まんぼ~旅行記 フアヒネ島(1) マイタイラピタビレッジ / マラエ

2016年10月27日 | フアヒネ

「篠遠先生の楽園考古学が、いつか太平洋全域の人びとを結ぶ絆と
ならんことを。 荒俣宏 」

ハァ~…。

深いため息と共に、知り合いに勧められた1冊の本を読み終えました。
こんなにも凄い人がいたのか。 篠遠喜彦博士。

これを読むと肩身が狭くなります。

古い本ではありますが、ポリネシアのルーツや歴史、イースター島に
ご興味のある方にお勧めの1冊です。



思い返してみると、フアヒネ島には足を運んだことがありません。

私はいても立ってもいられず、篠遠先生が遺跡の復原に長年携わった
フアヒネ島に向かったのでありました。

パペーテからフアヒネ島まではタヒチ国内線で40分程。

ボラボラ島やタハア島に行く時に、いつも国内線の窓から眺めていた
未踏の島に到着です。



ボラボラ島やモーレア島とは違い、はたまたランギロアやティケハウとも
似つかない独特の雰囲気。

空港の前から風光明媚な景色が広がり、周回道路に出て車で走ること
10分でマイタイラピタビレッジに到着しました。

2000年に閉鎖されたバリハイホテルの跡地に建設されたタヒチ初の
カルチュアルホテルは、蓮の池を囲むように建っています。







入り口を進んだ先がレセプションエリアになっています。

昼間だというのにとても静かで、自分以外のゲストは泊まっていない
のではと思われるほど。

ここがアクティビティデスクも兼ねていますので、アクティビティの
お申込みもこちらにご相談下さい。



レセプションは24時間対応しています。

誰もいない時は机の上のトエレを棒で鳴らすと、後ろにあるスタッフ
ルームから出て来てくれます。

まさに誰もいませんので棒でトエレを叩くことにしました。
コンコン♪ シーン・…。

少し大きな声で、「イアオラナ~」
こちらの方が早いというものです。





チェックインを済ませれば早速リゾートの見学です。
先程も少し触れましたように、こちらはカルチュアルホテルです。

ポリネシアの美しい自然と文化を世界にアピールするとのスローガン
により、5年程前に開業しました。

円形のゆったりしたプールはビーチに面しています。



ホテルを開業したのは、アメリカから30年前にタヒチに移住してきた
陶芸アーティストのピーター・オーウェン氏です。

オーウェン氏は観光化が進んだタヒチ島や有名なボラボラ島ではなく、
古き良きタヒチの風情が感じられるフアヒネ島を建設地に選びました。

リゾートの建設には地元産や廃材の再利用を優先し、太陽光エネルギー
で電力の半分を賄うエコシステムを採用しています。

カヤックやライフジャケットのレンタルは無料で行っています。





早速こちらの目玉をご紹介しましょう。
マイタイラピタビレッジには1500年前のマラエが復原されています。

マラエとは石を重ねた遺跡になり、イースター島のモアイが鎮座する
アフと呼ばれる祭壇に類似するものです。

まんぼ~ノートによりますと、昔のタヒチにはあちらこちらに部族が
あり、各部族は独自にマラエを建設しました。

大きな村はより大きく、より沢山のマラエを村に作ったとされます。
このあたりもモアイに通じるところがあるのかも知れません。



マラエは様々な宗教儀式に用いられたとされ、それぞれのマラエには
神が祀られていたとされます。

マラエは石組みだけの印象がありますが、こちらに復原されたマラエ
にはフォークのようなものが刺さっています。

フォークのようなものをウヌと呼び、戦の前には戦用のウヌをマラエ
に刺し、漁業の成功を願う時には漁業用のウヌを。

作物の豊作を願う時には豊作用のウヌを刺して村人が祈りを捧げてい
たとされています。 

そのような視点から考えれば、復原された下の写真のマエラには沢山
のウヌが刺さっており、デフォルメが過ぎるのかも知れません。



マラエは村を映すシンボルであると同時に、酋長のチカラの大きさを
示す意味にも繋がっていたと考えられます。

「山には神様が宿る」と言われるように、山の裾野や中腹にマラエを
建設することが出来たということは、それだけ神に近づくことを許さ
れたという特別な意味にもなります。

フアヒネ島やモーレア島に残されている色々なマラエを見学してみる
と、それぞれの祭壇の形状が異なっています。

これらの形状にも何かしらの意味があったはずだと言われていますが、
このあたりは謎に包まれたまま。

マラエのある場所には何かしら星の位置が影響しているのではないか
とも言われています。

こちらはもう1つの復原されたマラエです。
ボーボーの草がなければもっと雰囲気が出るのにな。





話題をマラエからリゾートのご紹介に戻します。

レストランが1件、バーが1件というシンプルなリゾートで、3食共に
こちらでお召し上がり下さい。

ゲストの混み具合によっては食事がビュッフェになる事もありますし、
アラカルトスタイルになることもあります。

リゾート内にある菜園や果樹園で採れたばかりのフレッシュな食材が
人気で、フレンチとポリネシアのフュージョン料理を提供しています。

簡単なリゾートのご紹介はこんなところです。



午後の国内線で到着してあっという間に夕方になり、フアヒネ島での
1日目が終わろうとしています。

もう少し勉強してから滞在した方が楽しめるのでは。
私がここに来るには少し早いのかも知れません。

そう思うところがありつつも、もうフアヒネ島に来てしまいました。

私の頭の中では歴史の話がパズルのようになっていますし、知らない
事も多いので、これらを整理する機会にしようと思います。



ということでマスター。
ベタで申し訳ないですけど、マイタイを一杯下さい。

それから、ラピタ人とやらに興味がありますので、何かご存知であれば
教えて頂けませんか?

ニッコリ微笑んだマスターのセルジュさんが、ポリネシア人のルーツで
あるラピタ人についてお話をして下さることになりました。






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