平原での悪魔との戦闘が終わった頃、
ようやく冒険者たちが来たようだったが、
全て終わった事を知らされると皆唖然呆然。
10人にも満たない少人数で1000体もの悪魔を撃破したのだから、
10人にも満たない少人数で1000体もの悪魔を撃破したのだから、
ま、当然って言えば当然よねー。
悪魔の素材もたっぷり手に入れ、
悪魔の素材もたっぷり手に入れ、
ホクホク顔に満足な気分で仕事が終わったところだったけど、
現実はやっぱり甘くなかったわ。
寺院に運ばれたサリナとヴェスター。
フィルはわざと攻撃を喰らったのでしょうと語っていたが、現実は違う。
本当に2人ともガチで倒されていたのだ。
それもレプリカ(模造品)の魔剣を相手に。
目を覚ました時にケイトとフランソワから
寺院に運ばれたサリナとヴェスター。
フィルはわざと攻撃を喰らったのでしょうと語っていたが、現実は違う。
本当に2人ともガチで倒されていたのだ。
それもレプリカ(模造品)の魔剣を相手に。
目を覚ました時にケイトとフランソワから
戦闘は終わったから大丈夫と聞かされたが、
サリナに至ってはストレス全開。
「屈辱的だわ・・・!」
ダアン!と近くにあった石のテーブルを拳で叩く。
見ていた者たちは、拳よりもテーブルの方を心配していた。
過去に破壊実績があるらしい。
寺院の大司教でもある聖女がデストロイとか、
「屈辱的だわ・・・!」
ダアン!と近くにあった石のテーブルを拳で叩く。
見ていた者たちは、拳よりもテーブルの方を心配していた。
過去に破壊実績があるらしい。
寺院の大司教でもある聖女がデストロイとか、
やっぱり何かが間違っている。
ま、そんな心配は置いといて。
ヴェスターに至っては真顔で
「以前から噂はありましたが、非常にまずい展開ですね。」
と珍しく不安な事実を露呈。
これにはケイトとキャサリンが目を剥いた。
明日、赤い雨でも降るのかしら。
「何がまずい・・・の?」
「悪魔たちも魔剣の模造品を作れるようになったという事実です。
堕天使の剣は魔剣の中でも最強クラス。
造りは雑だったようですが、
ま、そんな心配は置いといて。
ヴェスターに至っては真顔で
「以前から噂はありましたが、非常にまずい展開ですね。」
と珍しく不安な事実を露呈。
これにはケイトとキャサリンが目を剥いた。
明日、赤い雨でも降るのかしら。
「何がまずい・・・の?」
「悪魔たちも魔剣の模造品を作れるようになったという事実です。
堕天使の剣は魔剣の中でも最強クラス。
造りは雑だったようですが、
それでも真空刃を生み出せるくらいには仕上がっていた。
まだ実験段階でしょうが、
まだ実験段階でしょうが、
いずれ本物の魔剣に近い性能の模造品を手にした悪魔が
出現するかもしれません。」
「ゲ、それは確かにヤバいわ。」
「それだけではないです。
模造品を作れるという事は、少なくとも悪魔側にも
「ゲ、それは確かにヤバいわ。」
「それだけではないです。
模造品を作れるという事は、少なくとも悪魔側にも
キャサリンのような封魔術師がいるという事です。
そしておそらくは解魔術師も。
つまり、魔法や魔術に対する人間側のアドバンテージが
そしておそらくは解魔術師も。
つまり、魔法や魔術に対する人間側のアドバンテージが
一気に無くなる事を示唆しているのですよ。」
・・・!
今までのような、悪魔をからかったような戦闘は出来なくなる
・・・!
今までのような、悪魔をからかったような戦闘は出来なくなる
・・・ってことね。
でも
「あのアークデーモンは、
でも
「あのアークデーモンは、
解魔術も封魔術も知らなかったみたいよ?」
「アークデーモンにも階級がありますからね。
今回敵としてやってきた悪魔はおそらく最下級でしょう。
であれば情報がリークするのを恐れて、
「アークデーモンにも階級がありますからね。
今回敵としてやってきた悪魔はおそらく最下級でしょう。
であれば情報がリークするのを恐れて、
伝えていなかった可能性が高いです。
要は、あのアークデーモンを含む1000体の悪魔どもは、
要は、あのアークデーモンを含む1000体の悪魔どもは、
模造品の魔剣の性能を確認する為の捨て駒だったのですよ。
我々は悪魔どもにしてやられたわけです。」
「あのアークデーモンと悪魔の軍勢が捨て駒?」
「最下級なら、人間の国を一つ潰せば
我々は悪魔どもにしてやられたわけです。」
「あのアークデーモンと悪魔の軍勢が捨て駒?」
「最下級なら、人間の国を一つ潰せば
一気に階級は上がるでしょう。
その付け入る隙に入り込んだんですよ、
その付け入る隙に入り込んだんですよ、
魔剣の模造品を作った悪魔は。」
「父さん、もしかしてその悪魔の名前、知っているの?」
その問いにサリナが割って入る。
「それは各国と寺院総本山との間で
「父さん、もしかしてその悪魔の名前、知っているの?」
その問いにサリナが割って入る。
「それは各国と寺院総本山との間で
機密情報扱いされている内容よ。
・・・でもまあ、あなたたち3人ならいいでしょ。」
ここに来ていたのは、ケイト、キャサリン、フランソワの3人。
ギルは酒場へ、シャディはギルドへ、アメリは病院へ、
・・・でもまあ、あなたたち3人ならいいでしょ。」
ここに来ていたのは、ケイト、キャサリン、フランソワの3人。
ギルは酒場へ、シャディはギルドへ、アメリは病院へ、
フィルとライガは王城へそれぞれ戻っている。
「名前はエギル。
偽名だと思うけど、その名で人間に化けて、
「名前はエギル。
偽名だと思うけど、その名で人間に化けて、
人間界の世界各地を回っているわ。
武器商人として、ね。」
今度はヴェスターが目を丸くした。
「いいんですか、話しちゃっても。」
「一般国民が真っ向から悪魔と戦ってくれたのよ。
これくらいの情報提供はあってしかるべきでしょ。
事後報告になるけど、女王には私から話しておくわ。」
「分かりました。」
あたしは聞かなくてもいいような事を聞いてしまったのでは?
そう思ったが、もはや時既に遅しなケイトであった。
武器商人として、ね。」
今度はヴェスターが目を丸くした。
「いいんですか、話しちゃっても。」
「一般国民が真っ向から悪魔と戦ってくれたのよ。
これくらいの情報提供はあってしかるべきでしょ。
事後報告になるけど、女王には私から話しておくわ。」
「分かりました。」
あたしは聞かなくてもいいような事を聞いてしまったのでは?
そう思ったが、もはや時既に遅しなケイトであった。