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塩山芳明の漫画屋BLOG

編集プロダクション漫画屋編集長・塩山芳明(多分現役最高齢)の冥土みやげの戯言。

しおやま・よしあきの腰曲がり薄毛爺さん疫病街徘徊(その1992)

2025年04月01日 06時39分32秒 | 独り言

4月29日…祭日だが出勤予定。無論忙しい訳ではない。昔は写植屋さんや製版屋さんの動向と仕事が表裏(今は両者が合体、DTP屋さんに)。当然、休日出勤しても無意味だった。今は各種編集仕事が分散して孤独化。進行に山や谷が消えてダラダラと続く感じ。版合わせやネーム貼り、ホワイトでの原稿修整等の(前世紀末までは、漫画原稿の濡れ場に直にホワイトを塗っていた)、物理的作業が消えた結果か。ただ休みの日は高崎線が大混雑。座ってても息苦しくなる(始発なので必ず座れるが)。

  家電がもう無いようなので、信州の阿宮美亜にハガキを。ちゃんと着くけばいいが。もう孫がいるかな。知ってる人も多いだろうが、元々は宮崎勤似の亭主の方が先に仕事を(『漫画バンプ』や『漫画エキサイト』、『漫画娯楽館』他のエロ劇画誌)。実に才能皆無のブ男で、俺の邪険な対応に不安を感じたか(確かに打ち切り予定だった)、上京の際に女房を同道(正式結婚前だから同棲相手か)。「彼女にはアシをやってもらってんですが、自分でも描いたらしいんです。お恥ずかしい内容ですが一応眼を…」(醜いだけでなく、お分かりのように卑屈な野郎なのだ)「ふんふん。どれどれと…。良~し決まったぁ!彼女来月から連載開始!! お前は即打ち切り。来月から彼女のアシになれ」「……」まだあるかどうか不明だが、小川町の芙蓉ビルに事務所があった頃。窓からは中央大学や、倒産前の筑摩書房が望めた。80年前後か。

 「高崎電気館」で『オペラ座の怪人』(’04米国)。観客5名(前の回の『レ・ミゼラブル』は25名前後)。音楽、踊りに特に新味なくダラダラ141分。ジョエル・シュマッカ―監督って、一時は地味に光ってたけどね。猿のオモチャを4~5回出してたが、3回が限界でそれ以上はマヌケの証明。

4月28日…昨日はゴミと秀作の間に間があったので、やや冷える同館ロビーで『近代日本の対中国感情/なぜ民衆は嫌悪していったか』(金山泰志・中公新書)読了。関東大震災下の朝鮮人、中国人、社会主義者大量虐殺が偶然ではなく”教育的効果”だった事が、ビジュアルに理解出来る好著(中央公論”ナベツネ”新社の本、近頃ホントに良く読む。昔の筑摩書房並)。大塚英志には分厚い現代版を是非モノにして欲しい。恥の旅はかき捨てと言うが、歴史はそうは行かない。堀口大學ほどではないが、巖谷国士もややつらいトコだな(皇族を見倣えばいい)。

 上信線ではこの30年以上読書ばかりしてたので、案外沿線景色を知らない。先日珍しく、吉井、馬庭、西山名、山名、高崎商科大学前(秀作『恋脳』の主要ロケ地)にかけての右手風景を眺めてて痛感。味のある廃屋やジャングル化した休耕地も多い。今度線路沿いをブラブラ歩いてみよう。計画倒れに終わる可能性も高いが。

 今朝の『東京新聞』。『赤旗』が廃刊の危機を迎え、10億円カンパを募ってるとの記事(目標の半分も集まらず)。日曜版は黒字だが、日刊は年間10数億の赤字と。民主集中制を維持しながら発行を続けるには、前言を翻して政党助成金をもらうしかない。紙の新聞が世界的危機を迎えてる中で、幹部は自分たちの失敗を認めずに居すわり、党員や支持者の善意で急場を乗り切ろうとの思惑(虫の良すぎ)。長期的展望を誤ったと幹部会全員が辞表を提出。新メンバーで助成金をもらい、コツコツ発行を続ければいい。今更ネトウヨ以外は誰も批判しない。自らの無謬性に固執、党が社民党みたいに”家族経営”になったら終わり。幹部会の給与はちゃんと下げてるのか?(運営に失敗してるのだから当然)『赤旗』記者、最近は募集しない。真っ赤なブラック職場に撤する方針? 拙宅も女房が同情、チャリンと寄付した様子。でももう止めさせよう。無責任な能無し幹部がいい思いをするだけだ。

4月27日…斎田朋雄は13年前に亡くなっている。共産党市議兼詩人だった高瀬豊二の著作ほどは親しんでないが、福沢一郎カバーの題名失念詩集(複数あるらしい。福沢は富岡高校OB)、『大手拓次曼荼羅』(記憶うつろ)などには眼を。日本の古本屋に出品されてる、『リアリストの肖像/萩原恭次郎の実像』は読んでみたい。いずれも地元では赤呼ばわりされる思想の持ち主(斎田はスポーツ用具店経営者)。西毛地区の同志だったのだろうが、作風から推測するに漫画家で言えば前者はちばてつや(園遊会出席にはガックリ。松文館裁判では頑張ってたのに)、後者はさいとう・たかお。案外仲は良くなかったかも。

 午後、「シネマテークたかさき」で『BAUS』『恋脳』を続けて。観客、前者20名前後、後者8名。”映画の映画”の9割は昔からゴミで特に驚かなかったが、かくチープなド家族&利害関係者陶酔アルバムには改めて衝撃を(恥ずさの極致!)。撮るのは勝手にしろ、良く人様から銭取って商いの種にと。頻出する安っぽい映画&人世論演説にも吐き気。真っ暗な画面、不快な兄貴役役者、森崎東映画と違って無意味なダラダラ宴会場面…。ダメ映像の連続だが、録音者だけは有能なようで、糞マヌケな台詞はほとんど聴き取れた(……)。逆に『恋脳』は素晴らしさに圧倒されたが、録音だけにやや難(脚本、演出はプロ)。上映中の映画館で、大声で喋るような連中を平気で登場させる無神経な馬鹿に、本来の”映画愛”とやらがあるはずがない。

4月26日…もう少しで読み終える、『純白の鬼気』(笹沢左保・角川文庫)にもやはり。笹沢御大、松本清張総御大を問わずに登場する、大学時代の同級生が新聞記者や大学教授になってて、最新情報や専門知識を電話一本で授けてくれるって都合のいい設定。便利すぎて鼻白む。どうにかならねえのかな。ならないゆえの同級生頼みか。高級官僚って場合も。旧知の新聞記者、大学教授、高級官僚…。ミステリー系作家のドラえもん。

 数日前の『赤旗』によれば、共産党も公式ユーチューブを始めると。まだやってなかったのかと驚く。その点、中核派の前進チャンネルは早かった。裏金公安ゴロツキ警察の、同派集会破壊の録画放送は迫力だった。最近は全然観てねえが。革マル派もやってないんじゃと勝手に推測。他者と同じ土俵に乗るのは、耐えられないと感じる唯一者、あるいは組織は存在するだろうし。俺も生来のセコイ性格だが、立憲民主党執行部のそれには完敗。食料品だけ1年間消費税をストップするのだと。これで30年以上虐げられてきた貧乏人の生活が、向上するとマジで考えてるのか。それよりこんなセコさ200%のギャグスローガンで、自分たちが再び国会に戻って来られるとの認識らしいのが、滑稽というより恐ろし過ぎてホラーのレベル(清水崇じゃなく全盛期のジョージ・ロメロ)。

 先週末、高円寺の市で『ピエロタ』4号(´71/4・母石社)を見て驚く。”特集/惰眠の空に広がる焼身の炎”との副題で、矢島雅彦追悼特集を。矢島は富岡高校時代、”高校生の政治活動禁止。ふざけるんじゃない!”と言った意味の遺書を残して、鏑川で焼身自殺を。『若さをみんなで』という遺稿集も発行され、県内では広く読まれた。『朝日ジャーナル』や『平凡パンチ』他で取り上げられたのは知ってたが、同誌の事はまったく知らなかった。矢島の遺影や細田朋雄、岡田信次の原稿も。前者は地元詩人。後者は富岡高校の国語の教師。2人とももう亡くなられた可能性が高い。しかし買った同誌、まだ読んでない。54年もの馬齢を重ねたのだ。なぜか猛烈に恥ずかしくて。矢島の慰霊碑は、今も鏑川や富岡高校を見下ろす、忠霊塔がそびえる一峯山公園の端の一角(私有地)に。

4月25日…小説家だと筒井康隆、映画監督ではバスター・キートン、立ち食いそばなら「富士そば」並に興味が無かった漫画家、赤塚不二夫。『バカだ田大学なのだ!?』(ちくま文庫)を。後半の2~3割は思ったほど退屈せず。生き方はダンディだったし、漫画家に限らない笑いの後継者の育成は立派だったが、漫画家としてはアレだった。昨今の著作権後継者の営業方針も、赤塚の思いとは逆方向に暴走してるとしか。ある種の悲劇性を濃厚に。

 『赤旗』に西村雄一郎が武満徹に関する記事を。山田和夫ほどは共産党に従順な内容ではなく、好感が(民青無視)。山田和夫が死んで10数年。党御用達の映画評論家育成には成功していない。というか、強固な組織政党という点では一致してる、公明党ともども各分野で若手文化人の導入が長期間出来ていない。学会系出版物はどれ見ても佐藤優が独占禁止法違反状態(『東京新聞』での田中優子)。共産党関連も似た状況で(有望だった大塚英志にも逃げられたし)、無言館の窪島誠一郎爺さんがブイブイ。ビンボな高崎俊夫あたりも、『赤旗』に企画を持ち込めばいいのに。高齢化して業界に忘れ去られつつあった物書きがそうする例は、過去にもいっぱいあった(学会系込み)。岡庭昇とか昔おったな。

 テントで覆われた秋田書店火事場跡。延焼先の復旧作業を優先させてますと言った内容の貼り紙がペタリ(左隣のオンワードビルの事でしょう)。東京コロナ大量老人殺しオリンピックや、大阪メタンガス爆発肥溜め万博を優先させた、どっかの狂ったスーパー衰退国家よりは余程まとも。窓から見える秋田ビル屋上の、焼けただれた元イルミネーション部分。作業員が3~4人ウロウロ。ケチの付いた現場。足元に注意してね。上野駅売店で、丁度180円出して『日刊ゲンダイ』を。100メートルほど歩いて1面を見たら、450円もする臨時増刊号。慌てて引き返して交換してもらう。以前は『夕刊フジ』とごくたまに間違えたが。

4月24日…今週末の即売会は、神保町、高円寺、五反田が重なる。普段なら迷わずに五反田へ(不明朗な宅急便料金にもめげずに)。ただ20日に”みちくさ市”をさぼって出掛けた高円寺で、結構大量に購入。明日は手近かな「古書会館」で済ますか。ブルジョア階級向け値段のソラシティの市には、しばらく行ってない(きっと今後も)。トランプの小姓振りを世界に嘲笑された、自民党の”歩く国辱物件”赤沢なんだら。無自覚で底抜けの馬鹿だから、直立ウェイター&奴隷宣言帽子姿の”御真影”を、次回総選挙で大々的に地元で”成果”として駆使するのだろう。楽しみだな。

 最近、外出時によく食べるパン。”生かすてらさんど/牛乳入りミルククリーム”。フジパンは山崎パンと違い、品質面でコツコツと努力。実は社風はパソナやサントリーとソックリなんて可能性もあるが、今のトコは信用。かすてらをパンではさむなんて、文字通りコロンブスの卵だ。ただかすてらの乾燥品と生はどこで区別を?

  午後「シネマテークたかさき」で『蝶の渡り』。観客8名。傑作邦題とは思うがサッカリン味が濃厚。やたらに騒々しい場面が多いのにも往生。米国人バイヤーの登場で落ち着きを取り戻したが、後半再び人工甘味料化。並の凡作。次回上映まで時間が。「高崎市美術館」で”ラインハルト・サビエ/ベン・シャーン/高崎ゆかりの作家たち”。65歳以上無料。予想外に充実。ラインハルトは通俗だが、ベン・シャーンはいわゆる芸術かな。約40分耽能。再び「シネマテークたかさき」に帰還。『ジュ・テーム、ジュ・テーム』。これまた観客8名。アラン・レネだからといって輸入しなかった、かつての配給業者の良識ある商魂に敬意。バナナの叩き売り状態だったろう、本スーパー愚作を買い入れたのはコピアポア・フィルム。1日も早く潰れろ。チラシだけはカッコいいが。

4月23日…N党と裏金&冤罪推進ニッポンボンクラ警察って、公明党と創価学会の関係だと考えると納得が(職員平均年収約1800万のNHKは、『聖教新聞』+『第三文明』)。一方でトラの字って、アベシンの手法を実によく勉強。トラの字神社ならぬ、トラの字教会とかも既に? 

 昨日午後3時過ぎの地下鉄九段下駅。半蔵門線から東西線に乗り換える階段上付近。走ってた俺くらいの貧相なチビ白髪頭が、若い姉チャンにぶつかり彼女のスマホが「ガシャン!」と落下。爺さん一瞬だけ立ち止まり、苦笑しつつ「ゴメンゴメ~ン!」と明るく叫び東西線に飛び乗る。実に不愉快極まる光景。相手は不細工なシワクチャ古女房や豚娘、猿孫じゃなく他人様。立ち止まって「すいません!」と頭を垂れて謝れ。思わず日頃の女性蔑視が露わに。「未来志向で…」とかほざき旧大日本帝国時代の蛮行に蓋をする、新大日本帝国の支配層のようだった(根毛)。「糞馬鹿ジジ―!」と女性にも絶叫して欲しかった。

 「糞馬鹿ジジ―!」ならぬ「ギエーッ!」という女房の叫びが一階で。駆け付けると、予想通りムカデのバラバラ死骸が足元に。見事に木槌で潰したらしい。「たいしてでかくもねえじゃねぇ」「何言ってんのよ。死ぬとちぢんじゃうのヨ」(それは本当)「早く捨てて来て!」この夏、何度同じ会話が繰り返されるのだろうか。真弓大介に電話したら、青森じゃまだストーブが手離せないと。日本は狭いが長いから(ムカデ状国家?)。

 数日前。『日刊ゲンダイ』の連載「日本史縦横無尽」で、保阪正康が”「戦陣訓」を発した東條英機の反天皇性”なる奇想天外なアクロバット的文章を。この人が天皇裕仁平和主義者化のためなら、何でもする人物とは承知してたが、ここまでやるか? 東條は 一番の寵愛を受けていた股肱だろうが。確かに下手な狂言自殺をして占領軍に助けられた恥ずべき野郎だ。しかし絞首刑後も、彼は赤子の責務を果たしている(嫌々かも知れないが)。海外の映画やドラマ、ドキュメンタリーを観れば明白だが、枢軸国とはヒトラー、ヒロヒト、ムッソリーニが率いていた勢力だ(客観的事実)。ところがなぜか日本国内では、ヒトラー、トージョー、ムッソリーニに。これも藩塀御用マスコミの努力のたまものだが、保阪みたいなリベラル香水つけた狂信的天皇教徒を見てると(口先だけの)、東條に浅い同情を禁じ得ない。早く文化勲章でも授けて黙らせてくれ。

4月22日…初めて電話した相手に、「いつもお世話になります」とほざく馬鹿は今も絶えないが、その類いか。WOWOWのソル・ギョング特集の宣伝で、ナレーターが「カメレオン俳優と呼ばれる…」云々。ほめてるつもりだろうが、俳優は誰もがカメレオンだ(大小はあろうが)。”人権派弁護士”級の思考力ゼロの恥語。いずれも”世界が注目!”、あるいは”したたか”等と一緒に、物置きにしまっておきたい言葉だ。山川方夫の交通事故死(過剰積載のダンプカーにひかれた。34歳)、当時出てた講談社の女性週刊誌、『ヤングレディ』が1ページ大で伝えている。

  朝から『幻想博物誌』(日影丈吉・’80講談社文庫)。既読分は「猫の泉」のみ(6作品収録)。高崎線に乗り換えた際に、もう寒くないので手動式ドアを放置しといたら(車輛の他のドアもほとんど開いてた)、相向かいの青年が立ち上がり、わざわざスイッチを押して閉めた。10年前ならムッとする場面だが、「お風邪を召してるのですね。失礼しました!」と同情するのみ。『幻想~』の解説は俺は知らない杉本零という人。作者の長所、短所を適格に指摘。45年前までは解説もちゃんと機能してたのだ。

 久々に「シネマヴェーラ渋谷」。会員入場料が100円上がって1000円に。高くて悪評高い「神保町シアター」は老人1100円。わずか100円の差に。『ブロンド・クレージー』『動物園の殺人』を続けて。かなりテキトーな両作だが、そこが楽しいよ。ただ蓮實重彦臭が薄い企画だとここの入りは振るわず、前者10人台後半、後者10人前後(「新文芸坐」状態)。”プレス・コードハリウッドⅡ”。このシリーズ、俺は大好きだが。もう2回くらい通いたい。

4月21日…昨日往復で『目的をもたない意志』(山川方夫・高崎俊夫編・ちくま文庫)読了。編者には特権的存在らしいが、俺には小説、エッセイ共に終始70点級の人(映画監督で言えば黒沢清)。誠実な作意&努力がチラついて没頭出来ない。時には破綻があっても、昨日高円寺で無名時代の田中英光研究同人誌が1冊3万で出品されていた西村賢太や、曽根中生タイプの方が好み。未亡人も書いてたが、確かに体臭のなさそうな作家だ。別にいんだけどね。

 『東京新聞』は別に休刊でいいけど、日刊『赤旗』は堂々と発行してくれ(『日刊ゲンダイ』は郵送購読)。他紙の休刊日に歩調を合わせずに刊行し続ければ、もっと部数は増えるかも。確か総選挙期間中は休刊日も休刊にしてないはず。やれば出来るんじゃないの。昔は増える一方の休刊日の言い訳に、一般新聞は「新聞配達少年にも休みを!」とかマジでぬかしてた(沸騰ヘソ茶100杯)。休刊日増加は首吊り人間が両手にバーベルのポンチ絵。

 聖徳太子を気取った訳じゃないが、副業の傍らにWOWOWの『エンド・オブ・パリ』を見物しつつ(ガサツな出来だが、特攻隊員がオメオメと生き残った、東條英機以下に復讐するがごとき設定は出色。レズビアンだが強いインド系ヒロインも、イモな主人公を喰いまくり)、『詩を書くということ―日常と宇宙と』(谷川俊太郎・PHP文庫)も読了。笹沢左保御大の小説も副業の友にはピッタシ。半月ばかり読んでないので手が震える(元々だが)。

4月20日…前科者でないと日本の警察や検察(当然司法も)では出世できないと書いたが(この面ではトランプの米国よりも遙かに先行)、日活時代の渡哲也には”前科(まえ)シリーズ”が。『前科・仮釈』『前科・ドス嵐』の2本で終わった短命シリーズだが、法治主義完全崩壊の今の日本を先取り。21世紀現在の映画化が待たれる。『前科者中村格・強姦魔全員仮釈』『前科者増田美希子・冤罪被害者獄中死刑の嵐』。あるいは『前科者畝本直美・賄賂政治家白昼大脱走指令!』とかな。足立正生や高橋伴明なら撮れるのでは。

 高円寺即売会後に”みちくさ市”行き予定だったが、老いぼれに1日複数巡礼は無謀と体力的に即悟る。素直に2時過ぎには高崎に帰還。駅構内の「パーネデリシア」でコーヒー後、「シネマテークたかさき」で『レイブンズ』。観客9名。カメラマン深瀬昌久。凄~く幸せな一生(撮影好調脚本糞)。現れるべきなのは、カラスじゃなく鳩か白鳥では? 吉岡秀隆、村上淳、渋川清彦、井浦新よりはややマシだが、浅野忠信の切れの無い大根演技は相変わらず(声が裏返ってた)。同館左側に隣接する積水ハウス不動産部のビル建築。いよいよ本格的に始まりそうで怖い。

4月19日…昨日は上りで『歴史のダイヤグラム〈3〉』(原武史・朝日新書)、下りで『ニューヨークの詩人』(ロルカ・福武文庫)読了。前者に茨木のり子の幼少時における天皇裕仁実体験が紹介されている。なるほど。後者、注釈文字が異常に小さく、要顕微鏡なのでガン無視。大川原化工機冤罪事件で辣腕を振るった犯罪警官、増田美希子が福井県警本部長に大出世と。レイプマンのお助けマン中村格が警察庁長官に就任する、ハレンチ土人国家の面目躍如。千葉県警本部長になった青山彩子も、隠された”前”があるに違いない。十手持ちが公然と法体系を蹂躙せねば出世できない腐敗国家(大マスコミの協力あり)。それに続けと惰眠を貪る兵庫県警本部長共々(前任の村井紀之は無傷でトンヅラ)、『赤旗』『週刊文春』には頑張って実態報道して欲しい。連中の使いっ走り、NHK(職員平均年収約1800万)、朝日、ナベツネ、創価毎日以下の妨害を排して。

 読みかけなのに突然姿を消し、全家屋内重要指名手配書籍にしてた『過去と思索(六)』(ゲルツェン・岩波文庫)が、突然現れた。というか、毎日眼にしてたのに気づかなかった。正面本棚の一角には、月ごとに読了本を積んどくコーナーが(「嫌われ者の記」を書く際に参考に)。(五)までしか読んでないのに、(六)まで隣にチョコン。ボケ老人の無意識徘徊行動。恐ろしいですね。

 俺は昔から止めたいが、女房の「昼寝時の睡眠薬代わりになるから」との意味不明な理由で、未だに金を払い続けてるWOWOW。番組自体は可も不可もない。嫌なのがロクに映画館に行った試しもないのに、知った風な馬鹿顔で映画ナビゲーターを勤める、白痴タレント&サンピン放送作家の類い(3流人間鑑識眼だけは確かなW文字電波屋)。及び番宣ナレーション。国威高揚根性はNHKも真っ青(外人に日本讃歌を並べさせるほどの予算も暇もないが)。海外サッカー中継前宣伝で、必ず”日本人選手”を持ち出し強調。スポーツ音痴が全然知らない所を見れば、大した選手とも思えない。最近のホラー特集では、「世界に誇るJホラー!」と、投票日前の選挙カー並に連呼。準当事者が勝手に誇って恥ずかしくねえのか? 石原慎太郎や横尾忠則、河野洋平やキシダ前首相もフルチンで逃げ出す親馬鹿根性。

4月18日…休耕地の雑草の急成長は気になるが(固定資産税も)、パッチと別れられるこの時期は老いぼれにはひと息。日が高くなり部屋の奥まで差し込んでこないので、焼けや撮影の際の反射を気にしなくて済むし。借家だと保存場所に苦労するだろうが、田舎住まいでその面だけは余裕が。ただ少しでも油断すると本、雑誌が私生活領域を侵略。若い頃に親しんだ固い書物が多い(全然売れない)。戯曲を除く井上ひさしや、山口昌男、映画評論以外の蓮實重彦は、いくら捨てても湧いて来る。雑誌だと『キネマ旬報』や『話の特集』。縛ってはポイ。また縛ってはポイポイ。夫婦そろって集積所に車で運搬。

 今朝の新聞を見てマッカーサー表敬訪問の際の、天皇裕仁と彼の有名なツーショットを思い出した人は多いだろう。ただすぐに気付く。態度こそ勝ち誇ってはいたが、マッカーサーもちゃんと立っていた(腰に手を当ててた記憶)。敗者とはいえ昨日までの”大元帥”への最低限の礼儀だろう。椅子にどっかと腰かけたトランプの隣で、ウェイター並に愛想笑いを浮かべる赤沢なんだら(アベシン級国辱物件)。ガキでも日本が米国の属国、ないし植民地だと一目瞭然の証拠物件。全教科書巻頭にに掲載すべき貴重な一葉だ。

 「シネマテークたかさき」で『その花は夜に咲く』。観客2名。ベトナム産トランジェスター浪花節。人間心理を理解してない馬鹿げた脚本で、121分が160分に感じさせられた。だが撮影が素晴らしいので、1度の寝入りだけで最後まで。編集の呼吸も悪くなかった。30分くらい大胆に切ってくれれば最高だったが。選挙の無い独裁国家の割には、警察を憎々しく描写してて好感が。この内容のまま国内公開されたのか?(今ほど締め付けが厳しくなかった時代の中国映画は、海外のみ公開だと結構自由だったらしいし)。

4月17日…上信線の行き帰りで『茨木のり子詩集』(谷川俊太郎選・岩波文庫)読了。昔、数冊読んだ詩集よりいい感じだった。選者のセンスか。前書きでの「わたしが一番きれいだったとき」の、第五、第六、最終節はない方がいいという意見には、大方が賛成するだろう(特に最終節には)。ただこの人の詩が出入りの職人さんにまで愛されるのは、そういう非完璧性ゆえなのかも。昔、荒川洋治(日本芸術院会員)が茨木を批判した事が。細部は忘れたがそれなりの説得力を。ただ今「四海波静」などを読むと(天皇裕仁が記者会見で、戦争責任を”言葉のアヤ”と言ってのけた事への徹底批判詩)、小心者俗物の難癖だったのかなとも(宣伝効果織り込み済みの)。

 茨木のり子とはだいぶ作風は違うが、金井美恵子は私的にも完全に詩からは手を引いちゃってるのか。『マダムジュジュの家』から半世紀後の、意地悪婆さんモーロク詩集を読んでみたい。郷土自慢も込めて言うが、彼女の老け方は富岡多恵子(日本芸術院会員)なんかよりよっぽどダンディ。チョイと出ました三角婆さん気質は死ぬまで健在だろう。絲山秋子のように、この世の果ての「群馬県立土屋文明記念文学館」なんかで、ショボい生前文学展覧会もしそうにないし。ただ小林信彦ほどの落差じゃないが、随筆類に比べて小説は退屈だ。

 増刊の写真集以外のSM諸雑誌の不人気振りは、長期に渡り眼を覆わんばかり。映画関係でもバイオレンス派各種グッズは在庫のボタ山。旧スター監督、大島渚、若松孝二、深作欣二の営業数字は特に悲惨(鈴木清順が3人を追撃。深作は『仁義なき戦い』関連のみは別格)。実話誌も、高度なイラストで知られた『奇譚クラブ』さえ人気は下降鮮明。一方で、『風俗草子』『風俗科学』『風俗奇譚』は根強い人気が。”そどむ”、あるいは”そどみあ”と呼ばれた、男色小説、ルポが多いせいか。『奇譚クラブ』にも多少掲載されてるが、後者3誌は3分の1が”そどみあワールド”。ゲイ専門誌、いやホモ専門誌は50~60年代にはまだ無かったようだ(SM雑誌内に居候、いや同居)。

4月16日…野田、小川、枝野の”消費税死守貧乏人殲滅立憲民主党3悪”。『赤旗』スクープのお陰で今の地位にあるだけなのに、良くふんぞり返っていられる。特に同党を私物化してる”終った政治屋”、枝野の傲慢なアナクロ振りには啞然。維新+N党体質の国民”ペテン師”民主党に、支持率で大差をつけられてるのも納得(”永遠の原野商法被害者”、大日本帝国暗愚赤子にも口あんぐりだが)。こいつら野放しにしてちゃ、多くの同党国会議員は湖を目指すネズミ集団。小心翼翼たる保身主義者がくたばるのは勝手だが、今までけなげに餌を与え続けた支持者はたまらない。

 3悪に比べればまだまともな共産党だが、地方選では冴えない。現状維持が精いっぱい。着実に議席を減らし続けている。高投票率地域で敗北傾向にあるのも悲惨。志位君が『赤旗』紙上から消えるだけで、議席減はかなり止まる気が。機関紙が頑張ってるのに党勢衰退一直線。営業方針が基本的に間違っている。幹部会はそういう認識ではなく、党運営が正しいからスクープも出来ると多分。党員や支持者は専従者のために各種カンパに応じるのも当然だと(無限の鉄壁屁理屈)。敗戦後&高度成長時代の先人の遺産を(朝鮮戦争やベトナム戦争での”死の恩恵”も多いが)、財界、米国、軍事費&皇族維持費に青天井で注いでる、新大日本帝国と同じ運命をたどってるのでは。

 「シネマテークたかさき」。『オークション~盗まれたエゴン・シーレ~』『雪子a.k.a』を続けて。観客、前者7名後者2名。前半は両作ともにモタモタしてたが、後半はそれなりに。後味も悪くない。ただ『雪子~』の山下リオは、構図次第でもっと美人に撮れたはず。同館。左側隣接地の建築工事が本格的に始まった。騒音保障なんてないのか(積水ハウスのビルらしい)。今日は特にうるさくはなかったが。

4月15日…『過去と思索(六)』(ゲルツェン・岩波文庫)に着手(相変わらず三巻目は入手出来ておらず、中抜き読書。全七巻)。ゴシップ度が高くひときわ面白い。著者は基本的に自分に甘く他人には厳しい性格。冒頭の在英国諸国亡命者悲惨列伝が面白くないはずがない。「調子こき過ぎ!」と思われる部分も多いが、読み手のゲスな心理を鼓舞する筆致がそれを凌駕(女房の浮気相手の詩人への徹底罵倒描写で、その”実力”は証明済み)。血筋自慢が隠せないロシアの古川ロッパ。日記類はロクでもない人物の物ほど面白いというのが昔からの持論。武田百合子にも未知の横顔があった可能性も。

 昨夜、上信線で読み終えた『余生まんが』(山田英生編・ちくま文庫)。15編が収録されてるが、新しい漫画ほど白くて読みずらい(奥田亜紀子を除く)。つげ義春、白土三平、水木しげる、楳図かずおの作品の読み易さよ。漫画はやっぱりベタが命。ガロ系漫画家はなぜかベタが大嫌い。中期以降のつげの影響かな。『漫画ゴラク』なんてスミベタ漫画が多いので、持つとズッシリ重いような気が。エロ劇画育ちのせいか、どうも白い漫画は趣味に合わない(老眼にも優しくないし)。

  良く出来た映画『逃走』だが、無論疑問点も。桐島聡が昔の仲間の動静を伝える機関誌を、「模索舎」らしき小汚い書店で立ち読みする下りだ。公安関係者も予算消化のために出入りしてる場所に、革命的警戒心で全身武装してる指名手配犯が、変装もせずにノコノコ立ち寄るのは変(事実でも映画にリアリティを与えない)。居酒屋で隣席に座った客が活動家で、その種のパンフを読んでるのを盗み見る…その程度の細工はして欲しかった。時々ある事だが、『過去と思索(六)』(ゲルツェン・岩波文庫)が行方不明に。確かに持ち帰った。こういう場合99%は出てくるが、発見場所が意外過ぎて過去データは参考にならない。それにしても…。

4月14日…巨大シャッター街高崎中央銀座通りで、今一番輝いてる「天華堂書店」前の昆虫食自販機(撮影者も多数)。白っぽいカン入りで、サソリだタランチュラ系は3000円前後。カメムシサイダーが一番安くて800円くらいか(いずれも記憶はうつろ)。書店より薬局前の方が売れる気が。自販機が真っ白なのが不気味感を逆に煽ってる。都内では見た経験が無いが、歌舞伎町や池袋の繁華街なら高稼働しそう。

  ティーカップに次いでここもかよ。ブログホームレス老人。前回の引っ越しの面倒を見てくれた、いトうのアシ兼ダチは秋田県に帰郷しちゃってる。現地からの采配で、再び屋根のあるあばら家に移動できればいいが。野宿は年寄りでなくてもつらい(紋次郎もそうつぶやいてた)。昔「アクセス」で良く買ったミニコミ『野宿野郎』。まだ出てるのか? 野郎とあるが編集長は女性だった。秋田書店の屋上のイルミネーションの焼け跡。テントで覆うのかと思ったらそのまま(焼けた壁面は少し磨いた感じも)。今後の戒めにしてるのか?

 18時過ぎ。満員の総武線水道橋駅付近。隣に立ってた黒スーツ姿の姉チャンの時計のベルトが弾けて床に散ったらしく(新入社員ぽい初々しさが)、かがんでスマホの灯りで探し始めた。キュートな美人のせいか、周囲の客も実に協力的。ただ降車する秋葉までの間で、結局全部は回収できなかった模様。俺なら全員が知らぬ振りだったろう。床に置いてたバッグを持ち上げて見たり、やつがれもほんの少し協力を。

4月13日…今、「高崎電気館」は”ダンス映画特集”。『ザ・ブレイキン』『熱烈』『ストリートダンサー』を時間をずらして連日各1回上映(爺さん婆さん1100円)。1本目しかまだ。既に今日が最終日。中国製の『熱烈』はともかく(明らかに差別ですね)、『ストリート~』は何とかしたい。ただインド映画の宿命と言うか142分。2時間経過後の10分は、余程の出来でないと30分くらいに感じられる。また雉の鳴き声を聞かない。右手中指の爪の再生は順調だが(昨年に続き、雨戸閉めの際に打ってまたも爪を真っ黒に。生来のノロマ)。

 「高崎電気館」。次回は”ミュージカル映画歴史的傑作選”。『レ・ミゼラブル』『シカゴ』『オペラ座の怪人』を繰り返して(4/26~5/6)。俺には3本とも歴史的傑作とは思えないので、手前の「シネマテークたかさき」通いが続くはず。暑くなると同館トイレはますます悪臭が強くなる。金満高崎市。ボロビルの水回りくらい修理してくれてもいいと思うが。1階の高崎フィルムコミッションのトイレも同様だろう。市の対外的イメージも悪化必至。中央銀座シャッター街は腐るに任せた方が価値は向上するが、トイレは別だよ。

  「高崎電気館」で『ストリートダンサー』。観客6名。冒頭かなり寝る。ロビー昼飯でのカレー&焼きそばパンの際に、こっそり焼酎カップを飲んだせいか。ただ基本的には映画制作の手法自体が要因。加えてインド映画大嫌いだし(明確な差別行為)。ミュージカルやカンフー映画で、不必要なモンタージュや画面細工を用いたら、99%はゴミで正解。本作はサンプル。特撮CGアニメミュージカル映画。これを許容したら、素人でも明日からミュージカル&カンフースター。ブルース・リーやジャッキー・チェンが、なぜ今でも神でいられるかを理解してない(する気もない)。そこまでマジに論じる必要のないタイプ&レベルだが、訳知り顔はヤボテンにはどうも。

4月12日…数十年振りで『不連続殺人事件』(坂口安吾・中公文庫)。冒頭からワクワクする登場人物の性格描写。解説類も充実。あっという間の100ページ越え。ただこれだけ出演者の数が多いのだ。登場人物一覧ページは必須だったと。想像力を駆使せねばならないボケ老人には、頭の体操が過ぎる(記憶のジグソーパズル)。「めんたいパーク」開設以降の、上信線新屋駅周辺の開発は、駅舎新築を含めて眼を見張るばかり(可哀想な忘れられた上州福島駅)。大儲けした地主が存在するのだろう。

 今朝の日刊『赤旗』によれば、メタンガス万博爆発協会の同紙及びフリーへの取材拒否を報じたのは、『朝日新聞』『日刊スポーツ』だけと。つまり職員平均年収約1800万のNHKを筆頭に、他の99%の自称マスコミは協会へ手もみしつつ愛想笑い。オール河瀨直美&ほんこん状態。美し過ぎる国ニッポン。失政隠蔽に常に皇族&ブルーインパルスありと言われて久しいが、またもやだ。敗北の景色までもが無限のコピペピンハネ帝国。せめて違うポーズで倒れろよ。皇族で思い出したが、『逃走』で検察が裁判で計画自体が存在しなかったのような姑息な真似をした、虹作戦(天皇裕仁お召し列車荒川鉄橋爆破作戦)について、桐島聡役の古舘寛治に説明的台詞を喋らせている。歴史的事実なのだから当然だが(アベックを公安警察と勘違いして作戦放棄)、役者によっては拒否した可能性も。出る人撮る人腹が据わってる。

 ”腹が据わる”との言い方にもその傾向があるが、自分では大嫌いな精神論を、つい他人に対しては使いがち。過日、遅れがちな漫画家に思わず「冥府魔道の心意気で追い込みを…」とポロリ。結構古い漫画や映画に詳しい奴だったので、「子連れ狼になれと言われても…」と返されて赤面。偶然、今夜BS松竹東急で『子連れ狼 地獄へ行くぞ!大五郎』(監督/黒田義之・’74勝プロ)を放映中。いつ観ても素晴らしい。お、余りにも有名な雪原の大虐殺が始まるぞ!

