イマココLIFE

キャリア18年の研修講師。少し心が軽くなるセルフケアやマインドフルネスの事、研修講師のお仕事を綴ります♪

マインドフルに聴く

2023年06月21日 | コミュニケーション
MBSR(マインドフルネスストレス低減法)認定講師(IMA/ドイツ , IMCJ/日本)、ヒューマンスキル研修講師のマグノリアです。
 
マインドフルネスやコミュニケーションについて、ブログに綴っています。
 
 
最近は『メンター制度』を導入する企業も増えてきましたね。
 
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✱メンター制度とは?
 新入社員(メンティー)が、速やかに職場に馴染み、企業人社会人として成長出来るよう、経験豊かな先輩(メンター)がサポートする制度。
 
OJT指導担当者との違いは、メンターとメンティーは『他部署』など、直接業務に関係無い間柄である点です。また、年齢や世代が近い方がメンターになる事も多いですね。
 
直接の上司や先輩には言い難い悩み事や、この先のキャリアについて客観的に助言したり、自身の経験を話してあげたりします。
 
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新人や若手社員の離職率の高さが企業の悩みの一つです。
その背景や要因はさまざまですが、相談できないまま(ネット情報に回答を求めて、現実の職場の方からお話を聞かず)辞めてしまうパターンが多いのです。
 
自分の業務に直接の利害関係がなく、安心して悩みを話せる人がいる。
そして励ましてくれたり、時には優しく諌めてくれたりする信頼できる人がいる。それは仕事や職場に対するエンゲージメントにも直結します。その役割を果たすのがメンターです。
 
 
メンターはメンティー(ここでは新入社員を想定しています)を支援し成長を促す役割ですが、指導したり指示を出したりすることはありません。
「指導」「指示」となると、必然的に”評価”する事になります。
 
メンターとメンティーとの面談で話を聴くときには、可能な限り「聴くことそのものに意識を留める」ようにします。
 
話を聴きながら、無意識に
『前も同じようなことを言ってたな』
『こんな事ではメンターとしての自分の評価が下がるのでは?』
と思考を回してしまうのが、私達人間の自然な姿です。(脳の働き)
 
過去を思い出したり、未来を妄想したりすると、つい”自分の思い”に飲み込まれてしまい、メンティーの話から離れてしまいます。
 
視線が宙に浮いた状態、
相づちなどの反応が少なくなる状態、
メンティーからすると『聴いてないな…』な状態になってしまっています。
自分の話をしっかり聞いてくれない相手だ、と思われてしまうかもしれません。
これでは、メンティーとの信頼が築けませんよね。
 
メンティーの発する言葉のひとつひとつ、
表情の変化、音調語調、もちろん内容を、自分が体験しているように”マインドフルネス(今この瞬間にとどまった状態)”に聴いてみましょう。
 
 
先に記したように、誰の内側にも”良い・悪い”と評価する心が生じてしまうことは自然なことです。
 
メンティーは社会人としてはまだ未熟な存在です(気分を害したらごめんなさい)。卵から孵ったばかりのヒヨコちゃんのようなもの。
ですから、たくさんの間違いや思い違いがあるでしょう。時には”生意気だなぁ”と感じるような発言をするかもしれません。
 
思わず評価する気持ちが生じて
「そんな考え方は駄目だ!」
「違う!」
と言いたくなってしまうかも。
 
マインドフルネスの実践を続けることで、”評価の思考”が生じていることや、ちょっとムッとしちゃっている”心”に、すぐに気づけるようになります。
気づけると、どんな発言・行動をとろうかと選択肢が生まれます。
 
咄嗟に(自動的な反応として)「駄目」と口にしたり、眉間にシワを寄せたり、ハァ…と呆れたようなため息をついたりせずに済むかもしれませんね。
 
 
縁があって仲間となった新入社員が、職場や組織にスムーズに馴染むことができ、共に仕事に励める事ができるよう、少し先輩のみなさんがサポートできます。
 
メンターだけではなく、みんなが出来ることですね。
 
今日もお読みいただきありがとうございました。
 
 
 
 
 
 


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2 コメント

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Unknown (umaonaosora3104)
2023-06-24 06:45:56
10年くらい前に新人の指導担当をした時期の事を思い出しました。20歳ぐらい離れていたため年齢差、指導しても思ったとおりに実践してくれない、自分の仕事の片手間に指導などなど。二人見てたのですが、どうしても比較してしまいます(評価)。マインドフルネスを活用していたら、もう少し良い指導できたかも知れません。
メンターは必要な制度ですね。私が社会人になった頃は少し上の先輩達が公私に渡って面倒を見てくれた時代でした(飲み会ばかりでしたが)。今はいいか悪いのかわかりませんが個々が尊重され、人に対してあまり興味を持たない、立ち入らないのを良しとする風潮です。新人の方にとっては、相談できる環境を作ってあげるのも大切ですね。
本当は部門でそういう雰囲気を醸成する事が大事なんですけどね。
まとまりなく、長くなりすみません。
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Unknown (magnolia-wl)
2023-06-24 08:56:44
@umaonaosora3104 さま

いつも私の考えに刺激を与えてくださりありがとうございます。

数日前もメンターの方向けの研修でした。
メンターに指名された方の多くが、自分が新人のときにメンターに支えられた経験を持っていて、とても前向きに臨んでいたのが印象的です。

おっしゃる通り、かつては上下の距離感が良くも悪くも近く、お節介もしやすかったですね。社員旅行で長い時間過ごすことも今はほぼ無くなりました。
匿名の世界ではズケズケ言い合うけれど、面と向かった間柄ではつかず離れずでイザコザを避けています。
難しいですね。

過去に戻ることは出来ないので、仕組みとしてのメンターの存在は有効だなと感じています。
私も研修を通じてお役に立ちたいものです。

マグノリア
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