」と絶叫(684部隊員)。実に筋が通っている。片道燃料だけで陛下のための死を強制された、大日本帝国神風特攻隊よりよっぽどマトモ(生還すると何度でも死地に追いやられる)。その理性的総括もせずに感傷的に美化し続けた結果が、今の”一億総特攻隊員時代”。
1月13日…上信線高崎駅0番線ホームの廃列車を使った休憩室。今でもコロナを理由に閉鎖したまま。今度はインフルエンザを口実にするつもりか。公共機関が感染症を理由にサービスを廃止する例は多いが(その多くが排除ベンチ並の屁理屈。なら料金も値下げるべし)、納得出来るのは「シネマテークたかさき」の、膝掛け無料貸し出し中止くらい。今後はミニ膝掛けを持参するか(同館は東口の「109シネマズ高崎」のように、厳冬下で平気で暖房を切るような狂った真似はしないが、やはり爺様は冷えるよ)。
1面にハート出版のクルド人差別本広告をドカンと掲載、激しい非難を浴びたばかりの『東京新聞』。今日はスポーツ欄下に「あかひげ薬局」の出稿が。メインのタタキが凄い。”勃起しないの?いいお薬あるよ!”。勃起障害、勃起力減退、陰茎、早漏他のゴナU系文字が乱舞。エロ本屋に言われたくないだろうが、『東京スポーツ』や『日刊ゲンダイ』じゃねんだし、少しは考えたら?「父ちゃん。この漢字何て読むの?」「ぼ…ぼぼ…ぼっきかな」「どーゆー意味?」「うるさいわよ潔!朝ごはん早く食べて学校に行きな」「何言ってんだよ母ちゃん。今日は学校休みだヨ」コソコソと逃げ出す父ちゃん。全国の『東京新聞』購読者宅で、類した騒動が起きたのではと心配に。底が抜けた感がある同紙広告部。部員の一人が谷中の一箱古本市の常連だったな、昔。
昨日、何本も観た「シネマテークたかさき」の予告編。題名は忘れたが、いがらしみきおが推薦文を寄せてるのも。奴がほめるようじゃロクでもないに違いない。惰性でウッカリ見物しないように用心せねば。予告編と言えば、相米慎二のそれが酷い(チラシも)。「今、世界の”SOMAI"へ」だと(配給/ビターズ・エンド)。是枝裕和や濱口竜介の奥歯ガタガタ鳴らした推薦文にも赤面。確かに両監督作品より分かりやすくて面白いが。馬鹿がほめるとうさん臭い悪臭が瞬時だがよぎる。
1月12日…三池崇史が北野武を分不相応にも過剰に意識してたのは誰にも分かるが、WOWOWの『首』を観て武が三池化してるのに気づく。意識的にではなく、峠を超えた演出家がたどり着いた蒲団部屋だろう。観るに耐えない。見たくない景色と言えば、相次ぐ次期米国大統領へのIT企業群他の巨額みかじめ料奉納。一応法治国家の体面を保ってた同国が(自国内では)、トヨタ、日立、三菱重工、サントリー、パソナ他の買収政治を基本とする金権腐敗国家(警察、検察、司法が犯罪者の尻持ち)、大日本帝国に急接近中とはな。若死にしないと色々な光景が満喫。ロクな奴が居ないからどうでもいいが、朝日新聞退職者のみなぜ”元朝日新聞記者”と略歴に書きたがる? 竹田なんだらとかの人種差別主義者同様な、一種の血筋自慢か。元『東京スポーツ』、あるいは元『上毛新聞』とかも時には見たいぜ(横山秀夫は後者)。
午前10時30分から「高崎電気館」で『男はつらいよ/翔んでる寅次郎』(’79松竹)。松田政男の悪影響で避けてて未見だったが、堂々たる秀作。80点。観客20人弱。「シネマテークたかさき」へ移動。『グレース』。チラシの出来に負けない傑作。85点。観客10名。引き続き1階のスクリーン1で『クラブゼロ』。不愉快なゲロ凡作。40点。観客12名。上信線で『中国目録学』(清水茂・ちくま学芸文庫)。『~翔んでる寅次郎』マイナス10点程度の面白さ。