4月11日…公金で運営されてるメタンガス爆発汲み取り便所プンプン崩落万博。『赤旗』や一部フリーを取材拒否と。並の民主主義国家だと他マスコミも明日は我が身と、結束して抗議する大事件。だが記者クラブ御用マスコミは、知らぬ振りどころか内心しめしめ。生来の腐ったスト破り根性(『東京新聞』の望月記者への、官邸のパワハラ行為の際と同じ)。AP通信がホワイトハウスにそうしたように訴えるべきだ。職員年収平均約1800万のNHKBS海外ニュースを観てたら、ドイツの軍事予算を防衛費と呼んでいた。堂々たるハレンチ捏造公共放送。皆様の受信料が支える職員の貴族生活&デマ電波。

 朝一番の「シネマテークたかさき」で『逃走』の初日。観客12名。帰国後の足立正生監督作品としては一番いいのではないか。古舘寛治を主役に据えたのが大成功(しぶとさと弱さが同居した性格を好演)。井浦新や柄本ファミリーでなくてホントに良かった。続いて『いきもののきろく』。観客2名。原発の”げ”の字に触れてる点は評価(出資元の点からも大変だったはず)。ただ全体の出来は可も不可もない。ミズモトカナコの素晴らしいオッパイしか記憶に残らない。

 『逃走』で気になった女優が2人。最初に桐島君が住み込む土建屋の奥さんが、妙に色っぽかった(食事の際のきゅうりの丸かじりは、高度なエロ描写)。からみは無理でも着替え場面くらいはと瘋癲老人。2件目で登場する、良くしゃべるアパート管理人のおばさん。暗いしロングで判別不可能だったが、未亡人下宿シリーズの橘雪子に感じが。最後の字幕で確認しようとしたが、文字が小さいのでこれまた無理。エンドロールは大きな日本語で、ゆっくりと回転させ下さい。ボケ老人はこれを、新聞の訃報欄と同じ感覚で味わってるので。

4月10日…『名優が演じる密謀の世界』(コスミック)収録、『目撃者』(監督/スチュアート・ヘイスラー・’50米)がリアルでが怖すぎる。ジンジャー・ロジャーズ、ロナルド・レーガン、ドリス・デイと豪華配役のワーナーブラザーズ映画だが、KKK団の蛮行を徹底告発。赤狩りの頃だと思うが腰が据わった姿勢だ。75年後の今。米国の方々でKKK団が復活中ではと心配に(日本じゃ類した団体や活動家を、警察、検察、司法、加えて自称公共放送や総理大臣が徹底保護育成中ですが)。フリッツ・ラング監督の『仕組まれた罠』も素晴らしく、税込み2200円は余りに安すぎる。

 『バブルリゾートの現在地/区分所有という迷宮』(吉川祐介・角川新書)読了。終始「ざまあみろ!」。被害者が欲にかられた小金持ちばかりで、冤罪被害者本等と違い実に気楽に楽しめる。更にこいつら被害者意識オンリーで、自らが自然破壊の加害者だ等の自省心は皆無。温厚な著者も深く呆れている。大日本帝国中枢&臣民は、いつでもどこでも同じ振る舞い(世界が驚愕!)。一方的に攻撃自由自在な永遠の被害者様に幸あれ!(ねえよ永遠に)

 WOWOWは懲りずに中国映画&ドラマを増やしてるが(糞安いんだろう)、99%がゴミカス以下物件。韓国物は値段が高騰してて増やせないのだろうが、台湾、シンガポール、タイ、インドネシア…いくらでも買い付け先は。基本が国家への”忠誠心ごっこ”である独裁国家の創作物は、ほとんど鑑賞に値しない。ロシアやイスラエルのも超退屈そう。ただ”独裁国家の検閲済み映画大会”なら、別腹で楽しめそう。ロシア、中国、イスラエル、北朝鮮、トルコ、ハンガリー…。日替わりに国別でやればいいと。しかし国家に従属されたくない人々も多いはず。国籍で思想信条を判断するのはおかしいな。特別ゲストの”名誉独裁国家/JAPAN”の諸作品が、一番人気があったりして。

4月9日…N党々首以下の犯罪的差別主義者の保護育成には、実に熱心なニッポンボンクラ裏金警察。捕まえられるのは老いた野球選手やサンピンタレントのみ(野放しでもほとんどの人には無害)。それを批判すべきNHK(職員平均年収約1800万)や朝日、東京、ナベツネ以下も、極右(”岩盤保守”なんて恥語に言い換えるな!)警察批判はせずに、広報の思惑通りに面白おかしくゴシップ一筋。良く飽きない伝統のパターン。許されない選択だが、かく連中こそがテロリストを育んでるとも言える。自分たちが撒いた種が果実をつけると、「暴力を許すな!」の大合唱。これで年収1000万以上。泥棒と乞食とニッポン記者クラブ記者は、1度やったら止められない(自民党、公明党、維新、国民民主の自称政治家も)。

 1年ぶりくらいで「古書往来座」へ行くので、池袋駅で下車。毎回湘南新宿ライン通過してる駅なのに、乗り越し運賃170円を生意気そうな精算機に要求され、嫌々払った。定期とはそういうものなのか(よく分からんが)。東口が妙に静かで人通りも少ない。西武デパートが工事中とは知らなかった(なぜか「ルイ・ヴィトン」だけは営業中)。退屈男。会うたびに若返っている。愛想はいいが不気味な奴。本業が少しだけ忙しいので、ロクに話さずに有楽町線で飯田橋に。

 「神保町シアター」で『陽暉楼』。観客25名前後。高田宏治の脚本にしてはシャキッとしない出来。亡くなるなり書店で見掛けなく原作者、宮尾登美子の干渉でも? 池上季実子って駄目な女優。単独画面の際はともかく、他の女優と並ぶと溶け込んでしまう。浅野温子と役柄を交代すれば良かった。佳那晃子、西川峰子好演。更に小池朝雄、成田三樹夫を同一外面で耽能出来る。映画の出来なんてどうでもいいよ。

4月8日…昨夜。コロナ以来ほとんど行った記憶が無い、「早稲田松竹」前の中華料理屋「秀永」で五目焼きそば(950円)。相変わらず量が多くていい味だ。『緑の光線』。観客20名前後。再見のつもりが初見だった。評判通りと納得したが、字幕処理が最低最悪。墨フチが細すぎて、明るい場面だと文字がほとんど読めない(特に前半は3割以上が暗号状態)。腐れ配給会社め。事務所が秋田書店の隣にあって、オンワードビル以上の火あぶりの刑に遭えば良かったのに。

 後援会パワーが今でも半端じゃないらしい舟木一夫。全盛期の写真を見ると、八重歯が可愛いとか愛嬌があるとかの次元じゃない。学園広場のドラキュラ絶唱(あるいは高原のリーフドラキュラ)。でも当時は誰も異様だと感じなかった(いや感じた人も居たのだろうが、目立たなかった)。安藤鶴夫の娘と結婚云々と週刊誌で騒がれたのも、ドラキュラ夕笛舟木だったか。アンツルが親馬鹿のサンプルみたいな駄文を、恥ずかしげもなく書いてるのを読んだ記憶が。テルテルこと西郷輝彦じゃなかったと思う。エリック・ロメール。「ギンレイホール」が良く上映、常に大入りだった。昨夜の観客数からすると、ゴダールやタルコフスキーと異なり、往年の人気は若い世代に引き継がれてないようだ。

 例によって伐採した枝でたき火をしてると、姿は見えないが今年初めての雉の鳴き声が。良かったねまだ元気そうで。チョコマカ歩く姿も早く見せてくれ。昨日WOWOWでチラ見した『妖怪人間ベム』。役者もスタッフも馴染みは無いが、世界観、グロテスクさに妙に魅かれた。次回放送では最初からジックリ見物してみるか。

4月7日…中村格元警察庁長官を、特別”レイプ”顧問に三顧の礼で迎え入れてる日本一の反社会的保険会社、日本生命。万博メタンガス保険を売り出せばいいのに。家庭の事情で命懸けの特攻仕事に従事せざるを得ない関係者が、泣きながら加入するかも。にしてもトヨタ、サントリー、ドトール、日清食品…胸を張って悪事を働く大企業ばかり。山口組や稲川会はもっとコソコソしのいでる(窃盗団も)。警察、検察、司法、NHK他を買収してるマフィア的組織の強み。企業献金の実態とはそういう事だ。『太郎は日本が嫌いで』。祖国を嫌い韓国で就職する日本人青年の映画。低予算で制作可能だし、大ヒットはともかくほどほどに当たる気が。

 「盛林堂書房」を話題にしてるのに、先月は集金に訪れるのをすっかり失念。ようやく今日気づく。爺様のドタマはあらゆる記憶がバラバラで並列配置。連動して頭に甦らない。ボケ勢力の分断支配攻撃の構図(民主集中制風に横の連絡も妨害)。立ち向かうには一致団結しかないが、どこにもスト破りはおってね。

 ポストに「ご近隣の皆様へ」とのビラ。秋田書店火災で迷惑かけたとのお詫び文。発行は”スターツCAM株式会社”。解体工事の当事者だろうから、言い逃れは出来ない。ただ余程の過失がないと、木造建築の多い日本では損害賠償は免除されるらしい。オンワードの焼けただれたビル壁面もか?(恐怖のミイラ状態)他人事ながら心配に。大企業はいいだろうが、民家は困るよ(裏路地を隔てて数軒)。

 知人から電話。「光彩書房って知ってます?」「連合赤軍ものやマーク・トウェインの著作集出してるトコじゃ」(彩流社と勘違いしてる俺)「おっかしいなあ。もっとナンパな版元のはずなんだけど…」考えてまた連絡すると、電話を切るなり思い出す。新橋時代の一水社の小会社(メディアックスが一水社が買収後は、まったく社名を聞かない)。俺も同社名義の下請け仕事やってるはず。金の切れ目が、縁&記憶の切れ目。頭の中のボケ勢力、ナチスイスラエル並にジェノサイド攻撃拡大中。

4月6日…先月分の「盛林堂書房」、嫌記棚の返品が届いてるが、重くてたくさん詰まってそう。開ける勇気が出ない。今夜酔っ払ってからに。『日刊ゲンダイ』連載で知ったが、石破総理はクリスチャンなのだと。カップ麺クリスチャン(信仰まで世襲)。踏み絵を出される前に自主的に転ぶな。我が身可愛さに妻&娘の身も即献上。「女房は好きにしていんですが、娘は3回だけにして下さい!」と泣きながら。村上誠一郎共々、世襲政治家はいかに無能で有害であるかを、人々に証明するためだけに生きてるクズ人間ども。一応日本語が分かるのにこの惨状(暗愚売国奴アベシンより罪深い)。検察裏金告発の三井環が亡くなった。失礼ながらご存命とは知らず。デモにご夫婦で参加してるを見かけた(俺も参加)。『忍ぶ川』の加藤剛。学生&青年教師のはずなのに、中小企業の中年セクハラエロ部長に今は見える。

 浅野健一のフェイスブックでの発言は9割方納得が(町山智浩&適菜収8割、山崎雅弘7割5分、鈴木エイト6割5分、望月衣塑子6割)。元教え子で旧知の『朝日新聞』女性リベラル派エリートコース記者が、知らない振りどころか眼を合わせないようにしてると言うのが傑作。もはや松本清張総御大の世界。長生きして俗物共の生態を告発し続けて欲しい。

 「シネマテークたかさき」で『スイート・イースト/不思議の国のリリアン』。観客10人台前半。かなり楽しい。一部居眠りしたので再見せねば。10分ほど歩いて「高崎電気館」の『ザ・ブレイキン』。定形的今風ミュージカル。観客8名。ブレイクダンスというのか。その良さ悪さがピンと来ないのでどうも(単なる角兵衛獅子に見える)。昨今だと韓国や香港、ないし中国のはずなのに、引き立て役で日本チームが登場してビックリ(まだ存在したのね)。コーチも足の悪い杖付いた美女だったし、製作陣にジャパニーズスポコンアニメファンが居たのか。

4月5日…10年以上前の「ブックオフ」全盛時には、何度か訪れた伊勢崎、太田、足利、館林方面。伊勢崎や館林は駅が一新されていた。同じ群馬県内でも、西毛地区住民はめったにこっちに来ない(せいぜい官庁の多い前橋まで)。昨日は12時過ぎに東武線伊勢崎駅に両毛線同駅から乗り換えたのだが、50分まで電車が無いのにビックリ。上信線でも40分に1本程度は。ただ割と親切な鉄道で、帰りに終点伊勢崎に着く手前の新伊勢崎駅では、「両毛線に乗り換えるのは次の伊勢崎駅です」との放送をシッカリ。沿線景色には風情が。西毛地区より先に発展していた地域らしく、工場、民家共に味のある廃墟化物件が多い。思わず途中下車して、周囲を散策したくなる物件も多数あった。

 昨日は館林への長征にもめげず、夕方は「シネマテークたかさき」で3本。『春をかさねて』&『あなたの瞳に話せたら』(同時連続上映)。観客3名。日大芸術学部卒業生の”卒論映画”らしいが、東日本大震災映画の9割がそうであるように、原発の”げ”の字も出て来ない(スポンサーを気にせずに済むいい機会なのに)。震災の人災部分に眼を閉じて、集団的精神論で死者共々生き抜こうという姿勢が、極限の気持ちの悪さ(もはや震災新興宗教の域)。ご勝手に。『ヒプノシス/レコードジャケットの美学』(ドイモな副題!)。観客5名。面白い。昼間楽しんだ宇野亞喜良ワールドにも連動。青春歌謡&アキラ節趣味だったので、ロックは良く分からないのだが、種々お勉強にも。本畑の映画。ジミー・ペイジとポール・マッカートニーは必ず登場。ヒプノシスのデザイン料と違いギャラが安いのか? マッカートニーは、死後の評判を気にしてるのではというのが俺の推測。

 横尾忠則に比べ、芸術家&人間としてはるかにダンディな老け方をしてる宇野亞喜良。気になる点も。21世紀になると筆致、キャラが力強くなりすぎてる。フェミニズム時代を意識してるのかも知れないが、なよなよとしてない宇野玩具箱なんて、太ったオリーブのようで違和感。女、子供受けワールドのどこが悪いのさ?

4月4日…お母さん、子供、妻ナタリーと次々に家族の死が主人公を襲う『過去と思索(五)』(ゲルツェン・岩波文庫)冒頭部分(船舶事故&病気)。客観的には実に気の毒な状況なのだが、オーバーな描写とざとらしい自らの悲劇の主人公化のせいで、距離を置いて読めるのが救い。素直に没頭出来る人がうらやましい(嘘)。文字の大きさ、行間は平凡社ライブラリー並に理想的。今日は遠出するので結構こなせそう。

   関西ストリップトリプル生板ショーとでも言うべきか(もちっと品のある比喩は出来ねえのか?)、一切の出し惜しみ無しの出品量に圧倒された、「館林美術館」の”宇野亞喜良展”(830円)。6日までだが、ファンなら東京からも東武浅草線で駆けつける価値は充分に。関連商品販売は展示に比べてショボかった。チラシが1枚も残ってなかったのにも内心号泣。帰りの館林駅西口行き循環バスから(100円)、”正田はおかげさまで創業150周年”の垂れ幕のあるビルが。上皇の奥さんの実家の、日清製粉関連の建物だろう。極右ホリエモンをCMに起用して猛批判されてる日清食品は関連会社かと思い、ウィキでチェックしたら無関係らしい。国民皆保険破壊策動のテロゲロ企業、サントリーと同類のゴロツキメーカーと同一視してすいません。

4月3日…俺が地下でミミズの友達になってからだろうが、生涯に350冊前後の単行本を出した笹沢左保御大の軽装版全集が(夢野久作や久生十蘭のように成金趣味の豪華版ではなく)、マニアックな小版元から出るような予感が。直前に猟色日記を出せばいい宣伝になろうが、『映画芸術』の「笠原和夫日記」も中断して久しいし、種々障害も多いのだろう。笹沢や笠原の日記は断念するとして、総御大松本清張のそれはそろそろ出てもいいような。中身の性格上大手は不可能だろうが、鳥影社タイプだと可能な気も。まだまだ印税が入る遺族からの許諾は絶対に無理か。版元もまだ手離せないコンテンツのようだし。それで利益を得ている人々が多い間は、日記刊行は難しいのかも。それが過ぎたら刊行自体が採算上の壁に。晶文社の『古川ロッパ昭和日記』は、その点理想的だったな。遺族に見識があったのだろう。芸人としての彼は忘れられても、時代の記録者としては永遠になったのだ(雑司ヶ谷墓地の永井荷風の墓並の高尚さ。この人も文化勲章をもらったのはアレだが、中野重治や平野謙ほどはなぜか腹が立たない)。

 秋田書店火事現場。「ホテルエドモント」側から見て左手に接する、オンワード(樫山文枝の叔父が創業)のビルの壁面も、ケロイド状に焼けただれていた。本ビルと路地を隔てた九段寄りに、かつては栄昇ビルが。建物は建て替えられて影も形もないが、漫画屋のバブル時代だったので、横を通るたびに感慨を。オンワードのビル、かつては社名失念のサラ金の物だったはず。就業中に良く社員総出で体操してた。

  高崎線湘南新宿ラインから総武線に乗り換える際に利用する、新宿駅トイレ(甲州街道出口付近)。両側に各7個の白い小便器が並んでるが、今日は全14個が満杯(冷えるものな)。別に壮観でもなかったが、”ウンコとぐろ巻き事件”に比べればのどかな景色だった。にしてもだ。ウンコの下手人はチンポまる出しで、ケツを小便器に突き出して脱糞したのか? 周囲の人々は黙って見てたのか?

4月2日…駅の間が長いせいもあろうが、高崎線の乗客は山手線や総武線、地下鉄に比べ外国人も含めて冷酷だ。昨日も湘南新宿ラインでスチール製の松葉杖を付いた青年が、同世代の乗客の前で新宿まで立ちっ放し(苦労しながらスマホを操作)。救えないと思うのは、両者が全くの無表情な点。当然の光景だと思ってるらしい。スチール製松葉づえの成年も、元気な時は席を譲らなそうなムードが濃厚。新宿区他の見るに耐えない排除ベンチは、衰退国家の歴史的必然性を背景に登場したのだ。

   ネット作業は頻繁に困難な状況に追い込まれ、ダラダラダラと時間を浪費。総合的に考えると、果たしてプラスなのかマイナスなのか判断に迷う。携帯&パソコンとは無縁な生活を送る、入谷コピー文庫の堀内恭編集長が、種々の病気との闘いを繰り広げながら、案外しぶとい(失礼!)のはその種のイライラを知らないせいか。ただそういう生活は、下請け者には実際には不可能。集英社文庫の谷川俊太郎シリーズ。帯のタタキに”世界的詩人”と大きく。国家の顕彰を拒み続け、”おまんこ”を排除しなかったた詩人を冒涜する行為(猿真似出版社らしいが)。雑司ヶ谷墓地の悪趣味な夏目漱石の墓を連想させた。谷川俊太郎と岡本太郎は良く似ている。差別的叙勲制度に爆弾を投てきし続けた(中野重治、平野謙、大岡信らの対極)。

4月1日…ミャンマー大地震に対する中国系テレビ、CCTV、東方衛視、香港TVBの、自国の援助振りへの自画自賛振りが震度6級(援助国は他に存在しないかの風)。軍事政権に加えて準宗主国が益々増長するんじゃと(米国と日本を連想しつつ)、不安な人々も多いだろう。被災者はどの国の救援物資でも欲しいが、軍事政権は配分を踏み絵にする可能性も高い。”世界的公共御用放送”NHKも、海外放送では類したハレンチ報道をしてるのだろう。

 ”ミャンマー国軍地震後も空爆”(今朝の『赤旗』)。やっぱりね。週末で終わる「館林美術館」での”宇野亞喜良展”。趣味と実益を兼ねて行く予定だが、上京するよりも時間を要しそう。「土屋文明記念文学館」並の”東毛のチベット”(山間部ではないが)。この差別的形容は群馬では一般的。甘楽町の秋畑地区の事を、富岡市内の俺も含む山猿どもは”群馬のチベット”と蔑んで呼称。高校時代は同地区に友達が2人。彼等のバイクの後ろに乗せられて訪ねた事も(僻地からのバイク通学は認められていた)。外国の高原に行ったような澄んだ光景。多分本物のチベットもこうなのだろうと勝手に想像した。

  午後8時前に「シネマテークたかさき」で目覚めたら、館内には俺1人。さっきまで他の5人の客と『Flow』を観てたのに。途中でも断続的に眠ってたが、後半で一気に寝込んだらしい。終了後7~8分経過。優しいスタッフは、爺様の眠りを妨げないでいてくれた。ありがとう。でも館内清掃の邪魔してすいません。上信線で『映画論叢』68号。重政隆文の山田稔への評価に共感。浦崎浩實。ボケが涙腺から脳ミソまで拡大してる感じ。北川れい子共々、ちびた筆を折った方がいい。


しおやま・よしあきの腰曲がり薄毛爺さん疫病街徘徊(その1991)

2025年03月05日 14時34分42秒 | 独り言

3月31日…上信線で『過去と思索(四)』(ゲルツェン・岩波文庫)読了。著者の能天気な世間睥睨振りが相変わらず楽しい(時々哲学者めいた世迷いごとを連ねるのが悪癖)。「バ~カ!」とかの合の手を加えつつ読み進むと、末尾で生涯の試練に。出入りの詩人が妻と関係してしまう。無論誰よりも誇り高き著者(赤いロシア亡命貴族)。仕込み段階でそのヘルヴェークに、妻エマ共々仮借なき人格攻撃を。しかし愛する妻ナタリーは、単なる浮気とも思えない言動を(異様なヘルヴェーク罵倒は、妻をも貶めてる点に気づかない鈍感な夫)。嫌な奴の試練は読んでて最高だ。本件におけるヘルヴェーク&ナタリー側の弁明を、ゲルツェンを介さずに読みたいもの。4人の関係の別の姿が浮かび上がって来そうだ。

 多くのAV女優さんも営業上の対応が多いであろう、「ああ、気持ちいい!」の境地。爺さんの場合は余計にめったに味わえない(遠い眼)。唯一の例外が、酔っ払った後のコタツでのうたた寝。今が一番「気持ちいい!」。半月前までだと風邪を引きかねなかったし、半月後だともう各種の虫がうるさい。たかがコタツでのうたた寝にも旬がキッチリ(蒲団はちゃんと干したもの限定)。

 BS松竹東急で『馬鹿が戦車でやって来る』(監督/山田洋次・’64松竹)を部分的に。いつ観ても素晴らしいが、脇役の豪華さは60年代邦画界ダイヤモンドライン。東野英治郎、飯田蝶子、花沢徳衛、菅井一郎、天草四郎、渡辺篤…めまいがする。新劇役者が支えてた当時の五社量産体制。『赤旗』の俳優座劇場閉館をめぐる記事によれば、出演同劇団員のギャラの7割は天引きされてたと(7割取るのは役者じゃなく劇団。念のため)。納得した上での仕事だったのだろうが、いくら劇場建設資金のためとはいえ、はらわたが煮えくり返る思いの貧乏役者も多かったろう(民芸の樫山文枝みたいな出自の役者は稀だ)。だからお礼奉公期間が過ぎると、売れてる役者はどこでも退団したのだな。女郎並だな。

3月30日…尹東柱詩集『空と風と星と詩』(金時鐘編訳・岩波文庫)読了。カバー表こそ違うが、背、及び本文扉では編訳者の名前の方が大きい。この人の詩集かと錯覚を。岩波文庫には時々ある例。泣き虫というか、弱々しさを感じさせながらも、同時に強靭なしぶとさのようなものを。そういう矛盾した点が魅力。ガキの頃にはその良さも限界も皆目理解不能だったろう。老いて知る駅階段の鉄棒の有り難さ。俳句じゃないよ。

 「シネマテークたかさき」で『ケナは韓国が嫌いで』『スキナマリンク』。観客前者15名前後、後者5名(全員男)。『ケナ~』、素晴らしい邦題でチラシも決まっている(韓国映画界の自信、余裕が横溢)。ただ中身には糞ガックリ。ぬるま湯で作ったカップラーメン並に、グダグダグダ。八方美人がこういう映画の演出するんじゃないよ。『スキナ~』にはただ啞然。演出者はデヴィッド・リンチ気分らしいが、出来た作物は関本郁夫、ないし上野雄一のはるか下(どういう次元?)。馬鹿はいつの時代、業界を問わずに存在(人間の多様性)。何を撮ろうが勝手。けどこんな代物を買い付ける、ショウゲートは狂気の域(昔は時々試写会で世話に)。一番得したのが字幕翻訳者(ネーム、いや台詞がほとんどない)で、馬鹿を見たのが銭出した全国のお客様。倒産しろよショウゲート!(館も上映を断われって)

3月29日…五反田遊古会は神保町や無論、高円寺よりも楽しい即売会だが、重大な欠点が一つ。宅急便代が異様に高い。群馬県だと1800円。着払いが基本の神保町や高円寺だと、1200円から1500円。500円前後ピンハネしてると思われる。今は禁止されたが、かつてヤフオクではポスター出品者が、送料に加えて筒代なる不明朗な金を徴収。その類いのセコさ。気分良く買った後で、お礼に蝿が浮かんだお茶を出されるよう。他に倣って着払いにすればいいだけ。

 最近、大手マスコミの辞書から自殺という伝統ある日本語が消滅、自死へと右へ倣え!(ネット民までヘコヘコ追従)。しばらく前から米軍や自衛隊のヘリ他が、不時着ではなく緊急着陸しかしなくなったが(民間は機はまだ不時着)、その類い。そのうちに米国占領軍は強姦ではなく、性的トラブルしか起こさなくなりそう。ロシアや中国、ミャンマーやトルコのように、命を狙われたり刑務所にぶち込まれる訳でもないのに。現在の職場から離れたら年収1000万台はおろか(NHKの職員平均年収は約1800万)、半分ももらえっこないという自覚はあるのだ。

 高峰秀子の養女、明美の「新文芸坐」でのトークショーの傍若無人振りが話題に。余りの凄まじさに(原節子から岡田茉莉子までボロボロクソクソと)、館関係者に舞台から引きずり降ろされるような状態だったとも。「い…行きたかった!」昔から評判芳しからぬ人だが、そんな隠し芸があるとは。56年生まれ。明美が世代的に、悪口相手の女優と直接面識があったはずはない。つまりお母様こと高峰秀子が、日頃常に口にしてたのだろう。明美は”いたこ”なのだと考えると納得が。それにしても行きたかったよ「新文芸坐」。

3月28日…数年前に買ったまま積んであった、いや寝かしてあった黒表紙冊子、『天皇裕仁は二度死ぬ!?』(奥月宴・’71)を。『噂の真相』では、筆者は竹中労ではと囁かれていた問題の書(コミガレで入手した記憶)。内容はほぼ知ってたので、すぐ読む気になれなかった。抒情過剰な桐山襲よりは、乾いてて好みの作風だ(桐山の小説は埴谷雄高同様に、再読すると馬鹿らしくなる。子供だましだった?)。タイプ印刷だったが、ガリ版製もあると。昔、『comicレモンクラブ』か『comicMate』の読者から、深沢七郎の「風流夢譚」掲載の『中央公論』を送ってもらった事も。その後どうしたかは記憶にない。

  秋田書店本社焼け跡。当然ながらビルの8割方は、灰色のカバーで覆われて中が見えません。ホントにヤボテン。入場料100円で見物させりゃいいのに(迷惑かけた隣接住民はタダ)。しかし屋上の細長く突出した部分、つまり社名イルミネーションが輝いてた所だけは無残な姿を(懐かしのゴナOS風書体で、黄赤ベタだった記憶)。そこだけが隈研吾(日本芸術院会員)タッチで、周囲を威圧してるような、恥をさらしてるような微妙な光景だ。

  本シリーズも既に買う価値ゼロ。中でも『テレビプロデューサーひそひそ日記』(北慎二・三五館シンシャ)は、愚劣極まった感が。かく連中が作ってる痴呆番組が、まともな人間からは見放されるはずと分かったのだけが収穫(悪評高いヨシムラ知事の電通集団、大阪のテレビ局が舞台)。秋田書店屋上の隈研吾物件。夕方には周囲に足場を組む、ヘルメット姿の男どもが3~4人。来週頭には焼けただれた威容さも、もう見られなくなってる可能性大。

3月27日…毎日のように職場他で会ってたのに、全然記憶に残らない人物は多い(多分相手側も)。互いに興味がなく、多くの面で実際は眼を閉ざしてた結果だろう。逆に電話で数度、あるいは1度会話しただけなのに、数十年も忘れられない人物も。前出のカゼ君のお母さんがそれ。1度ないし2度電話で会話したのみ。なのにその丁寧でいて卑屈さゼロの凛とした口調が、今でも甦る。当時はこんな立派なお母さんじゃ疲れるのではと懸念したが、あるいは内心嫉妬してたのかも。カゼ君ともどもお元気ならいいが。WOWOW。田村正和の映画をやってるのかと思ったら、『歌う六人の女』の竹野内豊だった。撮影だけはいいが。

  「シネマテークたかさき」で『ぼくが生きてる、ふたつの世界』。平日なのに40人以上の大入り。高崎映画祭の影響もあろうが、難病&障害者物は根強い人気が(いずれも大嫌い)。演出者も本来はこの畑が好きじゃないらしく、でんでんの狼藉や3流出版社場面に妙に力が入り、脱線気味。特に前半は家族構成が良く分からずかなりとまどう(脚本の欠陥)。両親役いずれもが若過ぎて、姉や兄貴にしか見えないし。初期園子温というか、より毒々しい映画向きの監督だと。烏丸せつこが出演してるらしいが、例によって役所が確認できない。

 今日午後の飯田橋ビル火災ニュース。最初、右翼ヤフーニュースの読売空撮版で知ったが、住所、ビル名等具体性ゼロ(要するにニュースになってない)。直後に女房が、「事務所近所の秋田書店よ! あ、向かいのホテルエドモントが…」。愛する「まさみ」との間には、秋田書店倉庫もあるから大丈夫だろう(事務所との間には目白通り)。ご無沙汰中の「まさみ」。見舞いを兼ねて久々に行かねば。にしても読売グループ。既にマスコミじゃない(官報ですらも)。官庁下請け業務&金に飽かしての企業買収で生き延びる、コジキハイエナ集団(アベと並ぶトランプやマスクの先駆的存在)。

3月26日…NHKBSの海外ニュース。昔からトップが英国BBCなのが深~い謎。職員平均年収約1800万の御用放送とは、最も無縁な姿勢のメディアだから。同体質の中国CCTV,東方衛視、香港TVB、その後にベトナム(VTV)と、官報系メディアゴールデンラインを組むのが筋だ(ロシアはなぜシカトされてる)。多分年収はNHKの半分以下だろうが、アルジャジーラは無論、タイ、シンガポールの局は意地を見せている。ヤフーニュースやNHK介して世間を眺めてると、「そうか。遠藤周作はコリアンだったか。腐れ韓国人野郎め!」とマジで考えちゃう、低能ネトウヨが益々育まれちゃうな。

 大黒字であろうJR東日本高崎支社(交通の要のインフラを国からタダでもらったのだ。どんな愚鈍でも儲けられる)。なのに高崎駅々ビル西口壁面の大時計は、半年近く故障中(調整中との言い訳の貼り紙ペタリ)。たかが時計の故障。新しくしたって高が知れてる。金持ちほど吝嗇なもの。だが公共交通機関が、商いの基本たる"時”をドブに捨てるような真似、いつまでも続けてんじゃない。高崎映画祭。やっと残り5日半。早くこいこい最終日。

 少年趣味、フケ専、デブ専、汚れ系…”男色者に捨てるトコなし”との逸話を聞いたのは、同性愛者である事を常々公言してた、『comicMate』や『ジャニー』の常連投稿者のカゼ君(非正規教員)。後にそれはかの世界の常識と知ったが(考えれば男女間とて同じ)、映画他のチラシ類にもそれはスッポリ。趣味外だから、時代遅れだからという浅い考えで処分しちまうと、後々深~い後悔を。最近身にしみたのが『ゴッドファーザー』人気。イーストウッド&マカロニ、ブルース・リー、タルコフスキーの人気くらいは承知してたが(ネットで小商いしてると自然に分かる)、あの3部作ファンが本邦にここまで多数存在するとは…。その域までは達してないが、大々々嫌いなインド映画が若い女性の支持を集めてるのも驚き。インド映画のチラシなど、見てるだけで胸焼けがするので、ほとんど焼却炉の灰に(昔のように投稿ハガキが無いからネ)。後悔先に立たず。千円札で焚火しちまった気分。

3月25日…谷川俊太郎の本に横顔が紹介されてたので、久々に『地上楽園の午後』(大岡信・花神社)を。巻頭詩「わが養生訓」はなかなかだが、大岡は荒川洋治と同じく日本芸術院会員だったし、陛下から文化勲章まで。「わが~」とは随分と矛盾。くれるものは拒否しないタイプか(裏で獲得工作する人も多いらしい)。一時は”カラスの鳴かない日はあっても、大岡信が載ってない雑誌が発売される日はない”とまで言われていた。福田和也が生前、作家の息子大岡玲(三島由紀夫賞&芥川賞受賞)を林真理子並に徹底罵倒。逆に読みたくなった(読まなかったが)。祖父の代から物書きを家業としてる一族。時代に対する臨機応変さは商いの基本だ。

 ドストエフスキーの『作家の日記』やゲルツェンの『過去と思索』等のロシア系作家に限らず、今読んで一番違和感を感じるのは、当時のインテリが外国を論じる際に、国家=国民が疑問の余地なき前提条件にされてる点。なぜか今の低能ハレンチネトウヨと同じ口調。トルコ人にもドイツ人にも色々なな人がいるはずだが、あっさり十把ひとからげ。かく姿勢が争いの起点になるのでは。思索を放棄すると楽なんだよ。それにしてもガザ5万人殺し(富岡市の人口)のナチスイスラエルは許し難い。ネタニヤフを糾弾してた人々も、イスラエル国籍であるだけで、今後は半永久的な復讐の対象に。犯罪的政策も多かったが、硝煙も冷めやらぬうちに天皇制日本帝国主義者と下級兵士を区別、後者を基本的に罪に問わなかった毛沢東はその点偉い。生きて帰国した兵士らが、自ら歴史的総括を行ってくれると内心期待したのか?(買い被りが過ぎたヨ)。

 「シネマテークたかさき」で『違う惑星の変な恋人』『愛に乱暴』。観客、各15人前後。前者、1度目より更に楽しく見物出来た。台詞も全部聴こえるし、撮影も安定し役者に穴もない。エピローグがくどいのだけが弱点。後者、場当たり的な脚本にまずあきれるが(意地悪な姑役の風吹ジュンが買ってくれた、巨大な魚2匹はその後どうした?)、そもそもどういう客層を狙ったのかが謎。儲けようと制作したんだろう? 誰を、そして何を客に見せたかったのか? 江口のりこのシャワーシーンは、しずかちゃんの百分の一の訴求力もない。亭主も子供にしか見えないし、訳の分からん凡作。

3月24日…中高年ハイキング集団で混雑する上信線で、『過去と思索(四)』(ゲルツェン・岩波文庫)。いつまでも(三)の入手を待ってては、読了分を忘れそうなので同巻を飛ばした。著者の相変わらずの俗物振りが楽しい。読み手の視線に近いので、隅々まで味わ える(天才ドストエフスキーの『作家の日記』全6巻など、半分はプーチン並の自惚れ愛国演説。しかしその間の小説風エピソードには、俄然泥酔させられるのだ)。凡人ゲルツェンにそういう閃きは皆無。当人はそう思ってなかっただろうが、”歩く『噂の眞相』”。著者の思惑とは別の次元で読み継がれて来た名著だと。それはそれで素晴らしい事だ。

 半官半民鉄道のくせに、上信電鉄は東京メトロに先んじて、無人駅を中心にゴミ箱を片っ端撤去。最近多い観光客も、きっと不便極まりないはずだ(甘楽富岡地方市民の面汚し)。沿線市町村も巨額の税金を注入してるのだ。反社会的&反道徳的銭ゲバ公共機関を強制指導する義務が。かつては戦闘的で全国に名を知られた上信電鉄労働組合も(極右雑誌『全貌』が、法政二高の次くらいに眼の敵に)、「ゴミ箱復活!」を要求項目に加えるべし。住民の支持を得て、またストライキが打てるようになるかも。

 泉房穂に各方面からタオルが投じられてるが、ひろゆきと共著を出した段階で既に予想された事態。付き合いにその人物の本性は出る。地味だが手堅い三里塚ものドキュメンタリーを撮ってた代島治彦監督が、『ゲバルトの杜』の際に佐藤優(池田大作の弟子)や、池上彰(NHKの弟子)を出演させたのも類似現象。ロクでもないお里をわざわざ大声で告知するな。町山智浩の周囲も劣悪な連中が多いが、案外汚染されないのには感心。山崎雅弘はちょっとアレだな(最新刊は買う気ゼロ)。類が友を呼ぶのではなく、類が友にかせるのだろう。うるしの木のように(意味不明)。

3月23日…イライライラ。さっさと終わってくれ高崎映画祭! 再見したいような代物は1本もない(訳の分からない部門別受賞駄作群を、「シネマテークたかさき」で連日上映。強いて上げれば『辰巳』くらいか)。仕方ないので今日は、「109シネマズ高崎」でドラえもんの最新作を見物予定。喰い物で言えば、定食屋のカツ丼かカレーライス並に安定したレベルのシリーズ。封切館級の入場料を強奪する、「神保町シアター」で観るより気分もいい(かなり冷え込むが…)。『comicMateL』(一水社)連載、「嫌われ者の記」第299回目に着手。あっという間の300回。今世紀に入ってからはほぼ隔月。軽く30年以上は続いてる(スタートは30代だった記憶が。同じ一水社の『comicアットーテキ』)。歴代担当編集者はまだ全員健在。長寿を呼ぶ連載か?(バ~カ!)

