Heaven or Hell

公正と自由の探求。努力が報われる社会を夢想するひとりごと。

官僚に手玉に取られる民主閣僚

2009-10-31 13:50:38 | 民主党
先日、長妻厚労相がニュース番組に生出演されていたのを見た。
官僚に対して案を出させるときには最低2つ以上の案を提出させて、それぞれのメリットとデメリットを明確に説明させ、それらを政治家が熟慮して判断する。
という主旨の発言だった。
私はこれを見て即座に、長妻氏はもうすでに官僚に手玉に取られているのでは?と判断した。
民主党は脱官僚を掲げてきた。
厚労省も就任当初から長妻氏に対して警戒感を抱いている。
いわば敵の牙城に乗り込んでいったのだ。
それなのに上記発言はおひとよしにすぎる。
官僚から出たA案もB案も最初から黄信号が点いているものと疑わなければならない。
(まあ自分のようなひねくれものなら、A案もB案もはなから採用する気では見ないと思う。
それよりもアンチテーゼとしては大いに参考にさせてもらって全く別のC案を民間登用者に作成させることを考えるかも。)
大いに期待していた長妻氏ではあるが上記発言にはがっかりした。
この発言自体が、自身がすでに官僚に手玉に取られているのがわかっていないということだ。
そもそも長妻氏からは就任してから発信してくるものが少ない。
たぶん「年金追及」以外の厚労相の施策について自分の考えがまとまっていない(知識が少ないのかも)のではないか。
だから官僚の発案に頼らざるをえなくなっているのではないかと思う。

政治家は官僚以上の専門知識や知恵を持たないと手玉に取られてしまう恐れがある。
でも実際には政治家が多少勉強したくらいではその道の専門家相手に勝ち目はないと思う。
だから政治家は知識では多少劣っていても他に勝るものが必要だ。
それは、どのような社会を目指していくのかのビジョン。
そのためにどうするのかを判断していくこと。
そして何人にも動かされない強固な信念を持つことではなかろうか。

たぶん民主党の内閣では長妻氏に限らずいたる省庁で同様な事態がおこってくるだろう。
そして、脱官僚が掛け声倒れであることが国民の目にも明らかになってくるだろう。
そのときこそみんなの党の出番だ。

民主党によれば国会議員は国よりも党のためにあるらしい

2009-10-30 00:38:53 | 民主党
小沢一郎氏は、1年生議員の仕事は「次の選挙に勝つことだ」として地元活動や党の勉強会を最優先させるらしい。
そのために事業仕分けWGから1年生を外した。
これは問題だ。
みんなの党の山内康一氏も自ブログにて「新人だから事業仕分けできないというのはおかしい」と書かれている。
むしろ政治の世界にどっぷりつかった感覚とは違うからこそ、全く違う発想からものごとを見れるのではないか。
例えば、橋下知事はそれまで政治未経験ながらあれほどの成果を挙げておられる。
しかし橋下知事からすれば、おそらくそれまでの一般市民としての感覚に基づいて、あたりまえの考えをあたりまえのように実行しているだけだと思う。
ベテラン政治家だけではできない政治の変革もあるのだ。

もともと民主党は、小沢チルドレンは「小泉チルドレンと違って即戦力になる人材ばかり」と言ってきた。
そんな立派な人材ならば是非国のために大いに働いてもらわねば国としては大きな損失である。
それなのに国の仕事よりも党が次の選挙に勝つことを優先している。
それどころか国会議員が本来の仕事=議員立法をすることを原則禁止としている。
党に対して意見を表明する場も封じられている。
福田衣里子氏など、肝炎の法案を出すために必死で頑張っておられる。
これができないならいったい議員になって何をすればいいのだろう。

新人の国会議員にもベテランの議員にも等しく多大な国の歳費が使われている。
国への貢献もさせないで党のための仕事をしたり、当選してから勉強させるなんて、そんな議員こそムダというものだ。
民主党はムダの削減というなら身中のムダにまず手をつけるべきだ。
まずこれらの議員の歳費を返上してもらいたい。
そして議員バッジも他の有能で意欲ある人に譲ってもらいたい。

また、このことでは別の問題も見える。
一旦決めた政府の方針も、小沢一郎氏が不機嫌な様子を見せれば簡単にひっくりかえるということがわかった。
事前には二元支配が危惧されてきたが、もはやそんなレベルではない。
実質的に小沢一郎氏による一元支配(恐怖支配)となっているのではないか。

政権与党の自覚は?