1月11日…昨夕。退屈至極だった『暗黒公使』(夢野久作・春陽文庫)と違い大いに面白い、同じ夢野の『妖刀地獄』(河出文庫)を楽しみながら早めに高崎に帰還。「シネマテークたかさき」で、苦手な塚本晋也映画を続けて2本。『ヴィタール』『バレット・バレエ』。観客6名、8名。幸い”シンヤの俺様神様映画”としては比較的マトモで、逃げ出したくなるような心境にはならず。両方90分以内という尺のお陰(見物後、120分はあったとの感慨は抱くが)。チャップリン気取りもいいが、脚本だけは他人に任せた方がいい(ホントに下らない筋)。『ヴィタール』が観られたのは、浅野忠信に喋らせなかった成果(串田和美、國村隼、岸部一徳以外の台詞はほぼ聴き取れないが)。『バレット~』も30分なら秀作(以降は単調な反復)。飽きられたのを自覚したのか、最近は新藤兼人路線。かつてと同じひらめき皆無の、コツコツとした勤勉さが痛々しい。
日本の3大ハレンチスーパー馬鹿女といえば畝本直美検事総長、芳野友子連合会長、高市早苗代議士で盤石決定事項だろうが、男性君主帝国主義国家だけに、野郎となるとあっという間に30人、いや300人は。暇じゃないがちょっと考えた。河野太郎、ほんこん(太田光や志らくでも可)、東浩紀は外せない。元気なら松岡正剛もリスト入りだ…馬鹿やってないで仕事しろよ。でも誰でも考えるメンツで我ながら面白くない。最も重要な人物を忘れてる気が…。
時代小説集『妖刀地獄』(夢野久作・河出文庫)。春陽文庫から出ないでホントに良かった。安吾捕物帖の自己検閲ぶりからして、同文庫から刊行されてたら、”非人探偵が”登場する「狂歌師/赤猪口兵衛」は、絶対に収録されなかったろう。当然、”人間は上から見ると何もわかりませぬもので、その代わりに下から上を見上げますると、何でも見透しに見えまする。へへへ”との兵衛の名台詞も味わえなかった。新保博久の編纂、解説も的確。巻末の差別語問題に関する編集部の断わりも2行と簡潔。その点、『考える葉』(松本清張・角川文庫)はダラダラダラダラ言い訳が続き、見苦しさの極致だった(清張総御大への冒涜)。そんなに世間が怖いのなら編集なんて職業止めちまえ!(作者の思惑を不特定多数へ伝える媒介人が生業だろうに)
1月10日…主要人物が無意味に走る、夜の線香花火、人物の影を追う、夕闇の海辺に人を並べる、猫や花のドアップ、スローモーションの乱用…。ドキュメンタリーに限らず、駄目映画の基本的要素だが、『大きな家』にはそれが全部登場、或る意味感動的(監督編集/竹林亮/撮影/幸前達之/企画/斎藤工)。123分もあるのに、養護施設の日常生活は全然分からない(彼らがどこまで仕事を分担してるのか、あるいは規則等)。やたらに他人性が強調される(馬鹿な質問者の誘導尋問で)。それは本作の前提だと思うが、愚かな制作関係者は新たな発見と思い込んでる様子。清水宏や柳澤壽男から300年遅れた映画しか撮れないのは当然だ。チラシや本編で、登場人物への中傷をしないでくれと繰り返す。当然の事だが余りにしつこい。無能無教養スタッフが登場人物のプライバシーを盾に、駄目映画への批判封じを狙ってるとしか俺には思えない(強姦警官や検事の匿名報道の言い訳で、裏金警察や記者クラブマスコミが使う手口。岸和田市長も模倣犯)。福祉関係者性善説も徹底。文化庁が大喜びで涙金を支給したろう。NHK(職員平均年収1800万)はすぐ買ってくれるかもしれないし、映画賞に小泉チンジローポエム大賞があれば絶対に受賞。小さな脳みそで『大きな家』は建てられない。