 スッカリ忘れてたが、『comicMateL』の出ない月に、ティーアイネットの某誌で「塩山業界無駄話」とかいうのを連載してた時期も(10数年前か?)。お世話になったのに掲載誌も出て来ないとは薄情な奴。題名はもちろん近松秋江のコラムからのパクリ。全集を買ったのは『近松秋江全集』(八木書店)が最後だと思うが、未読の巻も結構。無論、目的のコラム類は完読したが、さすがに歴小説類には手も触れてない。売れっこないし、捨てるしかないだろう。

 午後2時25分から「109シネマズ高崎」で、『ドラえもん/のび太の絵世界物語』。50人以上の大入り(爺さん、親、孫の3世代客も目立つ)。しかしながらシリーズとしては並の域。緩急不足。悪者との格闘場面は特に冗長(自然に寝た)。奥行きを出す思惑があったのか、時々ピンボケ場面も。しかし場面転換が早いため、本来の焦点目標が確認出来ない間に次の場面に。奇を狙わずに、地道さに徹すればいいのに。エンドロールにも部分的ボケを察知。あるいは俺の眼の衰え? 終了後も子供らは、「もう終わったの?」という顔をしてたように俺には。カツ丼の並。

3月22日…昨夕。「早稲田松竹」で『ぼくの小さな恋人たち』。慣れるまで時間を要するが、次第に味が(イカクンタッチのロリコン趣味映画)。高田馬場駅はJR東日本の中ではまとも。券売所もトイレも余裕があるし、ゴミ箱も比較的分かりやすい。乗降客がもっと少なけりゃいんだが。帰りに『一時停止』(谷川俊太郎・草思社文庫)読了。詩集同様にいい。小学生時代に学校での階級差に目覚める下りが特に。同時期、看護婦さんに侮蔑的態度を取ったとらしい著者に、母親が激怒するのも感動的(それを率直に振り返る態度も)。詩人、永瀬清子への追悼文が強烈。”…まど・みちおと永瀬清子を英訳した美智子皇后は、詩に関しては趣味がいい。美智子皇后に会いに行ったときの永瀬さんは嬉しそうだった。世界政府運動のことも話したのだろうか。まどさんの英訳は出版されたが、永瀬さんの英訳はまだ出版された様子がない”(255P)。

 素晴らしい上記書だが、一か所だけ気に入らない点が。”宇宙船地球号”なる恥語が(105P)。あんだけ言葉を大切にする人なのに。その部分だけ30センチくらい陥没して見えた。昨夜は高田馬場駅頭で自治労が、高崎駅西口で高崎合同労組が街宣活動を。ウェットティッシュとビラをそれぞれ頂く。おもらい君じゃなく、おもらい爺さん。

 笹沢左保御大を久々に。『その朝お前は何を見たか』(角川文庫)。無論、文句なく面白い。前橋出身の悪女が登場。前橋市内大手町の、廃業寸前の実家のオンボロ医院も(右手で威容を誇ってるはずの、前橋刑務所にはなぜか触れてない)。学生時代に知り合いにも1人。前橋出身の女性は強烈な個性の保持者が確かに多い。高崎、富岡、下仁田町方面は割と道徳的(男も)。地域的偏見だろうが。

3月21日…昨日の『東京新聞』2面にまたもや田中優子サマの御真影ではなく、巨大なNHK出版(職員平均年収1800万)の広告。自称公共放送(他称捏造御用放送)に、こういうハレンチ行為は許すべきではない。同版元は創価学会での聖教新聞社や第三文明社の役割。要するに広告での批判封じ(同局攻撃しかねない、サンピン文化人の愚書も時々出版)。公共放送の出版権ははく奪すべきだ。同様に新聞屋のテレビ局株所持も。言論の多様性を、マスコミ自体が踏みにじってる大日本帝国。トランプの登場で先行きは楽観できないが、米国ではそうなってるし、映画産業の映画館経営も禁止だ。ただ『東京新聞』も、広告出稿してもらってないのに、警察、検察、司法批判は皆無に近い(ヘッピリ腰でたまにしても特権的匿名扱い)。もっとも記者クラブ制度は、365日税金での広告出稿行為だが。10万の商品券など可愛いもの。

 昨日から月末まで高崎映画祭。「シネマテークたかさき」も上映済み愚作群の再上映がメインに。地獄の10日間。映画祭とかベスト10とか、まったく興味がない。興行的理由以外にこの種の行事に存在価値が? 映画好きとお祭り好きは重複しないと思う。だが同館誕生の出発点は高崎映画祭。町おこしの打ち上げ花火に終わりがちな他地域に比べて、映画館を誕生させた高崎映画祭は偉いのかも。それでも人混みには接近する気になれない。

 300円前後の雑誌類しか買わない”ドブ客視線”ではあるが、「古書会館」の即売会も一時より良くなったのでは?(高円寺や五反田には通っても、「古書会館」は無視する知人が多かった)20冊以上になったので送ってもらう事に。見かけない伝票。佐川急便だった(郵パックやヤマトが一般的)。神保町は、春の古本祭りの影響もあってかかなりの人出。出店者が並ぶ靖国通りを避け、裏道経由で飯田橋まで。古ツアの業務用メール末尾に、「今日は盛林堂さんの所におりますので、是非顔を出して下さい!」分かってりゃ寄ったよ。「古書会館」のトイレでは、元右文書院の青ちゃんとも数年振りで。小便器横で立ち話。

3月20日…チャーシューとビフテキ。韓国&中国映画における役者さんの化粧の厚さのイメージ。分野を問わずに前者は動きがあるから(海外商戦で鍛えられてると推測)、比較的簡単に慣れさせられる。後者は動き自体がスローな歌舞伎調(京劇調?)。見栄を張りながらの動作には、当方の顔面さえカチカチにこわばりそう(ドラマにもなかなか入れない)。「このテンポについてこられないなら見なくていいヨ」との、中華思想ないし大国意識も感じられ、ソフト面で中国が覇権を握るのには長い時間を要しそう(白くも黒くもネズミを捕る猫こそが肝心。そういう言い方が文化革命時代にはあったが)。インド映画のそれがお好み焼きだとは言わないが(思うが)、邦画はオールすっぴんとしか。自然さを狙った訳ではなく、ビンボで化粧品も買えないムード。

 奴が手を触れると映画がタコ焼きと化すとまで言われてる天才的プロデューサー、奥山和由が監督したらしい『綺麗な、悪』をまず見物。続いて『ノー・アザー・ランド』の予定だった。しかし花粉症か鼻風邪かは不明だが、くしゃみと鼻水がしつこく。今日の「シネマテークたかさき」行きは断念。特に前者は予告編だけで期待が大々膨張。いかなる形で爆発するかが、自分でも楽しみだったのに。

3月19日…昨日の読書は『イラスト・ルポの時代/1967~71年、世界の街と若者文化発見』(小林泰彦・ヤマケイ文庫)。今まで未読だったのが不思議。イラストが余り趣味ではなかったせいか(線が飛んでる絵は苦手)。90歳。お兄さんの小林信彦と言い、長寿の家系なのだな。東京大空襲と並ぶ残虐さ。同じ3月。ナチスイスラエルの更なるガザ住民大量殺戮。ロシアのウクライナ、米国のイエメン。ドイツ、日本、イタリアより数倍の規模の枢軸国陣営完成。これに中国やインドが加わったら(知腕に北朝鮮やベトナムも)、21世紀のローマ帝国。キューブリックの『スパルタカス』は他人事じゃない。

 各スポーツ新聞、その親会社の一般新聞も(職員平均年収1800万の公共御用捏造放送NHKも)、大谷翔平には悠仁君へと同じように、”さま”を付けたくてうずうずしてる感じ。トランプ、プーチン、習近平他の独裁者に、今後這いつくばるための予行演習で。スシローの一部正社員真っ青な、世界中のマスコミのスト破りを、横並びで平然と実行しそうな日の丸記者クラブマスコミ。『東京新聞』。今日も悠仁君の写真が大きく。ただ同紙に限れば、田中優子の登場面積に比べれば、各皇族も4畳半くらいか(優子サマの同紙支配スペースは3LDK )。クリントン夫婦の営業リベラリスト振りは、トランプ政権誕生の要因の一つだと思うが、優子サマや社民党の福島党首には同じ香りを。れいわの議員には男女を問わずにそれが無い。

   いしだあゆみも梅宮辰夫や松方弘樹と同じか。元ファンも介護2とか3でヨヨイのヨイ。訃報を契機に関連商品を購入しようとの意欲も、”起きる”はずがない(梅宮のパチンコ屋の「君が代」こと名曲「シンボルロック」も、ヨコハマの街の灯りも歴史の彼方)。芸能雑誌や歌本もほこりをかぶり続け、結局は燃えるゴミの日にポイ! 文化人はさらに厳しく、在庫一掃パワーを示したのは西村賢太オンリー。坪内祐三も福田和也も、震度1くらいだった。かくして末端の古本屋もどきさえも、有名人の訃報に無関心に。チ~ン。

3月18日…カツ丼やカレーライスにめったにまずい物がないように、潜水艦映画にもスカは少ない。WOWOW放映の『潜水艦コマンダンテ/誇り高き決断』は、或る意味貴重な例外作。脚本家や演出家が、潜水艦を舞台にした演劇風人間ドラマに執着。画面の動きは止まったまま、むさい野郎どもが深刻な顔でディスカッション。とても海中で狙ったり狙われたりしてる、鉄の塊とは思えない。早く沈没しろと念じてる間に終了。エンドロールに流れる曲選択は悪くなかった(例によって曲名が出て来ない)。

 10日ほど前。混雑する午後8時前後の地下鉄銀座線内。20代くらいの男1人、女2人。かなり酔ってる様子。1人の女性が入口付近で座り込む。見かねた脇の優先席に座ってた、中年欧米系女性が席を譲る(隣も追随)。少し遠慮するポーズ後、女性2名はシートにドッカリ。両名共に元気でスマホを取り出して大はしゃぎ。それぞれそれなりの美人で。お嬢さんぽささえほのかに。お婆さんトリオが数駅後に乗車、コンビの前に立つ。席を譲るどころか、眼中にない様子で馬鹿話に没頭。最初の中年外人女性が、既に降車してる事のみを祈った。

 「早稲田松竹」でのジャン・ユスターシュ監督特集。『アリックスの写真』『ナンバー・ゼロ』。短編の前者はともかく、後者は中盤かなり熟睡。ただ30名前後の客に途中退館者は見当たらず、ファンも少数だが多い模様(?)。字幕は寺尾次郎。この人は気に入った作品しか手掛けないイメージが。映画はアレだったが、ロビーで垂れてないお尻の邦人美女を、近距離で拝めたので後悔なし(また冥土みやげがひとつ)。

3月17日…『カヴァフィス詩集』(池澤夏樹訳・岩波文庫)。向いてなかったようだ。でも冠婚葬祭の間の暇つぶしには。通勤電車内を主に、ながら読書がほとんど。自室でジックリ読書タイムが消滅状態。今日の午後、久々に挑戦してみるか。『漫画快楽園』は、群馬県出身(確か榛名方面)の小板橋社長の新和出版発行でした(ワニマガの『comic快楽天』ではない)。

 今日は大した事なかったが、昨日の『東京新聞』は充実。まず最終面。”『東京新聞』の象徴”とも言うべき、田中優子センセイの御真影が2葉も! 有り難過ぎるにも程がある(しかも天然色)。優子マニアは嬉し涙が止まりません!!(大嘘)。書籍広告がまた素晴らしい。2面の第三文明社。ガンジー、キング、ショーコー、イケダで知られる、池田大作先生の4冊の小説が新装復刊されたと。『アレクサンドロスの決断』『革命の若き空』『ヒロシマへの旅』『フィールドにそよぐ風』。書名を朗読するだけで、心が洗われ明日への希望がモリモリ。さすがはアベ、スガを筆頭に極右カルト政権の拝む添え木と言われた、公明党中興の祖だ。左隣は日共系色濃厚な亜紀書房の広告。『80歳、不良老人です』(太田和彦)。チョイ悪だとか、不良を自称するいい大人の神経が理解不能。”不良老人”どころか、その精神年齢はこれ見よがし気に煙草を吹かす、ウンコ座りの”不良中学生”レベル。周囲に、その薄汚れたケツを蹴飛ばしてくれる親切な友人はいないのか。

3月16日…昨夜WOWOW放送の『1917/命をかけた伝令』(’19米)はカメラワークが素晴らしく、つい3時近くまで。2度目なのは観始めるなりに分かったが、初見がどこでだったか思い出せずにイライラ。配役が地味目なので「109シネマズ高崎」とは思えないし、都内の名画座系だった記憶もない。やっぱり「シネマテークたかさき」? ただあそこの割には火薬がふんだん過ぎるような…。あ、初見もWOWOWだった可能性が。たった6年前なのに老いぼれには考古学の域。

  14日。御茶ノ水駅明大側出口で日本共産党。飯田橋駅東口ではスポーツジム。高崎駅東口で社民党(張り切りおばさんは福島党首だったらしい)。いずれもビラまきを。俺は何のビラでも積極的に必ずいただく(右翼や邪教の類いも)。客観的に見れば彼らは、言論、表現の自由の戦闘的実践者なのだ(金のためだとしても)。羞恥心や小心で結局実行出来ない俺より立派な人々。受け取ってもらえれば、きっと下らないブログにコメントをもらうより、はるかに気分がいいだろうし。無論、カバンに入れたまま読まないままゴミ箱入りの場合も。しかしそういう問題ではないのだ。

 近親の不幸があり納棺の儀式他に。深刻な職業的表情で、もったいぶって説明する女性が2人。アストラの奥山晶子さんを思わず(彼女のかつての職業で、中公新書ラクレ『「終活」バイブル』の著者)。もうアストラとも縁が切れた?(想像)。同社付近には長い間、近所なのに行ってない(靖国通りの向こう側)。昔は大月書店や冬樹社が周囲に。社名はド忘れしたが某エロ本屋があり、良くバイト原稿を届けに。『漫画快楽園』だっけか。『マッドマックス2』について書いた記憶があるから、44年も前か。

3月15日…昨夕。「シネマテークたかさき」で『オーガスト・マイ・ヘヴン』『デリカテッセン』を続けて。観客4人、8人。前者。配役英語字幕邦画はクズばかりとの説を鉄壁化する愚作。なのに入場料金1500円均一と300円も高い。40分の尺と、こ…この内容で。恐るべき傲慢さ! カッコつけてるが、中身は場末の中華料理屋、スケボー、焚火…ビンボ邦画(想像力&予算)のおなじみの景色ズラズラ。『ホイコーロ定食』の題名こそがふさわしい。後者、公開時に観た時よりは楽しめた。出来としてはチグハグだが、才能を感じさせる。『ホイコーロ定食』、いや『オーガスト~』にそれは皆無。3人の主要キャストが、懐かしの村上淳タッチの臭~い朗読演技をするのにも閉口。90分あったら100%途中退館してたろう。

 ちょっとずつ読んでた、『ヨーロッパの帝国主義/生態学的見地から歴史を見る』(A・W・クロスビー・ちくま学芸文庫)がもう少し。欧米帝国主義者の植民地化への手法を、武器や悪知恵等ではなく、雑草、動物、疫病(感染症)他から検証する出色作。描写もシニカルでユーモアたっぷり(殺伐感を減じる効果あり)。中でも天然痘の死亡率は半端じゃなく、言葉を失う次元(民族疫病浄化)。ナチスドイツ、ジェノサイドイスラエル、それを上回った天然痘。

 東西線飯田橋駅の自動券売機は新札が使えない(少なくとも、我が事務所近くの入口では)。専大付近の「うちそば」は小さなチェーン店で仕方ないが(従業員が旧札に交換)、東京メトロがそれでいいのか? 国と自治体が全株を保有してる公共企業体なのに、乗客は銭を落として通過する、ドブネズミの群れくらいにしか考えてない。でなけりゃ水飲み場はおろか、ゴミ箱を廃止するなんて激ハレンチな真似は絶対に出来ない。先週か。地下鉄銀座線の車掌が、ゴミを持ち帰れとの厚顔居直り車内放送。木に登った腐れ豚は根元を蹴飛ばしてやるべし。乗客の血を吸う肥えたダニのくせに、いつまでもナチスイスラエル並に永遠の被害者面してんじゃねえよ(鬼畜オウムに同情したくなる時さえ)。

3月14日…昨日は病院の定期診断帰りに、隈研吾腐敗建築とは天と地の、シャープな「高崎音楽センター」と道路を隔てた公園で(金持ちの高崎市営と思われるが、ゴミ箱は一つも無いし、ベンチの一部は新宿区並に排除スタイル化。潤いゼロの殺伐公園)、『ウスバカ談義』(梅崎春生・ちくま文庫)読了。解説者(荻原魚雷)は気に入らないが、有無を言わせないとぼけた味は独壇場。「room’s」でハンバーグ定食後(1250円)、「高崎電気館」へ。

 その「高崎電気館」。ロビーに『キネマ旬報』最新号が昔から常備。時間があると星数映画評と興行対談を斜め読みを。前者。北川れい子婆さんはホントにボケ腐った。上野昂志ともどもとっとと引退を(婆さんは厚い本も出たし。俺も買ったがすぐに売った)。高崎俊夫は並の下。後者。連載が終わっちゃうと。シナリオライター志望者やサンピン小説家が大いに参考(ネタ)にした、邦洋画の粗筋紹介ページ欄廃止に並ぶ愚挙。入江悠監督の『室町無頼』は、6億の興行収入しかなかったと。本来は20億は欲しい製作費がかかってると参加者。なるほど。予想通り同監督は受難を迎えそうだ。そういうどうでもいい事が分かる、実に楽しいページだったのに。

 今日の「古書会館」では結構変えた(12冊)。「盛林堂書房」の小野店長の後ろ姿も見かけたが、忙しそうなので声も掛けず。

3月13日…マスクは社会保障の民営加を狙ってると米国民主党議員(例によって町山智浩通信)。サントリーの国民皆保険破壊テロ策動と同じ。狂った金持ちは荒野ではなく、どこでも主権者の墓場造りを目指す。トランプ政権のカロリン報道官。ルッキズム的見地からすると、『DICK』(金髪白人娘崇拝エログラフ誌)風見地も含めて数段上だが、ドタマの中身は三浦瑠璃の手強いライバル。トラの字記者会見の際に後方に居並ぶ連中は、同様にほんこん級。維新や国民民主党が自公政権に加わると日本もこうなり、杉田水脈が官房長官に就任。ヤラセ記者会見を仕切る可能性もゼロではないと言うか、かなりの高確率。

 「高崎電気館」で『カッティ/刃物と水道管』。地獄…いや天国のような退屈さ。6割方熟睡。観客9名。驚くべき事に男性客は俺だけ。姉チャンばかり(年齢美醜を横断)。ジャニーズ系男子に興味が無い、ブロンソン&千葉真一的ワイルド志向女性も少なくないと言う事か。爺様の妄想かな。

3月12日…昨夕は渋谷に出る前に「東京堂書店」へ。地味だが丁寧な編集で知られる、ヤマケイ文庫の特集を一角で。数冊買ったらレジで縦長のメモ帳をもらった。横長でない点が同版元らしい(扉絵は、山のてっぺんに1人の登山者が立ってる構図)。2階で買ったコスミックの10枚組みDVD、『名優が演じる密謀の世界』を観るのが楽しみ(ラング、シーゲル、アルドリッチ他収録)。ガザへの水供給シャットアウト10日目。ナチスイスラエルの鬼畜振りが更にエスカレート。オイスターの鬼畜漫画なんて、連中の所業に比べれば道徳的ですらある。

 神保町に出掛けても、昨今は全然知人に会わない。死んじゃったり、動けなくなってる奴も多いのか。俺も週に何度か出勤すると、グッタリだしな(風呂で疲れがモロに出る)。ただ徘徊しなくなると更に体力が落ちかねない。高崎だと疲労感も東京の半分程度。こうして老人の行動範囲は狭まるのだな。

 10日付けの『日刊ゲンダイ』はひどかった。まず「永田町番外地」。戸田市議、河合ゆうすけがペンネームで書いてるのかと。存在しない蕨、川口のクルド人問題を前提に、特高の血が今も連綿と流れる入管に、尻尾フリフリの赤面提灯記事。しかも”匿名記者X”と記して姑息な責任逃れ。河合ゆうすけのバイト原稿じゃないとすると、廃刊で転職して来た元『夕刊フジ』の自称記者か? 最近買ってた元木昌彦も同じ号で垢だらけの馬脚を。”秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った悠仁さんの成年会見”だっと。いくら”さま”じゃなく”さん”呼ばわりしても、ここまで媚びへつらうとは浅ましさの極致。元革マル派で今は皇室の竹刀片手の藩屛、内田樹もフルチンで逃げ出しそう(絓秀実情報)。松岡正剛もZだったと。体臭に共通するものが確かに。

3月11日…「シネマテークたかさき」での韓国映画上映本数が減った。一方で東口の「109シネマズ高崎」(8月閉館予定)が、頻繁に掛けてる訳ではない。WOWOWでの放送本数は激増したが、自宅じゃ仕事が邪魔してながら見物がせいぜい。やはり「高崎電気館」に期待。インド映画や爆音映画特集は回数を減らして(後者は廃止でも結構)、是非”TAKASAKI韓国映画祭”を。それとも山本一太ヘイト知事並の”男杉田水脈”が市幹部に居て、上映妨害でも?(塩山耕助の推理)。

 現役総理が裏金ホラフキ差別主義者、杉田水脈と固い握手をした自民党大会。芳野友子連合会長も参加してたと。当日駆け付けた人々は幸せだ。めったに見物できない光景、つまりプーチンとトランプの糞まみれで腐乱したケツの穴を、並列鑑賞するに等しい歴史的僥倖に恵まれたのだから。例外なく参加者は思ったろう。「本当に日本人で良かった!」。

 「シネマヴェーラ渋谷」で『ショックプルーフ』。コスミックのDVDで初めて観た際にも思ったが、保護観察官が仮釈放中の金髪美女にチョッカイを出すという設定が(優越的地位の行使)、終始後味の悪さを残す。80分だしテンポもいんだが…。日頃入りのいいココとしては珍しく20人前後(「109シネマズ高崎」なら大入りの数字)。

3月10日…『東京新聞』外報面は昔から問題。昨日はトランプがロシアにも厳しい姿勢をという電通共同通信電を割と大きめに。そんな情報どこも伝えてない(事実でもポーズなので取り上げる必要なし)。情報提供を米国から断たれたウクライナ軍が、ロシア軍に包囲されてるのは事実らしいが。”町山智浩米国通信”をタダで読んでるので、騙されずに済んでいる。浅野健一はプーチンだけでゼレンスキーを批判しないと、記者クラブマスコミとついでに『創』編集長も攻撃。後者はされて当然だが、前者は左翼業界ではなかなか言えないな。そこへの書き込みの奴が、”秋篠宮さま”と呼称してて苦笑(フェイスブック)。プーチン&ゼレンスキーを平等に批判してちゃ、浅野が大嫌いな(俺もだが)大手マスコミの両論併記になりかねない。批判がプーチンに偏るのは仕方ないと言うか、当然だろうな。カンボジアでの大虐殺中、田英夫はクメールルージュに理解を示して墓穴を掘ったと記憶。

 吉本隆明や柄谷行人と異なり、分かりやすくてためになる『コミンテルン/国際共産主義運動とは何だったのか』(佐々木太郎・中公新書)。中盤に入っても名調子だが、雑用のせいで集中して読んでられない。71歳にもなって何でこんなに働く必要が? ブラブラしてても餓死する訳じゃないのに。出来の悪い子供のためにとかいうドアホな邪心が、どこかにあるのかも。

 風呂場で今年のゲジゲジ第1号を発見。備え付けの木槌で無意識に潰してたが、深い罪悪感で胸が一杯に。ゲジゲジは多少驚かせはしたが、何一つ悪事を働いた訳ではない。木槌のつゆと化すべきなのは、杉田水脈、芳野友子、畝本直美他だったのだ(ついでに玉木、石破、小川とか)。連中の腐った体液で木槌はたちまち芯まで腐敗、悪臭を発してたちまち崩れ去るだろうが。

3月9日…昨夕は久々に「シネマヴェーラ渋谷」で『折れた銃剣』。サミュエル・フラー特集初日。70人前後の大入り。朝鮮戦争ものだが、四畳半クラスのコンパクトな一作で肩が凝らない。コスミックの10枚組みDVDで観た記憶。雨の中、同館前の駐車場に若い連中の列が幾重にも(安藤昇特集の際に、その筋の方々の高級車で溢れた場所)。理由は不明だが、爺さんには無関係らしいので通過。工事中の東急百貨店に隣接する、BUNKAMURA ビル壁面には巨大なモニュメントが2つ。俺には鶴の交尾のように見えた。ストリート芸術家のスプレー製ではなさそう。設置の手間暇だけで大変だろう。高崎より景色の変化が早い。

 高碕駅西口「高島屋」地下食品売り場は、閉店7時前の割引タイムに昔から大いに世話に(明るい時間帯にはまず行かない)。裏手から入ると「明治屋」コーナーに突き当たる。その入口右側の4人掛けくらいのベンチが、いつの間にか撤去されていた。買い物前後に休むのに大いに便利だったのに。愚行で売り上げが増える訳ではない。確かなのは、身障者、年寄り、女子供は階段にでも座るしかなくなった事。店長や幹部の腐った人間性が露呈。近所の方、見物に訪れては? バラの蕾の弱者いじめ大好きデパート「高島屋」。

 金持ちは企業、個人を問わずにいずれもドドドケチ。「高島屋」近所の「イオン」が、イートンコーナーを大幅に縮小、ソファも撤去した”事案”については昔書いた(主権者が違法行為に及ぶと”事件”。官憲が同じ悪事を犯すと、”事案”でなぜか匿名報道)。俺の場合、周囲は貧乏人揃いなので誰もが優しい。助け合いは貧者の知恵。その点周囲で唯一の金持ち、つん堂君には一貫性が。某日事務所を訪れた当人、カンビールを数本持参。当日は休肝日だったので遠慮。すると彼はそのカンビールを全部持ち帰った。翌日、俺が飲む可能性には考えが及ばなかった模様。金持ちは1円でも無駄金は使わない。金払いはいい。周囲とケンカする悪弊があるが。見えっ張りで退屈な貧乏人より、正直なトコ観察に値する。

3月8日…「このマスクをご使用ください」「あ、すまねえのう。ウチにゃあマスクなんかいっぺえあるんだけど…」先日の歯医者事務員と、職工風オッサン患者の会話。オッサンの弁は究極の”余計な一言”だろう(無意識だろうが、照れ隠しを装って事務員の親切を愚弄してる面が)。「いつもきれいに掃除してもらってすいませんねえ。気持ち良く使わせてもらってます。ホントに…」「いえこちらこそ。ご利用ありがとうございます」。一昨日の高崎駅西口「イオン」、1階トイレでの会話。発言者は退職公務員を思わせる、外見は枯れた爺さん。トイレットペーパーを用意しながら応じたのは、おばさんが多いのに珍しく美貌の新妻タッチ。歯医者での会話に比べ心温まる光景のようだが、老人の視線、会話のくどさ(何度も同じ言葉を反復)、場違いな美熟女、トイレという場所を鑑みると、谷崎潤一郎ワールドだったのかも(オメーの性根で判断するな!)。

 高崎線上りで『やなせたかしの生涯/アンパンマンとぼく』(梯久美子・文春文庫)読了。俺の世代はやなせとは節々で誰もが遭遇。子供の頃、NHK(職員平均年収1800万)に談志と一緒に出演。漫画家らしいが、既に手塚治虫や横山光輝に親しんでた世代には、小島功とか清水崑とイメージが重なる化石人に見えた。再会したのは30過ぎ。まだ出てた小川徹版『映画芸術』に刺激され、古本屋で同誌60年代分を漁ってると、やなせが相変わらず古臭い絵でずれた映画エッセイを。「仕事選ばない人なんだな」無論、全然読まなかった。3度目は80年代後半。長女と大宮の映画館にアニメ版『アンパンマン』を(娘の映画デビュー)。ドキンちゃんには大いに魅かれたが、娘らは次第にドラえもんやジブリにシフト、以降縁は切れた。

 著者は周囲の人物で利害関係者だった期間も。当然マイナス面の記述は皆無。普通それだと退屈至極化は避けられないが、3分の2位までは楽しめた。ただ大成功後まで読者を楽しませるほどの文才は、正直著者にはない。陛下からの勲章や自分の博物館(生前開館)に喜色満面な人間を、魅力的人物に描くのはドストエフスキーとて不可能だろうが(ざとらしいフォロー)。実はやなせたかしや中沢啓治の絵は、1度としていいと思った試しがない(辰巳ヨシヒロ同様にホントは大嫌い。物語は別だが…)。帰りは『コミンテルン/国際共産主義運動とは何だったのか』(佐々木太郎・中公新書)に。ローザ・ルクセンブルクのコミンテルン批判は、日本共産党の民主集中制への批判とほぼ重複。その他、イラン他のイスラム圏の共産主義運動の実態は、無知だったので興味深い。中公新書のヒット率は、文春新書の10倍くらいか。

3月7日…特権的極右婆さん、曽野綾子も日本芸術院会員だったのだな。黒井千次、高橋睦郎、荒川洋治、隈研吾…確かに年金250万は魅力だろうが、馬鹿と同じ汲み取り便所に軟禁されるのを拒否する”文化人”が、もっと増えていい気も。風呂場に一晩閉じ込められた蓮實重彦は(PR誌『ちくま』参照)、会員じゃないと。あんな小物どもと一緒にされたくないとの傲慢な理由かもしれないが、それでも立派だ。

 「シネマテークたかさき」で午前10時30分からの『ブラザー』(’23マレーシア他)。賢兄愚弟の設定(兄貴は口がきけない)、撮影、役者(特に女優)もいいのに、脚本が救い難い。救急車を呼ぶ場面で、救急隊員と電話した人間の会話を延々と描写するようなマヌケ振り。シナリオ学校での添削見本には最適。観客8名。デパート「スズラン」左横の、「room’s」でハヤシライス&オニオンスープ+コーヒー後(満足の950円)、「高崎電気館」で13時35分開始の『ビギル/勝利のホイッスル』。『少林サッカー』の偉大さを反芻するしかない、恐怖の2時間57分。観客12~13名。インド人の映画趣味は日本人並、あるいは以下なのではと改めて。”インド映画特集2025/春が来た!ヴィジャイさんまつり”は、今日初日で10日間。大スターらしいヴィジャイさん、俺には”踊る下着泥棒”にしか見えない。

 紋次郎シリーズで長い楊枝が大ヒットしたせいか、笹沢左保御大は主人公にとんでもない小道具を持たせるのが好き。『いつになく過去に涙を』(’81徳間文庫)では、”虚無的土方”が終始文鳥を身辺に舞わせている。物ならともかく生き物じゃ、ビンボな映画&テレビ界は費用に怖気づいて原作化を回避したろうと(楊枝は手ごろだった)。「まあ、好きなようにするさ」が常套句の主人公の投げやりな姿勢が魅力の同書、御大本は初版が圧倒的に多いのに3刷。文鳥ではなく蝙蝠か何かのはく製なら、当然映像化されて原作本も10刷くらいは行ってた可能性が。

3月6日…前科(マエ)持ちや現役犯罪者じゃないと所属出来ないらしく、党本部が刑務所内にあるとまで言われてる、自公裏金差別政治の心強い味方、日本維新の会。このゴロツキ集団への批判活動では他の追随を許さない狙撃手、適菜収。女房に何度も投げ銭に協力をと言ってるが、相変わらず「途中で分からなくなって寄付出来ないヨ」。無論、俺はネット決済なんか夢のまた夢だが、女房はAmazon他で普通に買い物を。アホ(バンジュン口調で「母ちゃん勘弁な!」)にも出来るように改めた方がいいんじゃ? ケチな女房がトボケて小金を惜しんでる可能性もあるが。

 午前中「シネマテークたかさき」で『いもうとの時間』(監督/鎌田麗香)。ニッポン根腐れ警察検察司法犯罪告発映画は、『拳と祈りー袴田巌の生涯ー』なる時流便乗カップ麺映画の後遺症で、イマイチ気が進まなかった。しかし東海テレビ製作と知り必ず観ねばと(同館今週上映の10本完全踏破)。観客8名。満足。既に着手してるであろう、関西生コン冤罪告発ドキュメンタリーでは、エンドロールには裁判官に加えて、警察、検察担当者の実名や写真も必ずね(犯罪者の守護神、畝本直美検事総長もな)。

