商店街の銀行前の植え込みのプランターが更地になっていました。夏から季節も変わり、たぶん冬用の植栽にかわるのでしょう。
娘時代は、こんな風に装飾品として消費されていく植物に胸を痛めたものですが、今は、これはこれで現代社会の中の植物のあり方の一つかも知れないな…という若干の諦念気味悟りの心境で、あまり心に深く受け止めることもなく過ごしていました。
この時は、たまたまプランターから種がとんだのでしょう、先日まで植わっていたパンジーが、タイルの隙間から可愛らしい花を咲かせていました。
この花だって、いつ『掃除』されてしまうかわからない運命なんですけれど、妊娠中だからでしょうか、何かしら深く心に迫るものがありました。
私は、この花がいつ姿を消しても、決して傷つかない心が欲しいと願っていると同時に、この日記を書きながら意外にも泣いてしまったという事実に、少し戸惑っています。