2009-10-29 04:01:36 | 民主党
本日の代表質問は事前に予想していたとおりの流れになった。
(というよりも普通に考えれば誰にでも予想できることだが・・)
自公政権へのアンチテーゼとして生まれた政権交代である。
そのような視点が無いなかでの追及は、返す刀で自分に返ってくるのが当然だろう。
与党としても想定どおりの質問を想定どおり受け流しただけのように見える。
つまり、相手の想定の範囲内でしか戦えなかったことが自公側の旗色の悪さにつながった。
そもそも今日の代表質問は(人選も含め)事前に充分な検討がなされた上でのことなのだろうか。
特に西村氏にはがっかり。次世代を担う若手としてその能力を見定めようと注目していただけに・・
今日のような追及力の無い内容だと、自公に人材がいないことを逆に宣伝しているようなものだ。

しかし「あなたたちにいわれたくない」という与党の返答は如何なものか。
仮にも政権与党である。野党ボケしている場合ではない。
もっと真摯で建設的な回答、自公とはどう違うのかの回答を聞きたいのだ。
「あなたたちにいわれたくない」と発することは、同時に自分たちの非も認めているということ。
批判に批判で返すことは見苦しい感情論にも見えるし、それはもはや子供のけんかである。

そもそも就任してから1ヶ月以上もたっての所信表明にどれだけの意味があるのだろうか。
すでに具体的な政策も動いているし、どうみても遅きに失する。

そこで・・例えば、所信表明を就任直後の会見で代用すればどうだろう。
国会ではいきなり代表質問から入ることになる。
国会の期間・その間の議員の拘束という面も考えて、見えない資源の節約にもなる。
そして、52分間という貴重な時間があれば、みんなの党の発言を門前払いすることもなく充分に出来たのではないか。

鳩山「友愛」政治に欠けるリアリズム

2009-10-28 00:29:07 | 民主党
少し前のことだが、
鳩山首相が国連でCO225%削減の演説をした直後、各国からの賞賛の声に非常に喜んでいたのをTVで見て、私は一瞬不安を感じた。
他国はいったいどういう考えがあって日本を賞賛したと思っているのだろうか?
日本が他国に対して支払う(排出権取引等)ものが多大なことや、産業競争力の低下が必至。
そりゃ日本が率先して重責を負えば、まして資金的、技術的な支援を行うとまで明言すれば・・
外交は特に、他国から喜ばれるよりもむしろ疎まれるくらいのしたたかさが必要ではないか。

同じことが東アジア共同体構想についても言える。
これだけ中国の力が強大となった今となっては・・
直後に早速温首相が賛同し、わが国は中心的役割を担っていく?といったような発言をしていた。
もはや中国の意向に抗うことはできず、意図しない枠組みになっていくに違いない。

今回の所信表明にしてもそうだ。
具体性に欠けると各方面から批判されたり、「少女マンガみたい」と弟に酷評されたりしたが、私はそこが問題だとは思わない。
政治家が理想や夢を掲げること自体は非常に良いことだと思う。
問題はそれをどうやって実現していくかだ。

これまで鳩山首相の発言を聞くたびに「この人はこれまで苦労をしなくてすんだんだろうなあ」と思う。
どれだけみんなのためを思って粉骨したとしても必ずどこからか不満が出るもの。
公正な政治をしようとすればするほど非常に多くの人から反対されるもの。
人はフラットでフェアな政治を心底では求めていない。
フラットでフェアであっても自分にとって不利ではないかと思いがちだ。
少しでも自分に有利な状態が、それが当然であるかのように求めているのだ。
その上で、皆に納得してもらうにはどうやって説得するか、それこそが政治家に問われていることだ。

聖書には「鳩のように純真素直で、かつ、蛇のように狡猾であれ。」 とある。
鳩山首相には蛇のようなリアリズムが欠けているのではないか。

拠って立つ処

2009-10-25 04:46:10 | 政治
自己紹介もかねて自分のスタンスについて書く。

宗教はカトリック。ただし反正平協の立場。
思想は中道やや保守的。左翼も右翼も好かん。
経済的には新自由主義。構造改革路線。いわゆる小泉竹中路線。
支持政党は政策としてはみんなの党が一番近い。
もちろん個々の政策については是々非々で考えていく。
あと、基本的には反自民(旧体質の)。反民主。

[具体的に民主党の政策で絶対に反対のもの]
高速道路の無料化・・バラマキだろ。もしやるならトラックだけ無料とか。
子ども手当て・・バラマキ。少子化対策は重要政策だと思うが保育所等のインフラ整備のほうが重要。
高校の無料化・・バラマキ。教育も重要政策だと思うがこれをするなら義務教育にするべき。
最低賃金引き上げ・・これやると失業者が増えるのは必至。
製造業派遣禁止・・これも企業の海外移転の加速化が必至。
返済猶予制度・・銀行も借り手もモラルハザードが問われる。逆につぶれたほうがよい企業もあるのでは。
東アジア共同体・・日本が主導権を取れるわけがない。中国のための共同体になるよ。
郵政民営化見直し・・言うまでも無く改革に逆行。
外国人参政権・・国籍に対してのidentityが不可欠。
農家の戸別所得補償制度・・過剰な保護は衰退につながる。

[民主党の政策に賛成のもの]
天下り根絶などの官僚公務員制度改革・・これが最大。
政治主導改革・・これも期待。
公共工事の見直し・・利権政治をやめる。
予算のムダの削減・・財政健全化は絶対必要。

[民主党に失望したこと]
予算大幅増、財源問題・・結局国債増発にたよるわけ?
日本郵政の社長問題。民から官へ?
何がいけないかというと、選挙前にずっと言ってきたことと逆をやろうとしていること。
自民党が選挙戦で、民主党政策が無責任だ、と指摘していた最重要問題。
政権とったから守らなくてもOK。ってこと?
橋下知事が言うとおり「民主党は大ウソツキ」だ。