 午後。東口の「109シネマズ高崎」に移動、『名もなき者』。シャラメ映画に初めて満足。ディランの俗物性に眼を閉じなかったのが成功の主要因かと。本畑の映画は主役成功後に失速するのが常だが、お陰で無事に最後まで。儲け役という言葉の見本のようなジョニー・キャッシュ役(芸名忘れた)。観客4名。爺さん3人、婆さん1人。スクリーン1は200名前後収容なのに、全員が後方右手に集まってたのが笑えた。幼いころから映画体験持ってた、最後の世代なのだろう(見やすい位置)。膝掛けを持参。「109シネマズ八甲田山」化は回避。

3月5日…木下惠介、今村昌平、深作欣二(『仁義なき戦い』だけは別格)、エイゼンシュテイン、アンジェイ・ワイダ、テリー・ギリアム、田中絹代、吉永小百合、岩下志麻、石原裕次郎、勝新太郎、鶴田浩二…。書籍を含む各種映画グッズの、売れ行き不振メンバーは今年も不動。映画評論家だと小川徹(最高!…なのに)、斎藤正治、佐藤忠男。本分野でのトランプ化、いやアベ化(社会派的思考全面放棄傾向)は早かった。一方で思う。内閣人事局設立&北方領土持参金付きロシア献上に見られるように、国際的売国奴としてアベシンは、トランプよりはるかに”偉大なる先駆者”。後世の歴史家(女性の国際”ほんこん”政治学者じゃないヨ)は、侮蔑を込めて”高く評価”するだろう。とにかく歴史に名を残すのは間違いない。

 『過去と思索』(ゲルツェン・岩波文庫)。高崎駅の「くまざわ書店」で(六)を見かけた。いつまでも順番通りに(三)を物色してては、早晩くたばっちまいそう。映画での中抜き撮影を見倣い、伝記も順不同でやっつけるか? 滞りなく順番に各巻を配本出来ないような版元は、最初から手を付けるんじゃねえよ。

 暴れるのは鮫でも虎でもいんだけど、なぜ中国の特撮映画はあそこまで退屈なのか? WOWOWが出来損ない専門に買い叩いてるとも思えないし…。耐えられなさが、マーベル作品群と共通した香りなのも謎。横暴な大国の平凡さは似かよるのか。主語が中国が国家、米国が人類を掲げる傾向差はあるが。今後は国家で一元化しそう。更にインド製脂身ミュージカルが加わると、失神、いや失禁必至か。モンタージュの家元、エイゼンシュテインを生んだロシアが、邦画並の存在感しか持たないのも不思議だ。

3月4日…観る度に予算が削減され、その安っぽさが懐かしの松竹系ピンク、東活作品群さえ連想させる昨今の角川ホラー(特撮も特殊メイクもほぼ皆無)。昨夜の「シネマテークたかさき」での『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』(原案・監督・編集・近藤亮太)にもかなりの覚悟で対峙したが、全然意味不明。制作者側は分かった事にして勝手に進行。脚本家(金子鈴幸)も理解してないと思う。観客10名。群馬出身ではあるが、清水崇プロデューサーは山本一太”日本一の朝鮮人差別知事”同様に、もはや信用出来ない。観客10名。本館の上映作品、全体の3割前後は観てる気がするが、今週は上映中の10本のうち9本までを。”暇な老人”じゃないのだが。

 悠仁君は記者会見で”象徴天皇は「国民に寄り添う姿」”述べたらしい(『東京新聞』)。俺は王族には寄り添って欲しくない(精神的にも物理的にも)。勝手に自分の好きな道を行く。そう考えてる人は結構居ると思う。同紙外報面アカデミー賞記事。”受賞スピーチ対立終結求める”。『ノー・アザー・ランド』の監督コンビは、”対立終結”なんて抽象的な寝言は並べてない。イスラエルは虐殺を止めろと明確に言い切っている。勝手に捏造、電通共同通信&同紙紙面構成者。

  『八木重吉詩集』(岩波文庫)読了。ちくま文庫版を読んだ際にも思ったが、身近に居ても友達にはなれそうにないタイプ。神様を信じてる人は、どの宗派であって人格や口調がいくら温厚でも、どこか押しつけがましさを。同じくキリスト教徒だった、編プロ遠山企画の遠山孝社もだった。政治的には日本共産党支持者。一方で株や相場が趣味(無論ドブ客故に損する一方)。エロ漫画誌編集総指揮の間には、東北あたりの教会にまで乞われて説教に巡礼。重吉より重層的性格で、日大病院で亡くなってからは好きになった。

3月3日…トランプの電通みたいな昨日の『東京新聞』。”「無礼だ」トランプ氏、語気強め/首脳会談決裂”の大見出し。記事構成者も担当の浅井俊典記者も完全にカツアゲゴロツキヤクザ、トランプの視線。日本の腰抜け御用記者の得意技、”両論併記”にもなってない。中国台湾併合強硬の際に沖縄が包囲されても、「皇居と富士のすそ野の再開発を、全面的に系列不動産に無料でゆだねない限り、米軍は一切行動しないヨ」とマジで恫喝しそう。同紙やNHKはそのまま伝えるに違いない。”「万歳!」友邦米国との契り更に深まる。皇居と富士山にたなびく堂々たる日米両国旗!/首脳会談大成功!”。満州国もだったが、かいらい国家にも一応国旗はある。

 『聖なるイチジクの種』。最初はフェミニズムを加味した、良質なポリティカルミステリーの佳作かなと。と…ところが…。167分と尺は長過ぎるが、館内は終始緊張感で一杯。それだけ観客を魅了してたのだ(ダレダレの『映画を愛する君へ』とは天と地。題名も糞だが物欲しげなガキを用いたチラシにはマジにゲロシャワー)。ユーモラスな場面があれば更に深度は深まったろう。終了後に大島渚のデビュー作、『愛と希望の街』をふと。猟銃と拳銃の違いはあるが、妥協を排した世界観が似てるのだろう(男対女。資本家対労働者の違いはあれど)。

 上りで『海賊船幽霊丸』(笹沢左保・光文社文庫)、下りで『東京大空襲を指揮した男/カーティス・ルメイ』(上岡信雄・ハヤカワ新書)読了。前者、笹沢御大の単行本380冊の一覧表が巻末に。便利なはずだが、数が多すぎて実質的に機能しない貴重かつ無意味なリスト(…)。後者。佐藤栄作とともにルメイに勲一等旭日大綬章を授与した、天皇裕仁の名前が一切登場しない奇書(退屈ではない)。解説の山田朗は持ち上げ過ぎだが。

3月2日…世界に誇る(???)度し難い日本の低能ネトウヨは、マジで期待してるかも。「ト…トランプ大統領なら、我が大日本帝国の世界史に残る義挙、真珠湾奇襲攻撃(本当はド卑怯な腐れ闇討ち攻撃)を、正当防衛、いや聖戦と認めてくれるかも!」巨額の朝貢費(沖縄婦女子の貞操も含む)を恐喝されて来た果てに、ウクライナ同様に見捨てられつつあるのに。日本のフォックスニュース、NHK(職員平均年収1800万)やヤフーニュース(左派は意図的に排除)ばかり観てると、確かに眼と顔面と頭が腐る(面に関しては”女ほんこん”、三浦瑠璃の近影写真参照)。

 「シネマテークたかさき」で『聖なるイチジクの種』『映画を愛する者へ』を続けて。観客前者30名前後、後者同じく約20名。前者傑作。後者”映画の映画”系愚作映画群のサンプル。この時期に(製作は昨年)、”永遠の聖なる被害者ユダヤ人”を連綿と。『リアル・ペイン』の同類だが(イスラエルが出資してる可能性あり)、演出者に芸が無いから余計に腹立たしい。監督アルノ―・デプレシャン。厚顔無恥の徒として名前を記憶しておこう。

3月1日…昨日、14時26分高崎着の上信線。窓辺にたたずむ小柄な美少女を、2人の育ちの悪そうな兄ちゃんが撮影を(どこで乗車して来たかは不明。吉井駅以降ではなかろうか)。AVのイントロ部分と俺は直感(「全国ハメ撮り縦断シリーズ上信線編/世界遺産で濡れ糸をつむぐ挑発少女」とか)。ただ高崎駅で他の乗客と共に降りると、丁度ホームに鉄道警察隊の制服警官コンビ。この際にモデルを含む3人に特に動転した風は無かった。あるいは健全ものだったかも(場数を踏んで度胸があるだけ?)。下りでまた撮影するのか、改札には出て来なかった。

 上信線と言えば上州一ノ宮駅と神農原駅の間に請願新駅をとの問題。女房の車がヤマトに行くのに同乗。合同庁舎と線路を挟んで、富岡消防署が新設されたのを忘れてた。つまり高崎駅方向から見て、線路右手の岩井建設、富岡消防署、左側のヨコオ、県合同庁舎職員の利便性のみを考えた、インチキ請願駅の可能性大。そもそも群馬は車社会だ。榎本市長よ。一部の者のためだけに、富岡市が血税を鏑川に垂れ流すような愚行は即刻中止すべし(調査費だけで既に数千万の出費)。どうでもいいが、日本の女子プロゴルファーって、なぜ片っ端西川口の歌って踊れるスナック、「来夢来人」の女給風なのか。

 ”白樺派風の絶倫爺さん詩人”。谷川俊太郎へのかつてのイメージ。詩集を何冊も読んでるが、そういう皮膜越しに解釈してたせいか、一面的にしか理解出来なかった。『自選/谷川俊太郎詩集』(岩波文庫)を通読しての反省。ここまで重層的に邪悪だったか。昔はこれが坊っちゃんの不良ブリッコにしか。初期荒川洋治の卑猥さの方を愛してた(今考えれば荒川のそれは単なる桃色遊戯。それはそれで多少魅力的だが…)。”りんごもなんにも画かないで/りんごがゆを芸術院会員はもぐもぐ食べる”(70P)の下りに苦笑。


しおやま・よしあきの腰曲がり薄毛爺さん疫病街徘徊(その1990)

2025年02月01日 23時09分41秒 | 独り言

2月28日…元木昌彦が『日刊ゲンダイ』で大谷翔平翼賛報道に対して苦言を。確かに”1人ジャニーズ事務所”状態。天皇、マッカーサー、創価学会、ナベプロ、部落解放同盟、ジャニーズ事務所、警察&検察…。本邦の腰抜け大マスコミは、圧力を匂わせるだけで膝まづくから権力者は楽ちん(闘争自体が成立せず)。生来の奴隷根性が、イワシの頭を瞬時も手離させない? 彼は小沢一郎冤罪事件の際にはマヌケな言動してたが、最近はマトモ(専大交差点付近で全然見掛けなくなったが)。『メグレたてつく』(シムノン・河出文庫)を。著者の本はカツ丼ないし焼きそばパン(まず外れが無い)。サンピン映画監督、パトリス・ルコントに愛されてるのは不幸。『仕立て屋の恋』は、最もシムノンの世界から隔絶した凡作だった。数年前の『メグレと若い女の死』は比較的マシだったが、メグレ役(ドパルデュー)がプーチンの親友と伝えられてるだけに、終止息苦しく落ち着かなかった。

 人間の器に合わせてなのか、小さなことが凄く気に。例えば日東紅茶のパックの糸。短すぎて実に不便(他社も)。業界組合で闇協定でも? 倍の寸法にしてもコストは高が知れてるだろうに(日本茶は割と長め)。角川文庫の栞。これまた俺の足並に短い。一般的な物より約2センチも。文庫にもぐっちゃって不便。すぐ捨てて他社の物に交換を。文句なく合格なのは「東京堂書店」。長くて紙質も薄いので便利だ。岩波文庫も紙質はいいが、「東京堂~」に比べて約15ミリ短く、厚い本だと本体に埋没。朝日新書、文春新書は丈こそ及第点だが、紙質はもっと薄くすべし。e-honも角川文庫の担当者同様に読書嫌いらしく、一級のクズ栞を。こうして本は更に売れなくなる。

 「シネマテークたかさき」で『Welcome Back』『Ryuichi Sakamoto』。字幕が英語の映画はクズばかりが昔からの持論。両作ともに題名まで。一切期待してなかったらズバリ。いずれも30分切れば並の凡作になったのろうに、枕並べて119分も(かく中途半端な尺が多いのは、多分映倫の審査料と関係あるではと推測)。前者は撮影が優れてて、役者もまあまあなのに演出のトロさが致命的(脚本も意外性ゼロ)。後者は前半の40分は全面カットすべき。坂本の満たされた八の字眉毛面と、出来損ないA1並の能無し撮影アングルに退館寸前に。映画音楽のパートに入り、ようやく踏みとどまる。観客前者5名。後者2名。グンキョ―こと群馬交響楽団の地元。クラシック関係映画は頻繁にかかるが、ここまでの入りの悪さはマレ(マイナス口コミ効果?)。退館しなかったのは人道的見地も。若いお嬢さん1人残しといちゃ不安だろうし(オメーの存在の方が不安を呼ぶって)。

2月27日…確かに書名通りの”超俺様詩集”だ。『おれにはアメリカの歌声が聴こえる』(ホイットマン・光文社文庫)。WOWOW放映のFBIシリーズのよう(米国内どころか世界中で、「FBIだ!」が捜査令状代わり)。読んでて凄く不愉快だった(お節介でくどくて”でかい面”した訳者、飯野友幸の注釈や解説も)。ただ、他の文庫の際はそう気にならなかった記憶が。岩波文庫だったか。

 NHKは無論、『赤旗』『東京新聞』外報面より日本化する米国の惨状が良く分かる、町山智浩(宮内庁御用達系自由主義者)のページ。あのていたらくで受信料や新聞代を徴収するのは、ビルマの詐欺集団と変わらない(N党を保護育成する、日本”強姦魔野放し”裏金警察並の面の皮の厚さ)。宮内庁御用達で思い出したが、『ライザの初恋』(モーム・北川悌二訳・講談社文庫)で主人公がその言葉を。英国が舞台なんだから、王室御用達じゃないと変だと思ったが、大衆にはこの方が理解しやすいだろうとの配慮か。ディケンズ他で知られる優れた訳者と思うが、かく無用なサービスには思わず一種の大衆蔑視が漏れ出たのだと感じた。

2月26日…「盛林堂書房」の古ツアの棚で買った記憶がある『随筆/えぴきゅりあん』(城昌幸・’76牧神社)を。基本的に小説ほど面白くないが、半ば以降はミステリー作家の回想が楽しめる。ただ途中放棄した読み手も多いかも。台割がおかしい。京都の宿や老舗料理屋で山口瞳扱い(センセイ&旦那的特権待遇)されて悦に入ってる、著者のマヌケな文章を冒頭にズラズラ。半世紀前の担当編集者の愚かさを嘆いても仕方ないが。

 今朝の上信線から『ジゴマ』(レオン・サジイ・久生十蘭訳・中公文庫)。再読のような気もするが、ディケンズ+ドストエフスキー的作風が楽しく、あっという間に200ページ。残りは100ページだから、帰りで読み終えるかな。評判の『シビル・ウォー』を「早稲田松竹」で観る予定。17時50分から。あそこベンチが2個しかないから、「シネマヴェーラ渋谷」「高崎電気館」「新文芸坐」と違い読書が落ち着いて出来ない。開始ギリギリで行こう。その他のベンチ数失格映画館。「神保町シアター」「シネマテークたかさき」。

 『シビル・ウォー』。観客30名前後。評判通り楽しめた。細部は雑だが、演出に緩急が効いてるので観てる間は気にならず。雑その①。取材が自由だったベトナム戦争だって、あそこまで兵士のすぐ脇で取材出来なかったのでは?(屁も嗅げそうな至近距離)雑その②。情緒不安定な男性記者はなぜ普通の帽子を?雑その③。有色人種大量殺人兵士は聴覚障碍者?(暴走自動車の音に全然気付かない)てな枝葉末節を肴に楽しむのも映画の魅力。 

2月25日…榎本富岡市長も設計事務所負担で根腐れ箇所を修復させるなどと野暮なことは言わずに、”世界的建築家兼日本芸術院会員/隈研吾様設計の崩れ行く市役所”として、富岡市役所を新観光名所で大々的に売り出すべきだ。場所的にも駅から近いし、入場者数減少が続く富岡製糸場へのカンフル剤に必ずなる。それより俺は市が一千万以上の調査費を計上したという、上州一ノ宮駅と神農原駅の間に、住民請願駅を100%税金で設置との構想の方に関心が。同駅間は自民党と統一教会並に近いし、そんな住民の声など聞いた試しも無い。これで利益を得るのは、高崎方面から見て線路左側に工場を持つ横尾製作所(今はヨコオ?)、右手に広大な敷地建物がある岩井建設のみ。両社経営陣はいずれもかつての富岡市長経験者。ホルモン焼きで泥酔した野郎が吐いた、生ゲロの様な悪臭がプンプン。近くには県の合同庁舎も。当然職員も利益享受者。3者による悪のトライアングルの可能性も。

 女房がブースカ。気持ちが分からないでもない。全国の移住希望者県別調査で、群馬が1位、栃木が3位なのに(2位は静岡)、ベスト20位までに故郷の茨城の名前は影も形も無いから。「おっかしいわよ。群馬には温泉とか色々あるけど、栃木なんて日光と餃子以外に何があるのよ。調査元に抗議電話しようかしら」静岡や群馬にならともかく、栃木の後塵を拝するのが茨城県民には耐えがたいようだ。ただ移住希望者の皆様。群馬県知事はミニトランプ気取りの山本”ボンクラ”一太。朝鮮人慰霊碑破壊だけでは満足せず、次には群馬県民会館をも射程に。それでも”鶴の形のヘイト県”(新上毛かるた)に家を建てますか?

 楽しめた『アプレンティス/ドナルド・トランプの創り方』。高崎駅東口のシネコン「109シネマズ八甲田山(別名高崎)」が、金に飽かせて上映しなかったのが謎(そういうセンス故に撤退に追い込まれる)。ジェレミー・ストロングの悪党芝居、意外に強烈なエロ描写等種々楽しめるが(『ハイパーボリア人』完敗)、一番味わい深かったのは、イヴァンカだかに熱烈アタック中のトラの字が、雪に足を取られてつっ転ぶ場面。脚本家のアイデアかも知れないが、ゴルフ場で宗主国のボスを飼い犬並に追いかけてた国賊アベシンが、転倒して赤っ恥をかいた件を連想。体験談なら、植民地酋長の醜態に過去の己を思い出したか(嘲笑もしなかった)。フィクションだとすると、アベシンの国辱映像を観た脚本家が付け加えた可能性も。

2月24日…高崎で『どうすればよかったか?』以来のヒットを続ける、『小学校~それは小さな社会~』。プーチン&トランプ時代への確信的迎合ドキュメンタリー(製作に職員平均年収1800万の、”皆様のNHK”が協力)。連帯責任を基本とした個人無視の超管理主義教育を、山崎エマ監督は”日本の強み”と信じ込んでる(この30年で結果は証明されてるのに)。ランドセルを無理やり狭い収納棚に入れさせる様に象徴的だが、上履き入れでのかかとの揃え方の相互監視(児童が撮影して証拠まで保存)、プラカードを用いた校門での挨拶強制、視線角度まで指示する卒業式の練習、挙手の角度&その際の足の位置指導…「ジーハイル!」と叫ぶヒトラーユーゲント育成機関としか思えないが、吐き気がする光景を問題視するのではなく、”明日への希望”として描写(子供食堂が増えるだけ)。

 フィンランド他海外でヒットしてるとチラシは誇らしげ。けどそれはファシズム型教育への驚き(呆然)、嘲笑(特に狂信的で馬鹿揃いのパワハラ教師集団への)、反面教師的素材視が主要因かと(昔、北朝鮮のマスゲーム他を撮った、同じ社会主義国のドキュメンタリーがヒットしたのと同じ)。異様さを1人の少女の努力にすり替え涙の終幕で合理化する手口の腹黒さは、ありふれた凡作『大きな家』よりはるかに罪深い。

 予告編で期待したほどは面白くなかった、『ハイパーボリア人』。妙に真面目くさっちゃってモロエログロ不足。エロやグロより政治の方が上だと誤解してるのなら、早晩ファンにも見離されるだろう。初めて聞く名前だが、昨日の日刊『赤旗』読書欄で『灰色のミツバチ』(アンドレイ・クルコフ・左右社)の書評をしてた、マライ・メントラインの文章はなかなか良かった。伊藤詩織の件。俺は前から山崎雅弘より町山智浩を支持(日本人らしさだ日本の論理だ恩義に背くだ等の言説にはヘドが出る!教師に忠実な学級委員、いや内務班の屁理屈)。山崎が裁判で支援してもらった内田樹と親しいのは理解できるが、”営業フェミニスト”北原みのりまで相手にしてるのは疑問。このおばさん、草津で懲りたかと思いきや、どっちに転んでも損しないスタンスで伊藤案件にも介入。彼女が歩いた跡は夏草もしぼみそう。

2月23日…”クルド人問題”なんて存在しない。デマで金儲けする差別主義者と、それを信じる愚かなな”日本人問題”だ。そう書き込んでる聡明な人が(日本人ならいいね。確か適菜収のトコで拝見)。芸者置き屋こと別名フジテレビの記者会見を見て、フリー記者の態度が悪いと、唾棄すべき置き屋主人の悪行を隠蔽したがる人々も(挙手の角度が悪いと、生徒の質問を拒否する担人教師みたい)。完璧な人間や組織は存在しない。要は本質を見極めるバランス感覚。伊藤詩織ドキュメンタリー問題。前出担教師やその意に忠実で校則に厳格な、ヒトラーユーゲント並の瞳輝く学級委員を連想。思想信条に無関係なかく日本人の”既存道徳厳守至上主義派”が、維新、国民民主、N党、日本保守党を育んでるのだと。無論トランプ一派同様、忠実な学級委員は自分では校則を完全無視して快適ライフ(記者クラブ所属記者並の、”赤子の報酬”)。

 朝8時過ぎの上信電車。面白いので居眠りを拒絶しつつ(時々挫折)、『ライザの初恋』(モーム・講談社文庫)。小説界のフレッド・ジンネマン。「シネマテークたかさき」で3本。『小学校~それは小さな社会~』『ハイパーポリア人』。「room’s」でのホットケーキランチ(650円)後、『アプレンティス』。1本目3本目40人強。2本目は13名。ココ、閉館決定済みの「109シネマズ高崎(八甲田山)」に比べ、今年に限ればまったく好調かと。

2月22日…不当な日本学術会議破壊策動の前に、こんなもん即刻全廃すべきだ。功成り遂げた各分野の金持ちに、生きてる限り年250万も支給する芸術院新会員(プチ皇族?)を文科省が発令。根腐れ公共施設設計の権威、隈研吾。自己顕彰モンスター、多和田葉子。アニメ界の高橋源一郎、富野由悠季。無害無毒な若ハゲ、野田秀樹。そんな人いたんですか詩人、藤井貞和…。子ども食堂が1万軒以上ある国もどきの光景とは思えない。堕落俗物芸術家の総合デパート日本芸術院。大日本帝国の糞だらけの犬小屋とも(割れた単壺でも可)。

 ホントに詩を読まなくなった。新刊本屋の馬鹿高い詩集には手が出ないの。以前は「田村書店」店頭の傷物格安品を週に2~3冊は。長い”終活営業中”の今の同店ワゴンでは、詩集もほとんど見かけなくなった。最近は「盛林堂書房」で時々。だが前回、コーナー自体が見つからないので尋ねると、「動かないので他で全部引き取ってもらって…」。詩集や演劇書は古本屋の居候。エロ本より身分が低い。関わる編集者の社会的地位は真逆だが。

 何度観ても面白い。さっきまで仕事の傍ら見物してた、フレッド・ジンネマン版『ジャッカルの日』。この監督のポンコツ作にはぶつかった記憶なし。今はブルース・ウィリスがジャッカル役の97年版を。だるい。若ハゲウィルスの長髪姿なんて悪趣味の極み。笑いもいいが分野違い。両作ともにゲイのハッテン場が。一作目のサウナの方がやはりムードがある(後者は高級酒場)。ジャッカル氏は両刀使いなのか。あるいは仕事のために嫌々?(原作は未読)エイドリアン・ブロディ同様にその媚びた濡れネズミ顔が大嫌いな、エディ・レッドメイン版開始。何も期待してないが、『ゴールデンカムイ』の際と同じように、WOWOWの番宣は色情狂の牛の暴走級(継続中)。

2月21日…『日刊ゲンダイ』が、米国内の反トランプ運動を”静かに始まった反トランプのレジスタンス”と報じてたが、まったく適切な表現だ。既にそういう段階。小心で無精な老いぼれも何かしなきゃいけないとは思ってるが…(近頃はかつてのようにデモにも行かずに口先だけ)。確かなのは米国は国賊アベシンに一切学ばなかった点。”植民地の低能な酋長”(まったく適切)と蔑ろにした結果、”自国をロシアに売り飛ばす狂った酋長”を育成してしまった。NHK以下はまたも”賛否両論報道”で逃げを(全員路上で坊主にされろよ!)。

 題名に魅かれて読み始めた、『ヨーロッパの帝国主義/生態学的視点から歴史を見る』(アルフレッド・W・クロスビー・ちくま学芸文庫)の出足がいい。佐々木昭夫の訳文が読みやすいし、中身もフランク。最後までこの調子ならいいが(全部で約550ページ)。「古書会館」帰りに久々に靖国通りの「日の屋カレー」に寄ろうとしたら、玄関に日の丸の小旗。不愉快になりすぐ先の「とんかつ大学」に変更。ソースかつ丼(980円)、カラッとしてて美味かった(にんにく揚げは苦手なので残す)。伊藤詩織ドキュメンタリー問題で、『東京新聞』の望月衣塑子記者は、記者クラブ者の限界を露呈したようだ。誰にも蹉跌はあるが、人間を見る眼がなかったと、率直に反省出来るか否かが問題。浅野健一はさすがに当初から冷静だった。大手が口をそろえる際は裏に何かあると、経験から直観したのだろう(既存左翼も信用してないし)。望月記者はこの問題に関しては最初から猛ダッシュ。高くつきそうだ。まだファンですが。

   「シネマテークたかさき」で『地獄のSE』。観客8名(姉チャン1人)。意外にも楽しめた。谷岡ヤスジタッチのトイレの中のアヴァンギャルド映画。口跡の悪い若手俳優ばかり。難聴映画化必至と諦めてたら、全編字幕付きの親切版だった。上信線で『血の砂丘』(笹沢左保・カッパブックス)読了。2段組なので覚悟してたが、行間に余裕があるし、福田隆義の70年代っぽいイラストが多数挿入されてて、全然苦痛ではなかった。

2月20日…飲酒日の映画見物の食事は、昔はカレーパン等の他にカンビールを。しかしトイレが近くなる。日本酒のワンカップだとカレーパン以上に匂う(他人の日本酒の臭気は大嫌い)。結局は焼酎ワンカップに。これだと余っても持ち帰り可能で合理的(単なるケチンボウ爺さん)。その際は「黒霧島」「いいちこ」等の銘柄を。いずれも200円台後半だが、昨日「イオン」の酒類コーナーに行くと、「すごむぎ」なる新商品が。100円台。かなり迷ったが試しに購入。”焼酎甲類乙類混合むぎ焼酎”とカップにあったが、口内を通過した液体は純粋ミネラルウォーターとしか思えず。”貧乏人は麦を喰え”ではなく、”~は水で酔え”の時代か。製造元は松戸市の合同酒精。1度お試しになっては?

 大金と才能を大いに無駄使いした愚作、『ワン・フロム・ザ・ハート』。柄にもなく確か「日比谷映画劇場」で。そこで同業者に会ったのを思い出す。M君と言って恋人だか女房と一緒だった。檸檬社の社員編集者。彼は『漫画大快楽』絶頂時代を築いた団塊世代の、小谷哲や菅野邦明の次世代(両名は退社後に編プロのEUオフィスを設立。辰巳出版から『漫画カルメン』『漫画パーキング』他を請けて荒稼ぎを)。M君は雑民党から参議院全国区にも出馬経験のある小谷や、後ににマガジン・ファイブ社長になる菅野に比べて地味だったが、シャレ者で独特の編集センスが(担当雑誌名がどうしても思い出せない)。同社倒産まで本業界に居た記憶があるが、お元気だろうか。

 今朝の『東京新聞』。田中優子の御真影がないのにはホッとしたが、1面トップに”自民党犯罪政治家の守護神”(あるいは”法治主義破壊の熟女テロリスト”)、畝本直美検事総長の汚写真が。朝食前に何を見せやがる。少しは世間の空気を読めよ。不特定多数に末期梅毒患者の××××を強制拝観させるような暴虐行為は中止、あぶり出しか何かにして読者の取捨選択権を保障せよ(いちいちうるせえ爺様だ)。

2月19日…町山智浩の所で、”外国人差別に加担する外国人”の過激さが話題に。彼は過剰な自己防衛精神が要因と分析してたが、その通りだろう。俺みたいな小心者に多いはずだ。左翼や共産党から右翼に転向したインテリや政治家にもこの傾向は強い(右翼から左翼に転じた人は、逆に割と温厚だが)。自己防衛本能に加えて、新天地でも”領土”を早めに確保したいとの、よこしまな野心が制御心を喪失させるのだろう。

 「高崎電気館」で『ワン・フロム・ザ・ハート』(’82)。観客9名。封切り時に観てるが、こんなひどい代物だった? とにかくキャスティングがあんまり。スクリーンで見るに耐えるのは、ナスターシャ・キンスキー、ハリー・ディーン・スタントンのみ。貧相な出腹若ハゲ(フレデリック・フォレスト)、尻軽巨顔ペチャパイ女(テリー・ガ―)が童話を演じても、つまった鼻が白むのみ。加えてかくクズ脚本じゃ、撮影にストローラ、音楽にトム・ウェイツを据えてもザルでの水汲み。ラスベガスの大通りや空港に配されたエキストラの人件費だけで、莫大な予算が使われたのだろうが(弁当代も馬鹿にならない)。

2月18日…昨夕は「シネマテークたかさき」で『リアル・ペイン~心の旅~』(’24米&ポーランド)。観客4名。ナチスイスラエル国防省が製作費を出したとしか思えない、スーパートンデモ映画。ポーランドホロコーストを生き延びた、在米ユダヤ人の子孫が祖国を訪ねる感傷ジャーニーを装った、極右シオニズムプロパガンダ映画。ガザと違い遺跡が残ってるだけまだマシと常人は思うが、敵も巧妙でグループにルワンダでの虐殺を生き延びた、黒人ユダヤ教徒まで配する腹黒さ。気骨ある米国映画人による、パレスチナ人、南京事件や関東大震災朝鮮人虐殺を生き延びた中国人&韓国人の各子孫も加わった、リメイク版を期待したい。チラシ裏のメディアパートナーに朝日新聞社の名前。旭日旗新聞は常に虐殺者のパートナー。くどしつこいキーラン・カルキンの新劇風芝居も耐え難い。まあ、監督、脚本、製作、主演のジェシー・アイゼンバーグが一番の悪党なんだろうが(コイツの自然な演技がより腹立たしい)。

 『アドルフ・ヒトラーの一族/独裁者の隠された血筋』(W・シュトラール・草思社文庫)に着手。面白いが副題にあるように、近親婚の多い一族の”特殊性”にのみ要因を求めすぎて安っぽい。読む側はその方が気が楽なのだろう。ハンナ・アーレントが切り開いた境地に比べると後退感たっぷり。本はこの方が売れそうだが。レベルが違い過ぎて比べちゃ失礼だが、マザコン、さぼり症、嘘つき、低能、ケチ、見えっ張り、薄情…こういうヒトラー一族の特徴は、アベシンもお爺ちゃんの代から受け継いでるな(愛国者面した民族の、いや人類の面汚しという点も)。

 コメントへの返答で、邦画の現実逃避手段として、タイムスリップ、性転換を例に挙げたが、これに幽霊を加えると、大林宣彦監督の得意分野。けど彼は最後まで現実を直視。舞台など本質的には無関係なのだ。最近の連中はそれを保身の楯のみに悪用(NHKや朝日以下の大手マスコミが、政治的失敗を天災扱い、あるいは”賛否両論”で誤魔化すのと同じ)。必殺シリーズも逃げなかった。『非情のライセンス』や『特装最前線』も。かつてのテレビ以下が邦画の今。世界市場など夢というか妄想。その割には”世界的監督”とやらが多すぎる。

2月17日…昨日の午後は10日ぶりで「シネマテークたかさき」(2階/定員64名)。『おんどりの鳴く前に』『アイヌプリ』。前者30人以上の大入り。スターが出てる訳じゃないし、特に派手な宣伝したとも思えないが、各種媒体での口コミパワーだろう。新人警官が可哀想過ぎるが秀作。後者、大義頼りの典型的凡作ドキュメンタリー。高崎の映画好きは聡明で観客3人。チラシで『アイヌモシリ』の監督と知り即納得。基本的映像センスが皆無の無能演出者。まず墨っぽさ過剰の撮影は、食物を不味そうにしか感じさせない。しかも逃げ腰で、サケの捕獲も遠くから撮るのみで”口述”頼り。陶酔的カラオケ者の歌声、こましゃくれた子供の喋り、家族アルバムの類いがどれだけ観る者を退屈かつ不快にさせるか等に、神経が及ばないがさつさにも呆れた。撮られた人々が気の毒。題名センスだけは及第点。

 昨日の『東京新聞』。最終面にまたもや田中優子の御真影。吐き気。同紙一昨日文化欄の、一箱古本市の創始者と名乗る子デブのオッサンもかなりキモかったが、優子チャンには完敗。『二重葉脈』(松本清張・角川文庫)。総御大山脈中でもA級。警察間の縄張り意識描写があったらなお良かった。

  今日午後1時頃、飯田橋駅東口改札へ向かうホーム階段下に、杖を突いた90歳くらいのお婆ちゃんが鉄棒にもたれていた(脅えた表情で)。聞けば娘さんと一緒に来たらしいが、トイレに行ってるのだと。「ここのトイレは?」「ほら、眼の前ですよ」「それが改札を出ちゃったんですよ」「……」事情があるのだろうが、一人じゃ歩けそうにないお婆ちゃんを放置してはいけない。改札の女性駅員に事情を説明したら、すぐに駆けつけてくれたのが改札外から確認出来た。駅のベンチも自販機の数分の一でいいから増やせよ、JR東日本。

2月16日…コッポラの映画は黒澤明を連想させる。とにかく脚本をおろそかにしないし、骨格がガッチリで強靭。手間暇お金を充分に掛けたお城か要塞のよう(並の軍隊じゃまず攻略不可能)。特に脚本の綿密さは類を見ない完璧さで、売った伏線は100%回収させている(5発被弾しても死ななかったブランドを意識してか、どう見ても死んでる奴に更に連射する下りには特に感心)。『ゴッドファーザー』第一作は、脚本家志望者は繰り返して観るべき。ただコッポラ自身はそういう自らの体質に満足せずに、2作目ではフェリーニに、『盗聴』ではカサヴェティスにエールを送って失敗してると、俺には思えた。

 これはある意味やむを得ないのだろうが、『~最終章』で一番気になった点。2作目から16年を経過。すっかりアル・パチーノは老け込んでるのに(でも迫力)、ダイアン・キートンは昔のまま。いくら映画だと言っても…。ふけ顔じゃ出ないとキートンさんがおっしゃったのか? 一方でDV夫に苦しめられていた騒々しいだけの妹は、この間いい老い方をしてキートンを喰っている(毒殺の手際もいいし)。

2月15日…たかせとよじ(高瀬豊二)には、世界遺産登録前の富岡製糸場や工女に関する著作も多い。ただ面白さという点では”自伝小説シリーズ”が圧倒的(冷静で重信房子の類書のような、鼻につく自慢話臭など一切ない)。非合法活動家仲間では古本マニアとしても知られる松本克平、名前は忘れたが志村喬の弟、徳永直他も登場して飽きさせない。それは古本価格にも正直に反映。日本の古本屋でも製糸場や工女関連書は1000円以下だが、”自伝小説シリーズ”は3000円以上(その価値あり)。