『幻の光』を観て思ったが(劇場では初めて)、大杉漣も柄本明も30年前は普通の演技を(サントリーが国民皆保険テロを画策してるように、映画自体を壊そうとしてない)。貯金通帳の額と反比例、無意識に駄目になったのか。内藤剛志はその点さほど退化してないが、チョイ前にマイナ保険証のCMに出ててガックリ。自主映画っぽい作品やロマンポルノでファンだった。佐藤慶みたいな硬骨派役者は絶滅したか。
1月9日…悪党(犯罪者)への忠実な用心棒振りが半端ない、畝本直美検事総長が率いる日本国無能ゴロツキ調活費泥棒検察(法治主義国家への公然たるテロリスト集団)。電通共同通信はともかく、「今の検察は公平か?」程度のなまぬるいアンケートひとつ出来ない既存大手メディア(「天皇制は必要か?」とかもな)。畝本直美と同レベルのN党々首にコケにされて当然。すっかり影が薄くなった中核派や革マル派、一水会他は検察庁前で激しい抗議活動を実践すべし。裏金ゴキブリ機動隊がワンサカ登場し、腐敗警察&検察の異常さが視覚化出来るし、支持活動家が急増する、かも。共犯の営繕費泥棒最高裁以下の、ドコジキヒラメ司法関係者もも忘れちゃ失礼か。
午前10時半から夕方5時過ぎまで、「シネマテークたかさき」で過ごす。『ゲームの規則』→『大きな家』→『幻の光』。観客数。順に7名、25人前後、7名。トップの『ゲームの規則』は、「岩波ホール」以来だから50年振りくらいか。『天井桟敷の人々』の20倍は面白い(映画史的には30倍の価値が)。次のクズ駄作振りは弁護不可能な領域(明日理由説明)。最後はあらゆる意味での並の水準。それだけ。帰りの上信線で『会津恋い鷹』(皆川博子・春陽文庫)読了。イギリスならケン・ローチあたりが、とっくに映画化してたか。
1月8日…昨夕は「神保町シアター」で『地獄に真赤な花が咲く』(’61東映)。観客10人台。名匠佐伯清監督が、こんなカックン映画を撮ってたとは知らなかった。基本的には映像と小説の区別がついてない、川内康範のいい加減な脚本のせいだが、東宝から移動直後らしい鶴田浩二も、精彩ゼロのくたびれたただの中年男(目じりの小じわが痛々しい)。役柄を超えて有名な性格の悪さがにじみ出ており、3年後に『人生劇場』で甦る俳優とはとても思えない。まだ時代劇も大量生産、収益的には日活の後塵を拝してた時代(推測)。脇役俳優の名前はほとんど不明。料金1100円均一デーとか(1本で)。ホントに高い。2本立ての「早稲田松竹」の約2倍。封切りの「シネマテークたかさき」とほぼ同じ(会員1200円)。
ただ「神保町~」のシートは座り易くて心地いい(館内傾斜も理想的)。「シネマヴェーラ渋谷」のようにグラつかないし。「神保町シアター」「シネマヴェーラ渋谷」「高崎電気館」(ココのシートはやや固い)。勝手にどこの席にも座れるのは、もうこの3館くらいか。シートの予約制って、どっか管理教育っぽい。
「盛林堂書房」から、”嫌記棚”12月分の売れなかった本が届く(要するに返品)。重~い! 送った際と重量がほぼ変わらない。開ける勇気がわかずに放置。不景気な月はかつて四谷書房さんが打ち立てた不滅の記録、”売り上げゼロ”を反芻するようにしてるが…。
