まごころチェンマイ日記

まごころ込めて書きます。

ぼくの好きな先生①

2006年02月04日 | ■日々おもう
わたしは「先生」という大人が割と好きだった。
友達の中には、「先生=敵」みたいに考えている尾崎チックな子もいたけど、わたしはそうではなかったと思う。
それは、わたしが先生に恵まれていたからかもしれない。
中には、人格を疑うような先生がいたのも確かだけれど。
自分が「先生」と呼ばれる立場になって、過去に出会った先生たちの大きさを知ることができて、今さらながら、「先生、ありがとうね」と言いたい気持ちになった。

高校時代の校長先生が好きだった。
たぬきを思わせるその風貌と、柔らかい関西弁の親しみやすい先生だった。
誰からも満遍なく慕われるような先生ではなかったけど、そこがまた人間味があって良かった。

ある日わたしは、広い広い音楽室の掃除を一人でしたことがあった。
みんなさぼってどこかに行ってしまったのだ。
その後校長室に行ったとき、わたしは先生にこう話した。
「わたしだって本当はさぼりたいんです。でももしわたしがさぼったら誰も掃除をしないことになります。自分ばかりが損をしているように思えます」
すると先生は、「人生は損得なんかでは計れないのだから、自分が正しいと思ったことをやればいいんだ」と言った。
そのときのわたしにはまだ若くて、あまり染みてこなかった言葉だっただけど、大人になった今、それが真実なのだとわかるようになった。
先生、ありがとうね。今さらだけど。
その先生の詩を紹介しよう。

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淋しさを感じるから 親しみがわく

厳寒の冬があるから 春がうれしい

暑い夏だから 一杯の水がおいしい

空腹だから 満腹できる

悲しみがあるから 優しさを知る

怒りがあるから 許しがわかる

旅立ちがあるから 到達できる

思い通りにならぬから 祈りを覚える

僕がつまずいて 友よ、君に出会えた

〈榎本栄次〉

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先生はその後校長を辞め、今は愛媛で牧師をしているそうだ。
久々に先生に会いたいなあと思う今日この頃だ。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (せいいち)
2006-02-05 23:42:26
IT IS WONDERFHULL POEM ね!!!
せいいちさん。 (かい)
2006-02-06 11:57:02
よね。

怒りがあるから 許しがわかる

思い通りにならぬから 祈りを覚える

ってところがわたしは好きだよ。
本当に・・・ (mamiko)
2006-02-07 21:56:25
いい詩ですね。

少しホロッときました。

こんな風に、生徒の心に残る言葉を伝えられるって、すごいと思いました。

mamikoさん。 (かい)
2006-02-08 13:29:11
ですね。わたしも初めて読んだときはホロッとなって、最後の一行で泣きました