 ホントは高瀬が編集発行してた、ガリ版製『甘楽農民新聞』が読みたくて、帰郷以来地元古本屋を物色して来たが、とうとうこの年までお目にかかれない。確か高校時代に富岡市公民館で見た同紙は(一般紙、『週刊読書人』、『赤旗』同様に綴じて公開されていた)、閉館したばかりの東宝系地元映画館「富岡宝映」の沿革を特集、非常に興味深かった(同館は富岡製糸場のすぐ近所に~現在「おぎのや」がある辺~。個人的には中学時代に、地元男色者に追いかけられた恐怖の場所としても忘れ難い)。WOWOWで放映中の『ゴジラVSコング』。監督が三池崇史じゃないかと思うくらいに退屈。

 「高崎電気館」で『ゴッドファーザー最終章』『盗聴ーカンバセーションー』。両方観客15名前後。前者、やや格調が高すぎる気もするが、さすがではある。後者は名の知られた作品の割には正直つまらない。この程度のコントに113分もかけるな。20分くらいのアニメ用の素材。ジーン・ハックマンはどの出演作でも怒ってるが、本作も例外じゃない。上信線の行き帰りで『二重葉脈』(松本清張・角川文庫)。

2月14日…分野を問わずに優れた芸術作品は常に予言的側面を持つが、明け方にWOWOWで観た『バイス』(’18)でも改めて痛感。トランプ登場の下地を容赦のないタッチで(アベシンよりはまともだが、マヌケなブッシュジュニア役俳優最高!)。こういう映画を撮れる国でさえも、ああいう狂った男が大統領に。本作品製作関係者の中にも、多分ケツ舐め志願者も出た事だろうが、残りの人々でトランプ版を是非撮って欲しいものだ(ユダヤ系が支配する映画産業では、ネタニヤフ版は難しいか?)。

 ロートル編集者兼インチキ古本屋もどきという仕事柄、ネットでエロ漫画のコミックスも時々買うが(自ら編集した分も時には)、一時よりは値段が回復を。即売会等でもだ(グラフ関係はマニア系以外は相変わらず悲惨というか無惨)。紙本がやや貴重になったのか?(手描き漫画原稿の百分の一程度で)。どういう根拠なのか知らないが、サインやイラストが入ってもいないのに、珍しくも無いエロコミックスを3万とかでアマゾンに出品してる業者も。ヤフオクにありふれたチラシを、1枚5円とかで出してる人の心境同様に、想像を絶する世界。たまに覗くと想像力の訓練に。コマ割りという想像力刺激システムを欠く平面的グラフ誌は、今後も苦難の道(値段)が続こう。

  上森子鐵が登場するは、たかせとよじ(高瀬豊二)の『自伝小説第七部/刀は折れて矢は尽きて』(’86甘楽農民新聞社)。俺の記憶も実にデタラメ。横浜の獄窓仲間なんかじゃ全然なく、遭遇するのは友人唐沢清八の結婚祝賀会。上森は唐沢の勤務先経営者として登場(同書では”上森子鉄(健一郎)”という表記)。

 ”「たしか、午前中は工場にいたんですがね」会場にいた男が、半ば独りごとのように言った。この男が唐沢が働いてる工場の経営者で、上森子鉄という転向者だった。(中略)唐沢はすでにかなり年配なので、(中略)はずかしい気がして、姿をくらましてしまったようだった。(中略)上森子鉄のあいさつは次のような内容だった。「唐沢さんという人は、まったく不思議な人です。中年から機械工養成所を出たんで、仕事はできないからという話だったので、そのつもりで工場に来て貰ったんですが、素人どころか、なかなかよく仕事ができるんです。それはいいんですが、工場へ時間前に出勤して来て、ほかの人の機械までみんな掃除してしまうのです。そのうえに、自分の旋盤で仕事をしていて、隣に空いてる旋盤があると、自分の旋盤には送りをかけておいて、その旋盤にも工作物を取り付けて削りはじめるんです。まったく不思議な人です」(44P~45P)

2月13日…昨夜、下りで『毛糸のズボン/直野祥子トラウマ少女漫画全集』(ちくま文庫)読了。阪神大震災で原稿を焼失したらしく、スクラップから絵を起こしている。当然画質こそ悪いが(昔、白夜書房が出した同手法による、前田俊夫の『タクシードライバー』ほど無惨ではない)、逆に当時の作品題名レタリング、キャッチコピーが味わえるので臨場感タップリ。キャラも色っぽくて、後年はその類いも描いたのではと推測。著者の自作解説も、とぼけてて面白い(感傷的思い入れ一切なし)。

   今朝、高崎線上りで開いてた『夢声自伝/明治篇/明治は遠くなりにけり』(徳川夢声・ハヤカワライブラリー)。弱虫だったので、子供の頃に友達が野良犬をいじめるのが耐えられなかったとの下り(小便をかける子供さえ)。止める勇気もなかったと正直に。俺もだった。小便どころか、村の悪ガキは子犬の首を荒縄で縛り、橋の上から吊るして遊んでたし(鉄筋化されたが、その橋は拙宅のすぐ裏にまだ)。おやげねえ(可哀想)とは思ったが、女々しいと馬鹿にされるのが嫌で、加担こそしなかったが卑屈にお追従笑いを。嫌な記憶がホントに鮮明に。関東大震災下での朝鮮人大虐殺も、犬と人間の相違はあれ似た構造だったのだろう(朝鮮人虐殺で有名な瓦の特産地でもある藤岡市は、富岡市のお隣)。

 ディズニーもトランプの腐乱肛門を嬉々と舐め、多様性路線を全面放棄と。一時同社の映画は不自然なまでに有色人種が急増したが、一転して先祖帰りする訳だ。安楽な生活維持のためなら、左右上下無関係にホホイのホイ!(ミャクミャクアニメ放映”皆様の御用放送”のNHKと同じ)。類した反社会的な人道に対するテロ企業組織の幹部はともかく、加担せねば生活出来ない下請け関係者には同情。一方で、1000人もいる社員の50名しか加わってなかった労組に、いきなり500名もが加入したフジテレビ社員にはぺッ! 私益さえ確保されれば、同じスピードで離脱するハレンチ極まるド腐れゲロエゴイストども(心が狭い。育ちの悪さがまる出し)。

2月12日…「高崎電気館」ネタが続くが、同館壁に去年秋口の『上毛新聞』切り抜き(多分)。日仏シンガポール合作映画、『スピリッツ・ワールド』のロケが、約1年前に高崎市内であったのだと(約10日間)。主演カトリーヌ・ドヌーブ(80歳)。共演は竹野内豊、堺正章、風吹ジュン。「群馬音楽センター」他、同館も登場と。悪臭がひどいトイレの『名画座手帳』の手描き宣伝ポスターには気づいたが、こちらには全然。ドヌーブさんは、世界の若手の才能に敏感。80歳で主演か。関係無いが、芦川いづみさんも今年で90歳のはず。10日間、「帝国ホテル」から高崎に新幹線で通ったのか? 「豊田屋旅館」宿泊とも思えないが(高碕駅西口の木造旅館。映画『ここに泉あり』撮影スタッフが宿泊したと)。

   「神保町シアター」で『ドラえもん/のび太の創世日記』(’95)。深くて面白い。うちの子供らと行った80年代の同シリーズは、もっと退屈だった気も。観客70名前後と大入り。けど腹立たしい。入場料が1400円均一なのだ(スタンプカードも使用不可。「109シネマズ谷川岳(別名高崎)」だって老人は1300円)。来月公開の新作の前宣伝も兼ねてるのに、恒例のこのドラえもん映画祭は常に強欲かつ悪辣。神保町の不動産王でもある小学館が、糞セコイ真似するな。お客様への感謝の心があれば、1000円均一が常識。フジテレビ、朝日新聞を持ち出すまでも無く、マスコミは不動産に手を伸ばすと必ず堕落。そういう体質ゆえに、吉本”大阪破壊”興業と仲良く「神保町シアター」を運営出来るのだ。将来的にはドラえもんも腐って行く可能性が。

 『全共闘晩期/川口大三郎事件からSEALDS以後』(絓秀実/花咲政之輔編・航思社)ベスト3。「「川口君事件」をいかに「語る」か」照山もみじ(金子亜由美)「昂揚会・原理・早稲田リンクスー奥島「改革」後の早大管理監視体制」花咲政之輔「天皇制の「永遠」と内ゲバの「終焉」」絓秀実。元革マル派であったことを隠蔽して『ゲバルトの杜』に登場、無節操振りを総批判されてる内田樹。山崎雅弘裁判の支援者としても知られるが、種々の思惑があったのだろう。山崎は埴谷雄高や鶴見俊輔ほど間抜けじゃないので、特に心配してないが。

2月11日…肉体上の八潮市の陥没事故かな。老化による新陳代謝の衰えか、自宅仕事の夜はトイレに頻繁に(普段は1度なのに3度前後)。通勤時間が長い出勤日と違い、家では好きなだけお茶や紅茶を。その水分が体に残留し、寝てから徐々に排出されると思われる。60台半ば頃まではその都度トイレで。今でも近い方だが、処理能力が退化しつつあると実感。夜中にトイレでジョボジョボしてると、”人間水道管”だよと。「高崎電気館」ロビーの『キネマ旬報』で、高崎俊夫が上森子鐵の評伝刊行を画策中と知る(元同誌オーナーの総会屋)。富岡市の伝説的共産党市議、高瀬豊二(常に圧倒的トップ当選)が戦争中に横浜の刑務所に放り込まれてた頃、一緒だったと彼の自伝で読み驚いた事が。詳細は記憶してないが、数多い彼の著書は処分してないので、引っくり返してみるか。

  「高崎電気館」で『ゴッドファーザー』『ゴッドファーザーPART2』。観客約30名、10名。出来と観客数が正比例。でも半世紀ぶりで銀幕で対面出来て良かった。後者でのデ・ニーロの、水も滴るような美男振りにため息。1作目のイタリアのオッパイ露出要員女優さん。車ごと爆死させられちゃってホントに気の毒。アル・パチーノがダイアン・キートン風インテリに飽きて、田舎の女工さん的姉ちゃん惹かれる気持ちも分かるが。行き帰りで2段組みなので買ったまま積んであった、『全共闘晩期/川口大三郎事件からSEALDS以後』(絓秀実/花咲政之輔編・航思社)。ひどい書名だが所々で面白い。

2月10日…余程の事が無い限り、昨今は若者や中高年日本人の電車内での薄情さを嘆くだけで、自らは席を譲らない。昨日の湘南新宿ラインは例外。深谷の辺から乗車した、娘(既に60過ぎか)連れの80歳前後のお婆ちゃんは見るに耐えず(2人が立つ前の3人席には、アラー系とおぼしき外人を含む3人が知らぬ振りで着席)。71歳の白髪頭が「どうぞ」とカッコ付け、隣の車両に移動したまでは良かった。しかし日曜なので熊谷、大宮でも乗客は増える一方(結局、池袋まで座れず)。開いてたのが『メグレ警視のクリスマス』(シムノン・講談社文庫・カバー・生頼範義)でなかったら、更にきつかったろう。新宿駅で降りると、前の昇り階段をかの2人がゆっくりと。俺もお婆ちゃん同様に、鉄棒を掴んでヨロイショヨロイショ。

 ICC(国際刑事裁判所)の赤根智子所長。相変わらず命懸けで頑張っておられる。今一番輝いてる世界に誇り得る日本人女性だ(真逆が畝本直美、芳野友子、高市早苗)。ロシア、イスラエル、米国の独裁者相手に果敢に闘うってる組織へ、後ろから鉄砲を撃つが如き石破植民地内閣。断固たる支持を表明しない、NHK以下もホントに恥ずかしい(毎日や時事、石破&トランプへの超絶幇間芸はどうした?)。彼女が退任後に、「素晴らしい姿勢でした」なんてほめあげるんだよ。自らも一緒に闘ったような口調、態度で。

 数日前の高崎駅西口「イオン」生鮮食品売り場。午後8時前後。ここのもやしコーナーはかなりの面積だが(種類も多い)、スッカラカン。味噌ラーメンにはもやしは欠かせない。眼を皿にして隅々まで探索。右上角に2袋だけこっそりかくれんぼ。1袋だけいただく。あるいは単に補給が遅れてただけかも知れない。でも多数の貧乏人のエンゲル系数青天井状況と、一切無関係とは思えない。軍事予算や皇室維持費、宗主国米国朝貢費は”青天井”と昔から相場が。庶民にこの言葉が用いられるのは、エンゲル係数のみというのが腹立たしい。

2月9日…青天井朝貢費総額の相談に、わざわざ愛想笑い浮かべ平伏しに訪れた石破自身は無論、同行自称記者団の卑屈さが凄まじい。首相のアドリブが大受けだ(毎日)、日本への配慮が目立つ等(時事)、狂人親分、その雇われ丁稚への御奉公振りが半端じゃない。ニッポン大手マスコミ総フォックスニュース。クメールルージュを最後まで支持援助した、中国の『人民日報』化。私益のためなら国家、主権者、道義、誇り、そして自身の薄汚れた肉体までをも差し出しかねない、NHK、朝日、毎日、ナベツネ、電通共同、時事他の反社会的言論テロリスト集団。N党よりも実は危険だ。

  16時過ぎ。「高崎電気館」で『ハメット』。観客8名。封切り直後、東京駅八重洲口の名画座、「八重洲スター座」で観て以来だから45年振りくらいか(その先にあった、東活系ポルノの「八重洲シネマ」も懐かしい)。時々寝入る退屈さ(特に前半)。配役が貧弱過剰。一番印象深いのが、鉄砲片手のアナキスト系タクシーの運チャンじゃなぁ。ヴェンダースに愚作は珍しい。帰り。北関東屈指の巨大シャッター街内の貴重な営業店舗、”本のデパート”「天華堂書店」。店頭右手の昆虫食自販機の輝きが怪しい。日曜日ゆえか通りは更に閑散。女性は1人じゃ怖いだろう(18時前後)。

2月8日…今日から「高崎電気館」のコッポラ特集上映スタート(計15日間)。観る機会が絶え間なくありそうな『ゴッドファーザー』3本はともかく、『ワン・フロム・ザ・ハート』『ハメット』、時節柄『カンバセーション/盗聴』は再見しときたい。高崎駅から急がないと徒歩30分は要すので、運動にもなるし。「room’s」のホットケーキセットも久々に食べたい。

  町山智浩の小学校の先生並の面倒見の良さには昔から感心してるが(最底辺ネトウヨにも誠実に対応)、どう見ても才気の感じられない取り巻きえも熱心に応援する姿勢には、正直たびたび呆れる(平然ともたれかかってる連中にも)。他人事ゆえ無視すればいいのだが、米国政界&映画界のお勉強には欠かせないとページだ。昨日かな。退屈芸人水道橋博士が、職務怠慢兵庫県警がアリバイ的にガサ入れしたとの報に、「待ってました!」とばかりにエールを送りはしゃいでた。昔から退屈で嫌な野郎と思ってたが、こういうお代官様根性が悪臭を発してたのだ。米国事情のお勉強にはなるが、ゲスな取り巻きが多いのが難点。まあタダじゃ仕方ねえか。

 昔の『映画秘宝』同様に、『昭和39年の俺たち』の前半はほとんど読んだ試しがない。毎号並んでるテレビ番組や映画が同じ気が(昔風に言うなら版下流用。まさか文章流用まではしてないだろうが)。3月号。やはり藤木TDCの「虫王・ザ・ムービー」、沢木毅彦の「AVバブルと僕の話」、馬飼野元宏の「幻のアイドル必聴盤」がハイレベルで安定(特に今号馬飼野の荒木ミミ編。やさぐれデビュー→『青春トルコ日記/処女すべり』→野田幸男→大信田礼子→『0課の女/赤い手錠』→娘/山崎亜美→『女囚カオリ/監禁懲罰房からの脱獄』と”造詣深い文章”の展開が最高!)。ただ思うに、このトリオと他執筆メンバーに実力差がありすぎ。中間的存在の高鳥都は今回は名前が見当たらない様子。昨今売れっ子だし、原稿料の高い媒体に移ったか? よくある事だが。雪(雨)の降る日に野良犬のような格好で下手糞原稿を持ち込んだエロ漫画家が、1年もたたずに少しばかり売れるや、「最近、よその仕事が忙しいので休ませて下さい」とかの台詞を、平然と並べる業界だしな。

2月7日…『映画芸術』。後半の連載は退屈なので普段は未読のまま処分(志村秀人、大木雄高、春日信一)。退屈連載陣の一人、サエキけんぞうのページにふと眼が。足立正生の『逃走』に触れた下り。”桐島聡は、新左翼過激派集団である東アジア反日武装戦線「さそり」の元メンバー。こうした過激派達が…”。警視庁公安部の広報官並の言語選択。俺より5歳下らしいが、良く御用メディアで教育されてると感心。まとめ買いが期待される同誌名物の追悼特集。今月も6人と冥土ラッシュ。白鳥あかねに寄稿してる高崎俊夫。本畑での埴谷雄高並の風格が(小説は退屈だが追悼文界の名手だった)。高崎クンも稿料が出る媒体で売れるといいが。

   上りでずっと『坂口安吾全集13/明治開化安吾捕物帖(下)』(ちくま文庫)。「ロッテナム美人術」など読んでると、3時間近い遠距離通勤が若い愛人との温泉旅行にさえ思えて来る。こういう状態を幸せとか言うのか。当然、夜観る予定の映画は「ギャフン!」だろう。

 「ギャフン!」でもなかった「シネマテークたかさき」の『ほなまた明日』。初日1回目観客8名(途中退館客1名)。古臭い話をナイーブな清冽さで危なげなく描写。ただこの手の感覚派監督って、使い捨てにされる場合も多い。箱庭的というか、映画にしか興味がない視野の狭さが要因かと。姉ちゃんが盛んに街頭撮影を。服装センスの悪いコンビに、つい嫌悪感を表情に出して不気味がられる。そのレベルで終わらせずに、警官でも隠し撮りして交番でひどい目に遭わせるとかさ。選挙やデモに1度として行ってなさそうなヒロインはもう飽きた(主役は好演)。『どうすればよかったか?』の追加レイとショーに列が。

2月6日…『赤い子馬/銀の翼で/スタインベック傑作選』(光文社文庫)の解説で、スタインベックがジョンソン大統領の盟友で、ベトナム戦争支持派だったと知る(息子も従軍)。なるほど。ここらで完全に見放されたのだな、まともな米国民に(68年に死去)。功成り遂げた作家だけでなく、元芸術家によくあるパターン。ただ本書収録の初期作品群はなかなかだった。しかし軍服に無数の勲章を付けた自らに、感涙してるがごとき軍人スピリッツの創作者が、人々から軽蔑されるのも自然。日本にも詩人や作家にこの類いは多い(別に日本芸術院会員の、高橋睦郎や荒川洋治を指してる訳ではない。元新日本文学会会員で院長の黒井千次とか)。谷川俊太郎はそこら偉かった。

 「盛林堂書房」から先月分”嫌記棚”の返品が届く。「アチャーッ!」また10冊前後しか売れてないよ。結局5~6000円だろうな売り上げも。廃老人の冥土みやげの道楽とはいえ情けなすぎる。あと同書店。人文社会系は新書、単行本を問わずにまず売れない。ミステリーファンは社会問題に興味がないのか。小野店長のお爺さんやお父さんお時代は、人文社会系がメインだったといつか聞いたが(松本清張の出入りもあったとか)。まあ、ボブ・ディランじゃないが時代は変わる。

 一時『諸君!』他の右翼系メディアで、”真珠湾闇討ち攻撃”(奇襲じゃないヨ)は米国の謀略だったとかの”珍論”が。なら罠にはまった大日本帝国こそ糞馬鹿丸出しで、全然擁護になってないと呆れてたが、溺れる愚者は藁をも掴むのだなと(福田和也はさすがにそこらを冷静に指摘)。同じ愚行を連日実践してるのが『日刊ゲンダイ』連載、保阪正康の「日本史縦横無尽」。東條英機の姑息な悪辣さ、無能さを執念深く糾弾してるが、彼程度の人間を見抜けなかった、天皇裕仁は無垢なのか? 現人神大元帥がそれで済まされるのか?(自国民だけで300万以上の餓死戦死者)忠義な藩屛振りが安心を買うのか、リベラル味の売れっ子だが、原武史に比べれば鼻糞以下。単なる宮内庁御用達系活字商人(実は天皇を一人前の人間扱いしない不義不忠の徒)。コイツの連載を打ち切り、適菜収を残して欲しかった。

2月5日…『赤旗』のお陰であれだけの議席をタナボタした野党第一党が、空前の税収下で食うや食わずの主権者を無視、厚顔にも財務省の走狗に(未来が訪れる前に今日死んじまう主権者)。眼に見える野党らしさは紙の保険証維持法案退出のみ。この体たらくで次回も当選できると? あんだけ議員が居るのに、軍拡増税維持派執行部に愛想笑い。支持率でインチキ玉木エロ政党の後塵を拝しながらも平然。立憲”自殺”党(”自死”じゃないよ)。民主集中制下の共産党を笑えない。薄給で良く働く『赤旗』記者も、営業部(党執行部)があの無責任ぶりじゃ、退職者が止まらないだろうが。

 『赤い子馬/銀の翼で/スタインベック傑作選』(光文社文庫)収録「朝めし」。素晴らしいのに最後に、”そこには、崇高な美に通じる要素がある”。作者がそれを言っちゃあお仕舞い。こういう所が、通俗作家扱いされる要因なのかなと推測。他作品はここまであからさまじゃないが(秀作ゆえに欠点も目立つ)。本業終了。「早稲田松竹」か「シネマヴェーラ渋谷」にするかで迷う。3時まで迷っていよう。

 「早稲田松竹」で『蛇の道』。観客15名前後。志穂美悦子でもないのに柴咲コウがやたらに強い。拉致の下りもグッドラックが過ぎてどうも集中出来ない(共演仏人男優の喜劇役者フェイスにも違和感)。『Chime』はコンパクとで良かったが本作は113分。何とか眠らずに最後まで。ココの欠点を発見。ベンチが少なすぎる。たった2個。両方スマフォ片手の貧相な体格の日本人青年が、大股開いて占拠。『作家の日記(六)』(ドストエフスキー・岩波文庫)を飛ばし読み(スラブ主義に基づくロシア自慢部分)しながら、自販機横で中腰で開映を待った(日頃は割と近所なので直前入館を。ベンチの数も気にならなかった)。

2月4日…猛省。おいしいサンドイッチを食べたら即刻帰宅すべきだった。物好きにも「109シネマズ八甲田山(別名高崎)」で『サンセット・サンライズ』。大震災便乗映画や(原発は絶対に登場せず)、ワーナー配給邦画の9割がドクズなのは承知済み。とはいえここまでのレベルに達していたとは…。場当たり的演説競争脚本(宮藤官九郎)、食べ物がゲロにしか見えない暗い照明(平山達弥)と鮮度無き撮影(今村佳佑)、役者に全面お任せ演出(岸善幸)、「うま~!」としか言えない覇気なきどんぐり顔の主役(菅田将暉)、居るだけのヒロイン(井上真央)。こ…れで何と139分! 世界に冠たるスーパー我慢大会映画の決定版。途中で帰ろうと何度も思ったが、映写技師が気の毒なので耐える(客が俺1人だったから)。暖房は以前より切る時間を遅くしてるような感じも。テレビは知らないが、宮藤脚本映画にマトモな代物あった試しなし。

 昨日は上りで『ルポ「トランプ信者」潜入一年』(横田増生・小学館新書)読了。”不愉快楽しかった”が、新章「斎藤知事応援団」に密着1か月で、県から仕事を受注してた、三浦瑠璃のいとこ風の顔した女社長問題に何故か触れてない。確証がつかめなかったのか、単に締め切りの問題か。帰りは『赤い子馬/銀の翼で/スタインベック傑作選』(光文社文庫)に。恥ずかしながら著者の本は初めて。心暖まる作風かと予想してたら、とんでもなかった(無知老人!)。考えりゃ『怒りの葡萄』の原作者。村上春樹とは違うよ(これまた2~3冊しか読んでないが)。

 『日刊ゲンダイ』、社内騒動でも? コラムが3本立て続けに終了。適菜収、室井佑月、松尾潔。病気、担当退職、そして松尾は文章同様にもっと続けたかったとダラダラ泣き言(前者2人に比べ、まだスタートしたばかり)。適菜以外は少しも残念じゃないが、何か匂うな。オレンジ色の『夕刊フジ』は廃刊。『日刊ゲンダイ』も激しい合理化を迫られてるだろうし。

2月3日…『夏の庭』は名作だが、気になった部分も(田中陽造の脚本にも骨が。皇軍の残虐さを明確に描写。ネトウヨ映画雑誌『映画論叢』に憎まれるはず。無論それは栄誉だ。当時は読売グループ、電通が嚙んだ映画でもちゃんと筋を。プロデュ―サー以下が闘ったのだろう)。庭の雑草を三國蓮太郎、子供3人できれいに抜き去り庭中央に山に。その俯瞰場面で、地面が校庭のサッカー場のように踏み固められている。あり得ない。さっきまで木の様な雑草が群生してたのだ。地面はボコボコだったはず(雑草狩りセミプロの体験談)。その雑草の山に好演の太った少年が火を。あれだけの量なら家も丸焼けだ(燃える場面は無く、いつの間にか雑草は減少。たき火経験者が居なかったか?)。逆に指導が行き届き過ぎた場面も。虚言癖のある丸メガネ少年(森田拳次の「丸出だめ夫」風)が、コスモスの種を後退しながら撒く。プロの百姓じゃあるまいし、不自然(数年前、百姓が前進しながら種を撒く場面のある映画があったとかで、荒井晴彦が厳しい批判を)。欠点があっても作品の価値は不変。でも短所は正直にあげつらうべき。それが次回作での進歩に繋がる。絶対的崇拝者はえてして創作者を堕落させる。政治家もな。

  その「シネマテークたかさき」。終了した『どうすればよかったのか?』が、早朝&夜遅めの臨時上映で続映になったとの貼り紙。確かに入ってたものな。『ロボット・ドリームズ』『ザ・バイクライダーズ』と並ぶ同館今年初頭の3大ヒット作か。隣接地の工事騒音に悩まされる中での朗報だな。夜6時過ぎ飯田橋から帰還。高崎駅東口側の「パーネ・デリシア」でミックスサンドとコーヒー。ここのサンドイッチはホントにうまい。「109シネマズ八甲田山(別名高崎)」に行く前の時間調整。

2月2日…既にガザでのナチスイスラエルのジェノサイドに抗議してたハリウッドの俳優他が、失職してるのは知られている。米国映画界のユダヤ人資本家は、血塗られた祖国に忠実だ(ロシア、中国、北朝鮮もだが、搾取されてる多数のビンボ人は別だろう)。IT産業トップと性根は同一(今だけ俺だけ金だけ+名誉)。狂った大統領は、日本学術会議に手を突っ込んだスガ政権同様な暴挙に出る可能性大。再びスクリーンから黒人他の少数民族が激減するかも(中国人や朝鮮人が消えると、日の丸印の低能ネトウヨは喜ぶか)。ここらは電通共同通信や『毎日”三浦瑠璃”新聞』ではなく、町山智浩が詳しく伝えてくれそう。

 「シネマテークたかさき」で12時からの『夏の庭』。観客20人台前半。名作だったのだな。封切り時の94年に「テアトル新宿」で観た記憶(ゴールデン街に行く前に)。40代の俺には孤独な老人の気持ちがまだ理解出来なかった(子供のそれも)。東口に移動。「109シネマズ八甲田山(高崎との別名も)」で『機動戦士Gundam~』。観客10人台前半。これまた秀作。メカ類はともかく、キュートかつ妖艶な女性キャラを見物してるだけで楽しかった。降雪予報のせいか暖房が途中で切られず、持参した膝掛けも使わなかった。

2月1日…”現状では、4候補とも当選ラインに届いていません”(リード)”…前回を大幅に上回る18人の新人が立候補していることから、投票率が上昇し、最低当選ラインがアップすることが予想され、前回並みの得票では当選できない可能性も…”(本文)。昨日『赤旗』に入って来た、「日本共産党前橋市後援会ニュース」の悲痛なビラ。下仁田町の町会議員、あるいは南牧村村会議員選挙ならともかく、全国政党の県庁所在地での市会議員選挙にしては、訴えが泥臭過ぎないか? 市長も野党系女性候補が当選したばかりなのに、相当に苦しそう。ただ率直過ぎて、党員やコアな支持者は却ってやる気を無くすのではと、外野は心配に。残念ながら前橋市居住の知人は居ない。前橋の民商はかつては強力で、60年安保の際はストライキをしたと、日高六郎の岩波新書で読んだ記憶がうっすらと。

  昨日も「東京堂書店」に寄ったが(即売会があると勘違いして、「古書会館」へ行った帰り)、『過去と思索』(ゲルツェン・岩波文庫)は(四)(五)が並んでるのみ。俺が探してる(三)はおろか、(一)(二)も全然見ない。どこよりも駄目な岩波書店営業部。「マジメにやれ!」(網走番外地シリーズの健さんタッチで)。「古書会館」近所の元河出書房新社ビル。1階に9台もの自販機が並んでるが、空き缶入れが一つもない。条例や法的規制があるはずだが、商人道徳も地に落ちた。国や東京都が株主なのに、駅構内からゴミ箱を全面撤去しちまった反社会的腐敗組織、東京メトロに比べれば罪は軽いが。


しおやま・よしあきの腰曲がり薄毛爺さん疫病街徘徊(その1989)

2025年01月01日 07時00分11秒 | 独り言

1月31日…今日から番組が変わる「シネマテークたかさき」。『アイ・ラブ・ムービーズ』、続映の『夏の庭』くらいにしか食指が動かない。『山逢いのホテルで』の後で『アイ~』を観たいトコだが、間に大した事なかったハッタリ作『敵』が(原作の筒井康隆も、昔から面白いと思った試しなし)。また「シネマヴェーラ渋谷」にでも行くか。「早稲田松竹」はまだ『ビートルジュース”陰惨”ビートルジュース』を上映中だし。

 高崎線で「盛林堂書房」で買った『聖なる酔っ払い伝説/他四篇』(ヨーゼフ・ロート・岩波文庫)。映画化作品は観てるが、原作が13年も前に出てたとは。巻頭収録作、「蜘蛛の巣」にグイグイ引き込まれる。ナチス政権成立前夜を描いてるが、警察、検察、司法の腐敗ぶりはリアリティあり過ぎて怖い(”犯罪者の守護神”畝本直美検事総長の顔もな)。極右団体が左翼をテロルと、警察はわざと蛮行終了後に出動、調査だけして何もしないとの主人公ナチ幹部の独白。でもこれって、一切何もしないN党の保護育成機関、兵庫県警よりよっぽどマシでは?(ナチス超えのニッポン裏金警察)。250ページ残ってるが、新幹線ではなく(帰りだけは2300円の特急券を買い時々利用)各駅で帰れば読了できるかも。ところで”篇”の字。岩波書店と東映は、絶対に”編”を使わない。

  「シネマテークたかさき」で19時35分からの『アイ・ラブ・ムービーズ』(初日)。夜遅くからの上映なのに20人前後の入り。少し期待したが一級の凡作。佐藤優の隠し子みたいな、馬鹿なのにプライドの高いデブな自称映画狂がベラベラベラ(裸まで見せやがってオエ―ッ!)。最後に改心までする胸糞の悪さ。不気味なチラシにだまされた人が多いのだろう。

1月30日…昨日は出社前に西荻窪の「盛林堂書房」へ。ご夫婦で即売会用出品本の山を整理してるのに、孤独な老人の常で古本業界無駄話や映画、ネット稼業裏とんだ営業妨害。深く反省。いつも帰りに寄るうどん屋、「あの名店」に行くと休み。ガックリ。駅前の各種チェーン店には寄る気になれず、総武線各駅で『十一郎会事件/梅崎春生ミステリ短篇集』(中公文庫)をジックリ。

 強風下の甘楽富岡地方。方角的に自信は無いが、新潟方面や浅間山の雪をくぐって来た風のせいだろうか、温度は7~8度。首にマフラーならぬ厚手のタオルを巻いてヨタヨタ仕事中。子供の頃、そういう姿の老人を見てカッコ悪いと軽蔑してたが、この歳でやっと理解。夕方1本だけでも「シネマテークたかさき」で見物したかったが、めぼしいのはほぼ片付けちゃってるし。明日からの番組代わりに期待を。

 フジサンケイグループは、御用マスコミ界(『赤旗』『週刊文春』『日刊ゲンダイ』以外は基本的に全部そうだが)での覇権争いに敗れて退場を余儀なくされつつある(勝者は言うまでもなく読売ナベツネ財閥)。ただ連中(ヨミ&フジ)に関してはまだ我々主権者に選択権が。アベ売国政権時代御用報道に赤心を尽くし、連中が指名した最高裁判事に受信料は義務との違憲トンデモ判決を出させた、NHKを放置するのは最低最悪(片手ならぬ両手落ち)。下着泥棒追及に警察官を総動員、幼児連続殺人鬼を野放しにするがごとし(兵庫県警が実際にそう)。最悪なのはスペアー御用マスコミのフジサンケイではなく、準税金で運営されるNHK(職員平均年収1800万)。フジ批判をするなとは言わないが、本命を温存する付和雷同行為なら主客転倒。それじゃ天皇制を奉じながら差別解消運動に身を投じる市民活動家。

1月29日…『官僚生態図鑑』(森永卓郎・三五館シンシャ)と高碕駅「くまざわ書店」で一緒に買った、『警察官のこのこ日記』(安沼保夫・同)。屁っ放り腰で非常につまらない。裏金、反共教育、右翼との癒着等、一番知りたい事には一言も(機動隊を含めて、公安以外はほとんど経験してるのに)。松橋忠光、仙波敏郎らの著書を読んだ経験のある者は途中放棄必至。違法な強制職質逮捕を奨励し高評価してるのは、法を改悪しないで効果を統計上プロパガンダ、無法運営を恒常強化したい狙いがあると分かったのだけが収穫。著者には私憤があっても公憤がほとんどない。警察学校時代の南道郎風暴力教官と30年振りで再会、”抱擁”する下りにはヘソが寄せ鍋を沸騰させた。

  『東京新聞』の「私の東京物語」。宮子あずさが連載開始。面白い(勤務地が飯田橋仲間だった?)。「こちら特報部」のコラムも是非復活を。今は前川喜平以外は読む気になれないダレたメンツ揃い(鎌田慧を筆頭に、無芸な同紙社論迎合主義者ばかり)。高崎線で『十一郎会事件/梅崎春生ミステリ短篇集』(中公文庫)。遠距離通勤者の体が軽くなる毒味ユーモア充満。上信線で読み終えそう。残念だが。『警察官のこのこ日記』(安沼保夫・三五館シンシャ)の、不愉快な読後感が一掃出来そう。梅崎春生。「鏡」「侵入者」はカフカより前衛的。安部公房に無い湿気&笑いが喉をむせさせないし。

1月28日…その東急松竹系「109シネマズ八甲田山」グループ。2023年にどっかの調査でベストシネコンに選ばれたと、予告前にのんきに自画自賛字幕まで。審査員はきっと全員がエスキモー系の方々だったのかな。一方でロビーは割と暖かい。客を凍えさせて従業員は快適な労働環境。日本国の官憲&主権者の関係のような、”極寒氷山シネコン”109シネマズグループの、お客様と従業員様。脳溢血で苦しまずにあの世へ行きたいと願ってる方は頻繁に通うべし。俺のように膝掛けは用意しないで。