1月7日…無能で知られた乃木大将が、奥さんを無理やり殉死の道連れにしたというのは有名。だが『私兵特攻/宇垣纒長官と最後の隊員たち』(松下竜一・中公文庫)によれば、宇垣長官は敗戦が判明してるのにも拘らず、部下17人ともども”特攻”を自称して突っ込み、彼らを”殺した”のだと(恥ずかしながら良く知らなかった)。既に何の権限もないのに、国有財産たる11機の戦闘機と17人の命を奪いながら(単なる己の名誉心のために)、故郷岡山の護国神社には顕彰碑まであると言うから呆れ果てる(乃木神社もあるな)。大西瀧次郎や阿南惟幾のように、一人で勝手に死ねば良かったのだ(特攻隊創設や本土決戦を頑なに主張した、両者の深い罪は消えないが)。だがこの3人。戦争責任を問われながら言葉の綾と言ってのけた、彼らが睥睨する大元帥よりはまだ責任感があったとも言える。
WOWOWの『暗い森』。吹き替えレベルが高く実に良く聴こえる(大声小声は有能な声優には無関係)。ドラマの質も高い。『FBI』とはあらゆる意味で天と地。今日は「神保町シアター」にでも行くかな。ポイントカードをチェックしたら、去年の10月2日以来ご無沙汰。100円や200円でも、入場料の高い映画館からは自然と足が遠のく貧乏老人。
『日刊ゲンダイ』。長く続いてる斎藤貴男のコラムも、松尾潔、ラサール石井、室井何とか並に糞退屈!(本橋信宏もこのグループに急接近中)。帰りは『作家の日記(五)』(ドストエフスキー・岩波文庫)、『会津恋い鷹』(皆川博子・春陽文庫)を交互に。「東京堂書店」。(四)(五)はあるのに『過去と思索(三)』(ゲルツェン・岩波文庫)が未だに無い。岩波書店は近所なんだし、営業マンが引っ担いで補充に来やがれよ。
1月6日…南陀楼綾繁の解説は可も不可も無かったが(他社の自著宣伝だけは3人前)、一気に読ませた『考える葉』(松本清張・角川文庫)。総御大(裏長屋のバルザック)の作品としては珍しく主人公が虚無的で、笹沢左保御大を連想させた(フケ専の香りも濃厚)。上信線で『私兵特攻/宇垣纒長官と最後の隊員たち』(松下竜一・中公文庫)に。松下の著作は大半を読んだ気でいたが、これは未読だった。さすがの筆致(シャチハタ左翼の鎌田慧とは違い、取材対象へのスキンシップが出来ている)。中央公論”ナベツネ”文庫。早くナベツネの文字が薄らぐといいね(なら使うな!)。”一億総特攻時代”の今だからこそ読まれるべき書。
ムカムカするWOWOW放映の『FBI』。国家権力の無謬性が前提だから。日本の警察ドラマはほとんどこのタイプ。捜査令状代わりに、やたらと「FBIだ!」と叫ぶのも馬鹿丸出し(台詞の印籠)。なぜか俺の在宅時間にしつこく放映。WOWOWのヘッピリ腰な企業姿勢と合致してるためかな。単細胞米国警察ドラマは大幅縮小、北欧に限らず欧米全体、あるいは韓国系をより多く流してくれ。70過ぎると水戸黄門風説教ドラマは見る気にならない(”ながら”見物でも)。
夜、BS松竹東急が『喜劇急行列車』(´67東映)を。いつ見ても列車内出産中の桑原幸子サマ(この場合は”サマ”も美しい日本語!)の苦悶姿は、梅宮辰夫のシンボルか、松方弘樹のキツイ一発を見舞われてるとしか思えない(中高生なら3度は抜ける)。そのユッコサマが74歳で亡くなって早くも3年か。”主役を喰うエロ悪女たち”という特集、「シネマヴェーラ渋谷」あたりでやってくれないか。桑原幸子、夏純子、ひし美ゆり子、高毬子…。老人の懐かしい指先の元恋人たち。