 先週の興行ランキングで、『室町”アルジェの戦い”無頼』は第3位。東映系作品にしては巨額の費用を投じてる。この成績はどうなのか? 入江悠は今後急激に良くなると思うので、干されないよう祈りたい(同様に福田雄一は○○に召されますように)。入江監督は三池崇史とは違い映画的教養は幅広い様子。謀反浪人の中に、『用心棒』の三船敏郎のコスプレしてる奴がいてクスクス。帰りの上信線で『官僚生態図鑑』(森永卓郎・三五館シンシャ)。いい老い方をしてる人は思うが、今回はエリートの危険性にやや無自覚。

  毎週火曜日の日刊『赤旗』4面は、地方自治体選挙結果の発表が(今日は7市1町)。北九州市1、茨木市2,倉敷市1,唐津市1と全国各地で着実に今年も議席減(他も現状維持がせいぜい。増えたトコはゼロ)。田村智子が委員長に就任して1年。全然効果無し。当然だ。フジテレビの日枝会長同様に、バフバフ志位がゴッドファーザー気取りで仕切ってんだもの(黙って従ってる田村も悪い)。共産党がこれ以上衰退すると、裏金公安警察の予算減は当然として、世界基準でのマスメディアが『日刊ゲンダイ』『週刊文春』だけに。志位が『赤旗』紙面から消えるだけで、支持率が3%はアップするよ(同様に田中優子の御真影を削れば、『東京新聞』も1割部数増だ)。

1月27日…無論利便性の方が高いから誰もが使ってるのだろうが、不器用者からすると頻繁に調子が悪くなる事態への対応時間を鑑みると、パソコンて神的視点判断をすると、ホントに便利なのかとの疑惑が。その疑惑ほど抱いてもむなしいものは無いが、入谷コピー文庫の堀内恭編集長のように、携帯もパソコンも手にしない人は現存。不具合になる度に、その押し出しの欠けた謙虚な表情を思い出す(過去たった3度の経験)。

 午前10時30分、「シネマテークたかさき」で『港に灯がともる』。観客6名。大義に寄りかかった映画に凡作が多い。無能者は素材や製作環境にトーチカや保険を(本作の主目的は自治体補助&文化庁の助成金だろうか)。阪神大震災、在日韓国人、アル中、精神障害、シャッター街、ルッキズム…批判封じのハリネズミ部隊。しかし凡作ゆえに肛門周囲の尻毛まる出し。親兄弟とまったく体格人相が似てないヒロインが(演出次第では次第に似て見えてくるのだが…)、数分トイレに籠城するアホくさい場面は、邦画カックンギャグ史に特筆される(思わず目を逸らしたエンドロール場面も)。東口に移動。「109シネマズ高崎」、いや「109シネマズ谷川岳」、おっと「109シネマズ八甲田山」で『室町無頼』。観客4名。今日は事前に膝掛けも用意。大いに役立つ。志は高いが凡作ばかりの入江悠監督、初の傑作寸前の秀作(78点)。海外でヒットの可能性大。埼玉ラッパーが、よくここまでモブシーンを仕切れたと感心。マイナスの1点は濡れ場の欠如(”童貞水揚げ”カットは許せん!)。もう1点はエキストラの歩き方の不自然さが目立ったから。

1月26日…昨夕。「早稲田松竹」で『ビートルジュースビートルジュース』。25人前後の入りか。1作目のビデオを子供の頃繰り返して観てた上の娘が、「悪くないヨ」と言ってたので少し期待してたが(親馬鹿)。ダークならまだしも陰惨さ過剰。かつてのスター監督の心情がストレートに出てるのか。モニカ・ベルッチ様の無駄使いは断固許せない!(伊エロー馬鹿)。最後の1本の老いぼれ入場料が1000円に。前回は900円だった気が。自信はない。館前通りの雑踏も週末はさすがに閑散。数十年前、先日亡くなった村上知彦をここらで見掛けたのをふと。

 WOWOW、昨日の深夜から明け方にかけての、『ネイビーシールズ/ローグ・ネイション』『ネイビーシールズ/空港占拠』、今日昼間の『アンブッシュ』。いずれも良く出来てて楽しめた。『ゴールデンカムイ』や中国宮廷ドラマはデータ倉庫に廃棄(自社製作の官憲オベッカドラマも)、こういうの1日中やってろっての。

 『東京新聞』。2面に池田大作小説集、『アレクサンドロスの決断』他の比較的大きな第三文明社の広告。いつかのハート出版のクルド人差別本に比べればマシかとめくって行くと、6面は創価学会の全面広告。”平和の道を、歩み続ける。”のだとか。アベ軍拡&米国朝貢+法治主義破壊路線への統一教会、日本会議と並ぶ推進役がどの口下げてと呆れるが、カルトに理屈やモラルを求めるのは、新東宝映画に純潔さを求めるに等しい。ハート出版や第三文明社、創価学会の広告に比べると、あかひげ薬局のそれは修身の教科書だ(皇国教育の偽善性をろ過し切ってるし)。

1月25日…本棚から落ちた数冊の雑誌の中に、『映画芸術』復刊6号春季臨時増刊(’73/5)。掲載シナリオ『(秘)女郎責め地獄』。1ページ広告映画。『マクベス』『同棲時代』『仁義なき戦い/広島死闘篇』『花のようなエレ』『ビリーホリディ物語』『殺人者にラブソングを』。この頃の映画はほとんど「大塚名画座」で観た。「文芸坐」には飽きてたのか? 表紙メインは安藤昇。「シネマヴェーラ渋谷」、安藤昇の特集上映したっけ。同館は安藤昇、柳澤壽男、アイダ・ルピノを特集をした偉業で、将来出るはずの『日本映画館全史』に特筆されるのだろう。

   土曜日にはめったに顔を出さない高円寺の即売会。凄いラッシュで時々行く日曜日とは大違い。駅やトイレの混雑もハンパない。出来たら土曜日は避けたいが、今日は本業がらみなので仕方ない。朝から『続・日本軍兵士―帝国陸海軍の現実』(吉田裕・中公新書)。大日本”超ビンボ”帝国が、帝国主義戦争する資格ゼロだったのが、具体的に馬鹿ネトウヨにも分かる良書。戦争末期は支給する衣服にも困り、私服着用での入営を呼び掛けてたと。エロ本のヌードモデルが、私服で喘ぎ顔してる訳じゃねんだから。”世界に冠たる皇軍兵士”が自給自足&戦地じゃ喰うために泥棒まがい(……)。大元帥はこの段階でも、「もう一叩き出来ぬか」とおっしゃられてたのは有名(お陰で餓死戦病者激増)。多くの一般兵士(赤子)は、基本的に全員特攻隊員だったのだ。

1月24日…同じ映画館に通い続ける事の数少ない弱点は、同一映画の予告編を何度も見るハメになる点。繰り返しに耐えるような予告はめったにない(仕方なく瞬時の居眠り)。その点、『オオカミの家』で知られるクリストバトル・レオン&ホアキン・コシーニャの新作、『ハイパーボリア人』は別格。何度観ても心が踊る。東京では「イメージフォーラム」で2月公開と。早く来い来い高崎まで(シートがこっちの方が上等だから待ってる)。

   23日付けの『日刊ゲンダイ』に、岡野雄一のインタビューが掲載されてるのを今日知る(郵送購読なので遅れる)。一昨年、”十二指腸乳頭部がんで13時間の大手術”と。写真の人相も脂が抜け切って別人のよう。さすがは伝統ある連載「あの人は今こうしている。『漫画エロス』や司書房の社名、離婚他もちゃんと聞き出している。いいなあ。俺も1度はココに出たかったよ。ガンは御免だが。

 『歌うように伝えたい』(塩見三省・ちくま文庫)読了。脳溢血で倒れる辺までは読めたが、次第に顔に似合わぬ世渡り上手ぶり自慢が次々に炸裂、辟易(当人はそう思ってない)。後半は飛ばし読み(つかこうへい&萩原健一との下りのみ読ませた)。世間を要領良く泳ぐハウツー本としては一級か。最近文庫本ばっか。体力の衰えに、無意識に重い単行本を避けてるのか? 韓国映画&ドラマ。コスプレ時代物は一番スカの多い弱点分野と思うが、中国製宮廷ドラマに比べれば100倍はマシ。WOWOWで良く明け方に放映してるが、厚化粧した男女が安いCG画像内であっぷあっぷあっぷ。不人気だから安く買い叩かれてるのだろう。中国の若手有能監督は、国内上映を諦めて海外に活路を求めてた時代が。今はそれも許されないのだろうな。

1月23日…最も批判されるべき、無能無策無恥な兵庫県警を慰撫してる糞馬鹿が望月記者のページに。選挙ウォッチャーを自称するちだいなる卑屈な顔つきの野郎。新旧メディアに関係なく馬鹿の種は尽きない。官憲に愛想笑いしておもねるのは、もっとメジャー化してからにしろ。ただ減税は未来の搾取だなどと、倒すべき自公を熱烈フォローする立憲の野田や小川という超ウスラ馬鹿に比べれば、その罪は軽いか。『赤旗』のお陰で選挙に勝っただけなのに、こいつらの態度は何?(抗議ひとつできない同党所属議員にも啞然)その小川をヨイショするクズドキュメントを撮って、天下に恥をさらした大島新。前から石原慎太郎のガキ並に救えないと思ってたが(話題の人物を追い回すだけの金魚の糞)、『シアトリカル/唐十郎と劇団唐組の記録』を再公開と。才能に加えて度胸&センスもゼロ(父親が草葉の陰で号泣)。今公開すべきなのは、園子温を追ったドキュメント、『園子温という生きもの』に決まってる。無論低レベルな愚作だが、夫を語る際の神楽坂恵の脅えた表情が忘れられない。

    「シネマテークたかさき」で『敵』&『どうすればよかったか?』。観客。前者40人前後、後者30人弱。平日なのに中高年客をメインに大入り。列の出来てる券売所横で、隣の工事関係者とおぼしきオッサンが、館スタッフに工事過程を説明中(弁明中?)。吉田大八監督って才気はあると思うが、常にもう一押し足りない。教授の教え子の旅雑誌女性編集者役の台詞は、大半が聴こえない(長塚京三の口跡がいいので余計に目立つ)。大して金が掛かる訳でも無し、撮り直せよ(欠陥映画)。この種の深刻ぶった映画にまず傑作は無いが、本作も甘~く見て60点。後者も難聴ドキュメント。『どうすればよかったか?』答えは明白。「ご両親、お姉さんの会話に字幕をつけるべきだった!」稚拙感あふれる一作だが、案外退屈せずに65点。帰りの上信線で『新編映画的思考』(花田清輝・講談社文芸文庫)。3度目くらいと思うがその度に面白さが増す。落ちを平気でバラしちゃうのにも感動。

10月22日…昨夜。「シネマテークたかさき」で『ねこしま』『NOハンブルクNOビートルズ』(チラシ見ても正確な題名不明)を続けて。観客3名、4名。前者マルタ観光局の3流PR映画。これで客から銭を取ろうという配給元、ファイン・フィルムズの根性が凄い(特に冒頭。猫ビッコ化の元凶の馬鹿中年女が、被害者面してるのが不愉快千万。商いや趣味で猫をダシにしてる連中が、猫愛のためと思いこんでる姿が浅ましい)。後者、『死亡遊戯』方式とでも言おうか、当時のハンブルクの記録映像に4人のダミー革ジャン姿を被せて、ビートルズと錯覚させようと努力してる様が涙を誘う。この種のドキュメンタリーが著作権上の問題で苦労するのは分かるが、肝心な部分になるとダミーやアニメじゃこっちが疲れる(静止写真や断片的音声のみ本物)。フラストレーションが溜まるだけだから、しばらく本畑のドキュメントは回避しよう。世界初公開とチラシは謳ってるが、買い手が付かねえだけだろう。

 同館隣接地の工事がいよいよ本格化。昨日は夜だから問題なかったが、20日の『お引越し』は掘削音がかなり気に。昼間を避けるしかないが、そうは毎回都合よく運ばないよ。明日観る予定の『敵』は朝10時30分開映。ユンボが土方のオッサンとダンス踊ってる頃だ。洋画なら耳栓すればいんだが…。

  『comicMateL』(一水社)連載、「嫌われ者の記」第298回をボチボチ。一体どこの誰が読んでるのか皆目不明な長期連載だが、当然ながら書き手はそれなりに努力を(殊勝!)。一番困るのが交際範囲縮小に伴う、登場人物のマンネリ化。数少ない読者だって、70過ぎの古女房や、90過ぎのボケ母ちゃんの話題ばかりじゃウンザリだ。それは承知してて1センチでも行動半径の拡大を考えてるが、「シネマテークたかさき」「早稲田松竹」「シネマヴェーラ渋谷」「神保町シアター」以外はめったに出掛けねえし。だからって『赤旗』から『産経新聞』、高松から新潟、山形、宮城と流れ歩いてる南陀楼綾繁の作物が、果たして面白いかといえばこれまた大いなる疑問。ともかく愚痴らずに、再びコツコツとダボラ文執筆だ。

1月21日…『~翔んでる寅次郎』(’79)の際も思ったが、前世紀までは撮影所育ちの技術者が現役だったせいか、個々の作品の出来具合はともかく、穴の開いた鍋はめったに売らなかった。『お引越し』(’93)も子供も含めて台詞は全部聴き取れたし、人物の顔も識別出来た。趣味に合わない映画でも、ハード面で欠陥が無ければ案外腹も立たない。『幻の光』(’95)の頃から、そこらが徐々に崩壊して来たと感じる。感覚なんて3年で古びる。難聴映画の金字塔、『七人の侍』クラスになると話は別だが(だから外人に受けたのだとの声は昔から)。

 『東京新聞』の連載「ぱらぱらじっくり/NIE/教育に新聞を」で、東松充憲記者は著作権問題に触れている。だが今は、差別広告問題(自社一面がハート出版のクルド人差別本広告を掲載した)こそ論じるべきでは?(ついでに「あかひげ薬局」の”勃起”問題も)。明後日を撃っても鳥は落ちて来ない。

  帰りの高崎線で『10月はたそがれの国』(ブラッドベリ・創元SF文庫)読了。中村融の訳者あとがきも的確かつ適量で、初心者にも参考に。2回くらいは読んだ記憶がある、『映画的思考』(花田清輝)の未来社版に着手(カバーの映画『ロンリーマン』からの流用がカッコいい)。ただやたらに傍線があり落ち着かない。途中で『新編映画的思考』(講談社文芸文庫)に引っ越そう。

1月20日…終日自宅仕事した夜は、トイレ通いが大変。平気で3回くらいは。出勤した日は1度がせいぜい。自宅だと野放図に水分を取るせいらしい。ただ寝る前には何度もトイレ通いしてるのだし、そう極端に増えなくても良い気も。しかし老人の肉体、少なくとも俺の場合はそこが違う。迅速な水分排泄が出来なくなってる(この傾向は60代半ばから次第に)。その証拠に、朝トイレに行っても1度では輩出し切れず(残尿感が消えるまで出し切っても)、再び20分くらいでトイレに行かざるを得なくなり、再びジョージョー出るのだ(その後次第に通常に戻る)。オンボロ中古車の運転はこうなのかも(俺は無免許者)。

 「シネマテークたかさき」で『満ち足りた家族』『お引越し』を続けて(会員1本各1200円)。観客。前者10人、後者8人。いずれも秀作。特に前者(109分)にはまったく期待してなかっただけに、完成度に驚く。韓国映画。どんどん深化(各大人キャラの時間的変貌が斬新。ガキの不快さも別格)。後者。映画館では初めて。秀作だが後半30分は不要(くどくて退屈)。主役の少女の心理が全然進化しないせいも。好きな人にはたまらない映画だろうが、俺は多分それは錯覚だろうと。ただ是枝裕和や濱口竜介の映画に比べれば、遙かにまともなのは明白。

1月19日…渡哲也の看板シリーズ筆頭『大幹部無頼』、中年期小林旭の代表作『縄張はもらった』、『ハレンチ学園』、後年は『タイムボカン』他のアニメ諸作品で知られた脚本家、久保田圭司が92歳で亡くなったと。ご健在であったこと自体を知らなかった。インタビューの類いも読んだためしがない。含羞の人だったか。キャリアから言えば桂千穂や荒井晴彦など鼻糞。合掌。桂千穂編の『にっぽん脚本家クロニクル』(ワールドマガジン社)にも未登場。群馬県出身らしいが。

 昨夜、上野駅でみどりの窓口前を通ったから内部をジロリ。時間帯のためか閑散としており、内部が一望。高崎駅のような糞馬鹿げた順番発券機は影も形もなく、並び方の簡単な案内表示が。通勤定期客を存在しない事にしてる、ポンコツ発券機はJR東日本高崎支社の特注品らしい。凄く面白いので、各支社のみどりの窓口担当者は、早期に高崎駅に視察に行くべきだ。18時38分発のたにがわ号は、越後湯沢止まりなのでガラガラ。熊谷、高崎あたりの通勤客が多いのだが、毛色の変わったお客さんが1人。ボロバッグやビニール袋を5~6個携えた、50代くらいのオッサン。自分の席とトイレをニコニコしながら何度も往復。俺も何となく嬉しくなった。青テントの方が似合いそうだったが、服装はくたびれてるが清潔。いい事があったか、あるいはこれからあるのだろう。

 警察(裏金泥棒)、検察(調活費泥棒)、司法(営繕費泥棒)が関西生コン&広島平和公園での各デッチ上げ事件で示した、法令無視コジキ働きの100分の1の仕事でもしてれば、兵庫県政、いや日本中で起きてる秩序崩壊も招かずに済んだのに。盗人にそれを期待するしかない腐敗国家の主権者も哀れ。女子アナ肉体斡旋業のフジテレビに、日本生命が広告出稿中止ってギャグか? レイプ容疑者の逮捕を握り潰した、日本全国強姦魔の希望の星、中村格を三顧の礼で迎え入れ、極上の餌を与えてるのはテメーらだろう。早く凶悪強姦魔が全員無罪になる、警察官僚推薦”絶対安心ニッセイレイプ保険”を売り出してみやがれっての。威風堂々たるならず者国家。

1月18日…置き屋ないし売春宿宣言したフジテレビ。扶養媒体『産経新聞』も含めて、もはやフジサンケイグループに存在価値はない(廃刊決定済みの『夕刊フジ』関係者、日々の労働ご苦労様!)。日本国民の聡明な選択の結果ではなく、読売グループ(内務官僚が戦前設立した、由緒ある御用マスコミ)の勢力拡大の結果というのが情けないが。結局グループごとジブリのようになるのでは。『赤旗』もプチ『夕刊フジ』状態らしい。幹部会が危機的状況とカンパを訴えてるが、何か変。薄給底辺記者が奮起してるのは事実だが、成果を党勢拡大に生かせてないのは幹部会の責任。元凶のバフバフ志位以下が責任を取らずに、『赤旗』を人質に代表権ある会長面して危機感を煽る(発行が不可能になる等)。確かに『日刊ゲンダイ』『週刊文春』共々なくては困る媒体。多少のカンパはと思ってるが、党員以外の読者には一種の無間地獄。志位や小池はとっとと引退すべし(民主集中制撤廃を置き土産に)。「下剋上が…」を言い訳に結局は死ぬまで居座った、元大元帥並に未練がましい。

 数カ月ぶりか。ダグラス・サーク特集中の「シネマヴェーラ渋谷」で『小悪党』。観客40名前後。コンパクトで飽きない小品。ただ中年女性が演じたという気の弱い主人公。きっと生涯更生できなかったろう。少年たちの家庭環境の貧しさが論じられてるが、戦前から60年代の日本よりはよっぽど豊か(肉なんて北関東の田舎じゃ、東京オリンピックの頃まではめったに口に出来なかった)。伝統ある帝国主義国家、オランダの余裕か。地下鉄、たにがわ号で『10月はたそがれの国』(ブラッドベリ・創元SF文庫)。楽しい。

1月17日…最近、下に食事に行くと料理は出来てるが女房は居ない。2重マスクして自室に閉じこもってるのだ。4~5日前からの俺の症状が、インフルエンザっぽいので警戒を。バイ菌扱いされてるようでいい気持ちはしないが、老夫婦暮らしはこうでもしないと確かに悲惨な状態に。PR誌『ちくま』の紹介で興味を持った、『中国目録学』(清水茂・ちくま学芸文庫)が控えめに面白い。

 『赤旗』日曜版に忘れた頃に掲載される、岡野雄一の「ペコロスの母の思い出」。75歳、後期高齢者になったと欄外に。そうか。4歳も上だったのか。奴が『漫画エロス』(司書房)他の編集長だった80年代。吉田婆ちゃんらと時々水道橋駅前の居酒屋でオダを。例によって俺が、「あんたのハゲは糞色で不潔感が強すぎるな」とか言いたい放題。心中何度も俺を絞首刑にしてた事だろう。2~3歳の差だと同世代感覚だが、4歳も離れてたのならもう少し敬意を払い、「ゴビ砂漠のような静寂さが郷愁を呼びますね」くらいのお世辞を言っとくべきだったか。

 日曜日以来だから、5日間映画館に行ってない。時々せきも出るから傍迷惑だろうし(謙虚は美徳)。でも明日は行っちゃうだろう。WOWOW、中島健人って糞ボンクラの映画レポートを中止してくれたら、料金を倍にしてもいい(一か月後に退会するが…)。映画に興味も教養も無いウスラ馬鹿が、台本通りの台詞で海外映画人に恥を振りまいてる。その国辱ぶりたるや芸能界のアベシン。『ゴールデンカムイ』の騒音番宣ともども1日も早く全面的削除を。

1月16日…全国的方針なのか。高崎駅みどりの窓口の順番待ちが、銀行のような発券式に。それはいいのだが、単純に番号券を吐き出せばいいのに、ワンクッションある。切符、定期、他の項目選択が。まったくの無意味。しかも定期の項目は、”通学用定期”のみ。”通勤通学用定期”だなんて小学生でも分かる。同社OBが天下ってる納入企業が、無理矢理多機能化して価格アップを図ったと推測。例えばうどんの「讃岐ブルース」(飯田橋)の券売機では、メニューを選択するなり注文品がキッチンに伝播。一方みどりの窓口では、客が記入した定期申請書や口頭での依頼が無い限り、担当者に用件の種類など不明なのだから。椅子に座って待てるのだけが進歩。前にもみどりの窓口では大失敗を。懲りない会社(同一人物担当だったり)。

   日本国を占領中の野獣系鬼畜米軍兵士の皆様へ。どうせ植民地の婦女子を襲うのなら、沖縄の罪なき子供らではなく、本土のNHK、フジテレビ、TBS、朝日、毎日、読売、電通共同、ナベツネ時事他の巨大メディア幹部の子供にターゲットを。ペテン師石丸某のインチキ記者会見をあれだけ大きく報じるのに(今日の『東京新聞』も狂気領域。記者が3人がかりで大プロパガンダ)、沖縄での繰り返される米軍性犯罪はベタ記事扱い。御用大マスコミ幹部の家族限定なら、日本人にもそう恨まれるはずがねえ、はずはねえか。

 北朝鮮民主主義人民共和国なる国は、大日本帝国の精神を最も忠実に受け継ぐ正統派ダミー国家だとは昔から。”ウクライナの北朝鮮兵士「捕まったら自害しろ」と命令”(『日刊ゲンダイ』1/15)。大元帥天皇裕仁の別格の信頼を得ていた陸軍大臣、東條英機が84年前に出した「戦陣訓」の、”生きて虜囚の辱を受けず”が、そのまま受け継がれているのだ(東條自身はあえて確実な頭を避けて”偽装拳銃自殺”、鬼畜米英の医療技術に助けられ、吊るされるまでおめおめと生き延びた)。将来北朝鮮と日本国が争う事態になれば、身内の争いという事に。米国や欧米には軍鶏の争いと映る鴨、いやかも。

1月15日…『~翔んでる寅次郎』を避けてたのは、マドンナ役の桃井かおりが、山田洋次と合うはずないと思い込んでたせいも。あるいは現場では確執があったのかも知れないが、出来は上々。しかも湯原昌幸がチンポの皮をファスナーで挟むえげつのないギャグも登場。60年代後半の不良性感度抜群だった、『運がよけりゃ』時代の山田洋次がチラリ。やっぱ映画も本も自ら体験しなきゃ駄目だ(当然、誰の台詞も99%聴き取れる)。「高崎電気館」、来月は『ゴッドファーザー』大会。旧「文芸坐」でこれを行った際は、文字通り長蛇の列が幾重にも周囲を取り巻いた。中国人のはずの李香蘭こと山口淑子が、戦前日劇で行ったリサイタルの列は、もっともっと凄かったと何かの本で読んだが。

  高崎発上野東京ライン熱海行き。向かいの3人掛けシートまん中に、灰色の布製ハンドバッグがポツリ。トイレ? 不用心な奴。だが発車しても持ち主は現れない。忘れ物だ。このバッグがどういう運命をたどるのか、『紫陽花いろの朝に死す』(笹川左保・徳間文庫)を開きつつ観察。籠原前で席はほぼ埋まり、熊谷からは立ってる客も。バッグ様は意に介せずチョコン。両側の乗客に、「ここに座りたいのですが…」と問いかける人は現れない(内心期待した泥棒客も)。このまま上野駅でお別れかなと諦めかけた、浦和駅を出た直後。70代後半くらいののマスク姿のお婆さんが、バッグについて尋ねた。左側の青年がすぐに網棚にバッグを持ち上げて、座らせてあげた。あのバッグ、熱海と高崎を何往復化してる可能性も。グリーン車以外の車両を、JR東日本はロクにチェックしてないし。

 ミア・ワシコウスカは名前以上に個性的フェイスの女優だが、それを凌駕するカルト系映画に出演、一定の人気を。『クラブゼロ』は俺の知ってる範囲で初の本格的失速作。彼女のやや不貞腐れた顔面しか記憶に残らない。誰の意向か知らないが、「俺の建築趣味って渋いだろう?」と言わんばかりの背景選択にも、ゲロ描写以上に吐き気。所属エージェントに変更でも?

1月14日…「あかひげ薬局」。俺たちの世代に強烈な記憶を残した、ペニス鼻の山伏みたいなイラストはさすがに使ってない(ロリっぽい姉ちゃんのニッコリ姿)。そう言えば包茎手術の広告、紙媒体では昔ほどは見ない気が。そういう不要不急医者が急増した頃から目立つ、院長の写真入り宣伝。今は図々しく街頭にまで。凶悪犯指名手配写真としか思えない面構えばかりで(あるいは無自覚な精神障害者)、街の風紀を破壊する事おびただしい(言論表現の自由は忍耐と表裏関係)。一方、気分のいいポスターも。前から「高島屋」、「シネマテークたかさき」、中央銀座通り(巨大シャッター街)付近で見掛けてたれいわのそれが、新しい物に一新されたのだ。共産党のポスターは、高崎市内ではほとんど見かけない。高崎警察署の裏金公安刑事が、クンクンワンワン情報収集してる事だろう。

 WOWOW放映の『シルミド』。2・26事件に蜂起した皇道派将校みたいな奴が、「生きるために死ぬほど訓練したんだよ!」と絶叫(684部隊員)。実に筋が通っている。片道燃料だけで陛下のための死を強制された、大日本帝国神風特攻隊よりよっぽどマトモ(生還すると何度でも死地に追いやられる)。その理性的総括もせずに感傷的に美化し続けた結果が、今の”一億総特攻隊員時代”。

1月13日…上信線高崎駅0番線ホームの廃列車を使った休憩室。今でもコロナを理由に閉鎖したまま。今度はインフルエンザを口実にするつもりか。公共機関が感染症を理由にサービスを廃止する例は多いが(その多くが排除ベンチ並の屁理屈。なら料金も値下げるべし)、納得出来るのは「シネマテークたかさき」の、膝掛け無料貸し出し中止くらい。今後はミニ膝掛けを持参するか(同館は東口の「109シネマズ高崎」のように、厳冬下で平気で暖房を切るような狂った真似はしないが、やはり爺様は冷えるよ)。

 1面にハート出版のクルド人差別本広告をドカンと掲載、激しい非難を浴びたばかりの『東京新聞』。今日はスポーツ欄下に「あかひげ薬局」の出稿が。メインのタタキが凄い。”勃起しないの?いいお薬あるよ!”。勃起障害、勃起力減退、陰茎、早漏他のゴナU系文字が乱舞。エロ本屋に言われたくないだろうが、『東京スポーツ』や『日刊ゲンダイ』じゃねんだし、少しは考えたら?「父ちゃん。この漢字何て読むの?」「ぼ…ぼぼ…ぼっきかな」「どーゆー意味?」「うるさいわよ潔!朝ごはん早く食べて学校に行きな」「何言ってんだよ母ちゃん。今日は学校休みだヨ」コソコソと逃げ出す父ちゃん。全国の『東京新聞』購読者宅で、類した騒動が起きたのではと心配に。底が抜けた感がある同紙広告部。部員の一人が谷中の一箱古本市の常連だったな、昔。

 昨日、何本も観た「シネマテークたかさき」の予告編。題名は忘れたが、いがらしみきおが推薦文を寄せてるのも。奴がほめるようじゃロクでもないに違いない。惰性でウッカリ見物しないように用心せねば。予告編と言えば、相米慎二のそれが酷い(チラシも)。「今、世界の”SOMAI"へ」だと(配給/ビターズ・エンド)。是枝裕和や濱口竜介の奥歯ガタガタ鳴らした推薦文にも赤面。確かに両監督作品より分かりやすくて面白いが。馬鹿がほめるとうさん臭い悪臭が瞬時だがよぎる。

1月12日…三池崇史が北野武を分不相応にも過剰に意識してたのは誰にも分かるが、WOWOWの『首』を観て武が三池化してるのに気づく。意識的にではなく、峠を超えた演出家がたどり着いた蒲団部屋だろう。観るに耐えない。見たくない景色と言えば、相次ぐ次期米国大統領へのIT企業群他の巨額みかじめ料奉納。一応法治国家の体面を保ってた同国が(自国内では)、トヨタ、日立、三菱重工、サントリー、パソナ他の買収政治を基本とする金権腐敗国家(警察、検察、司法が犯罪者の尻持ち)、大日本帝国に急接近中とはな。若死にしないと色々な光景が満喫。ロクな奴が居ないからどうでもいいが、朝日新聞退職者のみなぜ”元朝日新聞記者”と略歴に書きたがる? 竹田なんだらとかの人種差別主義者同様な、一種の血筋自慢か。元『東京スポーツ』、あるいは元『上毛新聞』とかも時には見たいぜ(横山秀夫は後者)。

 午前10時30分から「高崎電気館」で『男はつらいよ/翔んでる寅次郎』(’79松竹)。松田政男の悪影響で避けてて未見だったが、堂々たる秀作。80点。観客20人弱。「シネマテークたかさき」へ移動。『グレース』。チラシの出来に負けない傑作。85点。観客10名。引き続き1階のスクリーン1で『クラブゼロ』。不愉快なゲロ凡作。40点。観客12名。上信線で『中国目録学』(清水茂・ちくま学芸文庫)。『~翔んでる寅次郎』マイナス10点程度の面白さ。

1月11日…昨夕。退屈至極だった『暗黒公使』(夢野久作・春陽文庫)と違い大いに面白い、同じ夢野の『妖刀地獄』(河出文庫)を楽しみながら早めに高崎に帰還。「シネマテークたかさき」で、苦手な塚本晋也映画を続けて2本。『ヴィタール』『バレット・バレエ』。観客6名、8名。幸い”シンヤの俺様神様映画”としては比較的マトモで、逃げ出したくなるような心境にはならず。両方90分以内という尺のお陰(見物後、120分はあったとの感慨は抱くが)。チャップリン気取りもいいが、脚本だけは他人に任せた方がいい(ホントに下らない筋)。『ヴィタール』が観られたのは、浅野忠信に喋らせなかった成果(串田和美、國村隼、岸部一徳以外の台詞はほぼ聴き取れないが)。『バレット~』も30分なら秀作(以降は単調な反復)。飽きられたのを自覚したのか、最近は新藤兼人路線。かつてと同じひらめき皆無の、コツコツとした勤勉さが痛々しい。

 日本の3大ハレンチスーパー馬鹿女といえば畝本直美検事総長、芳野友子連合会長、高市早苗代議士で盤石決定事項だろうが、男性君主帝国主義国家だけに、野郎となるとあっという間に30人、いや300人は。暇じゃないがちょっと考えた。河野太郎、ほんこん(太田光や志らくでも可)、東浩紀は外せない。元気なら松岡正剛もリスト入りだ…馬鹿やってないで仕事しろよ。でも誰でも考えるメンツで我ながら面白くない。最も重要な人物を忘れてる気が…。

 時代小説集『妖刀地獄』(夢野久作・河出文庫)。春陽文庫から出ないでホントに良かった。安吾捕物帖の自己検閲ぶりからして、同文庫から刊行されてたら、”非人探偵が”登場する「狂歌師/赤猪口兵衛」は、絶対に収録されなかったろう。当然、”人間は上から見ると何もわかりませぬもので、その代わりに下から上を見上げますると、何でも見透しに見えまする。へへへ”との兵衛の名台詞も味わえなかった。新保博久の編纂、解説も的確。巻末の差別語問題に関する編集部の断わりも2行と簡潔。その点、『考える葉』(松本清張・角川文庫)はダラダラダラダラ言い訳が続き、見苦しさの極致だった(清張総御大への冒涜)。そんなに世間が怖いのなら編集なんて職業止めちまえ!(作者の思惑を不特定多数へ伝える媒介人が生業だろうに)

1月10日…主要人物が無意味に走る、夜の線香花火、人物の影を追う、夕闇の海辺に人を並べる、猫や花のドアップ、スローモーションの乱用…。ドキュメンタリーに限らず、駄目映画の基本的要素だが、『大きな家』にはそれが全部登場、或る意味感動的(監督編集/竹林亮/撮影/幸前達之/企画/斎藤工)。123分もあるのに、養護施設の日常生活は全然分からない(彼らがどこまで仕事を分担してるのか、あるいは規則等)。やたらに他人性が強調される(馬鹿な質問者の誘導尋問で)。それは本作の前提だと思うが、愚かな制作関係者は新たな発見と思い込んでる様子。清水宏や柳澤壽男から300年遅れた映画しか撮れないのは当然だ。チラシや本編で、登場人物への中傷をしないでくれと繰り返す。当然の事だが余りにしつこい。無能無教養スタッフが登場人物のプライバシーを盾に、駄目映画への批判封じを狙ってるとしか俺には思えない(強姦警官や検事の匿名報道の言い訳で、裏金警察や記者クラブマスコミが使う手口。岸和田市長も模倣犯)。福祉関係者性善説も徹底。文化庁が大喜びで涙金を支給したろう。NHK(職員平均年収1800万)はすぐ買ってくれるかもしれないし、映画賞に小泉チンジローポエム大賞があれば絶対に受賞。小さな脳みそで『大きな家』は建てられない。

 『幻の光』を観て思ったが(劇場では初めて)、大杉漣も柄本明も30年前は普通の演技を(サントリーが国民皆保険テロを画策してるように、映画自体を壊そうとしてない)。貯金通帳の額と反比例、無意識に駄目になったのか。内藤剛志はその点さほど退化してないが、チョイ前にマイナ保険証のCMに出ててガックリ。自主映画っぽい作品やロマンポルノでファンだった。佐藤慶みたいな硬骨派役者は絶滅したか。

1月9日…悪党(犯罪者)への忠実な用心棒振りが半端ない、畝本直美検事総長が率いる日本国無能ゴロツキ調活費泥棒検察(法治主義国家への公然たるテロリスト集団)。電通共同通信はともかく、「今の検察は公平か?」程度のなまぬるいアンケートひとつ出来ない既存大手メディア(「天皇制は必要か?」とかもな)。畝本直美と同レベルのN党々首にコケにされて当然。すっかり影が薄くなった中核派や革マル派、一水会他は検察庁前で激しい抗議活動を実践すべし。裏金ゴキブリ機動隊がワンサカ登場し、腐敗警察&検察の異常さが視覚化出来るし、支持活動家が急増する、かも。共犯の営繕費泥棒最高裁以下の、ドコジキヒラメ司法関係者もも忘れちゃ失礼か。

 午前10時半から夕方5時過ぎまで、「シネマテークたかさき」で過ごす。『ゲームの規則』→『大きな家』→『幻の光』。観客数。順に7名、25人前後、7名。トップの『ゲームの規則』は、「岩波ホール」以来だから50年振りくらいか。『天井桟敷の人々』の20倍は面白い(映画史的には30倍の価値が)。次のクズ駄作振りは弁護不可能な領域(明日理由説明)。最後はあらゆる意味での並の水準。それだけ。帰りの上信線で『会津恋い鷹』(皆川博子・春陽文庫)読了。イギリスならケン・ローチあたりが、とっくに映画化してたか。

1月8日…昨夕は「神保町シアター」で『地獄に真赤な花が咲く』(’61東映)。観客10人台。名匠佐伯清監督が、こんなカックン映画を撮ってたとは知らなかった。基本的には映像と小説の区別がついてない、川内康範のいい加減な脚本のせいだが、東宝から移動直後らしい鶴田浩二も、精彩ゼロのくたびれたただの中年男(目じりの小じわが痛々しい)。役柄を超えて有名な性格の悪さがにじみ出ており、3年後に『人生劇場』で甦る俳優とはとても思えない。まだ時代劇も大量生産、収益的には日活の後塵を拝してた時代(推測)。脇役俳優の名前はほとんど不明。料金1100円均一デーとか(1本で)。ホントに高い。2本立ての「早稲田松竹」の約2倍。封切りの「シネマテークたかさき」とほぼ同じ(会員1200円)。

 ただ「神保町~」のシートは座り易くて心地いい(館内傾斜も理想的)。「シネマヴェーラ渋谷」のようにグラつかないし。「神保町シアター」「シネマヴェーラ渋谷」「高崎電気館」(ココのシートはやや固い)。勝手にどこの席にも座れるのは、もうこの3館くらいか。シートの予約制って、どっか管理教育っぽい。

  「盛林堂書房」から、”嫌記棚”12月分の売れなかった本が届く(要するに返品)。重~い! 送った際と重量がほぼ変わらない。開ける勇気がわかずに放置。不景気な月はかつて四谷書房さんが打ち立てた不滅の記録、”売り上げゼロ”を反芻するようにしてるが…。

1月7日…無能で知られた乃木大将が、奥さんを無理やり殉死の道連れにしたというのは有名。だが『私兵特攻/宇垣纒長官と最後の隊員たち』(松下竜一・中公文庫)によれば、宇垣長官は敗戦が判明してるのにも拘らず、部下17人ともども”特攻”を自称して突っ込み、彼らを”殺した”のだと(恥ずかしながら良く知らなかった)。既に何の権限もないのに、国有財産たる11機の戦闘機と17人の命を奪いながら(単なる己の名誉心のために)、故郷岡山の護国神社には顕彰碑まであると言うから呆れ果てる(乃木神社もあるな)。大西瀧次郎や阿南惟幾のように、一人で勝手に死ねば良かったのだ(特攻隊創設や本土決戦を頑なに主張した、両者の深い罪は消えないが)。だがこの3人。戦争責任を問われながら言葉の綾と言ってのけた、彼らが睥睨する大元帥よりはまだ責任感があったとも言える。

 WOWOWの『暗い森』。吹き替えレベルが高く実に良く聴こえる(大声小声は有能な声優には無関係)。ドラマの質も高い。『FBI』とはあらゆる意味で天と地。今日は「神保町シアター」にでも行くかな。ポイントカードをチェックしたら、去年の10月2日以来ご無沙汰。100円や200円でも、入場料の高い映画館からは自然と足が遠のく貧乏老人。

   『日刊ゲンダイ』。長く続いてる斎藤貴男のコラムも、松尾潔、ラサール石井、室井何とか並に糞退屈!(本橋信宏もこのグループに急接近中)。帰りは『作家の日記(五)』(ドストエフスキー・岩波文庫)、『会津恋い鷹』(皆川博子・春陽文庫)を交互に。「東京堂書店」。(四)(五)はあるのに『過去と思索(三)』(ゲルツェン・岩波文庫)が未だに無い。岩波書店は近所なんだし、営業マンが引っ担いで補充に来やがれよ。

1月6日…南陀楼綾繁の解説は可も不可も無かったが(他社の自著宣伝だけは3人前)、一気に読ませた『考える葉』(松本清張・角川文庫)。総御大(裏長屋のバルザック)の作品としては珍しく主人公が虚無的で、笹沢左保御大を連想させた(フケ専の香りも濃厚)。上信線で『私兵特攻/宇垣纒長官と最後の隊員たち』(松下竜一・中公文庫)に。松下の著作は大半を読んだ気でいたが、これは未読だった。さすがの筆致(シャチハタ左翼の鎌田慧とは違い、取材対象へのスキンシップが出来ている)。中央公論”ナベツネ”文庫。早くナベツネの文字が薄らぐといいね(なら使うな!)。”一億総特攻時代”の今だからこそ読まれるべき書。

 ムカムカするWOWOW放映の『FBI』。国家権力の無謬性が前提だから。日本の警察ドラマはほとんどこのタイプ。捜査令状代わりに、やたらと「FBIだ!」と叫ぶのも馬鹿丸出し(台詞の印籠)。なぜか俺の在宅時間にしつこく放映。WOWOWのヘッピリ腰な企業姿勢と合致してるためかな。単細胞米国警察ドラマは大幅縮小、北欧に限らず欧米全体、あるいは韓国系をより多く流してくれ。70過ぎると水戸黄門風説教ドラマは見る気にならない(”ながら”見物でも)。

 夜、BS松竹東急が『喜劇急行列車』(´67東映)を。いつ見ても列車内出産中の桑原幸子サマ(この場合は”サマ”も美しい日本語!)の苦悶姿は、梅宮辰夫のシンボルか、松方弘樹のキツイ一発を見舞われてるとしか思えない(中高生なら3度は抜ける)。そのユッコサマが74歳で亡くなって早くも3年か。”主役を喰うエロ悪女たち”という特集、「シネマヴェーラ渋谷」あたりでやってくれないか。桑原幸子、夏純子、ひし美ゆり子、高毬子…。老人の懐かしい指先の元恋人たち。

1月5日…国費3億2500万を投じた三笠宮妃百合子の葬式、まだグダグダ続いてたんだ。国賊アベの国葬に16億(直接費のみ)。都庁ラッピングに48億…。特権階級や悪党(売国奴&学歴詐欺親子銀食器泥棒)には、確かにこの国は地上の楽園(金日成ファミリーも土下座!)。中国、ロシア、北朝鮮。武器無用で米国極東最大の植民地は自己崩壊との認識で意見が一致、してると思う。

 底辺老人は映画館入場者への無料プレゼントだけで感激。『お坊様と鉄砲』はブータン産ハーブ茶を(おいしゅうございました。エル・スリー・ソリューション提供)。全然有り難くないインチキプレも。『ザ・バイクライダーズ』は美人館女性スタッフが小型ビラを配布。「ハーレーダビッドソン高崎」の物で、ビラを店舗まで持参すればハーレータンクピンをプレゼントすると。糞馬鹿野郎! 手間暇かけて参上せねばくれない品など、プレゼントたぁ言わねえよ(排除目的を前提とした、日本福祉行政同様の自己申請方式)。世界的メーカーなのにホントにセコ~イ(俺さえ負ける)。「シネマテークたかさき」もタダで協力してる訳じゃなかろうが、ケチ臭いド腐れ企業の思惑はシャットアウトした方が客及び館のため。『ロボット・ドリームズ』は何もなし。

 高円寺帰りに「高崎電気館」で『男はつらいよ/寅次郎夕焼け小焼け』(’76松竹)。観客8名。巨匠日本画家役の宇野重吉が、己の新劇界での地位を踏襲してるかのようで不愉快千万。しかし岡田嘉子の登場で一変。重吉クン、出入りのクリニーング屋のあんちゃんに変身!もう20歳若ければ、極道の妻たちの主役を岩下志麻から奪えた。岡田嘉子にはそのくらいの貫禄と華が。

1月4日…『坂口安吾全集/12』(ちくま文庫/”安吾捕物帖/上”収録)読了。春陽文庫版は、癩病、非人、てんかん他を素材にした分のみ、念入りに排除してるのが良~く分かった。完璧な我が身可愛さ最優先のNHK(職員平均年収1800万)的コンプライアンス。伝統を誇る老舗版元は、こういう慎重さ(臆病さ)さで生き延びて来たのだと推測。結局これじゃ”坂口半吾”。『赤旗』、第1面写真は元旦がバフバフ志位。3日が田村智子委員長。今日4日が参議院選挙候補者。順番が逆じゃん。人斬り五郎こと渡哲也真っ青な、『日本共産党/大幹部無頼』。その『赤旗』に荒川洋治が。谷口善太郎が小説も書いてたなんて全然知らず。勉強に。ただ著者略歴末尾に、”芸術院会員”が抜けてたのは配慮不足(当人は大名誉と思ってるはず。次は文化勲章が射程か?)。

 チョイ前に子供に勧められて無線方式にしたら、頻繁に接続が遮断されちゃう。商売にならない(goo程じゃないが…)。結局再びコードを引っ張り出して、糸電話式ネット環境に先祖帰り。一気に故障知らずに(新しけりゃいいってもんじゃない)。線に手足を触手攻撃されないように要注意だが、注意喚起によるボケ防止効果があるかも。

1月3日…朝10時から午後4時30分まで、「シネマテークたかさき」2階のスクリーンで過ごす。まず10時から『お坊様と鉄砲』。20人前後。道理を正面から説かれると聞く方はうんざりするが、巧妙な手法(脚本)でいつの間にか導かれる(あたかも自ら取捨選択したかのように)。特に新しい考えを主張してる訳では無いが、つい納得させられてしまう。『ブータン山の教室』同様に安定感。12時20分からは『ロボット・ドリームズ』。満席(64席)。今日3本中では一番退屈なロボット浪花節アニメ。主人公が何で生計を立てえるのか示してくれれば、少しな感情移入できたかも。2時30分からは『ザ・バイクライダーズ』(良く西口の「109シネマズ谷川岳」に持ってかれなかったな)。40人前後。日頃映画とは無縁そうな少年や青年で大混雑(でも鑑賞態度は妙に礼儀正しく、不気味なくらいだった)。悪くないが、ところどころに隙間風が。オースティン・バトラーはやはり線が細すぎる。主役はたとえ画面から姿を消しても、残り香を残さねば(それがスター)。バトラー君、消えるなり3年間消息不明。そこをトム・ハーディが完全占拠。後者を完全主役にすべきだった。

1月2日…思想信条が近くても、好きになれない奴はゴッソリ。顔つきや服装同様に、趣味の問題かもと最初は思ったが、やはり理由は。松尾潔(くどくどながなが要尿瓶)。水道橋博士(自己愛過剰1人保育園)。ラサール石井(他人の汚れたふんどしコレクター)。宮内庁御用達系自由民主主義者町山智浩は、馬鹿だけどそこら割と憎めない。素直なせいか(二股自称思想家内田樹は、呆れつつ充分に憎める)。爺さんが1人裏の堤防でマラソン。腰が曲がってて、”く”字型で走ってた。身につまされる景色だった。

1月1日…団塊世代向けなのか、ロック関係ドキュメンタリーが頻繁に公開。貧乏→デビュー→突然大スター→薬&酒→内紛→解散とパターン化されてて大半が駄作だが、時代が近づくに連れてある傾向が。いかに世界的人気があったかを示すために、作品を問わずどこでコンサートを開催したかの世界地図が矢印入りで。昔は必ずTOKYOが。今は完全にシカト。代わりに中国、ないし香港が。成田空港で立ち小便くらいしてってくれ。腐敗土人国家が先進国だった時代は、『ダイハード』も日本企業のビルが舞台だったし、『パリ、テキサス』にもSHARPの巨大看板が。ドンキやダイソーじゃ絵にならねえか。それに反比例して、NHK(職員平均年収1800万)以下の御用マスコミが、”世界的~””世界が注目~”との恥語を大乱用。竹槍やスローガンでB29、いやミサイルやドローンが撃墜できると思ってるアナクロ精神は不滅。

 95年に「川崎市市民ミュージアム」で開催された、『シネマの世紀/映画生誕100年博覧会』の図録をチェックしてて気分が良くなった。表紙からちゃんとノンブルをカウント。立派な担当編集者。立派と言えば今日の『東京新聞』に1ページインタビューが掲載された、ICCの赤根智子所長はホントに凄い。プーチン(スターリン2世)やネタ二ヤフ(ヒトラーの亡霊)に逮捕状だよ。いつ毒が盛られるかスマフォが爆発するか分からない365日。俺なら恐怖で失禁&発狂必至。顔つきも威風堂々たる迫力と知性が横溢。同じ検事上がりながら、犯罪政治家の引き込み役と逃がし役で汚い金を貯金してる、畝本直美検事総長夫妻とは天と地(生ゲロ上のイボ蛙2匹。オエ~!)。落ち着いたら帰国。法務大臣か検事総長に就任して、畝本直美”三権分立テロ”夫婦に逮捕状を即刻!

 さすがに赤根智子VS畝本直美ほどは人品骨柄に落差があるとは思えないが、今日の『赤旗』1面はまたバフバフ志位のカラー写真がドン! 一方、田村智子委員長のそれは2面でモノクロ。それもすごくちっちゃいの。どっちが委員長なんだ。党勢長期低落の最高責任者が、いつまでもデケー面してんじゃない。夏の参議院選挙。こんな調子じゃまた負けるな。


しおやま・よしあきの腰曲がり薄毛爺さん疫病街徘徊(その1988)

2024年12月01日 07時09分07秒 | 独り言

12月31日…結局今年の見納めは、「高崎電気館」の『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』になりそう。新鮮さには欠けるが、確実な水準の作品で締めたい(「シネマテークたかさき」の主要作が、見物済みのせいも)。同館、3日からは恒例の寅さん大会。『男はつらいよ/寅次郎夕焼け小焼け』&『同/翔んでる寅次郎』。これまた再見に値する2本(女癖の悪さで知られた松田政男が、生前山田洋次&愛川欽也をやたらと毛嫌い。”新左翼会の山田和夫”の素朴な信者はホントに損してる)。いつもの大型チラシが、半分大になってしまったのはガッカリ。

    「高崎電気館」。朝10時からの『荒野の用心棒』、続いての『夕陽のガンマン』。各20人弱の入り。若い姉チャンもそれぞれ2~3人。映写状態良し(音響は少し割れる)。同館オリジナルの半券の構図が素晴らしい。名刺大で、「シネマテークたかさき」と比べて小さいのがやや不満。帰りに「room’s」でホットケーキセット(プチ洗面器大で650円。サラダ、果物、コーヒー付き)。行き帰りの上信線での『坂口安吾全集/12』(ちくま文庫/”安吾捕物帖/上”収録)も楽しかったし、不平文句グダグダ爺さんとしては穏やかな一日だった。

 日本の財政健全化策はガキでも可能なレベル(財務省不要)。以下を廃止するなり削減すればいいだけ。先進国への復活はお茶の子さいさい。もんじゅ(全廃)。辺野古基地工事(全廃)。米国占領軍朝貢費(全廃)。経団連トヨタ他主要企業消費税注入(全廃)。青天井の皇族費用(完全民営化)。こんな簡単な事も出来ないとすれば、その国家は滅亡するしかない。

12月30日…そのシネコン「109シネマズ高崎」。観客評価業界最高と自画自賛してるが、昨日はこの寒いのに館内暖房を途中で遮断(12時45分開始の回)。後半はブルブル震えての鑑賞。あたかも「109シネマズ谷川岳」。高崎だけの蛮行ではあるまい。老人料金1500円も取る封切館がこの仕打ち。東宝系映画館の紳士面した強欲振りに負けない、松竹東急系の土方の地下足袋的悪臭漂うえげつなさ。「早稲田松竹」(松竹系子会社の運営)の爪の垢でも煎じて飲め。全国の109系シネコン、冬場は絶対に行くべきでない(脳溢血死希望者は別)。ココに比べ「シネマテークたかさき」「高崎電気館」は良心的。後者は天井の高い古い小屋なので、やや暖房の効きは悪いが。

 春陽文庫収録分以外も読みたくて、『坂口安吾全集/12』(ちくま文庫)を(”安吾捕物帖/上”収録)。刊行時順番に片付けてるはずだが、まったく記憶に無い。先日読んだ春陽文庫分まで忘れては問題だが、若い頃体験した映画や小説が常に新鮮というのは便利(ボケの効用)。どの程度記憶してるか、半世紀前に旧「文芸坐」のオールナイトで繰り返し観た、『非行少年 若者の砦』を久々に「シネマヴェーラ渋谷」でと思ってたが、脚が重くて断念したのは残念。

 笹沢左保御大の『過去は雨の中に佇む』(’88角川文庫)。舞台が中古瓶回収業界というのがユニーク。まったく未知の世界だったが、今でも多数の業者や業界団体も健在。多分カンやペットボトルに押され気味なのだろうが、カンはともかくプラスチックの汚染が顕在化してる今、中古瓶の再利用は市電並に復活するのでは。ペットボトルなんて”日々の原発”同様だし。

12月29日…トランプが死刑を精力的に続行しろとほざいたそうだが、遅れてるなアメリカ帝国次期大統領。大日本帝国の上川陽子元法相など、精力的どころか狂ったように死刑を粛々と実践、16人もあの世に送りまくり、”永田町の血まみれサイコ婆さん”、あるいは”国会の死刑執行人”とまで絶賛支持され、次期首相候補だ(ギネスに申請したかどうかは未確認)。やたらと卑下するのではなく、自国の自慢すべき点は国連等でも声を大にして主張を。「日本は今後も20人、30人と人数にこだわることなく、ドンドン犯罪者を死刑にして(冤罪被害者込み)、中国やロシアの脅威から自国民を守る決意です!」国威発揚間違いなし。

 「109シネマズ高崎」で『ロード・オブ・ザ・リング/ハ―ロンの戦い』。観客4名。面白い。最初は人物の劇画的体形(頭が小さすぎる)、濃密で重厚な背景に比べて安っぽい人物処理、馬脚の地につかなさ等が気になって仕方なかったが、次第に引き込まれた。お姫様の織田信長っぽさや、ロマンスをほぼ排除したドラマ構成は斬新。無論、悪党は殺されるまで改心など一切しない(アベシン同様に)。さわやか。

12月28日…昨日の「東京堂書店」。平積みしてあった『ぼくの文章読本』(荒川洋治・河出書房新社)を手に取り、後半折り返しの著者略歴を。各種受賞歴の末尾に”芸術院会員”と。細い書体だったが本当はこの部分だけ大きさを倍増、ゴナEで表記したかったのでは。『文学は実業である』とかいう本も出してたな。買わずに戻す(昔はファンだったが、俗物化スピードにあきれて離反)。相向かいの工事中の「三省堂」。2026年初めには完成と。「東京堂書店」の天下ももう1年。同店、(四)(五)はあるのに、『過去と思索』(ゲルツェン・岩波文庫)の(三)が無かった。イライラ。

 昨夜、「シネマテークたかさき」の顔見知りの美女スタッフに、「今年の見納め映画には何を?」と尋ねられて一瞬言葉につまる。「今月は今日まででまだ15本。もう5本は片づけたいので、まだ分からないよ…」。暇な爺さんには付き合い切れないと言った顔を(当然です)。それより心配なのが、同館向かって左側の空き地の工事。今までは駐車場だったが最近更地にされ、今にも建築工事が始まりそう。その間の騒音が心配で。

 集団強姦疑惑の岸和田市長の似た者夫婦振りには非難殺到だったが、窃盗団の汚れた金8億円をシャーシャーとごっつぁんしてる、赤い羽根を運営する中央共同募金会が批判されないのは奇怪至極。コイツら、泥棒、人殺し、麻薬カルテル、幼女売春組織からも、金なら何でも受け取りますと宣言したに等しい。確かに金自体に罪は無いが、出所による色はシッカリついてる。マネーロンダリングを公然となす自称福祉団体なんて、即刻潰れちまえ!

12月27日…公金泥棒集団(別名自民党国会議員)アジトの飯炊き婆さん、畝本直美検事総長。相変わらずの鮮やかな仕事振り。裏金議員65人を一斉に不起訴と。見た目の悪い野良犬にも、腐った残飯は喰わせてておくもんだ。職務放棄無能集団のせいで、また公金を使っての検察審査会が。日本の検察は法体系の破壊者(国民皆保険の破壊者はサントリー)のみならず、もんじゅ並の国家財政浸食テロリスト組織。『日刊ゲンダイ』社長だった川鍋孝文、『噂の真相』編集長の岡留安則両名の評伝類はなぜ出ないのか。売れると思うが。

 全然期待しないで行った「古書会館」。ところが映画関連本雑誌を中心に、20冊以上買う嬉しい想定外の事態に(9割方「古書二イクロ」)。約7000円(「矢口書店」なら3~4冊しか買えない)。初めてここでの”送り”体験(着払いの郵パック)。お陰で週末に予定してた高円寺参りが休める。高崎線で『魔窟/知られざる「日大帝国」興亡の歴史』(森功・東洋経済新報社)。かなり面白い。学生の頃、『印刷タイムス』という業界紙で一時アルバイトを。そこの元日大全共闘が。顔に深い傷が。噂では日大芸術学部で関東軍に襲撃された際に出来たものと。お元気だろうか。「シネマテークたかさき」で『ヘヴィ・トリップⅡ俺たち北欧メタル危機一発!』。1作目に比べるとかなり落ちる。観客20人弱(初日)。

12月26日…事務所のパソコンのメールが不通になり(湘南新宿ラインを真似るな!)、女房に直してもらおうと引っ担いで来たので肩がコチコチ。年に1~2度はこう。前回は自宅で配線するなり復旧。今回はそう行かずに今日に持ち越し。運転、商品発送、食事の用意、庭の枝切り、パソコン類は老妻担当。せどり、出品&再出品、皿洗い、枝焼却(夏は草刈り)、古本処分だけの俺に比べて過重労働気味。我が担当仕事を増やそうか。水飲み百姓同様に、古女房は生かさず殺さずもと言うが。主権者を殺してケツの毛まで抜く自公国民維新政権に比べれば、狸オヤジ一家支配の江戸時代はまともだった(生活保護費アップ月額500円。100歳越えで死んだ皇族の葬儀費用3億円以上)。命懸けの百姓一揆も各地で起きてたし。日が沈み続けてるのは明治維新以来なのか。

 『作家の日記』(ドストエフスキー・岩波文庫)、5巻目になったら再び面白くなった。4巻目はもっと早めに放棄すべきだったと反省。ただドス様。作家だからよかったが、政治家なら完全にひげ面のプーチンだよ。WOWOW。3カ所のどっかで70年代東映プログラムピクチャーと言うか、韓国暴力映画をバンバン流してて心がなごむ。『ゴールデンカムイ』のゲロ糞宣伝中止してくれりゃ、身も心も更に浄化されるのに。

12月25日…『東京新聞』最終面の「私の東京物語」。どうでもいい一山幾らかタレントの愚連載が続いたが、金平茂紀の登場でようやく眼を。同世代だが、田舎と東京じゃ”青春時代環境”に随分差があるなと(荒木一郎との落差ほどでもないが)。この人の眉毛は好々爺っぽく垂れてるが、かく風貌の人間は激短気な人が多いので御用心(爺様の体験談)。

 昼前の湘南新宿ラインに約1時間の遅れ。女車掌さん、社内マニュアル通りなのだろうが、事故や遅れ等の言葉を禁句にして、”一時的な時間調整”との言葉を連発。お陰で浦和駅から京浜東北線への乗客移動までに、実に無駄な時間が費やされた。客の都合より自らの体面を優先させる、値上げ申請を控えた傲慢な銭ゲバJR東日本。お陰で煮え切らない内容の、『皇室とメディア「権威」と「消費」をめぐる一五〇年史』(河西秀哉・新潮選書)は結構進行。こんだけ逃げ場を確保した筆致なら、どこからも抗議されない(『週刊新潮』のヨイショもシッカリと)。過剰な尊称を使用してない点はいい。

 「シネマテークたかさき」で19時開始の『眠り姫』。観客6名(1名途中退場)。7~8年前、姉ちゃんがハンモックで寝てるだけの映画があったが、あれ以来の”前衛”さ。”天才”は同時代では理解されないのが常。本作演出者を前衛とも天才とも思わないが(塚本晋也タイプのうぬぼれ人間)。ほとんどナレーション&景色だけ。ビンボな箱庭風邦画の最終形態か。最後の字幕登場人物数がハリウッドの大作並(実際に画面で確認できる人間は1人のみ。←途中で1度寝てるので推測)。クラファン参加者? 濡れ場だけは人間も出せば良かったのに。尺80分は演出者の唯一の良心か。

12月24日…今世紀になり”生きざま”という恥語をようやくめったに耳にしなくなったら、”’マジで泣く”が登場。どうにかして欲しいが、どうにもならないだろう。2番目に嫌いな日本語。1番は言うまでもなく皇族の名称の後にくっついてる、”さま”。映像面だと、嘔吐場面で写す必要のないゲロをアップにする馬鹿演出家。ジョン・ウォーターズじゃねんだから。トイレにかがむ後ろ姿を、ロングで見せりゃ分かるよ。

 盛林堂ミステリアス文庫と言えば、『密書の行衛/コナン・ドイル少年少女翻案集』(北原尚彦編)も数日前に。中身より古ツア(小山力也)のレイアウトがカッコ良かった。同文庫は文字が大きく行間に余裕が。ギッシリ系のちくま学芸文庫や昔の岩波文庫の間に開くと気分転換に。自民党の企業献金を死守したい各種トンデモ屁理屈。強姦も正常位なら罪に問われないと、大久保清が居直ってる風。あるいはスキンしてれば許されるとかのレベル。皇国の警察、検察、司法はそれに同意しつつあるから怖い。強姦者の力強い味方中村格は、日本生命でどんだけ収入を? NHK平職員の平均年収、1800万の数倍だろう。腐った十手持ちのゴロツキは、昔から乞食同様に1度やったらやめられねえな。

 吉本隆明の娘が漫画家&小説家なのは有名だが(吉本ばななはともかく、姉ちゃんのハルノ宵子は日本出版社やヒット出版で仕事を。中森ばぎなや中総ももに毛が生えた程度か)、花田清輝の孫、十輝もアニメのシナリオライターと(お爺ちゃん命名)。前から伝え聞いてたが、今回初めてウィキをチェック。まだ現役の売れっ子(1本も観てないが)。隆明の長女は父親の想い出を本にして一時話題に(未読)。十輝にも爺ちゃんの回想をと一瞬考えたが、69年生まれ。爺ちゃんは4~5歳で亡くなったのだし、無理筋な期待だな。

12月23日…値がつかない本や雑誌を、蔵や自宅奥から少しづつ集めゴミ収集場に運んでるが、全然減ってる感じがしない。大江健三郎、山口昌男、井上ひさし、富岡多恵子、川本三郎、矢作俊彦、田中康夫、松尾スズキ、『キネマ旬報』、『イメージフォーラム』、『映画芸術』、『映画秘宝』、『ユリイカ』…無尽蔵に湧き出る泉のごとし(小林信彦はある思惑からまだ保存)。瞬時に消え去った(お札になって)、オーウェル、山田稔、西村賢太、『季刊FILM』、『芸術倶楽部』、『海鳴り』、チラシポスター類の芦川いづみ、タルコフスキー、エドワード・ヤンは実に読者孝行だったが。

  「シネマテークたかさき」で『こまねこのかいがいりょこう』『ゴンドラ』。観客4名、7名。前者結構面白かった。邦画は実写より、ドラえもんや本作他のアニメの方が現実を直視(雪男編に関心)。後者。撮影(構図、深度決めまくり!)や役者は揃ってるのに、監督が兼ねてる脚本が下らな過ぎて。チェスゴンドラ→コスプレゴンドラ→レズゴンドラ→演奏会ゴンドラ→自爆ゴンドラ。そもそも両名はどこから資金を? 願望で物語を勝手に展開するあたりは邦画的。

 帰りの上信線で『夢をまねく手 他二十一篇』(宮野村子・盛林堂ミステリアス文庫)。行間がタップリで読みやすい。本書、大量の乱丁が出たと小野店長が渋い顔を(お陰で乱丁版完全版の2冊を所有)。冒頭の2編、いずれも中国人が悪役でソ連兵が善玉(敗戦後の大陸が舞台)。珍しいパターンだ。

12月22日…『底が抜けた国/自浄能力を失った日本は再生できるのか?』(山崎雅弘・朝日新書)読了。副題は間抜けだが、内容はXと異なる種々の工夫が施されている(適菜収もここらは見倣って欲しい)。引用される新聞記事の9割は『東京新聞』。うるう年に1度くらいは『朝日新聞』もついでに(どうでもいい感じで)。”朝日人業界”での出世を諦めた、書籍出版編集部の長田匡司、担当編集者の日吉久代はまともだ。

 自らへの戒めも含めてだが、親馬鹿に陥らぬためには並々ならぬ努力が。しかし昨今は”子馬鹿”が急増中。一定の名を成した物書き、映画監督、俳優等のガキどもに顕著。どうやら親を誉めまくる事で、自らのステイタスがアップすると確信してるらしい。真逆だよ。身内を他人の前で賞賛するなんて、世の中で2番目に恥ずかしい行為(1番目は親に手淫行為を目撃される事)。立派な業績を残した人だが、子供の教育には大失敗したようだと、並の神経教養を持った人間は素直にう。「だまらっしゃい有名人の馬鹿っ子ども!」と親切に言って上げても、全然理解不能なのが連中の特徴だが。

 アンソニー・マン監督の名前は、信頼に値する著者の本で散見してたが、『脱獄の掟』(’48米)を再見して改めて凄い演出者だったのだと(コスミックの10枚組DVD、『名優が演じる裏切りの世界』収録)。語り手の熟女クレア・トレヴァーは南田洋子、若い女弁護士マーシャ・ハントは浅丘ルリ子を連想。つまり初期小林旭&舛田利雄監督コンビの傑作、『女を忘れろ』の世界。70年代初頭、『キネマ旬報』に「日活アクションの華麗な世界」連載中の渡辺は、同作ロケ場所が自宅近所でそのまま残ってると執筆(俺は当時目黒区東山の「熊沢牛乳店」に住み込み、森永ホモ牛乳を配達中。忙しくてロケ現場見物など出来ず)。聞けば渡辺宅は付近でも周囲を睥睨する大邸宅だったと。金井美恵子。ボケないうちに”少女詩人時代”の意地悪な回想を是非。『マダムジュジュの家』を圧する代表作になるのは眼に見えている。

12月21日…最初からスラブ主義演説ばかりで辟易してた『作家の日記(四)』(ドストエフスキー・岩波文庫)。100ページ残して放棄。併読してた『過去と思索(二)』(ゲルツェン・岩波文庫)の面白さのせいも。ただロシア文学を後者に一本化するなり、著者の結婚にまつわる芝居めいた自慢話が延々と始まりゲッソリ(ドス様の呪い?)。(二)を片づけたらドス様の(五)に戻ろう。その後で(三)だ。紙上の猟色家気取り。

 ホントに駄目な『東京新聞』文化欄。文化勲章もらったチェリストに、でっかい写真入りの按摩ヨイショインタビュー。文化欄担当者なら、文化勲章自体の存在意義でも根本的な検証をしてみろ。差別の大明神直結の前近代的精神的奴隷制度を、今更有難がってんじゃないよ。文化欄と言えば一昨日触れた、豊崎由美&杉江松恋(俺は版元子飼いのコピーライターかと思ってたが、文芸評論家らしい)。2人の傑出した才能に頭を下げる大事な仕事を忘れていた。驚愕すべき事に両名の会話は、その一言一言が完璧な新刊書の帯の推薦文になっている(空也上人立像も裸足で遁走する鮮やかさ)。その陶酔の境地たるや、とても素人が真似できる次元ではない。素直に脱帽。そして敬礼!