1月5日…国費3億2500万を投じた三笠宮妃百合子の葬式、まだグダグダ続いてたんだ。国賊アベの国葬に16億(直接費のみ)。都庁ラッピングに48億…。特権階級や悪党(売国奴&学歴詐欺親子銀食器泥棒)には、確かにこの国は地上の楽園(金日成ファミリーも土下座!)。中国、ロシア、北朝鮮。武器無用で米国極東最大の植民地は自己崩壊との認識で意見が一致、してると思う。
底辺老人は映画館入場者への無料プレゼントだけで感激。『お坊様と鉄砲』はブータン産ハーブ茶を(おいしゅうございました。エル・スリー・ソリューション提供)。全然有り難くないインチキプレも。『ザ・バイクライダーズ』は美人館女性スタッフが小型ビラを配布。「ハーレーダビッドソン高崎」の物で、ビラを店舗まで持参すればハーレータンクピンをプレゼントすると。糞馬鹿野郎! 手間暇かけて参上せねばくれない品など、プレゼントたぁ言わねえよ(排除目的を前提とした、日本福祉行政同様の自己申請方式)。世界的メーカーなのにホントにセコ~イ(俺さえ負ける)。「シネマテークたかさき」もタダで協力してる訳じゃなかろうが、ケチ臭いド腐れ企業の思惑はシャットアウトした方が客及び館のため。『ロボット・ドリームズ』は何もなし。
高円寺帰りに「高崎電気館」で『男はつらいよ/寅次郎夕焼け小焼け』(’76松竹)。観客8名。巨匠日本画家役の宇野重吉が、己の新劇界での地位を踏襲してるかのようで不愉快千万。しかし岡田嘉子の登場で一変。重吉クン、出入りのクリニーング屋のあんちゃんに変身!もう20歳若ければ、極道の妻たちの主役を岩下志麻から奪えた。岡田嘉子にはそのくらいの貫禄と華が。
1月4日…『坂口安吾全集/12』(ちくま文庫/”安吾捕物帖/上”収録)読了。春陽文庫版は、癩病、非人、てんかん他を素材にした分のみ、念入りに排除してるのが良~く分かった。完璧な我が身可愛さ最優先のNHK(職員平均年収1800万)的コンプライアンス。伝統を誇る老舗版元は、こういう慎重さ(臆病さ)さで生き延びて来たのだと推測。結局これじゃ”坂口半吾”。『赤旗』、第1面写真は元旦がバフバフ志位。3日が田村智子委員長。今日4日が参議院選挙候補者。順番が逆じゃん。人斬り五郎こと渡哲也真っ青な、『日本共産党/大幹部無頼』。その『赤旗』に荒川洋治が。谷口善太郎が小説も書いてたなんて全然知らず。勉強に。ただ著者略歴末尾に、”芸術院会員”が抜けてたのは配慮不足(当人は大名誉と思ってるはず。次は文化勲章が射程か?)。
チョイ前に子供に勧められて無線方式にしたら、頻繁に接続が遮断されちゃう。商売にならない(goo程じゃないが…)。結局再びコードを引っ張り出して、糸電話式ネット環境に先祖帰り。一気に故障知らずに(新しけりゃいいってもんじゃない)。線に手足を触手攻撃されないように要注意だが、注意喚起によるボケ防止効果があるかも。
1月3日…朝10時から午後4時30分まで、「シネマテークたかさき」2階のスクリーンで過ごす。まず10時から『お坊様と鉄砲』。20人前後。道理を正面から説かれると聞く方はうんざりするが、巧妙な手法(脚本)でいつの間にか導かれる(あたかも自ら取捨選択したかのように)。特に新しい考えを主張してる訳では無いが、つい納得させられてしまう。『ブータン山の教室』同様に安定感。12時20分からは『ロボット・ドリームズ』。満席(64席)。今日3本中では一番退屈なロボット浪花節アニメ。