 夕方、『過去と思索(二)』(ゲルツェン・岩波文庫)読了。ドストエフスキーや『収容所列島』のソルジェニーツインに比べ、随分と牧歌的流刑囚だと感じてたが(『ロミオとジュリエット』ごっこまでするし)、やはり作者は境遇をオーバーに語ってるらしい(昔から批判があったと)。そもそも流された場所がシベリアのずっと手前だし、流刑囚と言っても県庁に勤務(田舎じゃエリート階級)。流刑というより本社から場末の支店の転勤させられた程度。皇帝に連なる名家出身者ゆえの特別待遇。自らを飾りたがる癖は読み始めるなり察知。俺は別にどうでもいいと思ったが(他人の描写は抜群だし)、訳者かいせつで長縄光男は特別弁護人を志願。説得力ゼロの弁明をグダグダグダ。みっともない。お前はただの訳者だろうが。すっこんでろい!(馬鹿の贔屓の引き倒しが、御本尊をよりチャチにする)

12月20日…脳溢血で倒れたペイントロボ。大分回復、病院にも一人で通えるようになったと、当人から聞いて一安心。左下半身にやや後遺症は残るが、日常生活にはほとんど支障がないと。お母さんに寝たままだなんて言われたら、どう答えていいか分からないし、連絡してなかった薄情者(初期段階で妄想じみた手紙はもらっていた)。妄想に関しては俺も覚えがあるが自然と正常に戻る。しかし歩けなくなると家族が…と心配を。とにかく良かった。

 気の毒な姉ちゃん。ロングヘア―の美人が、「日高屋」飯田橋駅東口店の3人用カウンターで麺類を。髪を気にしながら食べてたが、全然音がしない。あんなんじゃ味がしないだろう。両側は死に損ないの爺さん(左側は俺)。60台以上の年寄りはもう観葉植物。ラーメンもそばも気にしないで音を立てて食べな(ただ鼻かぜらしく何度も鼻をかんでた。あの調子で食べりゃいいの)。

 「シネマテークたかさき」で19時30分からの『アット・ザ・ベンチ』(初日2回目)。観客25名前後の大入り。広瀬すず、吉岡里帆、岸井ゆきの他の人気者のせいか(若い男女メイン)。スカした字幕英語映画の割には悪くなかった。ただ4話目の後の楽屋落ちにはドッチラケ。こういう真似はフェリーニ、寺山修司ランクの人にのみ許される特権(ガキの行書体)。1話目の右下に、フィルム交換マークみたいなのが何度も出たのも謎(訳が?)。ただやっぱ邦画。今ベンチを取り上げるなら、排除ベンチネタは排除できないはず(韓国映画なら絶対に触れた)。邦画の9割は分野を問わずに、現実から眼を逸らしたファンタジーだな。後半の英語字幕を見てて、入りの良さの現因がも一つあるなと。第1話と第5話の脚本が生方美久。富岡出身でかつてこの映画館でも働いてた人物。古臭いが一番こなれていた。録音はどの話もカンペキで、50~60年代の五社映画並にクリアー。他邦画作品も見倣うべし。

12月19日…自らが面白いほどポンコツ化するのを実感する日々(面白かないけど)。穴に落ちて以来の右ひざの軽い痛みは半年たっても引かないし(骨に異常はないと)、半月前左足をねじった際のヒビは今日再検査だしでウンザリしてたら(プラスチック板まだ履いてます)、夕べからは右奥歯周囲が脹れておたふく顔に。しつこい湿疹を加えると4方向、つまり天地左右から攻撃にさらされてる爺さん。50前なら1方向からだけでゲッソリだったろうが、71にもなると各種病気、障害への耐久性が自然に身についてる事にも驚く(驚きたくねえが)。

 ヴィクター・マチュアとの共演だし、これかなと思って買ったコスミックの10枚組DVD、『名優が演じる裏切りの世界』。収録作『美人モデル殺人事件』が狙い。しかしミュージカル場面など皆無(映画自体は悪くなかった)。良く調べたら、余りに素晴らしいボクシングミュージカル場面があるのは、『フットライトセレナーデ』。コスミックのシリーズからは出てない。場面自体はいつでも楽しめるが(オーディション場面も最高!)、通して観たいのに。マチュアと言えば、似てると言われた体験を主軸にした花田清輝の面白いエッセイが。確かに似ている(特に横顔)。本人も柄にもなくやに下がってたっけ。

 花田清輝執筆時代の「大波小波」と、今のそれを比較してもむなし過ぎるのに似て、今日の『東京新聞』文化欄の自称”文芸評論家”2頭、豊崎由美と杉江松恋の回顧対談もホント~に下らなかった。文芸イコールミステリーか? バッカじゃなかろうか。もっと視野を広く持て。営業書評家豊崎には元々何も期待してないが、杉江は文庫解説で10回に1回くらいはまともな原稿を。ただ多少売れると、馬鹿になるな凡人は。同紙文芸欄は「大波小波」込みで廃止すべきだ。

12月18日…昨夕は「シネマテークたかさき」で『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』。観客8名。本特集で初めて本格的退屈感を満喫(終始)。『真夜中の虹』や『マッチ売りの少女』でカウリスマキファンになった男の子が、自信を持って彼女と本作を観に行った場合、大いに弁明に窮したろう(「へ…ヘアスタイルと靴はさすがで…」等と力なく)。人間の内面描写の達人が、外面の奇抜さに頼っては画面は死ぬよ。いちいち聞いた風な字幕も腹立たしい。

 日産は東芝と同じく図体がでかいだけの明日なきポンコツ企業だから、実質的にホンダに吸収されるのだな。60年代半ばに、日産ががスカイライン他で技術力を誇った、プリンス自動車を国策に沿って合併吸収した際のように。同社の労働組合は日産のそれと異なり強かったが、労働貴族で塩路天皇とまで呼ばれた男が牛耳る日産の御用組合にいじめまくられたと。今度は立場が逆転。首にならずとも日産社員は針のむしろの毎日(いい気味!)。天皇じゃなく笹沢左保御大の昨日読み終えた分は、『夢剣』(光文社文庫)。「桑畑の中の栄五郎」「早立ち妻籠追分」が特に良かった。

 残念!飯田橋にも高崎にも富岡にも「ミニストップ」は無い(知る範囲で)。東陽片岡が『日刊ゲンダイ』連載、「おスナック・ブルース」で、同チェーンの「彩り幕の内弁当」(429円)を絶賛してたのだ。俺も1度味わいたい。ココは昔、唯一コンビニで『噂の眞相』を扱ってたとこか。いやそれは「ヤマザキデイリーマート」だったか。どうでもいい事だな。「ミニストップ」。調べたら群馬県内にも41店もあって、高崎にも郊外に3店舗あるらしい。

12月17日…映画館でも1~2本観た記憶がある、今朝WOWOWで放映中の『トランスフォーマー』シリーズ。ヘブライ語か何かの授業を受けてるよう。面白いとかつまらないの次元じゃなく、「??????」。ロボットも役者も何の引っ掛かりも無く、ただ画面上を通り抜けて行く。製作され続けてるからには、当然ファンも多いのだろう。これが世間に置いてかれる事であれば、是非永遠にそうしてほしい(棺桶に入っても)。背景の自然の緑のみ、ごくたまに眼にしみるが。

 まったく勘違いしてた。いトうの地元の熊谷にあるのは立正大学で、南陀楼綾繁の新刊を出した出版会を抱える大正大学は、巣鴨にあるのだ(立正大学が高崎線内で宣伝を流してるのを聴いて、初めて気づいた)。関係者に不快な思いをさせて申し訳ありません(白々しい)。そういや昔、『comicロリポップ』(笠倉出版)に対して、『comicロリタッチ』(東京三世社)なんて亜流誌が出来て、関係者のひんしゅくを買ったらしいな。どうでもいいが。

 在庫が無くなって、「シャブをくれえ!」状態だった笹沢左保御大の文庫本(新書判は数冊あるが2段組みで…)。前回は「小宮山書店」の100円均一文庫コーナーで10冊(9月頃かな)。残りがと思って数日前に行くと、ホントに15~16冊。躊躇なく10冊購入。3か月は持つ。笹沢御大は眠らないように机に向かい、立ったまま執筆してた時期があったと。それを思い起こさせるのが上信線内の景色。スマフォでなく参考書類を開いてるガリ勉系女子高性が、席が空いてるのに良く立ったまま学習を。左保御大同様に、眠らないための対策か?

12月16日…宮内庁のお偉いさんまで詫びさせられてたが、扶養してもらってる主権者をいじめっ子扱いしたり、息子悠仁の東大への”公然たる裏口入学”(筑波大学入学へも大いなるモヤモヤ感)を模索したり、昨今の秋篠宮夫婦は象徴というよりは”皇帝”。国立競技場で親指を地面に向けて下げるんじゃと、マジで心配に(映画『グラディエーター』シリーズ豆知識)。当然韓国なら、糾弾の大デモが起きてるだろう(一方で現天皇は異様なまでに影が薄い。悪目立ちするよりはマシか)。日本が韓国を圧倒してる分野がもうひとつ。1万軒を突破した子ども食堂の数だ。ざまあみやがれ!!(………)

  「シネマテークたかさき」で『オアシス』『愛しのタチアナ』。観客6名、9名。後者は言うまでもないが、前者も結構楽しめた。次回作に期待。ただ女優選択には一考の余地が。本作の女優さんもけなげに健闘してるが、やはり地味過ぎる(同タイプの”首吊るし女”にも喰われてるし)。上りの上信線で『永瀬清子詩集』(谷川俊太郎編・岩波文庫)読了。後半は読む必要なかった。下りで読み始めた『もういいか』(山田稔・編集工房ノア)。俺のボケ母ちゃんと同じ歳なのに、相変わらずの冴えまくり。帰宅後仕事の最中にも手が離せず、夕飯前に読了。無敵の”自由自在物忘れ芸”が本棚前で連続念仏爆発。この人がいつ亡くなっても、さわやかな底意地の悪さは林哲夫あたりが継承するのでは。

12月15日…前にも触れた『総長賭博』特集の『月刊シナリオ』69年7月号(正確に記すと当時は、”月刊”の文字が表紙裏表紙から消えている)。鼎談、「幻想の殺意が人を刺す」(石堂淑朗、斎藤龍鳳、中島貞夫)に大きなお詫び広告が。縦11・5センチ、横7・5センチもあり、実話雑誌の仁侠団体(暴力団)への謝罪文並(同誌はA5判)。中身は前々号掲載のシナリオ『御用金』に関して。大きさからして脱落部分でもと思ったら、掲載の際のクレジットタイトル順に誤りがあったと。誤 『御用金』五社英雄・田坂啓 正 『御用金』田坂啓・五社英雄 神経質すぎる気もするが、それは基本的な正邪の逆転にさえ麻痺してしまってる、ならず者無法国家人民の自らへの無力な慰めなのかも。警察、検察、司法が犯罪者免罪機関化した国が持つはずがない。”クレジット・タイトルは作家の主体的位置を意味するものであります。それを間違えましたことは、私共の重大なミスという他ありません”(謝罪広告の一部)。失敗や罪を素直に認めた人間の姿はさわやかだ。

 どうにかしてくれ『東京新聞』。今日は読者欄、最終面と2カ所に田中優子”さま”の御真影が(後者はカラー)。エロ本だって目次に同一名は並べない。やむを得ない場合は、一方を異なるペンネームに。田中婆さんは写真入りだからそれも無理だろうが。電通筆頭株主の共同”ハレンチ誤報尻尾切り”通信のように、白髪婆さんが『中日新聞』の大株主だという噂も聞かない。でも書きものが多少面白けりゃ救いも。けど鎌田慧と並ぶシャチハタリベラル振りフルストッフル。自己顕示欲の異様な肥大化以外に、注目すべき点は皆無。同タイプ先祖の鶴見俊輔風無節操セールスマン&ウーマンが、この国の左翼を日々堕落させて来たのだと、いい加減で悟るべき時代だ

 湿疹がまた悪化(下半身中心)。理由は不明。死ぬまだ治らないと認識してるが、やっぱりかゆいよ。ダニやムカデに刺された跡のように、異様に腫れたり痛む事はないが、諸行無常人生の感慨を自然に。地黒肌人間。昔は虐めてましたが、今は尊敬すべき対象に(古女房)。

12月14日…昨夜7時。「シネマテークたかさき」で『白いはなびら』。観客13名。7割が老人で3割が若者。特徴的なのは老人に婆さんが多い点。これはどの作品でも同傾向。この監督はまだ忘れられてない。フィルム上映。最初の方で画面右上に懐かしい丸印を確認。

 上信線で『ヤンキー母校に恥じる』(河野啓・三五館シンシャ)。まだ半分だが、”ヤンキー第一発見者”のハンパな懺悔本。発見→売り出し→ドキュメンタリ―で成功→ドラマで成功→出版で成功→映画で成功→周囲と衝突教師退職→アベシンのパシリ政治家に。ある意味、この本は利害関係者のマッチポンプ的最終章(死体のバラ肉販売)。そこらが読んでて不快感をぬぐえない理由か。無論、クズ野郎ヨシイエは徹底糾弾されるべきだが、奴に群がって一時はいい思いをしたテレビ局、学校法人、出版社等同業者への執筆者の視線の過剰な優しさが笑止。半年も休暇が取れる職業はこの国では稀有。よっぽど会社に儲けさせたのだな。

 上信ハイヤー労組がストライキと(『東京新聞』群馬栃木版)。羽物一隆記者にしては分かりやすい記事。田端信幸委員長は、「公共交通を対象とするのは心苦しいが…」と述べてるが、それこそがストライキ。立場上もっと堂々としなきゃ駄目じゃん。一番下のベタ記事で、栃木&群馬各県警の犯罪不祥事警官を匿名報道(前者恐喝未遂の43歳の警部補で再逮捕。後者は同僚から数千万の借金をした警視)。何しても実名を報じられず、依願退職で退職金満額ゴッツアンじゃ、警官&検察官犯罪が減るはずねえよ。記者クラブ御用マスコミは犯罪警官培養機関(共犯)。桐生市生活保護費問題で奮闘する同紙だが(今日の紙面にも、訴えた被害者の前橋地裁での審議に触れている)、ドッチラケ。桐生市の福祉課窓口でも、申請者を退職裏金ゴロツキ警官が常に脅迫してたのだし。こいつら、暴対法の対象にしろよ。『永瀬清子詩集』(谷川俊太郎編・岩波文庫)を。なかなか。

12月13日…「高崎電気館」、ホントにインド映画が好き。また18日からインド(ジガルタンダシリーズ)&イーストウッド(マカロニ系)大会。うな丼&カツ丼セット。インド製うな丼は苦手なので、カツ丼だけ何回か喰いに行くか。明日からの、入場無料クリスマス上映会はより謎のプログラム(『かもめ食堂』『怪盗グルーのミニオン超変身』『銀座カンカン娘』他)。公営映画館ゆえの悩みも多いのだろう。

 午前中の湘南新宿ラインで『されど魔窟の映画館/浅草最後の映写』(荒島晃宏・ちくま文庫)読了。面白いと書いたが、それは著者の旧著『映画館のまわし者』(近代映画社)に比べた話で。『名画座番外地/「新宿昭和館」傷だらけの盛衰記』(川原テツ・アウトロー文庫)や、書名は忘れたが確か「金沢名画座」関係者による類書よりレベルは低い(青っぽい表紙で健さんのイラスト入りだったような)。やたらと涙ぐみ、そういう自分を気持ちよさそうに描写してる部分が非常に気色悪い。私生活へのストイックさをこっちで示せ(吐露ほぼゼロ)。『ニュー・シネマ・パラダイス』本3センチ前。

 飯田橋駅東口界隈個人商店事情。まずいパンでおなじみのファミマ手前。時計とメガネの「甲玉堂」のシャッターは相変わらず下りたまま。ずっと九段寄りで目白通り反対側の薬局、「マルマツ堂」も今年いっぱいで閉店と。両店ともに大いに世話になってたので、心配だし悲しい(前者、まだ特に閉店等の表示はない)。「ドトール」や「アパ」のカレー屋なんか一日も早く閉店すればいいのに。ムカムカ。

12月12日…昨日「シネマテークたかさき」に着いたのが12時30分頃。2本観終えて退館したのが6時30分近く。何せ『二つの季節しかない村』が198分。退屈する駄作ではないし、超不愉快な男を主人公に据えた点は異色だが、アンゲロプロス映画同様に、かく時間を捧げるほどの価値はない(基本的に展開がのろくてくどい)。高価だったフィルム時代は制作者にも自制心があったが。上信線の行き帰りは『過去と思索(一)』(ゲルツェン・岩波文庫)。自伝や回想類にはありがちだが、周囲の人物描写は鋭いのに、自らをとなると飛ばしたくなるような書き手が。ゲルツェンも例外ではない。自分だけでなく、周囲の人物全員を自己顕彰の道具にしてしまう、重信房子タイプに比べれば罪は軽いが(これまた結構多い)。

  朝8時台の上信線で「高崎総合医療センター」の定期健診(3か月に1度)。診察料300円、薬代2000円。高崎駅ビルに戻り、「無印良品」で長袖下着2枚&セーター1枚。6000円チョイ。「くまざわ書店」では『10月はたそがれの国』(ブラッドベリ・創元SF文庫)『されど魔窟の映画館/浅草最後の映写』(荒島晃宏・ちくま文庫)。反社企業サントリー以外の飲み物&お菓子を買った「イオン」のトイレに寄って後、「シネマテークたかさき」。『ビバ・マエストロ!』『コントラクト・キラー』を続けて。観客9名、6名。グスターボ・ドゥダメルを全然知らず、「グルメ映画だと思ってたヨ」と帰宅後女房に話し、鼻先で嘲笑われる。小沢征爾はスト破りで売り出したが、指揮者も色々だな。帰りの上信線で『されど魔窟の~』。書名や装幀は最低だが中身は面白い。

12月11日…文春新書編集部と同じく、同社極右派の巣窟らしい月刊『文藝春秋』。それゆえ驚いてはならないのだろうが、ハンナ・アーレントと三浦瑠璃の対談が実現したのかのごとき大広告(エマニュエル・トッド&成田悠輔)。まあトッドをアーレントと見なすのは極端だな(瑠璃&悠輔は一卵性双生児)。退職した売れっ子人口統計学者の、お金目当ての地方どさ回り営業を、巻頭で仰々しく誇示する同誌編集部のアベシン的厚顔無恥さに啞然。今のテレビ局と放送作家のレベルを連想(昔の放送作家には、出版業界や映画産業何するものぞとの誇りや見識が)。

 「シネマテークたかさき」で、『対外秘』『二つの季節しかない村』を続けて。観客、前者11名、後者3名(後者、全員70台男性老人。ハゲ2人&白髪1人/白髪は俺)。『対外秘』、平凡だが結構楽しめる。ただ肩すかしな終幕で観客の反乱が心配。韓国映画界の余裕を示す1本か。脚本にも穴が多いが、2度殺される内部告発者への描写はあんまり。それをフォローするのが脚本家の職務かと。 

12月10日…職務放棄して高給を食んでる、畝本直美”居直りボンクラ鼻息”検事総長や、東京”無能無策無恥”地検特捜部を見倣ってるんだろうな、兵庫県警。全国のこんなダニ連中扶養してんだもの、各種税金がベラボーなだけじゃなく、70過ぎても働くしかねえはずだよ。飯田橋駅東口の、老人経営の時計屋さんにシャッター。10歳くらい歳上みたいだったし、心配。よくここでで電池交換を。付近の年寄りの社交場でもあった。

 また裏庭で残りの枯れ枝を燃やす(全部処分するにはもう1回)。今日は救急車も消防車も、上空にオスプレイっぽいヘリも姿を見せず、かなり退屈だった(ブレヒト的日常)。堤防を散歩してた幼なじみの爺さんと立ち話。まだ母ちゃんは自宅にいると思ってたらしい。ちなみに母ちゃん、施設に居ながらも自宅で自活してると思い込んでいる。これは入所するかなり前から。こちらも合わせるしかない。

 ミュージカル映画で一番ゾクゾクするのは、カップルが踊り出す瞬間や音楽&舞踏のサビ部分かと思いこんでたが、最近は考えが変わった。ワンサガール集団後方から、ヒロインが「私が主役よ!」と全身で絶叫するように前面に踊り出て来て、周囲のダンサーが内心はともかく、場所を譲り引き立てる瞬間が一番かと(ヒロインは歌舞伎風の見栄を炸裂させる)。『踊るニュー・ヨーク』のエレノア・パウエル、『美人モデル殺人事件』のベティ・グレイブルを見てると、そう思うしかない。

12月9日…山添拓が国会での質問で用いたプラカード。事前の場で自民党から、”軍事費”を”防衛費”に改ざんさせられたと。文字通りの言論、表現の封殺。ゴロツキ裏金機動隊が、暴力的にデモ隊を道路の端に押し込むような暴挙(立派な韓国のデモ!)。こういう些細な事の一つ一つが、民主主義を徐々に窒息させる(逆に世襲ボンクラ裏金自民党議員のグルメ生活を保護強化)。『赤旗』のお陰で議員を増やした立憲民主党の国対は、共産党を守る道義的義務が。薄情な真似を続けてるとまたポイされる。と思ってたら、国賊アベを復権させた張本人の代表が、選挙で維新と提携と。ウスラ馬鹿や犯罪者集団を助けるのが政治家の職務と思ってる、千葉の肥溜めの老イボ蛙。

 この著者の本は富岡高校図書館で借りた『浪漫的亡命者』(’70筑摩叢書)以来だから、50数年ぶりか。朝から『過去と思索(一)』(ゲルツェン・岩波文庫)を。ドストエフスキーが一番嫌ったタイプのロシアインテリだろうが、ドス様のこぶ梨のような甘みと異なる、絹ごし豆腐っぽい余韻が舌に。全7冊と。プルーストの『失われた~』は一巻目で即放り出したが、これは最後まで楽々行けそう。その前にドス様の『作家の日記』も片付けなければ。

 「シネマテークたかさき」で『ラヴィ・ド・ポエーム』。観客11名。90年代のカウリスマキにはスカなし。同館開館20周年記念のカウリスマキ監督特集。兄だか弟が撮ったのもココで観たが、中国市場を過剰に意識した不愉快な凡作だった。19日まで。けっこう未見作があるが、この足の調子じゃなあ。痛み等は全然無いが、指や甲の変色が不気味で(見えないがヒビも日々怖いよ)。

12月8日…俺が気づかなかっただけかも知れないが、小田光雄の追悼記事を眼にしなかった。方々で見掛けた福田和也とは天地の差。確かにネームバリューに落差はあったが、物書きとしては同等の水準だったと(キッパリ!)。福田はともかく、小田には未単行本化原稿も大量にあるだろうし、論創社は是非刊行の英断を。ゾラの品切れ翻訳本の復刊もな。高額でもいいから。

 一時の田中優子並に連日紙面を飾っている、『東京新聞』紙上のデビ婦人の麗しきカラーお写真(買取「まねきや」の宣伝)。気になる点がひとつ。鼻筋に白い縦ラインが1本クッキリ。光の具合だろうがいかにも不自然。修整してあげればいいのに。鼻の整形手術を受けるとああなる場合も多いと。無論、生来の美貌を誇るデビ婦人には無縁な事だが、誤解の元は事前に摘んでおくべき(大津綾香に関しては深~い謎)。『東京新聞』の広告担当者も、大スポンサーへの思いやり不足。

 その後も仕事の合間に読んでた『昭和39年の俺たち』1月号。但馬オサムの”「アヘアへテープの女」小柳ルミ子”にも痺れた。文末の、”ルミ子ににとって乳首の色は女としての履歴書といえるのかもしれない”は特に名文で、シムノンの小説を読み終えた様な感慨を。問題の”アヘアへテープ”ではなく、通称”ルミ子のオマンコテープ”。当時売れっ子風俗ライターだった高田次郎から複写をもらい、こっそり聴いたがおかずになるレベルではなかった。個人的趣味もあろうが。

12月7日…『転売ヤ―闇の経済学』(奥窪優木・新潮新書)を知ったのは『赤旗』書評欄。面白さの中に資本主義の本質をうかがい知ったかのような、執筆者の率直な感想が興味を誘った(無署名短評)。同紙書評欄は今一番信頼出来る(約3割を占める党系列版元本へのヨイショを除く)。『日刊ゲンダイ』も『東京新聞』も、書評に関しては広告主へのお礼奉公&身内仲間ぼめオンリー。五木寛之の連載が何年続こうが眠いだけ。ただ『東京新聞』、ここんとこ田中優子の御真影が掲載されないのでつかの間の安堵を(倍返しの日々到来に脅えつつ)。

 ノーベル賞受賞の被団協。授賞式参加の渡航費用不足でカンパを募ってたが、目標に達したのか?(俺はしてない)。100歳超えで大往生の皇族の葬儀費用に、3億も臨時出費する余裕があるのなら、それ削って全額出してやれよ。衰退一直線国家日本の久々に明るい、文字通り”世界的ニュース”なんだし。米国占領軍、コジキ財界、皇族向け予算だけは超青天井。百姓は生かさず殺さずという、支配者の最後の良心も持ち合わせない狂人支配腐敗国家(徳川家康はアベシン以下よりマトモだった。殺しちゃ独裁者も甘い夢を長期間は見られない)。足、まだ10日以上中敷き歩行せねばならぬと。でっかいドタ靴めっけなきゃな(30センチサイズの靴を無事に「セキチュー」で発見)。

  こんなにも面白かったのか。数十年振りに再読した『明治開化 安吾捕物帖』(坂口安吾・春陽文庫)。ただいくら年月を経ても、かすかに残ってるはずの記憶がほぼゼロ。無論、当時も楽しんだのだし(半世紀ほど前)、小指の爪程度の痕跡はあっていいのに(痕跡本の収集家、最近名前を聞かない)。多分若い頃は、安吾のバルザック的魅力が理解出来なかったのだ。まだ3分の1だが、「冷笑鬼」の素晴らしさにゾクゾク。

12月6日…土踏まずをなるべく地面に付けずに歩いたほうがいいらしく、プラスチック製の中敷きのような物を足に合わせて作ってもらい、包帯で巻いてギクシャクテクテク。確かに緩衝となり飲み薬の効果も加わってか、痛みも大分やわらいだ左足首の周囲(ぷっくり膨れて茶色に変色した部分も)。明日あたりは「シネマテークたかさき」に行きたくてムズムズするだろうが、女房が駅まで車で運んでくれないだろう。ただ月曜日には出社せねば。どういう靴を履いて行くかが問題。

 チャップリンの『黄金狂時代』風の左足を引きずりながら、今日は朝から考え込んだ。結局は思い浮かばなかったが。映画、歌舞音曲、文学、マスコミの自立度、政治システム…。我が神国大日本帝国にも、先行する韓国の後塵を拝せずに済む分野があるのではと(俺にも通俗的愛国心が多少)。王室制度(韓国のそれは、陛下の股肱が殺戮殲滅)、人口、税金、政治犯拘留日数、被疑者有罪率、国会議員の歳費、ネトウヨ人口、エンゲル係数、死刑執行者数、記者クラブ、三権不分立、犯罪警官検事匿名報道、エロ雑誌…自慢になるようなものがほとんどない。無理矢理一つだけ身辺で発見。各表媒体でのエロ描写度。来年は追い抜かれてるか。

 別名ネトウヨ新書の新潮新書はめったに買わない。だが新刊、『転売ヤ―闇の経済学』(奥窪優木)は抜群の面白さ。体を駆使した取材に加えて、文章、構成も巧みでページをめくる手を休ませない。著者が最初から意図したとは思えないが、結果的に中国批判に収れんされる結末は、版元の社是とも一致。商売柄興味を抱いて買ったが、全然違っていた。喫煙中坊と山口組構成員くらいの落差が。

12月5日…先般の入谷コピー文庫の新潮文庫における芥川賞特集。反応が一通も無いと無いと堀内恭編集長の手紙に。俺は結構楽しんだが(でも無精して感想は書かなかった)。奥さんがコロナで慌てたらしい同編集長。相変わらずパソコン&携帯とは無縁な生活を送ってる模様。俺もスマホは単なる携帯でしかないが、パソコンは終日仕事道具だし、その徹底ぶりには恐れ入る。スイカとかも俺同様に無関係のはずだ。生ける化石に乾杯!

 ネトウヨ新書みたいなのでめったに買わない新潮新書の新刊、『転売ヤ―闇の経済学』(奥窪優木)が抜群の面白さ。体をぶつけての取材に加えて、文章や構成も巧みで読者のページをめくる手を休ませない。著者が意図したとは思えないが、結果的に中国批判めいた部分も多く、版元の社是とも合致。俺の副業と少し似てるからとの興味で買ったが、全然違ってた。喫煙中坊と山口組構成員くらいの落差が(基本は同じだが)。

 秋篠宮もいい度胸。主権者の批判を”いじめ”としか捉えられない思考水準の王族は(批判を中傷と言い換える腐敗政治家を連想)、彼らの経済的庇護から即刻離脱すべきだ(一家総皇籍離脱)。自活後の批判なら御自由に。夫婦そろっての公然たる息子東大裏口入学への道程の恥ずかしさが、まったく理解出来てない。裏口入学はコソコソとするのが筋。国費でアウトバーン裏口街道を開通させるが如き行為は、皇統史上最大の汚点になるとの常識に考えが及ばないとは(実に嘆かわしいと、天皇制即刻廃止論者の俺でさえ)。これを傍観してるだけの右翼にも存在価値ゼロ。

 『昭和39年の俺たち』1月号。石立鉄男、NMC、市原悦子と高鳥都が大奮迅。しかもどれも面白い(俺的には市原悦子編が一番)。これで藤木TDCがペイントロボのように脳溢血で倒れ、下半身不随になっても同誌編集部は安心だ。脳溢血ほどではないが、自室で捻挫した模様(血行が悪いのに無理して立ち上がり、力が入らずあえなく転倒)。左足くるぶし周囲が妙に痛むので市内の病院に。ひびが入ってると。しばらく静かにするしかない。11月は18本しか映画見物が出来ずに猛省。今月は必ず20本クリア―と意気込んでたが、微妙な状況。

12月4日…昨日のたき火の最中、終止上空を米軍だか自衛隊だか分からんが、オスプレイ風のヘリがしつこく旋回。ポンコツ棺桶兵器と言われてる機種の最新覗き見装置なら、下で繰り広げられてたイヨネスコ的光景も確認できたのだろうな。ただ米国占領軍兵士だとすると、暴政への忍耐力だけが売りの植民地住民など興味の範囲外か。逆に面白がって爆弾の一つも落としたくなる可能性が(自衛隊員だとしても)。無料サンドバッグがあれば、誰でも試しに数発パンチを見舞いたくなるのが人情。韓国じゃ有料だが(しかも相当の高値)。

 高崎線で『みすてりい』(城昌幸・創元推理文庫)。痺れるほどいいって作風じゃないが、ハッタリだけの『暗黒公使』(夢野久作・春陽堂文庫)に比べればよっぽど楽しめる。常識人面した人間の変態性の漏れが魅力的(美女の放屁を嗅がされるかのような)。長期間「神保町シアター」に行ってない。ポイントカード、失効しちゃうのかな。ホントどうでもいいけど。「早稲田松竹」、夕方行ければいいけど。

   「早稲田松竹」で『関心領域』。観客30人前後。予想外の愚作。いいアイディアなんだから、ホラーテクも導入してシンプルに仕上げれば間違いなし…だったはずなのに、演出者の実力を伴なわない芸術的野心でメタメタに。無意味な基本ロングショットに加えて、思い入れたっぷりに真っ暗な場面を強制する前半字幕。無意味な所長の河での棒立ち。、小窓の光ダラダラダラ…馬鹿丸出し。ナチをイスラエルに、ユダヤ人をパレスチナ人に見立てて見物する予定が、アホ監督のお稽古映像に付き合わされて雲散霧消。

12月3日…超題名負けした凡作『暗黒公使』(夢野久作・春陽堂文庫)は、四方田犬彦の解説まで例によって激下らなかったのでイライラ。だが引き続き行き帰りで読了した『僕のは名はアラム』(サローヤン・新潮文庫)は、「三人の泳ぎ手」「オジブウェー族、機関車38号」が、他を圧して面白かったので満足。柴田元幸の訳者あとがきも、”商売品”を無理に持ち上げる事なく冷静な筆致(アホな訳者は必ず過大評価してシラけさせる)。下らないのも多かったが、お陰で読後感良し。

 数日前の午後の上信線高崎駅改札出口。急いでたので定期をサッと見せて抜けようとすると、見慣れない白豚風の駅員が「そこのお客さん!」と、オーバーにすがりつく。不正使用客っぽかったから仕方ない。ゆっくり提示。所がコイツ、「あっどうも!」と言えば瞬時に済むのにしつこくグダグダグダ。頭に来たので定期を、そいつのメガネにグリグリ押し付けて去る。後ろでまだブツブツ。上司や同僚にいい顔したかったのだろう。相手を選べよ。

 午後3時過ぎ裏庭で、女房が伐採した垣根で割と派手にたき火。いきなりピーポー音。誰かが消防署にチクった?(野焼きの類いは一応法律違反)。だが姿を現したのは救急車で、400~500メートル離れた隣村の民家裏手に駐車。病人、重症じゃないといいが…と思ってると今度こそは真っ赤な消防車が1台。だが道路から30メートルくらいしか離れてない俺のたき火現場など完無視、先行救急車の近くに停車。隊員も数名現場に走ってったようだ。単なる病人じゃないのか? その後、40分前後そのままの膠着状態。野次馬はほとんど集まってない。4時頃になり両車両も去った。どういう緊急事態だったのか? その間俺は、なるべく目立たたないように枝を少しずつ燃やしてた。

12月2日…意味不明な邦題だな、『国境ナイトクルージング』。字幕の原題はもっと単的でシンプルと推測するが。同監督の旧作には、『イロイロぬくもりの記憶』なんて代物まで。配給会社に恵まれない人(配球2社のうちの一社のニュー・セレクトは、洋ピン配給大手だった)。濡れ場描写は『太陽の少年』の頃より厳しくなってる感じ。”三木のり平”の尻は見せるが、”シムカス”の乳首は封印。一方で男女を問わない喫煙場面の多さには衝撃。絶頂だった前世紀末のホウ・シャオシェン映画関係者の多くが、肺ガンで死に絶えてると想像してるが、本作関係者も20年後には同じ運命をたどりそう。でも国家に命を捧げて喜んでる愛国馬鹿、コケ脅しの鮫&蛇、ヤボなセパレーツ水着の姉チャン等が一切出てこない中国映画は、それだけで貴重。合作映画では互いの国での公開版内容が異なる場合も多い。本作はどっちなのか不明。同じ場合もあろうが、シンガポールがオッパイもお尻も見せない野蛮国家とも思えない。

 イカれた兵庫県知事の味方宣言してるらしい宮崎美子。80年代前半に出た本多勝一の『貧困なる精神12』(すずさわ書店)では対談も行い、帯に自らの写真まで(ジャーナリスト志望だったと)。ボケたのか機を見るに敏なのか不明だが、太田光や志らく、ほんこんや三浦瑠璃よりはるかに長い芸能界生活のせいか、愚かさにも一種の神々しさが。”婆さん巨乳ネトウヨ”が誕生する日も近いのか。

 「シネマテークたかさき」で『SUPER HAPPY FOREVER』。観客11名。題目センスで作品レベルは覚悟してたが、遙かに期待を上回るハイステージ。こんだけ不愉快な場面が続く映画もマレ(特に前半)。しかも後半は前半での過去説明ネームをまんま芸なく映像化。魅力なき主役カップルが、ファミマ前でカップ麺を「うまい!」「おいしい!」と叫び合う醜態に耐えきれず、20分残して退館。台詞が7割程度聴き取れたのだけが収穫か。邦画の臆病な幼児性の検証にはなる。ホラー映画の厚顔な通俗的豆知識ご披露にも赤面。

12月1日…小中陽太郎で思い出したのが、明大べ平連のYさん。温厚な性格で党派を超えて人望もあり、明大夜間部学生運動の象徴的存在。うろ覚えだが、俺が入学する前年の学費値上げ反対闘争で、明大付属中野高校かどこかで逮捕された被告でもあったはずだ(1度だけ東京地裁の”公判闘争”にもヘッピリ腰で参加)。明大は反帝学評(社青同解放派)が牛耳ってたが、その支配形態は早稲田の革マル派と異なり、比較的緩いもので各党派、集団にも干渉しなかった。ところがある段階で(内ゲバでやられっぱなしだったのが要因と推測)、「革マル派を見倣え!」とばかりに、自派に従わない活動家追放に路線転換(一緒にデモや集会をしてた、昨日までの仲間に千枚通し他でテロ攻撃を)。結果的に相当数の勤労学生が大学を中退せざるを得なくなった(ホントに酷い奴ら!)。Yさんはその筆頭で、分不相応な都会派美人の彼女と故郷の東北へ。卒業後に1度だけ神保町で遭遇(彼女も一緒だったような)。疲労感一杯で妙に歳とって見えた。余り話さずに別れた。その虚脱感に満ちた姿は、直前に明大新学館前の階段に座ってた、元学苑会委員長Sさんとソックリだった(通称Sちゃん。最初はホームレスかと思った)。Sさんも人望があり、党派の便利な使い駒に長年(緩い支配時代の顔)。俺が会ったのは出獄直後。喋るの自体が苦痛そうだった。2人ともお元気ならいいが。俺は自分で牛乳配達して稼いだ、初年度入学金他がもったいないので(総額でも10万台だったと)、”青虫”(革マル派の反帝学評への蔑称)の蛮行にも眼を塞いでおめおめと卒業し、苦界に身を。昔から思想信条より身の安全や小金を大事にする姑息な性格だった(反省はしてないが)。 

 誰が流行らせたのか? 雑誌にノンブルを打つ場合に、表紙1枚を除外して2枚目トップからを1ページとする悪習。ホントにおかしいし腹立たしい。台割用紙は1ページから始まってるはずだ。表紙だけ台割枠の外に追いやるのか? 体験的に言うと、スカした糞雑誌ほどこの悪習に罹患(『夜想』っぽいのはほぼそう)。たまに違う雑誌にぶつかると(商売柄頻繁にノンブルチェック)、うるう年に1度くらいしかない経験だが、電車内で日本人の若者に席を譲られたような気分に(ほとんどの場合に親切な乗客は、欧米やアジアを問わない外国人なので)。

 「シネマテークたかさき」で『国境ナイトクルージング』。観客20名前後(映画の日で入場料1000円均一)。70点級の秀作。アジア版『冒険者たち』。主役はアラン・ドロンと言うよりは三木のり平に近いし、佐藤慶似のリノ・バンチュラは子連れ。ヒロインのジョアンナ・シムカスに至ってはチビでペチャパイという大相違は。でも20世紀の映画マニアはクスクスクス。中国&シンガポールの合作だが、広大な中国の閉塞感リアルに描写(検閲者にゴロを巻かせない巧妙な手法で)。脚本監督のアンソニー・チェン。有能かつ巧妙で戦闘的。現独裁政権も永遠じゃない。佐藤慶似が国境を超えんとして官憲に捕まる場面。切られぬ前の完全版を観たい。