主人公が何で生計を立てえるのか示してくれれば、少しな感情移入できたかも。2時30分からは『ザ・バイクライダーズ』(良く西口の「109シネマズ谷川岳」に持ってかれなかったな)。40人前後。日頃映画とは無縁そうな少年や青年で大混雑(でも鑑賞態度は妙に礼儀正しく、不気味なくらいだった)。悪くないが、ところどころに隙間風が。オースティン・バトラーはやはり線が細すぎる。主役はたとえ画面から姿を消しても、残り香を残さねば(それがスター)。バトラー君、消えるなり3年間消息不明。そこをトム・ハーディが完全占拠。後者を完全主役にすべきだった。
1月2日…思想信条が近くても、好きになれない奴はゴッソリ。顔つきや服装同様に、趣味の問題かもと最初は思ったが、やはり理由は。松尾潔(くどくどながなが要尿瓶)。水道橋博士(自己愛過剰1人保育園)。ラサール石井(他人の汚れたふんどしコレクター)。宮内庁御用達系自由民主主義者町山智浩は、馬鹿だけどそこら割と憎めない。素直なせいか(二股自称思想家内田樹は、呆れつつ充分に憎める)。爺さんが1人裏の堤防でマラソン。腰が曲がってて、”く”字型で走ってた。身につまされる景色だった。
1月1日…団塊世代向けなのか、ロック関係ドキュメンタリーが頻繁に公開。貧乏→デビュー→突然大スター→薬&酒→内紛→解散とパターン化されてて大半が駄作だが、時代が近づくに連れてある傾向が。いかに世界的人気があったかを示すために、作品を問わずどこでコンサートを開催したかの世界地図が矢印入りで。昔は必ずTOKYOが。今は完全にシカト。代わりに中国、ないし香港が。成田空港で立ち小便くらいしてってくれ。腐敗土人国家が先進国だった時代は、『ダイハード』も日本企業のビルが舞台だったし、『パリ、テキサス』にもSHARPの巨大看板が。ドンキやダイソーじゃ絵にならねえか。それに反比例して、NHK(職員平均年収1800万)以下の御用マスコミが、”世界的~””世界が注目~”との恥語を大乱用。竹槍やスローガンでB29、いやミサイルやドローンが撃墜できると思ってるアナクロ精神は不滅。
95年に「川崎市市民ミュージアム」で開催された、『シネマの世紀/映画生誕100年博覧会』の図録をチェックしてて気分が良くなった。表紙からちゃんとノンブルをカウント。立派な担当編集者。立派と言えば今日の『東京新聞』に1ページインタビューが掲載された、ICCの赤根智子所長はホントに凄い。プーチン(スターリン2世)やネタ二ヤフ(ヒトラーの亡霊)に逮捕状だよ。いつ毒が盛られるかスマフォが爆発するか分からない365日。俺なら恐怖で失禁&発狂必至。顔つきも威風堂々たる迫力と知性が横溢。同じ検事上がりながら、犯罪政治家の引き込み役と逃がし役で汚い金を貯金してる、畝本直美検事総長夫妻とは天と地(生ゲロ上のイボ蛙2匹。オエ~!)。落ち着いたら帰国。法務大臣か検事総長に就任して、畝本直美”三権分立テロ”夫婦に逮捕状を即刻!
さすがに赤根智子VS畝本直美ほどは人品骨柄に落差があるとは思えないが、今日の『赤旗』1面はまたバフバフ志位のカラー写真がドン! 一方、田村智子委員長のそれは2面でモノクロ。それもすごくちっちゃいの。どっちが委員長なんだ。党勢長期低落の最高責任者が、いつまでもデケー面してんじゃない。夏の参議院選挙。こんな調子じゃまた負けるな。
あと『大きな家』の評は同感です
個人的には劇伴で泣かせようとしてるのが最悪でした